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■ 吸血大殲 夜族達の総合闘争会議室 其の五
- 1 名前:弓塚さつき ◆zusatinwSI :2005/09/14(水) 04:32:37
- ここは吸血大殲の闘争会議を行う場所だよ。
基本的に、第三者の口出しは厳禁。
闘争とは、その当事者によって進められるモノだからね。
文句、感想、突っ込みも、本スレで脚光が浴びるときを待ってるように。
長引きそうな闘争は、各自専用のスレを立てることをお薦めするね。
そっちのほうが、やりやすいはずだから。
- 2 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/21(水) 23:35:51
確認したと言う事で、此方に足跡を印そうか。
さて、何分こういった事には不慣れでな。
何から決めるべきなのかは知らんが、互いが書き上げ一度に貼るのか。
それとも向こうで、所謂即レス形式で、踊るのか。
後者は互いに時間の調整も必要だしな。
前者の方が良いのかも知れぬ。
- 3 名前:紫擾津那美:2005/09/21(水) 23:45:08
- >>2
ようこそ、と云わせて貰うよ。
僕が紫擾津那美(しじょう・つなみ)だ。宜しくお願いするよ。
この場合、僕が希望する形式としては、前者の方に近いね。
書ける時にそれぞれのパートを書き、ターンを埋めていくって事さ。
たまたま時間が合うのなら、リアルタイムの応酬をしても良いだろうけど。
中々毎日は、多分きついと思うんだ。済まないね。
さて、導入について話す前に、僕の事について説明した方がいいかな。
より詳しく、ね。
- 4 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/21(水) 23:56:41
>>3
アレではまともに話が出来ぬのでな。このままだが許せ。
此方もよろしく頼むと、伝えて置く。
で、前者か。書ける時に向こうに貼りに行けば良い訳だな。
時間さえ合えばリアルタイムも選択肢にはある、か。
なに、毎日など期待せん。流石に事情もあろうしな。
世話を掛ける事になるが、頼む。
此方も必要ならばするが。
- 5 名前:紫擾津那美:2005/09/22(木) 00:09:22
- >>4
あ、済まない、言葉が足りなかった。
書いたレスは取り合えずここ、会議室へ上げる形で進行させて、闘争終了後に一気に貼り付け
るってやり方が、今では普通になっているんだ。
本スレへ直に上げてもいいのだけど、何しろ完結までに結構な時間が掛かってしまう場合も多
いからね。
手直ししたい場合も楽だし。
うん、じゃあ僕について、ちょっと述べさせて貰おうかな。
逆に僕も訊きたいのだけど。僕が相手をする事になる『君』について、君からレクチャーを受
けたい。
勿論自分でも調べてはいるんだけど、本人の認識に勝るものはないからね。
悪いね。僕が持っているKOFの記憶は、九十七年度辺りで止まっているんだ(苦笑
- 6 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/22(木) 00:25:47
>>5
ああ、そう言う事か。ならばそれに従おう。
手直しを考えてもそれが一番な様な気もするしな。
了解した。俺の解釈でアレを語れば良い訳だな。
まあ、初出が97だからな。もしかすると見ている可能性もある。
多少被る部分が出て来るかもしれんが、そこは見逃しておいてくれ。
『ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ』
八神の血筋は草薙から別れた物であった。
が、太古の昔にオロチを封じた際にその力に魅入られ、血の契約を果す。
それが事の起こりであり、長く続く苦しみを生んで行く。
また、紫炎はその代価である。
そして、この姿は八神庵がオロチの血の活性化により、破壊衝動・殺人衝動に目覚めた形。
そこには暴力を嫌うと言う普段の姿も無く、まさに血に餓えた獣と言えるだろう。
余談ではあるが、殺意の波動に目覚めた何某から理性を奪った、とも言えるかも知れない。
戦闘スタイルなどは極めてシンプル。
目の前にある動く物を敵と認識し、暴力的に燃やし、切り裂き、叩き潰し、殺す。
防御などせずに闘う為、一撃の破壊力や速度は向上。
その代わりに打たれ弱い。
追記として、八神庵は歴代の八神家当主の中で最もオロチの血が濃い。
だからこそ血に狂ってしまったとも言えるが、本人としては気にしていないらしい。
とまあ、こんな所だな。他に疑問があれば答える。
- 7 名前:紫擾津那美:2005/09/22(木) 00:42:11
- >>6
説明、感謝するよ。
確かに僕は、“そうなってしまった君”を見ているね。些か記憶が曖昧だけれど。
僕の外見は、まあ「退廃的な白髪の美青年」という所だね。
……くくっ、自分で客観評価するとおかしいなあ。
実年齢は、幾つだったっかな。百歳前後ではあったと思うよ。
ごく簡単に云ってしまえば「魔人」なのさ。
能力は“火炎魔人”と呼ばれる発火能力。
不可視の火種(タネ)を飛ばして、触れたものを燃やす。これは一個だけでなく、複数飛ばせも
するよ。
威力は、ビルのワンフロアを吹っ飛ばす所から、人の体内の「吸血鬼化しつつある細胞のみ」
焼くなんてのまで融通が利くんだ、中々に。
闘争と云うステージにに於いては、君の炎といい勝負なんじゃないかなあ。
昔、僕は鬼退治屋をやっていたよ。
陰陽道の宗家、傍箕(わきみ)家から、鬼族退治の全権を任されてもいた。
ただ、もう彼らはいなくなってしまった。世界の何処からも。
そうして僕は身を引いた。
今は新宿で、私立探偵を開店休業中してる。――というのが簡単な自己紹介かな。
これだけじゃ疑問に思う事は多々あると思うから、それは追々質問して欲しい。
- 8 名前:紫擾津那美:2005/09/22(木) 00:44:27
- さて、導入について詳しい話をしたいんだけど――悪いね、今夜はそろそろ刻限のようなんだ。
続きは明晩以降で、と云う事で構わないだろうか。
まだ詳しく考えていないんだけど、例の「オロチ」を絡ませられれば、と思ってる。
それがお互い自然でもあるだろうしね。
- 9 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/22(木) 00:59:18
>>8
ああ、時間ならば仕方あるまい。恐らく明日も、十時以降であれば居るだろう。
居れば此処に何か印して置く。
で、「オロチ」を絡ませるか……鬼退治を何処まで過大解釈して良い物かは知らんが、
人に仇為すであろう存在をも殺して行くのなら、狙う理由になるかもしれんな。
「オロチ」の目的は地球に害である人を滅ぼす事なのでな。
その血を持つ危険因子も潰して置くに越した事は無い、と取れば流れとしては……
まあ、これは明日以降でも良いな。
それでは、また時間が合えば。
- 10 名前:紫擾津那美:2005/09/22(木) 01:08:20
- >>9
「鬼」という存在は“滅びの具現”でもある――とされているから。
そういった所で色々と流れは考えられるだろうね。
申し訳ないね。
うん、じゃあまた明日にでも。
- 11 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/22(木) 22:44:51
居るぞ。多少遅れはしたがな。
で、滅びの具現、か。此方の新作の動き次第では少々厄介かもしれん。
と言う事は、97辺りで見ておくのが此方としても無難か。
その辺りなら原典も知られているようだしな。
まあ、イフの話なのだから如何でも良いと言ってしまえばそこまでだが。
- 12 名前:紫擾津那美:2005/09/22(木) 23:34:42
- >>11
滅び云々は、レトリックみたいな事でもあるから。
そう四角四面に捉えなくても大丈夫だと思うよ。――というのが、遅れた挨拶。
取り合えず、店頭にあった2001年度のを手に入れたよ。まだプレイしてないけど。
まあ問題があるとすれば、僕は未だに「昇龍拳」を満足に出せない、という所かな。
……どうしたものだろうね?(聞くな
そうそう、導入の一案なんだけれど。
僕らの作者が原作をしている別作品に、『夜刀の神つかい』というのがある。
八月の山門前夜祭で、カジやハセって連中がいたのは憶えてるかい? あいつらの原典さ。
日本固有の吸血鬼・夜刀の神が現代に復活し、新興宗教団体を隠れ蓑に東京中に蔓延。一般市
民には情報は伏せられているものの、警察の特殊部隊は激しくこれと交戦し、戒厳令が敷かれ
かねない東京の夜――って話さ。
ここを舞台にしてみたら、と思ってね。
僕達はお互い、吸血鬼作品が原典じゃない(前作だと、僕はドラキュラ伯爵と戦ってたりはする
けど)。
それを補って「吸血大殲としてのロジック」も満たせるし、モブキャラ扱いの雑魚夜刀の神を出
して、好きな様に斃すなり殺すなり喰うなりも出来る。
勿論仮の案だから、異論反論等は是非欲しいな。
君の方にも「吸血鬼が居ても可笑しくない状況」があるそうだし、それも聞きたいし。
あ、それと質問。
「ツキノヨル〜」バージョンへの変化って、何か明確な切っ掛けとかあるんだろうか?
