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■ ジョセフ V絆S カダージュ

7 名前:語り部◇Aerith:2008/12/26(金) 22:35:59

二人が対峙する一ヶ月ほど前――
ある二つの組織が手を取り合った。

組織――などと言う言葉で済ますには、あまりに巨大な二つの団体……
一つはツヴェルフ。
中世の頃より脈々と受け継がれてきたテンプル騎士団を母体とする宗教団体。
宗教団体ではあるが、その実は軍需産業、医療技術などで世界中に影響力を持つ軍事組織で
その技術は現行の一世代先を行くと言われている……
規模こそ小国の軍隊ほどであるものの、技術に裏打ちされた打撃力は短期的には大国のそれと同じであり
世界の警察官を名乗る某国ですら容易に手を出せないでいる。
誰も藪をつついて蛇を出したくないのだ……

もう一つは神羅カンパニー。
神羅電気動力株式会社や兵器開発企業神羅製作所などの複合企業であり
世界に与える経済的影響は計り知れないものがある。
その私設警備団体は大小の火器をそろえていて軍隊そのもの……
彼等を敵に回せば経済的に窮地に立たされる事が分かっていながら、その軍隊と相対しようという国なんていない。

つまり二つの組織は矛と盾。
一撃必殺の攻撃力を持つツヴェルフが矛で、経済力に支えられた戦線を張れる神羅が盾。
そんな二つの組織が協力関係を結んだとなれば世界中に緊張が走る。
どちらも野心的であるがゆえに手を結ぶ事など無いと思われていたのだが
まさかは事実として成った。
短絡的な行動に出ないとは思っていても、一度まさかが成ったからには無いと言えないのが悲しい所なのだろう。
その日から各国の首脳は眠れない夜を過すこととなった。
彼等の目的は何処にあるのか?
有体に言えば、何処に侵攻しようと言うのか?
だが、彼等の心配はまったくの杞憂であり――
もしかすると、侵攻の方がまだマシだと思えるような事態が進行しているのだった。



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