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■ 『異聞』 〜定められた終幕(エピローグ)へと到る物語〜

1 名前:クジャ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/28(月) 21:45:33

・『道化』ケフカ・パラッツォ ◆AAo1qoPdKCCx
・“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU
・エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs


これは彼と彼女らの、定められた終幕へと到る物語である。

【※当スレッドは上記3名以外の来訪を禁止します、ご了承ください】

16 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 00:52:29

……スンマセン、さくさく書いてたつもりなのに一時間越えちゃいまちた。

【……どうにかしなきゃねえ、この執筆速度は】


で、あ、とりあえず!

・パッチェさん→リフレクで「じゃ、後は若いもん同士…」という感じでそのまま反射。

・メタスラ→スリプル(ラリホー)からグラビガ(超重力の球:相手は潰れる)のゲームじゃ死なないけど現実じゃ死ぬコンボ。
      相棒パンチや太ももにナイフとかで目を覚ませ!
      
 
ていう感じでやったのでお願いしまーすー!


【そろそろ攻撃後のタイミングと苛立ちで隙を晒すから好きに攻撃していいよ】

17 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 00:56:27

【因みにエリとダブった銃士というのはFF8のラグナのことさ。
 ディシディアでも珍しい銃使いだったよ。性能はまあ……弱キャラだったけどね(何】


ホントに声がオジさんでサンジみたいな声してるんだよなぁー…。

【……それなら君はバギーじゃないか】

18 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinメタルスラッグ ◆SV001MsVcs :2011/11/29(火) 01:46:35
>>(ケフカ)
アーマーピアサーが図書館の空を貫く。
――外した。

「だから動くなって!」

悪態を吐きながらギアを切り替える。地面を蹴立ててメタルスラッグが後ろをバック。
人の形をした相手と戦うに当たり、戦車が避けなくてはならないのは距離を詰められる事だ。
取り付かれると手も足も出なくなる。

>>(パチュリー)
まるで後退の時間を稼ぐかのように、少女が弩級の火柱を撃ち出した。
周囲の火炎を喰い、さらにサイズを増しながらイカレ野郎に迫ったソレは、
喰らいつくかと思った刹那、文字通りに跳ね返された。

――クソッタレ、底抜けのデタラメじゃない。

自動装填装置が次の主砲弾を送り込む。
アーマーピアサーが外れるなら次はキャニスター(対人散弾)で当てて――ええいくそ動くな。
悪態交じりに照準をつけようとした次の瞬間、イカレ野郎の姿が消えた。

心臓が冷える。全センサーをアクティブ。どこだ!?

『兵士ごときが鉄クズ乗って頑張っちゃってさあ…。
 止めときなさいよ無駄な足掻きとか、お給料安いんでしょ?』

……余計なお世話だ。

センサーが少女以外の感を返さない。そのくせイカレ野郎の声はよく聞こえる。
ファッキンシットだこのポンコツめ。
ジグザグ機動を取りながら敵を探す。クソッ、どこだ?

『……てゆうかさぁ』

声は聞こえる。聞こえるが全周状態だ。どこにいるのか探り出せない。

『ツラは見えないけど、お前ワイルドなおじさんのニオイがするんだよ』

――トリガーを弾いた。
メタルスラッグの両側面に取り付けられた全周囲可動式バルカンが、照準もつけずに当たり構わず火線を展開。
12.7mm三銃身が甲高い音を立てて唸り、廃墟の様相を呈する図書館をさらに蹂躙する。

「誰がワイルドなおじさんのニオイだこの野郎ーーッ!」

「エッ、エリちゃん落ち着いてッ!」

傍らのフィオが叫ぶ。殺気に満ちた頭が一気に冷却される。
――ただしそれはフィオの声によってではなく……。


エリの身体から力が抜けて、がくりと崩れた。
オペレーターの沈黙に併せ、鋼鉄の蛞蝓もエンジン音を残して動きを止める。

「エリちゃん!?」

何の前触れもなく操縦機器に突っ伏したエリにフィオが手を伸ばす。
脱力しきった身体は触っただけで動き、力なく開いた口から涎と寝息を垂らしている様をフィオに見せた。

「ちょッ――!」

なぜ寝ている。なんでこのタイミングで眠りに落ちている!?
うろたえるフィオへ追い討ちを掛けるようにケフカの声が響いた。

『夢を見たけりゃ死んでるときだけにしろ、このクズが!』

ヒントとしては充分すぎた。フィオは即座に操縦レバーに手を伸ばす。

エリの睡眠に合わせてメタルスラッグは動きを止めていた。
デタラメな大火力を持つ相手に対し、止まった戦車など訓練用の標的と変わらない。

レバーを掴みざまに思いっきり引いた。エンジンが咆え、急機動で戦車を走らせる。
バックに入れられていたギアに従い、真後ろへ。

補助席に尻を乗せていたフィオにできる操縦はそれが精一杯だった。
しかし、『重力魔法(グラビガ)』の圏内から逃れるには充分でもあった。

後ろも見ずに走り出した戦車は、圧壊の危機から逃れ、瓦礫の山へと尻から突っ込む。
熟睡するエリと補助席から身を乗り出したフィオは、自損事故の衝撃にしたたかに殴りつけられた。

