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876 名前:サマータイムで「睡眠障害」 学会が声明:2008/07/28(月) 17:41:07
 世界の国々で「省エネ」「エコ」の流れが加速するなか、ここ数年、夏が来るたび日本で話題にのぼるのが「サマータイム制度」です。夏の太陽光を有効に使う目的で欧米各国などで実施されている、いわゆる夏時間制度のことで、エネルギーの節約が最大の利点に挙げられます。

 今年は北海道・洞爺湖サミットの開催もあり、例年に増して導入への議論が活発化。そんな中、日本睡眠学会が先日こんな声明を発表しました。

 「サマータイム制度は健康に悪影響を及ぼし、結果として経済的損失を生じさせる」という、制度への反対意見です。

 同学会の分析はこうです。

 サマータイム制度の導入で睡眠や生体リズムに乱れが生じ、睡眠障害の引き金に。その結果、医療費が増大し、加えて体調不良により仕事の作業効率は低下。経済的損失は年1兆2000億円に上ると学会は試算しています。

 そもそもサマータイムとは、どんな制度なのでしょうか。アメリカ合衆国の場合、3月の第2日曜に時計を1時間早め、11月の第1日曜に元に戻します。「夏の間だけ時計を進める」というイメージがありますが、このように実施期間は約8カ月と長く、カナダやヨーロッパの国々にも同様です。

 実は日本でも終戦後の一時期、サマータイムが実施され、米軍の占領終了とともに廃止された過去があります。近年、省エネの見地からサマータイムを見直す動きが出始め、04年には超党派の国会議員による「サマータイム制度推進議員連盟」が発足。地球温暖化対策の切り札と期待する意見もあります。

 欧米と比べて高温多湿の日本で、果たして省エネの効果は上がるのか、さらには導入によって残業が増えないか、など様々な議論も起きています。

 そして今回、日本睡眠学会が指摘した「睡眠障害」という新たな問題。同学会は声明文の中で「国民の間で活発な議論が起こることを期待する」とも述べています。

 学会が一石を投じたことにより、サマータイム制度についての議論は今後さらに活発化しそうです。



http://mainichi.jp/life/health/mibyou/news/20080728org00m100007000c.html

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