- 13 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/22(木) 23:50:44
>>12
2001か……無かった事にしたいであろう作品、栄光の一位に輝ける……ああ、何でも無い。
よく言われているが、一歩歩いて波動拳が練習にはなりそうな物だが。
まあ、落ち着いて入力すれば案外簡単な物だ。
と、これはさて置き。
それはまた面白そうだな。モブに雑魚が居れば此方としては好都合だ。
ただ、生憎これも原典知らず。それでも入手は可能だろう。
これを詰めて行く方向で行きたいと個人的には、思う。
此方の用意出来る状況はかなり特殊でな。
相手を選ぶ上に、カプコン出身の奴にしか使えぬような手段。
あの赤い魔物辺りにしか使えんのだ。残念な事に。
血を求める鬼、ならば『ツキノヨル〜』で役割を果せる訳だが。
これは少々ロジックとは違うしな。
明確な切っ掛け……無いな。
『オロチ』が存在する状況であれば、アレが血を活性化させる事で変化するが、
それが無ければ血に酔うか月に狂うか。その程度の事が切っ掛けになるに過ぎん。
変ってしまったのであれば、違いは楽に見て取れるのだが。
- 14 名前:紫擾津那美:2005/09/23(金) 00:10:04
- >>13
……引いてはいけないカードを引いちゃったのかな。くすっ。
素直に97も探した方がよさそうだね。
ああ、うん、そのアドバイスは有り難いんだけど。十年以上前にも同じ事を云われたような
記憶があるなあ。
いや、思い切りどうでもいいね。うん。
そうかい、気に入って貰えたのなら何よりだよ。
原典は、まあ然程知らなくても大丈夫だと思う。
――っていうか、凄い負担かけまくってるねえ。申し訳ない。
あ、そっちのは赤い悪魔用のなんだ。そう云えば、僕が順番を先取りしてしまったようなもの
だしね。
血に酔う、か。
夜刀の神と云う連中はね、とても死に難い。再生能力が強いんだ。
太陽光以外だと、「棒状のもので心臓を貫通させる」でしか滅ぼせない(この場合、服も含めて
灰、と云うか全て消えてなくなってしまう)。
成り立ての雑魚はそこまでではないけどね。
雑魚夜刀の神(ちんぴらみたいなのだと考えてくれていい)数人を相手取って、斃す為に必要
以上に攻撃を加えざるを得ず、相手を壊していく過程は「血に酔う」に当てはまるだろうか?
ついでにそれが、満月の夜ならば。
- 15 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/23(金) 00:23:45
>>14
投げっぱなしのストーリーが問題でな。
KOFの売りである部分がどうしようもないのが、救えん。
一人で遊ぶ分にはそれほど問題も無いだろうとは思うが。
対戦格闘としてみると……だが。
負担は構わん。貴様も同じ様な苦労があろう。
導入に関しても任せてしまったような部分があるのだから。
暴力的に暴れまわる事でオロチの血を活性化させるのは特に無理も無いだろう。
暴力を嫌うのは、自身の内に眠る暴力を恐れているからと言う解釈も出来なくは無い。
だからだ、必要以上に壊し続けていくと眠っていた暴力が表に出て来る。
それを契機とすれば、自然だろう。望月の夜ならば余計に。
所でその雑魚夜刀の神は、再生能力が多少強いだけで戦闘能力は
一般人のそれと考えても良いのか?
身体能力の向上などもあるのであれば、此方が傷付き殺す理由も作れる。
それに、傷付く事で我を忘れていくと言う手法も取れる。
一般人相手でもこれは出来るがな。
- 16 名前:紫擾津那美:2005/09/23(金) 00:41:13
- >>15
ストーリーは、そういうのは売りと聞いてるからねえ。
まあ、格ゲーに触れるの久し振りな人には、あんまり関係ないかも。くすっ。
あ、雑魚とは云え、夜刀の神の力やスピードは常人以上だよ。
数人掛かりなら、君でも少してこずるかもしれない。殺す理由には当てはまるね。
と云うか、序盤の対夜刀の神戦(と云っても数レス程度か)の雑魚は、僕が担当して動かした
方がいいかもしれない。
これは君のやり易い方で構わないよ。
それと、ばったり出会って即闘争、っていう遭遇戦よりは、最初から僕が八神庵本人を狙いに
行く方が面白いと思うんだ。……如何にも話を勝手に進めているようだけれど。
夜刀の神復活により、再び僕は鬼退治に手を染めるようになり、そこで夜刀の神などよりも遥
かに危険な存在、つまりオロチの血抹殺を依頼される。
依頼人は、オロチの血をを危険視する勢力かな。こっちの陰陽師の宗家辺りでもいいけど、何
かそれらしい相手に心当たりはあるかい?