「んがッ?」

「きゃあっ!?」


……ぁ、何……状況……。

【場所:どこかの図書館にてパチュリーおよびケフカと交戦】

19 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/29(火) 01:52:03
くっそ、こっちも一時間掛かった。

「一回の情報量が多いですから。一時間を相手にするには一時間が必要になりますよね」

居眠りをぶっこいたんでフィオが操縦代行してグラビガから離脱。
で、事故った。次レスでハッと覚醒する。

>ラグナ
FFだと銃キャラって大抵弱いわね。

「7のヴィンセントさんとかですね。実はステータス最弱とかなんとか」

20 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/29(火) 02:33:28
陰スレでパチュがアクションしてたのでこっちも。
灼熱地獄になったところで本気モード、もとい
「乗っているのはメタルスラッグだと言ったな。……アレは嘘だ」
とばかりに変形。
『メタルスラッグRタイプ』もとい『スラグガンナーRタイプ』になる。

「メタスラ5に出てきた新型の魔改造機です。
 キャタピラを足に換えて、砲塔側面から腕が生えた……ロボですね」

いつぞやの血祭りで投入したんだけど、ちょっと振るわなかったんで……まあその。

「武器はノーマルのメタスラを踏襲した主砲とバルカン。
 それに加えて右腕もバルカン、左腕はパイルバンカーです」

他の装備として背中にロケットパックね。
原作だと二段ジャンプが限度だけど、これで飛んだり、地上をターボダッシュしたりするわ。

「おそらく母体になっていると思われるレベルアーマーも、敵が使う分にはホバリングとかしてましたし、このぐらいはできるかと」

ってゆーか、これだけの兵器持ってきても勝てる気がしない……。
そんな感じ。

「パチュリーさんに望みを託しましょう」

でもって消耗しきったところを撃つと。

「(……悪党)」

21 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 02:45:32
>>19

ホァーッホッホッホ!
よし、分かった!じゃあ僕ちんは紫もやしちゃんのレスを見てから
短めのレスを目指そう!
状況によっては追い討ちで隙を晒すかドレイン仕掛けて隙を晒すかどっちかだ!
……って結局隙見せるの!?シンジラレナーイ!?

【そろそろお前もダメージ描写喰らっておけよ。いい加減】

>こぁちゃんからの連絡事項
あ! 大体わかっt(省略されました

シンジラレナーイ!?


…ま、流れと時間帯は改めて了解しましたよ。
じゃあ僕ちんもそれを踏まえた上でやっていくんでシクヨロ!

ああ“珠”っていえば…僕ちんの見つけた青いのもあったっけねぇ…?
ま、これ以上はもうちょい状況が進んだ時にでも。

【……まあ、ネタの刷り合わせをするにしろそれは今ではないだろうしね】


…まあ予定は未定とも言いますがねぇ。

後は、ま……とりあえず。
皆で頑張って、出来るだけチョッ早で終わらせるくらいの気持ちで行きましょうよ。
……何故ならコレ、実質3日目のロスタイム使ってるようなもんだかんね。

【もちろんやりたいネタはしっかりやった上でね。要は巻いていこう…って事さ】


ま、そゆことで僕ちんも落ちる!
時間帯は今度はもうちょい早く来られるよう努力してやろう!

【威張るような事じゃないよ。…まあ、それじゃあまた明日】

22 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 02:56:42
と、その前田慶次!

【…その前に、でいいだろう?】

>>20

よぉーし!血祭りといえばアレか、あのゾンビがオバタリアンとか
あゆあゆだったというあの血祭りの!

>いつぞやの血祭りで投入したんだけど、ちょっと振るわなかったんで……まあその。

……まあライドアーマーとか出されたんじゃね……。
あ、有馬君は残念でしたー。

【なんで妙な所ばかり詳しいのさ、君は】


…まあ分かりしました。
ならばそのパイルバンカーとかロケットパックは最後の切札として取っておくが良い!
どうせ打ち合わせスレにもちょっくら書いたが、僕ちんまた天使化
して今度はブチ切れる予定だからな!流石に今度は僕ちんも大変な事になっちまうが!

【…まあ、そういう訳で最後の手段は取っておくといい。
 それが君たちにとって勝利の鍵になる筈さ。…多分】


じゃ、今度こそバイビー!

23 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 20:16:37

あ、という・ワ・ケ・で!

……どういう事よクジャくん?

【……真下の会議室を見なよ、このボケに全振り。

 …まあ、という訳で主催殿の承諾は得られた。
 後は全力で闘争に取り掛かろうか。一先ずは待機しておくよ】

24 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/29(火) 20:49:26
……遅くなったわ。
とりあえず、諸々を確認。今からレスを執筆開始するわ。しばらく時間をちょうだい。

25 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/29(火) 20:59:11
つまり祭りのアンコールみたいなカタチになるわけだ。

おーぉ、こりゃまた盛大な檜舞台だね。

「プレッシャーでビビっちゃいますね」

あっはっはっ……。

26 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/29(火) 21:26:55
>> (ケフカ)
力ある言葉には言霊が宿るという。
ならば、縛られた言葉には何が宿るのか。

「……しまった」

魔女の呟き。

「名前が白黒の魔法と被った」

それ自体は、至極どうでもいい小さな瑕疵である。
だが、その瑕疵を背負った魔法は……

>「――って、あぶないあぶないあぶない…ナーンノモンダイデスカ?」

「!」

主を裏切った。
火柱の列が、その主たる紫の魔女に殺到する。
この速度では回避もままならない。

魔女の帽子が吹き飛び、一瞬で気化した。





火柱が通り過ぎた後。
そこには何も残っていなかった。

魔女は息絶えたのか? 敗れたのか?

