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■ 【鉄人!・・じゃないけど】円盤皇女ワるきゅーレ総合【28号】

427 名前:新聞週間 時代の羅針盤でありたい:2008/10/15(水) 17:19:09
 きょうから「新聞週間」が始まった。国民が参加する裁判員制度の開始を来年5月に控え、報道のあり方を改めて考える機会となる。

 刑事裁判は、有罪か無罪かを的確に判断し、罪の重さに見合った刑罰を科すのが目的だ。

 これに対し、事件や事故の報道は、役割が異なる。

 事件などの背景にある問題点を探り、制度や法律に不備があれば是正して再発防止策にいかす。また、逮捕権などを持つ捜査機関が正しく権限を使っているか監視し、行き過ぎを防ぐことだ。

 読売新聞では3月末から、「事件・事故 取材報道指針」の運用を始めた。例えば記事の書き方では、捜査機関の情報とそれ以外の情報を明確に区別した。捜査側の情報は、裁判では被告側と対等な一方の主張にすぎないからだ。

 法曹界には、報道が裁判員に予断を与えかねないという懸念が強い。だが、国民の常識を反映させる制度の導入が、報道の自由を制約し、国民の知る権利を侵すことになっては、本末転倒である。

 予断排除は、まず法曹界自体が取り組むべき課題だ。とりわけ裁判官の役割は大きい。法廷の証拠だけで判断する重要性を、裁判員に丁寧に説明する責任がある。

 公正・公平な報道は無論、報道機関の責務だが、警察・検察と弁護士の理解、協力も求めたい。

 特に、捜査側の見方に偏らないためには、容疑者の言い分を速やかに伝えることが必要だ。

 弁護士には、弁護方針が固まらない段階で取材に応じるのは妥当ではないとの考えが根強い。しかし、バランスのある報道を強く求めてきたのも弁護士だ。

 日本弁護士連合会会長は9月、記者会見で「裁判員制度開始までに基本的な考えをまとめたい」と述べた。ぜひ実現してほしい。

 報道機関には、ネット社会への対応も新たな課題だ。

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件では、携帯電話サイトに犯行予告とおぼしき大量の書き込みがあった。だが、本人の書いたものかどうか、確認作業が必須となる。

 読売新聞の世論調査では、新聞への信頼度は今年も8割を超え、ニュースの解説、社会の懸案の解決策提案という役割では他のメディアを引き離した。9割の人は今後も新聞が必要と答えている。

 政局や米国発の金融危機など、国内外の情勢は刻々と変わる。情報があふれ、社会が激しく変動する時代だからこそ、新聞は確かな羅針盤であり続けたい。



ttp://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20081014-OYT1T00606.htm

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