いや、これで良いのなら、だけれど。
- 17 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/23(金) 01:00:32
>>16
如何に自分で貶めても、原典である事には変わりない。
少しでも楽しんで貰えれば幸いだな。
常人以上か。それならばやり易いと言えばやり易い。
頭に血が昇りやすいからな。
怒りで我を忘れオロチに飲まれてしまう、と言う手法も取れる。
で、雑魚の担当か……知りもしない者が動かすよりは良いとは思うが、負担を強いるか。
ある程度は此方でも調べ、出来れば五分は動かしたいと思う。
数レスで済ませるのならその方が良かろう。
それでも残りの半分は動かして貰う事にはなるな。世話を掛ける。
いや、面白いと思う事をやってくれれば構わん。
此方としても、単純に出会って殺し合うと言う方法では面白味に欠けると思っていた。
まあアレは動いている物全てを敵と認識するのだから、此方から見れば遭遇戦にしか
ならない訳ではあるが。
そして問題の危険視する勢力だが……あると言えばある。
が、その危険視する勢力の一員でもあるのが俺だったりもする。
俺を殺してしまえば『オロチ』を封じられる者が居なくなってしまうのでな。
そう言う事もあるかもしれないと言う範囲で考えれば、神楽と呼ばれる家系の分家筋の
暴走で、そう言った依頼が入る事もあるかもしれない。若しくは草薙の分家筋かだな。
ああ、もう一つ合ったか。『オロチ』の事を知った軍がある。
俺の原典の中にある、世界中にネットワークを持つ傭兵の集団で組織された軍がな。
そこから依頼が入る可能性もある。
ただ、『オロチ』の事を知っているのならば、俗に呼ばれる三神器の事も知っている可能性が高い。
まあこれも、上層部の暴走と言う形で済ませる事が出来るとは思うが。
- 18 名前:紫擾津那美:2005/09/23(金) 01:14:37
- >>17
いやいや、そもそも振ったのは僕だし、負担でもないから平気だよ。
そう云って貰えると助かる。うん、いざ闘争に入ってしまえば問答無用にしろ、前振りとして
例えば君のライブを偵察しに行って、先ずそこで接触・会話してみる、なんて案もある。
闘争はその後になるかな。
……多分長くなるけど。その分、互いのキャラ立ちは出来るし、闘争中の何がしかに繋げられ
るかもしれない。
成る程、候補になりそうな勢力は色々いるんだ。
僕が僅かなりとも確実に知ってるのは、神楽家かなあ。96か97だったっけ、にいた神楽ちずる
さんだね。
寧ろこっちの方の誰かを、君に担当して貰っちゃった方が良いかもしれない。
軽く掛け合いのような場面をね。手数をかけるけれども。
- 19 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/23(金) 01:28:10
>>18
ライブを偵察、接触……ふむ。
長くなるであろうデメリットを考えてもリターンは大きいか。
その案も捨てた物ではないな。
例えば……妙な事件が頻発していて、その事件の殆どが化物の仕業としか考えられない物
だったとすれば、夜に外を出歩くなと言う警告が出ていても可笑しくない。
そんな中態々出歩く理由が、ライブだとすれば無理も無かろう。
全ての事が一日で起きているなら、と言う事にもなるだろうが。
いや、関係無いか。別口のライブでも入れてしまえば良いのだから。
そうだ。その神楽だな。アレに極論を言わせてしまうのも良いか。
オロチを封じた今でも、彼はオロチの血に苛まれている。
それが今でも続いているのであれば、脅威は去ったのだから殺す、とな。
少し考えてみよう。無理の無い範囲で、依頼の理由を。
掛け合いは構わん。此方の原典だ。その程度は、な。
- 20 名前:紫擾津那美:2005/09/23(金) 01:46:37
- >>19
おっと失敬、また説明漏れだ。
夜刀の神連中はね、新興宗教「マゴーラカ教」というものを足がかりに増大していて、この団体
は世間的には「破防法認定を受けた武装テロ組織」と認知されてる。
警察と銃撃戦、なんてニュースが頻繁に取り上げられていて、夜間の検問があちこちで敷かれ
てたりもするんだね。
夜出歩く人は少ないだろうけど、ライブみたいな場合、熱狂的ファンはあんまり関係ないんじゃ
ないかな。
一般には、逆に「化け物云々」みたいな話が伝わってない状況なら特に。
うん、じゃあ悪いけど、そっちの手配の方はお願いするよ。
で、導入からの流れとしては……
・いきなりライブハウスのシーン。君弾く人、僕聞く人。
・ステージが引けて後、接触、会話。
・ここで僕の回想を入れる(依頼人が云々の掛け合い)
・その更に後、一人でいる所を夜刀の神に襲撃される庵→闘争、暴走
・ようやく二人の闘争開始へ
というのは如何だろうね? 仮案だけど。
修正・訂正・追加・削除等はどんなものだろう。
と云う辺りで、今夜はそろそろ時間切れっぽいなあ。
- 21 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/23(金) 01:59:32
>>20
そう言えば化物云々は伝わっていないと言っていたか……失念していた。
で、検問が敷かれていると言うのならば、警官も巻き添えにしてしまうのも面白そうだな。
目立つ風貌で危険人物とくれば、止められるのも自然だろう。
血を多く見ると言う点でも、使えない事は無い。
導入に関してはそんな物だと思うが、書き出しは此方からで良いのだろうな。
演奏シーンから入った方が自然なように思える。
特に付け加えたいという物も無い。
取り敢えず、時間のある時に書き出しておこう。
時間か。ならば仕方あるまい。
- 22 名前:紫擾津那美:2005/09/23(金) 02:11:31
- >>21
検問の警官も巻き添え、いいね。
そういう風に派手にするの、僕は好きだよ。
そう、初めは君のパートで先陣を切って欲しいんだ。
パンチの効いたベースを、是非お願いしたいなあ。
いや、時間の方は済まないね。
明日は恐らく来られないと思うけど、土曜は大丈夫だよ。何かあったらその時に。
あ、そうそう。会議室進行だから、別に急ぐ必要はないよ。
満足いくものが出来るまで、じっくりやって欲しいな。
では、お休み。
- 23 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/24(土) 17:12:15
時間に直せば日付が変わる頃、既に幕は開いていた。何組かのバンドが揃い、合同で開かれたイベント。
爆音が木霊し轟音となり、それに打たれて震える紙屑の如く人は揺れる。
その様子には悪酔いしそうで直視出来なかったりもするが、圧巻だ。
この光景をどれだけの人間が上から、巻き起こした側として、見る事が出来るのだろうか。
選ばれた数人とは言わないが、これだけの機会を持つ事が先ず無い。
バンドをやっている人間の全てが見る事が出来ると言う物でもない。
何かを犠牲にして音楽だけに打ち込んだ者だけが見る事が出来る、特殊な光景。
そんな物が見たいが為に始めた訳ではないが、愉悦に浸れる瞬間かもしれない。
そう言えば演奏中だったか。あまりに下らない為、余計な事を考えた様だ。
演奏に集中するとしよう。失態を晒すのは御免だ。
改めて音に集中すれば、馴染の深い系統の楽曲だった。名前など覚えてはいないが。
地の底から這い上がってくるような叫びと、それを叩き落すかのようなドラムの音。
二本のギターは怒りと哀しみ、歓喜と絶望。対になる感情を絶叫し続ける。
それらが起す化学反応の結果混沌が生まれ、観客の喚声が加速度的にそれを速めているがその全てはバラバラだ。
各々が好きに音を、声を出しているようにしか聴こえない。
俺はその後を追う。本来メロディアスな曲なのだが、極力手数を減らして。
冷たく固い音で、より一層破滅的な曲に聴こえる事だろうと言う狙いと、あまりの不出来に対する呆れを込めて。
何時もは気になりもしないと言うのに、ピックのアタック音ですら今夜は耳障りだ。
音の洪水を音楽としては聴かずただの音の集りだと思えば、テンポと共に加速する苛立ちも紛れるだろう。
だがその行為は―――
「――失格だな。ベーシストとして」
零れる自嘲は轟音の中に沈んでいき、誰に聞き取られる事も無いまま音の波に潰された。