否。
彼女は未だ生きながらえていて、戦っていた。


魔女が火柱に呑まれた場所から、上空に十数メートルの地点。
彼女はそこにあった。
ただし、見た目が様変わりしているのは否めない。
彼女の纏っていた薄紫の衣は、ほぼ炭と化してぼろきれのようだった。
彼女の魔術兵装である多数のアクセサリは、ある物は完全に力を失い、ある物は傷つき魔力を半減させていた。
彼女の柔肌を直接覆う肌着も、損傷こそしていないもののあちこち煤で汚れていた。
そして、何より。

直立する魔女には、左腕が肘までしか残っていなかった。


「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はっ……」


魔女が息をつく。
何がこれほどまでに彼女を消耗させ、傷つけたのか。
自らの術式を反転されただけで満身創痍に陥るほど、彼女は愚かだったのか?
いいや。魔女は正しく、魔女のままだった。
その証明に、見よ。


「はぁ、はぁ、はぁ……は……ははっ(・・・)


      彼女の瞳は爛々と煌めき、

             彼女の唇は弓のように吊り上っているではないか。


魔女の瞳が見据える先。
そこには、彼女が放った火柱があった。
いや、それはすでに彼女が放ったままの火柱ではない。

道化の炎を喰らい、自らをも喰らい、それが呼びこむは冥府の炎。
ファシナトゥールと同列に語られる魔界、ムスペルニブルの焔である。
その焔は、彼女の周囲に留まらず、図書館全域を呑みこもうとしていた。




説明が必要であろう。
だが、長々とした講釈は不要であろう。
故に、ここはいくつかの事実の指摘にとどめる。

ファシナトゥールにはすでに、ムスペルニブルの焔を呼び込む素地……東の焼却炉が、存在していたということ。
その焔を呼び込む地を少しだけずらすのは、簡単ではないが至難でもない事。
魔女の放った魔法には、すでにそのための術式が組み込まれていたこと。
そして、魔法が魔女を呑みこもうとした刹那、彼女が自らを喰らわせる事と引き換えに魔法を増強した事(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

尤も。
全ては過程にすぎない。故にここは、現況を述べる端的な言霊を与えよう。


灼熱地獄にようこそ!(・・・・・・・・・・)

【場所:どこかの図書館→灼熱地獄】
【ケフカ、エリ&フィオと交戦中】

27 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/29(火) 21:33:19
40分前後か……まだまだ速筆成分が足りないわね。

というわけで、現状の私は灼熱地獄顕現と引き換えに満身創痍。
多分、ケフカにちょっと本気で攻撃されたら大変な事になるわ。
それはそれで面白いけれど。

………。

つっこみなさい。

(え、ボケ!?)


さておき。
ここからしばらく魔力チャージのターン&詠唱のターンに入るわ。
防御はともかく攻撃は、今はこれで打ち止めだと思ってちょうだい。

魔力が溜まったら例の光の球を出すわ。
……そろそろネタばらしが必要かしら。
必要ならばらすけれど、読者としての楽しみとどっちを優先するかは任せるわ。


>アンコールの舞台、踊るは道化と魔女と軍人
照れるわね(無表情で)

28 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/29(火) 21:47:42
おちゅりー。

「ではこちらは千葉繁声な道化師さんの動きに合わせて行動しましょうか」

>ネタばらし
こっちの行動に絡まないなら、伏せておいていいかな。

>>アンコールの舞台、踊るは道化と魔女と軍人
>照れるわね(無表情で)
そういうのには素晴らしく無頓着そうよね、アンタ。

29 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/29(火) 22:04:08
>エリ
>おちゅりー
誰がおあちゅりーよ。

(ひと文字多い)

>ネタばらし
ではひとまずは伏せるわ。
けど、道化の方から希望があったら公開するかもしれないから、そのあたりは御了承を。

>そういうのには素晴らしく無頓着そうよね、アンタ。
大晦日のパーティーでも、ロケット開発発表のパーティーでも一張羅だったからね。
同人作家には優しいと大評判。

(同人だと結構着せ替えされてますよー?)

