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■ 【鉄人!・・じゃないけど】円盤皇女ワるきゅーレ総合【28号】

526 名前:永山久夫の長寿食:「キノコ鍋」熱いうちに/東京:2008/10/31(金) 20:34:40
 山すそが人里まで迫るのが日本の風土。山が近いということは、山の恵みが多いということである。秋は何と言ってもキノコ。「万葉集」にもこんな作品がある。

 高松のこの峰も狭(せ)に笠立てて みち盛りたる秋の香のよさ

 「かおりを詠める」の歌題のある作品で、「秋の香」はマツタケのこと。高松のこの山も狭くなるほど笠を立てて、満ちあふれるマツタケの香りの何とすばらしいことよ、という意味。秋山のキノコ狩りは季節の楽しみの一つだ。

 寒くなると、咳(せき)込む人が増える。「風邪を引くなよ」。そういって山の神さまが、体力強化に役立つ成分の多いキノコをどっさり贈ってくれるのだ。そこで、日本各地でキノコ鍋が作られる。何種類もキノコを入れてみそ味にする。みそのアミノ酸がキノコの風味によく合う。ニワトリの肉を入れると味が濃くなり、主役は汁に移ったかと思うほどうまくなる。

 豆腐も入れる。ふわふわした白い塊がキノコとトリ肉の味に染まり、底の方に恥ずかしそうに沈むが、これまたうまい。お椀(わん)に一杯たいらげればキノコ鍋のエネルギーが体中に行き渡り、「さあ、風邪どもどこからでもかかってこい」と胸を張っているに違いない。

 世界的な不況である。こんな時は健康が一番の貯金だ。キノコ鍋の作り方は難しくない。できたら鉄鍋を用意し、サラダ油をたらしてニワトリのぶつ切れを転がし、表面に薄く焦げ目をつけ、醤油(しょうゆ)と酒で軽く味付けする。そこへだし汁を注ぎ、ダイコン、ささがきゴボウを入れて火にかけ、マイタケやエリンギ、シイタケ、エノキダケなど何種類かのキノコ、豆腐を加えて煮る。あくはよく除く。煮えたらみそで味を調え、刻みネギを散らして出来上がり。熱いうちに食べるのが一番だ。

 キノコ鍋には免疫力を強くする成分や骨の健康を守るビタミン、それに食物繊維も多いからおなかの中もすっきり。山の神さまが恵んでくれた長寿食である。



http://mainichi.jp/life/food/kyoudoryouri/news/20081031ddlk13070167000c.html

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