どうせ他の何も聴こえはしない。此処に存在するのは俺のベースの音だ。
ならば呟きには意味は無い。
観客すら居ない、存在すらあやふやな、道化が踊る舞台は続く。
果てはもう暫らく先だ。
- 24 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/24(土) 17:12:33
ライブも既に終盤。残すは後一曲のみ。それでこの寄せ集めとは別れられる。
寄せ集め―――寄せ集めだ。演目も、メンバーも寄せ集め。
偶々セッションし、一度だけ演って見ようと言う事で話が進み、演目は各自が好き好きに挙げた。
そしてろくにスタジオに入らぬままにライブを当日を向かえ、結果はこれだ。
全てはバラバラで、余りにも下らない音の寄せ集め。それでも耳が腐った客は喚声を上げる。
その光景には吐き気を覚える。所詮――こんな物かと。
俺が神経質過ぎるだけで、もしかすると他の奴には統率が取れているように聴こえるのかもしれないが。
――ハッ。自身すら騙せぬ嘘は吐くものではない、か。惨め過ぎる。余りにも。
それにしても、これだけの人間が集まるとは思いもしなかった。
なんでもテロ組織が暴動を起す可能性があるとかで、到る所で検問が行われたりしている。
その煽りを受け、客の入りは少ないと思っていたのだが、八分は埋まっている状態だ。
何の気兼ねも無くこんな場所に現れる事に危機感の無さが窺える。
自分はそんな物に巻き込まれるはずが無いという浅はかな考え。
ブラウン管の中の出来事は、自分の住む世界とは隔絶されていて、安全だと思い込む。
他人の死を、自分の近くにもあるものだと受け入れられない。
まあ、如何でも良い話だ。コイツらの誰かが死んだ所で、何の関係も無い。
それに、一瞬の死と一瞬の快楽を天秤にかけた結果、快楽が勝ったのだからそれで良いのだろう。
人間は享楽の中で生きていたい生き物なのだから。
それにしてもこんな事を考えているのは、幾ら曲の合間とは言え流石に拙いか。
演奏が最低のレベルで、観客の耳は可笑しく、そんな中での演奏。
何かで気を紛らわせておかねば、演奏中に弦を引き千切ると言う暴挙に出かねない。
それでも、後一曲で終われる。その曲さえ終われば、このライブも終わる。
そう思って我慢しておくとしよう。そして、俺は俺の音を出すだけだ。
幾ら寄せ集めで、最低の集りだとしても、俺まで最低な音を出す必要は無い。
ヴォーカルが閉幕への狼煙を上げる。宣言は狂ったように呪詛を吐き散らす行為。
ドラムがその呪詛を煽り、ギターは世界に彩りを与え、俺は淡々と後を追う。
「―――Fuck」
俺の声なのか、客席からの声なのか、ヴォーカルが吐き出したのか。
それすらも分からないまま、果てへと向かって疾走が始まった。
- 25 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/24(土) 17:12:48
後十秒もすればこの曲も終わる。それでライブも終わる。この寄せ集めも、解散だ。
周囲を見渡す。何故コイツらは満足げな表情を浮かべていられるのだろうか。
音楽とは決して言えないような音の寄せ集めで満足出来るとでも言うのか。
馬鹿馬鹿しすぎて、思わず力が篭る。お陰でピックが折れた。まあ、どうせこれで捨てるつもりだったが。
弦を千切らなかっただけ、マシだと思う事にしよう。
ベースへの集中が途切れた所為か、周りの音が鮮明に聞こえるようになった。
バラバラで、聴くに堪えないのは分かりきっている。
ならばと思い観客の方へ耳を向ければ、観客の喚声は止まる事を知らずそれが終わりを告げる
鐘だとは気付いていない。
喚声が大きくなればなる程、喚声に熱が篭れば篭る程、終わりは近づく。
結局この客は目当ての奏者の演奏が見られればそれで良かったのかもしれない。
音を聴くのではなく、演奏が見たいだけと言うのは面白くは無いが、それが現状だ。
俺にも多数の視線が集まっているのだから、否定のしようも無い。
少し視線を降ろしてやれば、それだけで喚声が上がるなど……俺は何時アイドルになったと言う。
心地良いと感じる奴も居るのだろうが、今夜の演奏で受ける賛辞は屑にも劣る。
それでも客席を見渡す。その中で酷く目に付く奴が居た。
壁に背中を預ける様に、白髪の男が立っている。
その出で立ちはこの場には不釣合いで、つい視線を囚われてしまった。
目が合ったと思ったが、気の所為だろう。男は興味が無いかの様に横を向いている。
そして、漸く舞台の照明が落ち、辺りは完全な闇へと包まれる。
この暗闇は心地良いが、道化は早々に舞台から降りねばならない。
下らない演奏しか出来なかったのだから、本来ならばこの場に上がる事すらおこがましい。
此処は良いライブをやれる人間だけが上がれる場所なのだから。
控え室にベースを仕舞い、誰とも会話もせぬままに外に出る。
夜風は涼しく、あんなライブでも火照ってしまった身体と思考を冷ますには丁度良い。
星は見えないが、夜空に月が映えている。
暫らくこうしているのも悪くは無い。
- 26 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/24(土) 17:15:38
夜に時間が取れるか、少々微妙だったのでな。
今の内に挙げてしまって置く。
何か問題点でもあれば言ってくれ。修正に応じよう。
一応無理のない範囲で接触出来るようにして置いた。
バックステージにはパスが無いと入れなかったりもするからな。
それでは、夜に会えれば。
- 27 名前:紫擾津那美:2005/09/25(日) 00:17:13
- >>26
失礼、遅くなっちゃったね。
うん、僕の方には何の問題もないよ。接触できる状況を整えて貰って、助かったし。
じゃあ次は、お月見状態の君に声をかける、という所かな。
明日の夜までには、上げられると思うから。
- 28 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/25(日) 00:32:05
>>27
なに、此方も漸く来れた所でな。遅いなどとは微塵も思っていない。
それではそれを待ちながら、神楽の方でも考えて置こう。
- 29 名前:紫擾津那美:2005/09/25(日) 22:08:59
- >>
赤髪の男が月を仰ぎだしてから、どれ位経ったかは判らない。
夜風の中に、幽かな歌声が混じり出した。
数分と経っていないようでもあったし、また永劫に近い間隔が空いていたようでもある。
どちらでも良いのだろう。月の下で流れる時間は、何処でもこうだ。
それは常に蒼く、静かで、そして緩やかなのだった。
月がとっても 青いから
遠まわりして 帰ろう
低い声で口ずさみながら、靴音もゆっくりと近づいて来た。
路地の奥から来たようでもあったし、またそこよりもっと昏い――別の闇から訪れたようでも
ある。
ただ、蒼い月の光はその人影に吸い込まれ、また撥ねられていた。
――光も闇も吸い込んでいるのは、長身の影が纏ったインバネスだ。
色は紫紺。古代の地中海世界において、紫の装束は帝王のみ着用を許されたが、それを思わ
せる生地の深みである。
闇に染まらず、月光を弾いているのはその髪だ。顔だ。
背まで流れる髪は白い。いずれ春になれば溶けるのかと、不安を呼ぶ北国の雪のように。
白蝋で出来ていると云われても寧ろ納得してしまいそうな相貌の刻み手は、不世出の彫刻家
の、それも渾身の腕だろう。
他の色全てを穢れと断じるかの如く、白は白いと云うだけで孤立する。
二十代と思しき冷たい美貌には、しかし寂しげな陰翳はない。
生まれた時から一人だったと、事も無げに云いそうだ。聞く者もそれを是とするだろう。
この古く明るい調べを、かくも密やかに歌えるのならば、と。
腕をやさしく 組み合って
二人っきりで さあ帰ろう
歌声は止み、靴音も止まった。男の手前、五メートル程の所で。
冬の湖面に似た瞳が、漸く先客に気づいたかのようにそちらを見た。
「帰らないのかい? つまらないライブも終わったのに」
そう云って、紫がかっている唇がくすり、と笑った。
- 30 名前:紫擾津那美:2005/09/25(日) 22:10:24
- >>28
お待たせしたね。
この歌詞はまあ、一番全部じゃないし大丈夫かな?