30 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 22:51:13
>> >>


状況は一刻を争う。
そのような観念に支配されているのは、狂乱した精神とは裏腹に明晰な頭脳が自身の置かれた
状況を確実に把握しているからこそであろう。

そう、道化は僅かであるが確実に焦っていた。
だからこそ大雑把に見えながら、確実に獲物を仕留めるような手を打っていたのだ。
だが、生まれた焦りを支配するには道化の理性は小さくか弱すぎた。
均衡を失った精神――オリジナルと寸分違わず再現された精神構造は、やはりそれを超える事などはなく…。


「!? な・ん・だ、とぉおおおお!
 あの鉄クズ…まさか、あんな“簡素”な“作り”に“見え”て、“二人”も乗っていやがったのか!?」


故に最後の最後で詰めを見誤ったとしても、それは道化が道化たるがゆえに必然でしかなかった。
だが、その偶然を許して見逃せるほど道化は甘くない。オリジナルも、この『駒』も。
だから奇跡的な生還を目の当たりにし、それを受け入れた、怒りに震えた時点で追い討ちは始まっていた。


「ちっ、じゃあ今度こそ死んでろ!二度と動くなこのクソ戦車!」


         ぐ る ぐ る サ ン ダ ラ
――暗雲に迷える光よ彼奴へと集い廻りその力廻り回り解き放て ――


瓦礫に突っ込んだままの戦車を蹂躙すべく、突如生まれた雷雲が包囲する。
そして念には念、


          ぐ し ゃ ぐ し ゃ ブ リ ザ ガ 
――無念の響き嘆きの風を凍らせてだが忘却の真実を語らせることなく押し潰せ――


戦車の上空に『氷結魔法(ブリザガ)』の応用からなる巨大な氷柱を構築し、放置。
パルテノンの石柱に匹敵する氷作りの柱は重力に従い、杭のように鋭くとがった先端を―――



               ―――灼熱地獄にようこそ!・・・・・・・・・・―――


その瞬間、雷雲は半ばが吹き飛び霧散した。

その刹那、氷の柱は融点を遥かに越えて蒸発した。

その時、道化は―――――        




                       ―――なんだと? 
 
                         いや、ああ……なあるほど。

                                  そういうコトってワケ、か。    


               クククク、
                        へへへへ、
                                 フヒヒヒヒヒ、
                                            ヒヒヒヒフフフ   ヘヘヘヘヘヘヘ



                     
「ホァーーーーーッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホ!
 ――――中々面白いじゃないか。モヤシちゃん?
 これがあの魔法の狙いっていうわけですか!」



          ―――良いだろう・・・・・乗ってやるよ・・・・・・



熱狂と狂乱と情熱の渦の中。
顕現した地獄と同様、脳髄ごと精神を焦がすような灼熱に浮かされる中。
その奥底で、ぞっとするほど冷えついた一抹の『知性』が溶けぬ氷のように鈍く輝く。
まるで、真に訪れるであろう何かを見据えているかのように。


「ホァーッホッホッホッホッホッホ!
 ……ホァーッホッホッホッホッホッホッホッホッホ!!」


突如響くは焦熱地獄に相応しく、熱狂に浮かれるような高笑い。
言葉は不要と燃え盛る世界の中で、虚空を蹴って道化が飛翔(はし)る。

右に左に左に右に、その身を左右に小刻みに動かしながら。
そうして―――突如、高速移動により薄まったその姿が三つと増える。
己の虚像を生み出すのみならず、存在を限定的に偏在化させる『分惑魔法(ブリンク)』の無音詠唱。
そうして己の姿と高笑いとを三重唱へと引き上げながら、ボルテージの下がらぬ道化は躍りかかる。

いつの間に捕捉したのか――そう、不敵に笑うも満身創痍たる“喰い時”な紫の魔女へと。



          ――――けど、そのまえに死んじゃったらごめんね?

          
            ド レ イ ン  ア ス ピ ル 
――魔の理に従いてその鼓動我が身のために我がもとへ光となりて集え――


貫くような右手の形に、掛かる魔法は致命傷。
防護用の『物理防護(プロテス)』、『魔法防壁(シェル)』はもちろんのこと、
命の総てを貪り奪うべく増幅・凝縮状態にて纏わせた『生命吸収(ドレイン)』と『魔力吸収(アスピル)』
による魔力簒奪を超えた命奪崩壊のエナジードレイン。
回復と致死効果が一体となった、掠っただけでも枯死しうる破滅の魔手が、存在の虚実を織り交ぜ三方から迫る。


「ホァーッホッホッホ!」

                                           「ホァーッホッホッホ!」


            ―――最悪、僕ちんは君の命(この)程度でも十分だから、さ?


              「ホァーッホッホッホ!」


死を伴う簒奪は、三重に響き渡る哄笑と共に。

【場所:灼熱地獄】

31 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 22:59:48

……ドボジデ、言ってる本人が一時間以上も、カカッチャウ、の?

