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■ 月下の蜘蛛は露となり―――それでも彼女は笑うのか?
- 42 名前:『悪魔の妹』 フランドール・スカーレット ◆495/xezQ72 :2007/02/12(月) 01:23:550
―――こどうが、どこまでもたかなる。
それは最高潮に達して、
「あら、それは素敵ね。でも紅いお化粧はお姉さまの専売特許だから遠慮しておくわ」
―――私は、自分の中で熱い空気が弾けるのを感じた。
向こうも、私と遊びたいのだ。
理解した瞬間、血の匂いが恍惚を煽る。
それに誘われて、私は―――“遊ぼう”と決めた。
「私はフランドール・スカーレット。楽園の素敵な悪魔よ。―――それじゃあ、ダンスの
エスコートはよろしくね、志貴お兄ちゃん?」
そして、大胆なステップで駆ける志貴お兄ちゃんに手を差し伸べ、
無数の紅い、細く鋭く薄く、梳られた魔法の刃を生み出す。
宝石のような輝きが個展を満たしていく。
それはまるでシャンデリア。美麗に墜とせるシャンデリア。
「さあ、貴方はコンティニューしなくて済むかしら?」
もちろん、させるつもりは、ない。
風を切って、襲い来る獣へ紅い刃が撃ち出される。
血のように赤い軌跡が、壁面の絵画に色付き硝子の花を添える。
そして刃は、阻むものを切り裂きながら、惨殺空間へと飛び込んで行った。
―――彼もまた、“絵”の一部にするために。
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