会話の方は、どう落とそうかとか、全然考えてない行き当たりばったりで進めてみようかな。
くすっ。
- 31 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/26(月) 00:25:06
>>30
済まない。確認が遅れた。
歌詞は一部引用の範囲だろう。恐らく大丈夫だ。
会話は……ある程度で俺が立ち去るのも一つの手だとは思うが。投げっぱなしだが。
まあいい、出来るだけ早く貼れるように善処する。
- 32 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/27(火) 01:56:43
一人きりの静かだった空間に声が響く。
その声から酒の匂いを感じ取る事は出来ず、場違いな音でもないのだから容認する。
今宵の月は蒼く、雲の一つも掛からず、正円を描き、全てを照らしている。
月を見上げているだけで身体が熱くなる。こんなに良い月であれば仕方が無い。
蒼い光は凡そ殆どの物を染め上げているが、赤い髪や赤いパンツは攻撃的に色を跳ね除け、
黒のジャケットは黒と言うだけで他の色を拒絶する。
辛うじて黒いジャケットに白く抜かれた二十三夜月だけが、唯一光を吸っているのではないだろうか。
―――歌声が途切れる
熱が高まっていく―――
「帰らないのかい? つまらないライブも終わったのに」
響いた声音はあの歌声の持ち主だろう。
嘲るかの様な声音だが、それも仕方のない事だと受け入れてしまっている。
位置は大体5メートル。飛び掛れば一息で殺す事が出来る距離。
ライブ中のアレ、か。コイツの方がよほど感心がなさげだった気もするが。
それよりも、間近で見る事で改めて容姿に目を奪われる。
白い髪、白い肌、顔の彫りは中性的で熱を感じさせない。そしてそれらを包む紫紺の衣。
例えるならば動く彫像だろうか。この世に在ってはならない美貌。
だからこそそれは拒絶され、この蒼い光の中でも色を変える事がない。
それは酷く孤高で、孤独で、絶望的ではないだろうか。
幾万と居る――屑ばかりだが――人の中で誰と交わる事も許されない。
関わりを自ら断つのではなく、関わりを他者から断たれる。
それはとても、寂しい事なのかもしれない。まあ、如何でも良い話ではあるのだが。
如何でも良い序でだ。
二言、三言と言葉を交わしてみるのも悪くはないか。
少し話せばこの体の熱も、消えてくれるだろう―――
「……何の用だ。態々興味のない物を見ていたくらいだ。何かあるのだろう?」
―――とは言ったものの、他者に接する方法を持たないのだから憎々しげになるのは仕方ない。
それに何か裏がありそうなこの邂逅の意味を知るのも、何かの役には立つだろう。
- 33 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/27(火) 02:00:21
書き上げさせて貰った。本当に、会話は何処に落とした物か。
必要な事を聞き出せない為、俺が立ち去る事になりそうな物だが。
まあ良い、進める内に見つかるだろう。
- 34 名前:紫擾津那美:2005/09/29(木) 03:15:18
- >>
「何の用だ、なんてひどいなあ。ファンがスターに会いに来たんじゃないか」
黒い革手袋に覆われた手を口に当て、白い青年は忍び笑う。
その艶やかさは異常ですらある。その気のない男でも陶然となりかねない。
女なら嫉妬するだろう。なぜこの鼻梁が、この唇が自分に備わっていないのか、と。
「とは云っても――君のライブを拝見したの、今夜でまだ三度目だけれど、ね」
相手の仏頂面を頓着する風もなく、ついでに俄かファンである事も露呈した。
そもそも一面識もないファンが、贔屓のスターに取る態度ではなかったが。
白い青年と相対する赤い髪の男。――人によっては、両者が漂わせる雰囲気を近しいものと捉
えるかもしれない。紅白は違えど、他者を寄せぬ怜悧さという点においてだ。
見る者が見れば、少なくとも赤髪の方に関しては、それが誤りである事を知るだろう。
火傷と凍傷が、現象としては似通ってしまうのと同じだ。見かけだけは冷たい青い火が、実
は赤い火を凌ぐ高熱であるように。
赤髪の男の何処かで、青い――否、紫の炎は燃えている。
それは他者より先、己を焼いている。
「期待していたんだよ、今夜は。面白いものが見られるんじゃないかと、そう思ってたのに。
全然テーマが聞こえて来なくて、がっかりしちゃった」
こつりこつりと数歩だけ、白い青年は足を進めた。
人も通わぬ廃屋の、閉ざされた古い扉を叩くような足音。その一歩ごとに、美しすぎる笑み
は深くなった。
「何せね。――ほら、こんな夜だもの。誰だって浮かれちゃうだろう?」
優美な仕草で上げられた人差し指が、中天を指した。
月も笑っている。凝視し続けていると、自然と背筋が粟立ちそうな光であった。
- 35 名前:紫擾津那美:2005/09/29(木) 03:19:08
- >33
あんまり先々を何にも考えないのも、ちょっとあれかな、くすっ。
じゃあこちらとしては、何かを聞き出すというか、人となりを知ろうって感じなので……何とな
く怪しげで思わせぶりな事でも云って、ふっと消えようか、僕の方で。
ああ、君が立ち去るのでも良いよ。
- 36 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/30(金) 01:55:06
彫像の形が歪められ、微笑の表情が刻まれる。
月明かりの所為なのか。酷く妖艶で、こう言っては何だが、見惚れた。
例えるならば月の女神が地上に降り立ったのかの様。
女がこの場に居ればその妖しさに恋心を奪われるか、嫉妬の炎を燃やすか、どちらかだろう。
風に乗る艶やかな声は聞こえてはいるが、それを言語として認識しない。
何かが壊されていく感覚。それは眼前の男の所為だけではないだろう。
―――月。
男よりも一層妖しく、一層艶やかな色彩と正円。しかしそれは全てを拒絶する。
俺と言う人間を必死に繋ぎ止めている理性すら拒絶され、本能の檻を解き放とうとする。
眠っていたものと今まで起きていたものが軽く交錯。
憎々しい顔付きになったのは、男の言葉が気に入らなかったのか、本能を恐れたのか。
恐らくは後者だが、前者だと言う思いに掏り返る。
己が内に篭ったお陰で壊れていく何かを繋ぎ止める事が出来た。
お陰で言語は認識でき、気に入らない発言まで聞く事ができる。
……コイツは何を考えている?