(ぐってり)


【…結局、あの言葉は自分にこそ必要だったっていうことだね。
 ま、とりあえずこんな感じに返したよ、遅くなって済まない。

 メタスラ→追い討ちで今度こそ完璧に殺すつもりが灼熱地獄でうやむやに。
      電撃の包囲はまだ幾つか残ってます。  

 着やせするタイプ→なにやら見抜いたのか、意味深な精神描写をしながら吶喊。
          とはいえ傍目からはまた壊れたようにしか見えない。 
          ドレインとアスピルの掛かった貫手でHP&MP吸収を目論みながら 
          分身して三方向から襲撃。

 …と、いったところかな。】


あ、タグは更に時間が掛かるからとりあえず省略で。
本スレに貼る時はしっかり使う予定だからそう思っておくがいいのですよ。

32 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/29(火) 23:05:34

>ネタバレ
【因みにこっちも、これまでのレスとログから推測の域は出ていない…というのが
 正直な所だね。
 とはいえ、其方の思い通りにはさせないような仕掛けはしてある…とは言っておこう。
 これも後付といえば後付になってしまうけどね。
 …まあ、あいつにパズルのピースを見つけられたのが不運と思ってもらうしかない】


ちょっと聞いてりゃクジャくん、人を一体なんだと思ってるンデスカ!

【イカレてると思えば狡猾で油断ならない人でなし、あとアドリブしすぎ】

ウボァー。

33 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/29(火) 23:51:13
>>パチュリー>>ケフカ

ピーピー、ピーピー、音がする。目覚まし時計が鳴っている……。

――違う。アラートだ。
メタルスラッグが悲鳴を上げている……。

アタシは、霞が掛かったように胡乱な頭を振った。
背中に乗っかっていたやわらかいものがずり落ちて、「あいたっ!?」、と悲鳴を上げた。
HMDの光が少し眩しい。
画面の片隅で赤く点滅する表示が、状況を端的に伝えてきた。

『機外温度が危険域に突入しつつあり!』

瞬時に頭が覚醒する。

「うおッ!?」

自分を取り巻く状況を認識して、操縦レバーを握る。
フィオが何やら喚いていたがそれどころじゃない。
HMDを占める炎と陽炎。そしてあられもない姿の少女に襲い掛かるイカレ野郎。
――ええい、いつの間に地獄に着いた!?

逃れるべく、止まっていたスラッグを発進させた瞬間。
直上からの雷光一閃。左の履帯、その先端が削り取られた。
バランスの崩れた車体が思いっきりスピンする。

「ッ!」

「ひィッ!?」

HMDで被弾の瞬間を見ていたアタシは咄嗟に踏ん張って耐え、
見られなかったフィオは裏返った悲鳴を上げた。がつんと痛い音が続く。

『左履帯損傷!』

表示がダメージを伝えてくる。……言われるまでもなく知ってるよ。
HMDのバイザーを上げる。暗い顔の相棒と目が合った。
履帯の破損を示すコンソールパネルを読み取ったらしい。

「……万事休す、ですか」

機外は骨も焼き尽くす灼熱地獄だ。脱出は不可能。
おまけに温度はなおも上昇中。
熱に炙られて燃料が引火すれば鋼鉄の蛞蝓がそのまま棺桶になる。

――これは、詰みか……。

「頭をぶち抜け。焼け死ぬより苦しくない」と脳裏で誰かが言う。
遮断しきれなくなった熱が伝わり、温度の上がり始めた車内が焦燥を募らせて。
悪態交じりにアタシは俯いた。……そして気づく。

「これ、メタルスラッグじゃない」

「え……?」

アタシ達は盛大に勘違いをしていた。
今乗っているコイツは、SV-001『メタルスラッグ』である、と。
操縦していてそのパワーがノーマルのソレを上回る事には気づいた。
再設計型のSV-001/R『メタルスラッグ Type-R』だとその時は認識した。

――実はそうでもなかった。

アタシはコンソールのハンドルを掴み、そして捻った。
がくん、と機体が揺れて車高がせり上がる。
さらに両サイドから鉄の軋み、メカニカルな作動音が続いた。

「スラグガンナー……」

ぽつ、とフィオがつぶやく。

――そうだ。これはメタルスラッグの後継機として開発された二足歩行戦車。
SVR-001『スラグガンナー』だ。

戦車形態と歩行形態を持つコイツなら、履帯がやられても関係ない。
オマケにこいつは、いつぞやの“軍艦島事件”で投入された試作型の系譜らしい。

「すごい……、五倍以上のエネルギーゲインがある……」

右腕にバルカン、左腕にはパイルバンカーを備えた機動兵器が大地に立つ。

「これなら殺れるか?」

SVシリーズ由来の操縦系統を操り、アタシはスラグガンナーをダッシュさせた。
履帯と違った振動と足音が派手に響く。――やだ、この一体感は何。

「まずはお返し!」

HMDのレティクルがイカレ野郎を――三人に増えてやがる――を捕捉する。

「たっぷりと受けとんな!」

両腰二つに右腕一つを加えた三門のバルカンが盛大に鉄の雨を吐いた。


【メタルスラッグ→スラグガンナーに変形】
【場所:どこかの図書館にてパチュリーおよびケフカと交戦】

34 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/29(火) 23:54:16
……アタシは速攻で書こうとしたんだ。ケフカ、パチュリー。

「なのに気がつけば一時間経っている……ごめんなさい」

とりあえず変形。そしてケフカ三人にバルカンぶっぱ。
流れ弾がパチュリーに当たるかもしれないけど、それはご愛嬌で。

……くっそ、時間が経つのが早い。

35 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/30(水) 00:44:22
ホァーッホッホッホ!

