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■ 辻疾風≠フ阿音vsゾーリン・ブリッツ中尉闘争会議室

1 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/02(水) 06:19:23
読んで、字のごとく。

とりあえず、お約束として関係者以外立ち入り禁止、と。

9 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/21(月) 04:13:17

 
 1.趣旨
 
 「箱を開けるまで、生きているか、死んでいるか、分からない」
 
 シュレディンガーの猫の理論であり、准尉が既にこの理論の体現者として、成功サンプルである。
 准尉の能力は、斥候、霍乱は勿論、何れ決行予定の第二次あしか作戦の最重要部分を為す。
 
 反面、准尉の能力規模そのものは、一般的に見て、あくまで局所的、戦術レベルに留まる。
 同理論による能力付与の反作用として、その身体能力は人間と大差無いからである。
 
 本実験は、同理論を戦略的規模で体現する。ひとつの街を不確定可能性の詰まった箱と見做し、
 無数な可能性世界への接続を試み、サンプルを入手する。
 
 2.実験方法
 
 2−1
 
 実験対象として、ひとつの街を物理的、意識的、量子学的に隔離、閉鎖する。
 
 2−2
 
 試験体のメインは、接続した他可能性世界からやってくる者である。大半の来訪者は、こちらの
 人間と変わらぬ事が予想されるが、本命は、全く違う進化、発展を遂げたものである。
 無限に存在する可能性の中には、間違いなく、かのアーカードに近しき者も居る筈である。
 
 2−3
 
 試験体への対応者として、ゾーリンブリッツ中尉を選抜。平時は中尉の幻覚による意識操作により、
 街の住人たちの混乱を阻止し、あくまで平穏な日常生活を演出する。、試験体の捕獲及びそれに伴う
 戦闘になった時は、幻覚を用いて対応する。全く未知の試験体に対しては、正攻法はリスクが高く、
 どちらかといえば、搦め手が有効と判断する。その点、中尉の幻覚能力は、応用の幅が非常に広く、
 臨機応変に対応可能である。加えて、試験体を精神的に破壊→無力化は被害を最小限に抑える事が
 見込める。

、更に中尉を吸血鬼である50名の武装親衛隊員が物理的にサポートする。
 
 戦力が不足する万が一の事態の時は、3000人の住民に埋め込んだ吸血鬼化チップにより、即時に
 住民を吸血鬼化させ、戦力として即時徴用する。あくまで即席であり、個体の戦力としては低いが、
 数千単位の吸血鬼は、相当の戦力として見込む事が可能である。

 2−4
 
 測定手順は、街の隔離、閉鎖。他可能性世界への接続、開放である。開放まで、いかなる世界に
 接続されるか不明であり、更に街の外の他可能性世界への移動、干渉は不可能であり、再閉鎖から、
 再開放により、元のこちらの世界に接続するまで、街で何が起こっているかも、観測しえない。
 よって、実験最中でのこちらの世界からの干渉、増援を行う事は出来ない。
 
 2−5
 
 実験環境の街はについては、下記の通りである。

 中央:大隊拠点としての研究施設。
 西部:住宅街
 北部:オフィス街
 東部:商店街
 南部:工業地帯
 

10 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/21(月) 04:13:52
 
 
   致命的な情報処理災害により、一度、世界は滅亡する。生き残った者も吹き荒れる<禍津風>
   により、絶滅の危機に瀕する。
 
   その地獄に一粒の星間種子が漂着し、神樹<七星樹>として、根付き、世界は再び生命の息吹
   をあげる。しかしながら、蟲毒塗れの地上では人が生きる事が出来るのは、蟲毒を浄化する
   <七星樹>の周囲のみ、其処のみが、人々の生きる世界である。

   その世界の外にて、毒極まりて神に至る。生物、植物、器物を核とし、堆積し、自己進化を
   遂げた蟲毒は憑喪神として、世界を跳梁し、人々を侵す。
 
   かかる恐るべき憑喪神を狩る者がいる。腹中に蟲を呑み、心中に刃を呑み、人魔彷徨う境を
   駆ける修羅を<蟲忍>と言う。


   信じようが、信じまいと――
  
   
   憑喪神共が蠢く魔境に、突然現れる街があると言う。その様相は、既に伝説となっている滅亡
   前の街に類似しており、其処の街には人々が平和に豊かに暮らしていると言う。なれど、その
   真偽は未だ不明、その街に向かって、還って来た者は誰一人として存在しないからである。
   街は実は巨大な憑喪神で、侵入した獲物を喰らうという噂。余りに居心地が良いので、誰も帰
   ろうとしないという噂。
   