相対する男。足取りは軽く、現実に存在するのかすら疑わしい。
蝶の如き振舞い。蜘蛛の巣に囚われ様とも、蜘蛛の方が喰うのを躊躇うだろう。
それほどまでに冷たく、何かを超絶してしまっている。
壊れている―――何故か、そう感じている。
「何せね。――ほら、こんな夜だもの。誰だって浮かれちゃうだろう?」
その声と共に男から視線を外す。心に既に焼き付いた虚像の月。
それを払拭し、新たに焼き付け、吐き出す。
「ハッ……他者に期待しても意味など無かろう。それに―――既に貴様は浮いている」
少しだけ歩く。男の香気に当てられたのか。それとも―――ただ壊したくなったのか。
歩く度に深くなる血の疼きもまた、月の所為か男の所為か。
- 37 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/09/30(金) 01:58:16
>>35
見切り発車の終着駅も作ってやらねばならん、か。
それならば俺の去り際に一言でも良さそうだな。
怪しげな一言は引きに使えない事も無いだろう。
手間を考えてもそう変わらんだろうしな。これは。
- 38 名前:紫擾津那美:2006/02/19(日) 01:46:53
- >>
美貌の口元が更にほころぶ。
歯列が露になった。白い美に彩られた中で、最も白い部位である。
「君もさ」
そう云い捨ててから、「浮いているのは」とつけ加えた。
「人間は臆病な生き物だからね。少しでも自分達と違う者には我慢ならないんだ。
だから“彼等”は、そいつを浮いているって事にして漸く落ちつくのさ」
自分以外を全て“彼等”と、青年は他人事のように云う。
こつり、と音を立て、彼我の距離が一歩分縮まった。
「髪が赤い、髪が白い。何だっていい、異物扱い出来るなら。――例えば」
もう一歩。
相手の苛立ったような素振りを知ってか知らずか、涼しい声で青年は続けた。
「そう、例えば――血が蠱(まじ)ってる、なんてのはその最たるものだよ、ね」
- 39 名前:紫擾津那美:2006/02/19(日) 01:47:57
- >>37
何はさて置き、お詫びを云わなきゃいけないね。……済まない、本当に。
半年近く止めておいて何なのだけれど。未だ付き合ってくれるのならば、そうして貰えたら
嬉しい。
もし「モチベーションが下がったのでちょっと……」という事で中止なら、それも止む無しと、
そう思っているよ。
- 40 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/02/19(日) 02:07:16
久しいな。
近日中に……いや、暫らく掛かるかもしれんが続きは上げさせて貰おう。
またと無い機会となる可能性もあるのでな。
まあ、気長に待っていてくれ。
- 41 名前:紫擾津那美:2006/02/19(日) 02:23:25
- >>40
やあ、これはまた素早い。
付き合って貰えるみたいで、ありがとう。
待つよ、何時まででも。
- 42 名前:◆4ypZOMBIEQ :2006/02/28(火) 03:10:17
- ちょっと場を借りるよ。
>>
「うん、そうだったね」
涙に濡れた切っ先を一振りして弾き飛ばし、
自身は彼女の視線と同じ高さに来るように膝を折って。
他人事の様に、肯き返す。
「ずっと走り続けてきた。
. 走って、走って、転んでも、這いずってでも。
. だから、今だって止まれないんだ。
. 先に何があるかなんて知らない。
. 大丈夫だよ、セラス。私の中に諦めは存在しない」
―――だからこそ、救い様が無いのだけれど。
「心を砕かれようと、魂を砕かれようと、私は私として此処に在る。
. 私は私の意志で前へと進む。
. 操り人形には絶対にならない。だから―――」
閉じた瞳の向こうにいる、彼女はどんな表情をしているのだろう?
「選ぶんだ、セラス。
. 敵対の方法を。
. 私は世界を憎悪する。私は私の意志で、世界を終わらせる。
. あんたのマスターは世界の狗として在る事を選び、結果そこに斃れた。
. あんたは、どうしたい?
. 私の瞳には炎しか宿らない。木漏れ日のごとき慈愛は神の棲み家たるこの場所で灰燼と帰した。
. 救いは既に此処にない。それでも私を救おうと願うなら、私の世界を終わらせるしかない。
. さあ、覚悟を決めろセラス・ヴィクトリア。忘れたのか?」
瞳を開き、かつての後輩をしっかりと見据え、私は彼女に決断を迫る。
「あんたの中にある、銃爪を引かせるその力は、誰の為のものなんだ?」
- 43 名前:◆4ypZOMBIEQ :2006/02/28(火) 03:25:58
- も一回。
>>
頬を打ち抜く一撃。
本当なら眼から火花が飛び出るほど痛いんだろうけど。
痛みはない。
でも、そんな事はどうでもいい。
今、大切なのは――
「私が歳? あははっ、そう言うセラスは――」
――後方へ押し流される身体をぐっと踏ん張って堪え、
――腹筋と背筋を駆使して体勢を立て直し、
――反動をつけてお返しのパンチ。
「いつになったら保護者なしで出歩けるようになるのかな!?」
生意気な後輩を張り倒すこと。
- 44 名前:御坂美琴 ◆MISAKAR6VE :2006/03/06(月) 02:45:10
- 「―――不満かね?」
珍しい―――本当に珍しい事に、その沈黙を破ったのは、この不気味な部屋の主人であるアレイスターからだった。
「当たり前だ。今回ばかりは、オレは本気でお前のしょうきを疑っている」
闇の中から姿を見せたのは、長身にツンツン金髪、サングラスと丸っきり不良のような体裁をした少年。
彼の名は、土御門元春。
学園都市とイギリス清教(の間を行き交う二重スパイである。
「あんな組織(なんぞに妹達(の一体を提供する、だと!?
冗談にしても笑えないぞ、アレイスター!!」
ドガン! と。
全くの手加減抜きで振り抜かれた土御門の拳が、強化ガラスの円筒に撃ち付けられる。
「……今更憤った所で、君には分かっているのだろう?
私の行動動機が何であるか、そしてその詳細を君に話す事を私がするか否か、などというのは」
自らの納められた容器に対する攻撃を歯牙にかける様子も無く、アレイスターは呟いた。
「ああ、判っているとも。こいつも『手順』の短縮の一環だと言うのだろう。
お前はあの燦月製薬という会社が何によって成り立っているか、
燦月の研究所(に送られた御坂美琴の妹達(が
どういう目に合うのか、当然知っていて取引を行った。そうだろう。
そんな事は判り切ってるんだ。だがそれでも、オレにはお前の行動が解せんのだ」
そこまでを一気に捲し立てた後、土御門は一旦言葉を切る。
「……お前の予定では、あの妹達(を世界中に拡散させる事こそが目的だったはずだろう?