…ハイ、というわけで今日もまた0:00過ぎちゃいましたー。
言いだしっぺな本人がレス遅くなっちってマジスイマセン、ホントに。


【とりあえず、パチュリーへ。
 またここへ書き込めない状態になったのなら、切り上げてまた明日、
 同じ時間に此処で落ち合うとしよう。
 此方はレスの雛形でも書きながら適当な時間に落ちるとするよ】


>エリちんって書くと、エリツィンみたいで素敵ですね 【時代はとっくにプーチンだよ】

僕ちんのような優男にバルカンだなんて…この鬼畜!
見なさいクジャくん、オニよ!鬼がいるワ!?

【…彼女が鬼なら君は魔王だよ。まぁ、とりあえず行動は了解だ。
 分身は攻撃一発で剥がれるから、プロテスで防御を上げて喰らっておくとしよう。
 しかし、順調に泥仕合になっていくねぇ…ケフカ?】

何で楽しそうなんだよ、おめえ。

【そろそろ物理的にボロボロになっていく頃合なだけだけど、何か?
 ま、そういう事でこの場は一端切っておくよ。お疲れ様】

おつかれさんしたー。

36 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/30(水) 00:54:09
おつかれー。
……なんかアレだな。こうして会議室闘争は伸びていくんだなって感じだわ。

「エリちゃんのレスが遅いからですね」

orz

さておき書いてるうちにすっぽ抜けてたんだけど、装甲の温度がヤバいのよね……。
次レス辺りでちょっと高いところに逃げるわ。壁に砲弾ぶち込んで穴でも作って。
高いところのが地獄の釜底よりはマシだろうし。

「このままじゃスラグガンナーの蒸し焼きになっちゃいますからねえ……」

そんなわけで今日はこの辺で。

「おつかれさまでした」

37 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/30(水) 07:49:53
おはよう。

(いけしゃあしゃあと……)

         __,,,,....,,,_    _
   ,.ヘ.__''"´  、    .ト`>)`ヽ
  く   \|-─< ̄ ̄八 ー'   ノ、 /\
   |\__./>-─''"´ ̄ ̄`' ー< ,ハ /]
 __ノ-‐へ/ /  /|__ .!  ,     \|‐ァ'
. |__/| ,'  /´| __/| /! |__ |   ヽ|
  `!   | | /‐r‐‐r└' !、」__ !`|  |'
  |   | .!/|、弋_,リ u   |_lj |/  ,'  ごめんなさい。
  |   |  ⊂⊃     '  ⊂!__/
  |   |    |u   __  U ,ハ ||
  |   |    ト 、.,  __,,.. イ ! !!
  |   |    |ヽ-、\_|`ヽ、|  ||
  |   ∧   !7\__/ム   /|   ,'


……まあ、昨日も同じような状況だったわけでね。しかも道化がレスした直後ぐらいに。
伝言ぐらいは陰スレに残すべきだったわ。失礼。

とりあえず、そっちの動向は了解、という事で。
レスはどうしようかしら……今日一日じっくり考える事にするわ。
今朝は時間がないからこれで。

38 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/11/30(水) 21:29:07

ホァーッホッホッホッホ!

(訳:ただいま絶賛待機中)

【…普通にそう言えよ君は。
 というわけで、遅くなったけど待機はしているよ】

39 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/11/30(水) 21:33:18
(クラシックマーダーの弾倉に一発一発.38sp弾を装填している)

「ステンバーイ、です」

40 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/30(水) 22:55:46
……遅れたわ。
今から急ぎで仕上げる。少し待ってちょうだい。

41 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/30(水) 23:32:34
>>(ケフカ)
灼熱地獄を顕現させてなお、魔女の謀は始まりのテーブルに着いたに過ぎない(・・・・・・・・・・・・・・・・・)
チェスに例えるならば、盤と駒を一揃え用意し、相手を説き伏せ、盤前に座らせたまでだ。
ここから展開がどうなるかは、指し手の手腕次第なのだが……。
肝心の相手の手腕が御しきれる範囲なのか、指し手の手腕は十分なのか。
知る術は、指し手自身にしかなかった。


(……早いわね)

視界の隅に道化を捉え、魔女は笑みを歪める。
魔女の名に違わず、存在するだけで収束する魔力も、現状では火柱に喰わせて(・・・・)やったばかりで、十分ではない。
さらに、その打撃の質が問題だ。彼女の魔力を吸収する類の術式を、彼女は認識していた。
その速度、角度、威力についてはもはや語るまでもない。

(ふむ)

瞬間、彼女は黙考する。
腕の根元ぐらいまではくれてやらないとだめか、と結論に達しかけた刹那。


>>(エリ)
視界が鉄の巨人を認識した瞬間、魔女は後ろに大きく飛んでいた。
一瞬ぐらいなら、あれ(鉄巨人)でもあれ(道化)の相手はできるだろう。
その一瞬に、彼女は決意を固めていた。

(そうね)


やっぱり腕一本じゃ足りないわ(・・・・・・・・・・・・・・)

42 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/30(水) 23:34:18
なかなか30分が切れないわ。速筆派の称号が得られる日は遠いわね。
基本、見て分かることしかやっていないと思うけど(考えて、飛んで、考えただけよね)、説明が必要なら受け付けるわ。