   
   それらの噂に惹かれたか、また今夜も街に一人の侵入者の影が……
   

11 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/21(月) 04:24:00
ごめんなさい、丸々一週間遅れたわね(苦笑

一応、骨組みは完成したわ。


>>7 ドクの決意表明、素敵科学を使うという布石

>>8 前振り+大殲的クロスオーバーみたいな

>>9 舞台背景説明+中尉側戦力説明

>>10 蟲忍背景世界説明→阿音へバトンパス



Q.説明しろ、一言で

A.シュレディンガーの猫理論で世界をつなげてみました



阿音は素敵な背景を持っているですもの。
使えないのは、余りに勿体無いから、使える様にね。


戦力設定は、やりすぎかしらと思ったけれど、あくまで舞台装置に留めるつもり。
あくまで本命は、闘争の外道行為だから。
速ければ、次から早速、開示するわ。

12 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/21(月) 04:26:07
中身は異論がなければ、これでいくわ。
改行や描写はもう少し推敲するけど、凡そはこんな感じで。

要望とか説明して欲しいことがあるなら、遠慮なく言ってね。

13 名前:阿音:2009/12/22(火) 00:15:32
ほう、面白い。
こういう、ある種強引なやり口(というと表現が悪いが)でクロスした例はあまりなかった
気がする。いかにもパラレル猫っぽ理論ならではといった所か。
 
こちらの世界観もさっくり説明して貰えて、何かと助かる。
異論などは勿論ない。
取りあえず、「北部:オフィス街」辺りにのビルの上にそっと姿を現す、というような形が
私の導入になりそうだが。
別に地区はどこでも構わない。そちらの希望があればそこにしよう。

14 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/22(火) 00:46:50
強引ね、まあ、一度きりなネタでしょうけど、その一度なら使っても良いわよね。
文章は今見直すと、みょんなところがあるから、適当に推敲するけど、流れ自体は、そちらは異論なしね。

世界観はざっと書いたけど、後はお任せね。

侵入は何処からでもいいわよ。
侵入してきたら、まあ、十人ばかり差し向けて銃撃+幻覚攻撃(オフィス街なら
ビルが影化して倒れてくる感じ)する感じかしら。


それでは、楽しみにお待ちしていますわ

15 名前:阿音:2009/12/23(水) 00:36:50
>>
 
 
 ――影が生じた。
 形もなく、音も立てなかった。実際の所、実体のないそれは質量すらゼロだったので。
 
 
 ゆるゆると乳液を注いだような夜霧の中に、その街は沈んでいた。
 霧の紗幕に反射した色とりどりのネオンサインは、どこか薄ぼんやりしたライトアップとなっ
て街全体をけぶらせている。
 白い霧海を縫って林立する背の高い建物は、舟を舫う岸辺の杭のようだ。
 その谷間では、家路へと急ぎ、また繁華街へと繰り出す人々がいつも通りの流れを作り、
未だ消えようとしないオフィスの窓明かりがそれを照らす。
 何の変哲もない――だからこそ異常極まる光景だった。
 
 
 影は――正確には不意にそこだけ濃くなった靄は、そんなビルの一つの屋上で生じた。
 と、見る間に別のものへと変じる。
 女だ。
 
 
 寒夜の霜ごと凍てつかせたような、白く澄んだ美貌の主である。地獄のように黒く、長い髪
は左右で纏められ、うずくまる獣の尾の如く垂らしている。
 しなやかな四肢を包むのは、胸元を大きく開けた袖なしの上着、短めのスカートにブーツと
いう動き易さを重視した装束だ。
 両手に朱色の手甲を嵌め、背にはひと振りの大刀を斜めに差していた。
 
 現れた女は、軽く床を蹴った。
 それだけの所作は彼女の体を羽毛のように舞わせ、フェンスの縁へと着地させた。
 女は眼下の街を見遣った。姿勢は平然たるものだ。足場の不安定な高所に立っている事
など微塵も感じさせない。
 
 颯、と吹き過ぎた風が、女の長い髪を少しくなぶる。
 美しい眉間が訝しげにひそめられた。
 
 
(――風が、違う)
 