その手駒の一つをむざむざ台無しにせんとすることに、何の意味がある、アレイスター」
「君はこれで何度、私に同じ問いをしたかね? そして私がその問いに、常にどんな回答を示してきたか、
忘れるほどに呆けたかね? 土御門元春」
全く変わらない、そう、腹が立つほどに調子の変わらないアレイスターの声に舌打ちし苦虫を噛み潰すような顔をして、土御門は応える。
「……、いずれ、わかる、か。それも聞き飽きた」
そう吐き捨てる様に呟き、円筒に背を向ける。
「なら、オレがこれからどう動くかも当然分かっているだろう。さっさと空間移動能力者を呼び戻せ。結標以外のな。
アイツは此処の所危なっかしくて仕方がない」
「ああ、何時もの様に踊ると良い。君の機嫌からして、今回は特別派手になりそうだな」
アレイスターの言葉と同時に、空間移動能力者が建物内に音もなく転移してきた。
―――かくて、歯車は回り始める。
『学園都市』を離れて遥か遠く、山陰の小さな町の中で。
二人と一人の少女の、とても数奇でとても残酷な運命の歯車が。
- 45 名前:なめんなよ、この名無し:2006/03/06(月) 22:51:56
名無しクドラクvs名無しモロイ
>>
――死を忘れた夜族()達にとって、退屈こそが全てに勝る敵である。
眷属である六匹の狼に牽かせた戦車()の上で、生ける死者()の令嬢はそんな益体もない事を考える。
今宵は年に一度の人狩りの夜。父である邪な不死者()と共に此度の祭りに参列した彼女は、
獲物のあまりの不甲斐なさに退屈を隠し切れず、無言のまま手にした握りをつけただけの有刺鉄線で周囲の石を
抉り、全身で不機嫌さを表現していた。
お気に入りである黒のイヴニングドレスに似合う様な素敵なダンスパートナーも、持ち出したヴァイオリンの
音を引き立ててくれる様な絶叫()の持ち主も現れない。
引き揚げるか否かを思案し始めたその時、
歌が聞こえた。
伸びやかなテノールが奏でるのは唾棄すべき聖歌。
とても、不愉快な。
あれは()、黙らせなくてはならない()。
歌声を頼りに街の中央へ向かって戦車を走らせる。
行き着いた先にある公園の中央で、不愉快な聖歌の歌い手は紫煙を棚引かせながら静かに佇んでいた。
その男は乾いた瞳でこちらを睨め上げると、淡々と侮蔑の文句を投げつけて来る。
――この、男は。
「貴方、不愉快だわ」
最早機嫌は最高に最悪だ。
この不快感を堪えるなど、誰が出来よう。
生まれてまだ百年と経たぬ生ける死者()の令嬢は、頭に血を上らせたまま戦車から降りると、
手にした有刺鉄線を振り上げ、男の足元へと振り下ろす。
「死んで頂戴」
- 46 名前:名無しモロイ(M) ◆m6gPuppetA :2006/03/06(月) 23:04:17
名無しクドラクvs名無しモロイ
>>
――死を忘れた夜族()達にとって、退屈こそが全てに勝る敵である。
眷属である六匹の狼に牽かせた戦車()の上で、生ける死者()の令嬢はそんな益体もない事を考える。
今宵は年に一度の人狩りの夜。父である邪な不死者()と共に此度の祭りに参列した彼女は、
獲物のあまりの不甲斐なさに退屈を隠し切れず、無言のまま手にした握りをつけただけの有刺鉄線で周囲の石を
抉り、全身で不機嫌さを表現していた。
お気に入りである黒のイヴニングドレスに似合う様な素敵なダンスパートナーも、持ち出したヴァイオリンの
音を引き立ててくれる様な絶叫()の持ち主も現れない。
引き揚げるか否かを思案し始めたその時、
歌が聞こえた。
伸びやかなテノールが奏でるのは唾棄すべき聖歌。
とても、不愉快な。
あれは()、黙らせなくてはならない()。
歌声を頼りに街の中央へ向かって戦車を走らせる。
行き着いた先にある公園の中央で、不愉快な聖歌の歌い手は紫煙を棚引かせながら静かに佇んでいた。
その男は乾いた瞳でこちらを睨め上げると、淡々と侮蔑の文句を投げつけて来る。
――この、男は。
「貴方、不愉快だわ」
最早機嫌は最高に最悪だ。
この不快感を堪えるなど、誰が出来よう。
生まれてまだ百年と経たぬ生ける死者()の令嬢は、頭に血を上らせたまま戦車から降りると、
手にした有刺鉄線を振り上げ、男の足元へと振り下ろす。
「死んで頂戴」
- 47 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/07(火) 02:07:58
時間に直せば日付が変わる頃、既に幕は開いていた。
轟音が轟音を呼び、客席からはその轟音にも勝る声がする。
半狂乱の聴衆達。その様は一種の地獄の様で、個を喪失した聴衆は一体化した蟲にし
か見えない。
危機感の無い奴等だと、ステージに立った瞬間に思った。一夜の宴の為に命をベットす
る事が出来るのだから。
現在の情勢は非常に不安定だ。連日連夜テレビではテロ組織による犯行と見られる最
悪の暴力が映し出されていた。死傷者の数は覚えてはいない。が、その暴力の傷跡は酷
く痛々しい物だった。
その凶行は無能な警察や国家権力では止められる筈も無く、今でも続いている。一応、
意味の無い検問や夜間の外出を控えるようにとの通達が出ている。それはその程度の事
で止められると願っているからか、それともこの国が如何なろうと知った事ではないのかは、
定かではない。
それにしても、詰まらないステージだ。
個々の演奏はとても息が合っているとは言えず、それに気付きもしない愚かな観客。煽動
者である俺達は寄せ集めに過ぎず、一夜限りの為に結成された道化と言っても過言ではな
く、その一員である事に吐き気がする。
そのお陰か人間味が薄れていくような感覚が止らない。ベースを奏でている筈の腕は既に
自分の物ではなくなってしまったようだ。ただメロディーを追うだけの壊れた機械。苛立ちを覚
えるが自分の意思で制御出来ないのだから、仕方が無い。
次第に思考まで虚ろになり、聴こえる音は自身の鼓動だけ。
最近では感じる事が出来ないほど小さな波だった血の疼きが、はっきりと感じられる。
視界が暗くなる寸前に、壁際に立つ誰かを見た。
その誰かは興味が無いかの様に佇んでいる割に、不敵に微笑んでいた。
白い髪が、白い肌が強烈に目に焼き付き、脳髄に刻み込まれる。
目が合った様な気がするのは気の所為だと思う一方で、これから交わるであろう縁を感じて
いた―――
- 48 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/07(火) 02:08:54
>>
―――気付けばライブは終わり、控え室へと戻って来ている自分。
過去にもこんな事は多々あった為に今では気にも止めないが、最近では減って来てい
た筈だ。アレ以来―――オロチを封じて以来、記憶が飛ぶような事は無かった。それが今
になって起こると言う事は、昨年のアレが原因なのだろう。
心臓が震える。
まるで、オロチと言う言葉に反応したかのように。
「……ッ……」
ざわめく鼓動。
大きくなる血の疼き。
血への渇望もまた、鎌首を擡げる。
「……ハァ……ハァ……」
苦しい。
苦しい。
クル、シイ。
「……クッ……」
紅い血が、零れた。
黒い血も、零れた。
暫らく夜風にでも当たるとしよう。
夜空には星は無く、月だけが浮かんでいる。
今にも落ちてきそうな月は、何を示しているのだろう。
- 49 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/07(火) 02:10:11
>>
一人きりの静かだった空間に声が響く。
歌声は風に乗り、体を撫でるように通り過ぎて行く。
「悪くない歌声だ……」そう一人呟き、空に浮かぶ月を見上げる。
真紅の―――血染めの月だ。
胃の奥から沸き立つ血の香りに酔いながら、悠然と浮かぶ月を見る。
鮮血を溶かし込んだような紅い月。
その光を受ける手足は、血に染まったかのように錯覚してしまう。
ナニモカモガ、アカイ。
カラダガ、アツイ。
「帰らないのかい? つまらないライブも終わったのに」
自分の中の「異物」に取り込まれる寸前に、言葉が響く。
助かったなどとらしくも無い安堵を抱き、声が響いた方向へ目を向けると、そこには
類稀なる美貌の見本とでも言うべき彫像があった。何処かで見かけた記憶がある。が、
思考にノイズが掛かり、目にした事があるのか無いのかも解からない。
意識の底に落ちていく感覚。
飲み込まれる前に、「俺」を掴む。
細く細い、蜘蛛の糸の様なそれを。
「……何の用だ。態々興味のない物を見ていたくらいだ。何かあるのだろう?」
少しだけ落ち着いた様な気分になるが、所詮仮初の物。
今夜は早く独りになるべきだろう。
俺が「俺」で在る内に。
- 50 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/07(火) 02:11:23
>>
彫像のような造形美を誇る男も笑うのだな、などと下らない事を考えながら、ただ目
の前にあるものを凝視する。
月明かりの所為なのか。肌の下、肉の合間を流れる血液すら凝視出来る様な感覚。
離れていても体温まで感じ取れるほど、神経が暴走している。
それでも、神経は凍り付いていく。
この月の女神すら裸足で逃げ出すような微笑は、絶対零度の微笑とでも言うべきだ
ろう。全てを凍らせ、打ち砕いていく。そんな笑みだ。
しかし、芯には炎の息吹が感じられる。紅く、赤い、今夜の月のような炎が。
視点を変え、空を見上げれば未だ望む血染めの月。
眼前の氷の微笑とは正反対に、この月は―――アツイ。
まるで体の奥底に眠る、忌々しい「血」を目覚めさせるような波動を送り続けてくる。
凍りついた神経が熱に犯されていく。
一歩、また一歩と歩を進める。
相対する男も軽やかな足取りで進み、何時か軌跡は交わるだろう。
そのときに果たして
オレハオレデイラレルノカ?