43 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/11/30(水) 23:36:14
>>41書き忘れ

【場所:図書館だった灼熱地獄にてケフカ及びエリ&フィオと交戦中】

44 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/01(木) 01:08:45
>>
>>


「ホァーッホッホッホッホ!」
            「ホァーッホッホッホ!」
                        「ホァーッホッホッホ!」


地獄に哄笑空高く。
再現されたムスペルヘイムに相応しく、響くは熱狂そのものをカタチと表す高笑い。
正気を侵食せんとまでに鳴り響く道化笑いの三重奏。その聞こえ方は異なる三方から聴こえたと
思えば前から順に三つと重なり、そうと思えば左右に分かれ上下に別れ直角と思わば螺旋を描く。
残像のごとく薄まった3人の道化は虚像にして同じく実像。
分身を消されぬ限りその攻撃に虚偽はなく、いずれか一人が攻撃を当てさえすれば3人違わぬ因果となる。
それは3にして1、分身効果が生み出した偏在の副作用。
ゆえに、3つのうちどれか一つさえ当たったならば、それは紛れもない本物による一撃となるのだ。

腕の根元一本どころか心臓すら射抜こうと躍る影三つ。
大きく後ろに飛んだ魔女を逃さぬと、三人の道化もまた追撃の型を取る。
しかし眼前の獲物に注力していたがゆえの行動は、だからこそ“もう片方”に対しては無防備であった。


「「「ホァーッホッホッホ!」」「ホァーッホッホ逃げても無駄ですyいったーーーーい!!?」


乱戦における被弾の可否を決める要因は二つある、運不運と用心の有無だ。
よって追撃の隙でそのいずれもが負に傾いていた道化にとって、不意に降り注ぐそれは必中の呪いを
掛けられていたに等しかった。

横合いから最高のタイミングで殺到する銃火が分身達を消し飛ばす。
元来物理的手段への防御法である分身は、その偏在性もろともに消滅し効果を消失。
だが一方で鉄火のスコールは留まるを知らず、そのまま道化の総身へ横からと逆しまからと降りかかる。


「痛いイタイイタタタタ痛痛痛痛ダダダ痛゛痛゛痛゛ァーーーー↑ーーーー痛痛痛痛痛痛痛痛痛
 痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛つかイテぇつってんだろテメエ!!」


ボロボロに引き裂かれた外套から奔る影一閃。
怒りを隠さぬ罵倒と共に、目にも映らぬ“それ”で弾幕を一気に両断すると道化は向き直る。
その血と煤で汚れた顔にはおどけた笑みなど何一つなく、在るのはただ剥き出しの激情めいた憤怒のみ。


「折角のディナータイムを邪魔しやがって…これだから軍人はキライなんですよ!!」


襤褸同然となった己の出で立ちを気にする事もなく、怒り苛立ち尚消えず、餓えも同じく静まらず。
予め多重詠唱しておいた『物理防護(プロテス)』で直撃こそは免れたものの、その損傷は明らかに大きい。
道化衣装と同じく大小様々に刻まれた火傷裂傷の数々、だが今はそのダメージを癒す余裕などはない。
回復の好機を奪われた以上、魔力の消耗という問題は未だ解決していないのだ。
酷く忌々しいことこの上ないが余分な魔力の使用は控えなければならなかった。

とはいえ……これより訪れるものが彼の読み通りならば、この事態も打開できるだろう。
自分たちの置かれた状況はいわば魔女の生み出した盤面の上。
しかして、その目指すところは大凡の見当が付いている。そしてそれを成す為に、次に魔女が如何なる手を打つかという事も。
魔女の目的が宣言どおり小癪な簒奪というのならば、そのために万全の準備を敷くに違いない。

道化の極めて冷え切った部分は告げる。
そう、あの小娘は明らかに自分とは違う。あれは糞のような計算や理屈で世界の全てを分かっている気になっている馬鹿の顔だ。
ああいう奴は物事をでっかちな頭で判断し、もったいぶった計算で動いて得意満面の笑みをする。今あいつ自身が見せたように。
そんなふうに動いているような者が、わざわざ灼熱地獄などという手札を見せておいて、それを未だ何ら利用もしていないのは何故か。
明らかなのは一つだろう。そう相手は確実に己の生み出した状況を動かす次の一手のため、この場は雌伏を選んでいる。
迎撃ではなく離脱したのもそういうことだろう。あれは逃走ではなく準備のための転進だ。
でなければ、あんな平然とした表情などするものか。あれは延々と考えてこしらえた理屈と計算で動いている詰まらない馬鹿の顔だ。
おぼろげな記憶に浮かぶこれ見よがしな学者どもと同じ、そして自分達以外を見下しながら謀を企てる『暴君』や『魔女』どもと
まったくもって同じ顔だ。だから、今このときは見逃して良いと確信できる。


「…まぁ、いいでしょう。代わりにお前たちの命で埋めるとしましょうか」


ならば、今必要なのはその時まで己を生かす事だ。
どうせ獲物は次の札を切る、今はそれを待てばいい。むしろ警戒するべきはこのしぶとい野良犬だ。
横合いから何度も殴りかかるこの犬どもに、ここで食い殺されては意味がない。


