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■ 吸血大殲 夜族達の総合闘争会議室 其の五
- 135 名前:遠野シキ ◆74/8MAH2os :2006/11/29(水) 22:31:02 0
- >>125
ハイネvs遠野四季
「Deadly and Dogs」
「ひひひ」
笑いが勝手に溢れた。
「やった。確実に殺っちまったぜ。このオレが! ―――ひひひ、オレがオレ
がオレが殺っちまったんですよオレが!」
ひひ。ひははは。笑いが零れる。止まらない。
喉をかきむしった。爪が皮膚を裂き肉を削ぐ。
「ひはは」それでも止まらない。ごぽりごぽりと指の隙間から鮮血が漏れる。
たまらなく愉快だった。
こんなに自分とそっくりな、
自分自身とでも言うべき、
自分を、
殺してやったんだ!
確信に満ちた勝利。
分泌される興奮。
全身を犯す陶酔。
こぼれる笑み。
ひひひ。
―――その全てが、次の瞬間には否定された。
「あ?」
窓枠にかかる手。思わず右手を確認。よし健在。と言うことは、
「キサマ、まだ……!」
異能、血刀発動―――喉から溢れる血塊が針山を形作る。
何度でも蘇れば良かった。そのたびに滅ぼしてやる。
四季にはそれだけの覚悟があり、また時間もあった。
―――が。
暗転。
次に衝撃。次も衝撃。遅れて痛みがやってくる。「ひああああ!?」
抵抗の余地を一切見いだせない。
殺意すら感じる暇を与えられず、ただ衝撃と痛みが繰り返し交錯する。
怒涛の破壊。頭蓋骨が砕け粉塵と化してもまだ止まらない。
「ひああああ! やめて、やめて、やめてやめてやめてやめてやめてやめて!」
死が限界まで近接する。生死の境界線―――踏み越えぬよう必死で留まった。
時には激痛の海の中で反撃も試みた。
車両中にまき散らされた血が刃となって青年を貫いた。
確認の術は無かったが手応えはあった。
しかし青年は止まらなかった。
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