その思いを掻き消すように、風に流れて声が響く。
「何せね。――ほら、こんな夜だもの。誰だって浮かれちゃうだろう?」
「ハッ……他者に期待しても意味など無かろう。
それとだ―――既に貴様は浮いている」
これ以上近付かない事を心の何処かで祈りながら、吐き棄て、月を仰ぐ。
変わらぬ色は心を惑わせ、昂ぶる血は神経を蝕む。
血が―――ミタイ。
- 51 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/07(火) 02:12:27
>>
本来穢れの無い白である筈の歯も、今の俺には紅く見えてしまうようだ。
髪も紅く、肌も紅く、着ている物も、何もかもが、紅い。
鮮血に彩られた彫像はまた一歩、一歩と近付き、手を伸ばせば触れられそうな距離。
「そう、例えば――血が蠱(まじ)ってる、なんてのはその最たるものだよ、ね」
紡がれる旋律すらも紅く聞こえている耳を落としたい。
―――紅い。
―――アカイ。
一歩踏み出し、更に一歩踏み出す。
男の横に並び、呟く。
「黙れ」
また一歩踏み出す。
漸く紅く染まった「人間」を見なくてすむ事に安堵し、
「屑どもに如何に見られようとも、俺や―――貴様の様な人種には関係あるまい」
そう呟いて空を仰ぐ。
双眸は閉じたまま、それでも浮かぶ―――アカイツキ。
「まあ、これは如何でも良い」
心臓の脈打つ音が、五月蝿い。
「貴様は、何を、何処まで知っている」
- 52 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/07(火) 02:17:26
およそ二週間か。待たせたな。以前書いた物が気に入らなかった為書き直しに時間が
掛かった。まあ、どちらかと言えば『暴走』に到るまでが弱いだろうとと思ったから書き直し
た、が正解なのだが。
大筋は変えていないのでそちらに干渉する事は無い筈だが、念の為貼り付けておいた。
>>47-50までがそれに当たる。
で、>>51が>>38に続く形となる。
時間のある時にでも考えておいてくれ。焦る必要は無いのでな。
- 53 名前:紫擾津那美:2006/03/12(日) 04:15:15
- >>52
ああ、修正については了解だよ。
僕の方は、特に直す必要はないみたいだね。
色々と考えたのだけれど、僕の次レスで何か挑発的な事を云って、そっちのターンで君がキッ
と僕の方を見るか、さもなければ思わずカッとなって攻撃をしかけるとあら不思議、僕の姿は
何処にもない。
みたいな形でこの導入部は締め、ってのはどうかな?
どうやって消えるのなんて訊かれても、僕だって判んないけどね(何
勿論君の方で、何かこうしたいっていう落とし所を考えているなら、それで構わないから却下
するよ。
という返答をするにも時間とっちゃって、全く申し訳ない。
- 54 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/12(日) 17:32:34
>>53
導入の締めはそれで良いだろう。
と言うか、何だ。俺もその流れに持ち込もうとしていたからな。
まったく問題は無い。
時間は……気にするな。
- 55 名前:紫擾津那美:2006/03/13(月) 01:59:42
- >>
「そっちの台所の事情まで押さえているんだぞ、って感じかな」
とぼけた口調で云い、青年は傍らの男と同じ場所を見上げた。
再びくすくすと笑う。
「嘘うそ。僕は何にも知らないよ。知っている事といったら、さっきから君が何かを我慢してい
るって事位さ。……トイレじゃないよね?」
からかう青年の声は、やや強くなってきた夜風の中に混じっていく。
もし見ている者がいたとしても、赤髪の男の危険さは判らなかったに違いない。
それは弾性に富む金属をたわめているような危うさだった。静物と見えながらも、いつ弾け
るかの判断などつかない。
白い青年もそれを知っていた。
知っていて猶、致死量には達しない程度に幽かな、しかし確かな毒物を声音に混ぜていた。
――嘲りという名の毒を。
「良くないね、我慢は良くない。フラストレーションを溜め込んで自爆しちゃうのは、現代人の
罹りがちな心の病だ」
視線を上に遣ったまま、囁くように云う。
満月の元にあって、光を纏ったその笑みは横倒しにした三日月の形をしている。
「好きに振舞ったらどうだい? したい様に、思う様に世界を造り替えてしまったら?
君が触れて、視て、感じている“色”のままに」
微笑はそのまま、月を臨む青年は何一つ感情の篭らぬ声で呟いた。
降り注ぐ光が音声に変わったようであった。
「君にはその権利がある。そう、君は『全ての蛇の王』の――血の裔なのだから」
- 56 名前:紫擾津那美:2006/03/13(月) 02:01:48
- >>54
あ、それは好都合でよかった。
では、そちらのリアクションをお願いするよ。
- 57 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/17(金) 01:49:50
>>
背中からは飄々とした声が響き、夜風はそれを掻き消すように流れ行く。
―――セキズイニヤケタテツガササル。
その声には少量の毒と多量の嘲りが含まれ、着々と苛立ちが募るが聞き流す。
未だ必要とする情報は聞き出せていない。
三味線を引かれた真実などは不要でしかない。ただ必要となるのは、明確な境界線。
敵か、それ以外の何かなのか。
それだけでしかない。
―――ドクムシガハイマワルヨウニ。
この場でこの男を殺してしまいたい衝動。
しかしそれは最も忌むべき暴力でしかなく、必要以上に振るう気は無い。
―――メニヤキツイタアカイツキ。
揺らめく自身の境界線は沸騰したかのような血液に溶かされ、天秤は壊れてしまった
かのように、本能の方へと傾いていく。
もしこの世に神と悪魔が居るのならば、この男は悪魔が作り出したのだろう。
それだけ体を、神経を、犯して行く―――嘲り。
―――モウヒトツヤキツク、
耳元で囁かれたかのように、鮮明に、脳に響いた、言葉。
「君にはその権利がある。そう、君は『全ての蛇の王』の――血の裔なのだから」
ユカリノホムラ―――
- 58 名前:八神 庵 ◆Iori/GPRcE :2006/03/17(金) 01:50:33
>>
気付けばそこに居た誰かを殺める為に伸びる、紫炎と腕。
紅い月の光の中でも色を変える事の無い、八神一族に根付く―――血の楔。
それでも忌わしきこの色は、紅蓮の炎を纏うよりも遥かにマシではある。
また一人背負うだけだと、
諦めにも似た感情が、
湧いた。
が、そこに男は既に居ない。
どんな手品を使えばそのような現象が起きると言うのか。
行動に移すまでの時間に消えたと言うのならば、これは悪い夢なのだろう。
何故なら―――言葉を言い終える前に、既に俺は動いていたのだから。
「フン……まあ、良い」
誤魔化しだと、我ながら厭きれつつ見上げる月。
その色は―――蒼。
違和感に気付く事も無く、ただ帰路につこうと思った。
帰る道など、既に無かったと言うのに。
―――物語るは紫炎。燻り続けるそれは、手に残ったままだった。
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