■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 901- 1001- 最新50 read.htmlに切り替える ファイル管理

レス数が1000を超えています。残念ながら全部は表示しません。
■ 【ニクいねー】円盤皇女ワるきゅーレ総合【29】

449 名前:名無し客:2009/03/02(月) 03:09:48
平日の昼下がり。
長年の激務から開放された富田耕生は近所の公園で一人、のんびりとしていた。
夕暮れにさしかかった頃、砂場で遊ぶ一人の少年をみつける。小学校低学年と見られる
その少年は、小さい体に似合わない大きな黒ぶちの眼鏡をかけ、一人黙々と砂山を作る。
「おっちゃんもお手伝いしていいかな?」
少年はパッと顔をあげ、か細い声で
「うん・・いいよ」
と答えた。少年の横に座り、砂山に砂をかけていく富田耕生と少年。
「一人で遊んでるのかい?友達とは遊ばないのか?」
砂山にまっすぐ視線を向けたまま、少年は答える。
「僕・・・今日は友達と喧嘩しちゃったんだ・・あいつすっごい凶暴な奴でさ、気にいらないとすぐ
僕の事殴るんだよ」
富田耕生は目を細めながら少年を見つめる。あぁ、君みたいな子をワシは知ってるような気がするなぁ・・と。
「なぁボク、ドラえもんてアニメ知ってるか?」
「知ってるよ。僕タケコプターが欲しいな。あれがあれば毎日遅刻なんかしないのに!」
「おっちゃんはね、ドラえもんの物真似ができるんだぞ。」
「本当に?やってみせてよ!」
少年は初めて小さな笑顔を見せてくれた。

「・・・・・あ〜らよっと!!・・・・・・・・」

ふと見ると、少年の顔が引き攣っている。「ジジィ・・・」
「ドラえもんの声は、そんなおっさん臭い声じゃないよ。全然にてないじゃないか。うそつき!」
砂山をぐしゃりと潰し、走り去っていく少年。富田耕生は何もいえなかった。
あたりは暗くなり始めていた。
「・・・・・・・・・・風邪、ひいてまんねん・・・・・・」
今夜はぶり大根にしよう。カミさんと一杯呑みながら。


1016KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50 read.htmlに切り替える ファイル管理

img0ch(CGI)/3.1.10