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■ 【ニクいねー】円盤皇女ワるきゅーレ総合【29】

740 名前:名無し客:2009/04/09(木) 23:37:37
お面の裏側に存在する凹んだ顔を、普通の凸面の顔として知覚する、
「ホロウマスク錯視」と呼ばれる錯視がある[Hollow face錯視、凹面顔錯視とも呼ばれる]。

この錯視は、人間の脳が視覚世界を解釈する際の戦略によって起こる。
それは、実際に目に見えるもの(ボトムアップ処理と呼ばれる情報処理法)と、
過去の経験に基づいて見えると予想されるもの(トップダウン処理)を組み合わせて判断するという戦略だ。

「トップダウン処理では、ストック写真のモデルのように記憶が蓄積されている」。
『NeuroImage』誌に掲載された今回紹介する論文の執筆者の1人で、ドイツのハノーバー医科大学に
所属するDanai Dima氏は説明する。
「脳内のモデルでは、すべて顔が凸面になっているため、どんな顔を見ても、
当然凸面のはずだと考えてしまう」

この予想の影響力が強いせいで、顔が反転していることを示す視覚的な手がかり、
たとえば影や奥行きといった情報は無視されてしまうのだ。
この錯視は、顔を使った場合にはよく成功するが、他の物体ではそうでもなく、
顔を逆さにしただけでも効果が下がる。これはおそらく、人間が顔に対して持っている
特別な関係性によるものと考えられる。
神経科学者の多くは、人間の脳には顔を専門に処理する領域があると考えており、
そのため、脳の損傷の仕方によっては、視覚や他の記憶には何の影響もないのに、
顔の認識だけができないということも起こり得るという。

興味深いことに、統合失調症の患者はこの錯視を起こさない。
彼らは凹んだ顔を凹んだ顔として知覚する。米国では1000人中7人ほどが患っている統合失調症は、
幻覚や妄想、計画能力の低下などを特徴とする疾患だ。
このような現実からの解離は、ボトムアップ処理とトップダウン処理のバランスが
取れていないことが原因ではないかと、一部の心理学者は考えている。
この仮説をテストするべく、ホロウマスク錯視を使った研究が行なわれた。

Dima氏と、ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)のJonathan Roiser氏は、
統合失調症患者がなぜこの錯視にだまされないのか突き止めようと考えた。
そこで、統合失調症患者13人と、比較対照群として健常者16 人を被験者に、
fMRI(脳スキャン)を使って脳の活動を測定し、凹面と凸面の顔の三次元画像を見せた。
結果は予想通りで、統合失調症患者は凹面の顔を凹面と知覚したのに対し、
健常者は誰も知覚できなかった。

Dima氏とRoiser氏は、動的因果性モデリング(DCM) という比較的新しい技術を用いて
fMRIのデータを分析した。この技術によって、被験者がタスクを実行中に、
脳の領域間での結びつきに違いがあったことが突き止められた。
健常者が凹面の顔を見ているときには、トップダウン処理に関与する前頭頭頂ネットワークと、
目から情報を受け取る脳の視覚野との間で結びつきが強くなった。
一方、統合失調症患者にはそのような結びつきの強化はみられなかった。


ttp://wiredvision.jp/news/200904/2009040923.html
ttp://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1239262141/

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