 
 心中で、女はそう呟いた。
 

16 名前:阿音:2009/12/23(水) 00:38:47
>> 続き
 
(妙な所だ。何もかもが)
 
 女は確認済みの事実を改めて再認識する。
 
 此処は神木<七星樹>のお膝元からは離れている。本来ならば、魔怪変化が我が物顔
でのし歩く彼らの領土であり、吹き荒ぶのは生体を死に至らしめ、無機物を妖怪へと変える
狂風<禍津風>に他ならない。
 
 であるのに、見知らぬ街並みがある。平穏無事な営みがある。
 そして、ただの風が吹いている。
 
 死の風神の見えざる手に脅え、蠱毒を浄化する<七星樹>の木陰に群れ集う。それが八
百年余も前からの、この世界の者たちの暮らしだ。
 断じて、この街が今も紡ぎ続けているそれではない。
 
 
 この蜃気楼のような不可思議な街には、幾たりかの蟲忍が探査に赴き、また餌を求める
憑喪神の群れが侵入したが、遂に誰も、何も還って来なかった。――そんな噂がある。
 半不死の体で驚天の忍法を揮う超人・蟲忍と、時に彼らを凌駕しさえする怪魔・憑喪神が、
だ。
 全て喰われたという者もいる。そこは実は極楽で、みいんな足抜けできなくなっただけさ、
と賢しらに主張する者もいる。
 真偽の程はわからない。
 ただ、紛う事なき怪異がある。それだけは確かだった。
 
 個人の仕業ではあるまいと、そう女は推察する。神木を擁する<家基都ノ宮(かきつのみ
や)>に仕える蟲忍軍<御厨衆>十二門同士の抗争、或いは更にその上の筋の企みか。
 兎も角もこの街は、そういった動きが生み出した産物なのだろう、と。
 
 かつては<御厨衆>きっての手練れとは言え、今は抜け忍として追われる身の彼女には、
事の詳細など判ぜられぬし、また関係もない。しかし、
 
 
「いるかもしれない」と女は囁くような声を洩らした。「縁隈(エニグマ)――おまえが」
 
 
 煌――
 と、女の左眼が光った。
 ある種の爬虫と等しく、縦長の瞳孔を備えた異形の眼、蛇眼≠セ。
 
 戦いに生まれ、戦いを極め、戦いに死せず戦い続ける仇敵の名を口にして、女は――
 辻疾風(つじはやて)≠フ異名を持つくノ一、阿音(アイン)は霧の夜の果てを凝視した。
 

17 名前:阿音:2009/12/23(水) 00:41:47
そちらの銃撃+幻覚の初手は了解。
 
待たせたが、ではこちらはこのような感じだ。
ビルの屋上フェンスの上で目を光らせている、という所。演出上、軽く蛇眼≠ェ発動して
いるが、幻覚攻撃はちゃんと喰らうつもりだ。
 
何か変更要望などあれば、言ってくれ。
 

18 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/24(木) 06:03:42
うん、オープニングとしては上々ね。
特に異論はないわ。

では、次から私の手札をオープンにするわ。
募集の際に述べたとおり、時間がかかってしまうけど、年内に返すわ。

行動自体は、そうね。
遠距離から、モブ吸血鬼兵の十字砲火>幻覚でいくつもり。

19 名前:レン ◆SL/QoWHITE :2009/12/31(木) 23:09:27
年内と思ったけど、ちょっと無理そうね(苦笑
ごめんなさい。

初手はこっちの今後のスタンスを明示するものだから、特に丁寧に書きたいの。
もう少し待っていただけるかしら。
ちなみに行動自体は、先に話したとおりで確定ね。
幻覚描写までいくかどうかは怪しいところ。

20 名前:阿音:2009/12/31(木) 23:56:27
承った。
急く事はない。何かと用事も多かろう年末年始だ、ゆっくりやって欲しい。
 
そちらの初手、幻覚描写まで行かないのであれば、例えば、
モブ兵の十字砲火>一旦こちらに貰って、銃撃を逃れながらビル壁面を壁走り>そちらの幻覚攻撃
とするような展開もありか。
そちらのレスの都合もあるだろうし、幻覚まで一気に進めてもらっても別に構わない。まあ、参考までに。
 

21 名前:<font color=red>名無し</font>:2022/08/13(土) 14:03:59
ふむ

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