――――そんな思考を己の一部で弾き出しながら、道化の本能は狂気と怒りのままに既に行動していた。



「その硬いカラをカチ割って……




                   上昇/加速/蛇行/肉薄/
                   右側/強襲/突撃/転移/ 
                   詠唱/氷塊/炸裂/拡散/
                   空転/上方/展開/背面/

                                      
                 =ばらばらブリザガ+はかいのつばさ
      ―――覆うように弾ける氷の散弾と音の壁を破りて切り裂くべく奔る六翼―――



                   ナカミを食べてしまいましょうかーー!?」



【場所:現灼熱地獄 パチュリーを見逃しエリ&フィオと交戦中】

45 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/01(木) 01:20:25

…おかしいなぁ……なんっで1時間半かかるかなあ……。


【……こんな死に到る病には感染しないようお勧めするよ。
 というわけで重ね重ね申し訳ない。


 パチュリー見逃しとダメージ描写、そして
 色々考えながらも本能の部分はスラグガンナーに突撃。 
 肉薄して転移でフェイントを掛けながらばらばらブリザガ
 (デカい氷塊が分裂して散弾になる)と切札その1の「はかいのつばさ」
 (翼を展開して相手を切り裂く)の2段構えといったところだ。
 
 狂ってるせいで思考部分と他が分離してるから、思う以上に攻撃は鋭いと
 思ってくれたまえ。まあ好きに凌ぐといい、というか是非にそうしてくれなければ
 多分困る(ぇー
 
 パチュリーをあえて見逃したのは、あいつの狡猾な知性の部分が
 働いたからといったところか。
 ……この男、こう見えてディシディアじゃ随分と策士なんだよ。これでもね】  

 
いやーそう褒められると僕ちん照れちゃうなー?


【誰が君なんて褒めるか、馬鹿馬鹿しい。
 ……ともあれ、質問があれば遠慮なく言ってくれたまえ。】

46 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/01(木) 01:42:11
>>44を一部修正

>>(パチュリー)
>>(エリ&フィオ)


「ホァーッホッホッホッホ!」
            「ホァーッホッホッホ!」
                        「ホァーッホッホッホ!」


地獄に哄笑空高く。
再現されたムスペルニブルに相応しく、響くは熱狂そのものをカタチと表す高笑い。
正気を侵食せんとまでに鳴り響く道化笑いの三重奏。その聞こえ方は異なる三方から聴こえたと
思えば前から順に三つと重なり、そうと思えば左右に分かれ上下に別れ直角と思わば螺旋を描く。
残像のごとく薄まった3人の道化は虚像にして同じく実像。
分身を消されぬ限りその攻撃に虚偽はなく、いずれか一人が攻撃を当てさえすれば3人違わぬ因果となる。
それは3にして1、分身効果が生み出した偏在の副作用。
ゆえに、3つのうちどれか一つさえ当たったならば、それは紛れもない本物による一撃となるのだ。

腕の根元一本どころか心臓すら射抜こうと躍る影三つ。
大きく後ろに飛んだ魔女を逃さぬと、三人の道化もまた追撃の型を取る。
しかし眼前の獲物に注力していたがゆえの行動は、だからこそ“もう片方”に対しては無防備であった。


「「「ホァーッホッホッホ!」」「ホァーッホッホ逃げても無駄ですyいったーーーーい!!?」


乱戦における被弾の可否を決める要因は二つある、運不運と用心の有無だ。
よって追撃の隙でそのいずれもが負に傾いていた道化にとって、不意に降り注ぐそれは必中の呪いを
掛けられていたに等しかった。

横合いから最高のタイミングで殺到する銃火が分身達を消し飛ばす。
元来物理的手段への防御法である分身は、その偏在性もろともに消滅し効果を消失。
だが一方で鉄火のスコールは留まるを知らず、そのまま道化の総身へ横からと逆しまからと降りかかる。


「痛いイタイイタタタタ痛痛痛痛ダダダ痛゛痛゛痛゛ァーーー↑↑ーーーー痛痛痛痛痛痛痛痛痛
 痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛つかイテぇつってんだろテメエ!!」


ボロボロに引き裂かれた外套から奔る影一閃。
怒りを隠さぬ罵倒と共に、目にも映らぬ“それ”で弾幕を一気に両断すると道化は向き直る。
その血と煤で汚れた顔にはおどけた笑みなど何一つなく、在るのはただ剥き出しの激情めいた憤怒のみ。


「折角のディナータイムを邪魔しやがって…これだから軍人はキライなんですよ!!」


襤褸同然となった己の出で立ちを気にする事もなく、怒り苛立ち尚消えず、餓えも同じく静まらず。
予め多重詠唱しておいた『物理防護(プロテス)』で直撃こそは免れたものの、その損傷は明らかに大きい。
道化衣装と同じく大小様々に刻まれた火傷裂傷の数々、だが今はそのダメージを癒す余裕などはない。
回復の好機を奪われた以上、魔力の消耗という問題は未だ解決していないのだ。
酷く忌々しいことこの上ないが余分な魔力の使用は控えなければならなかった。

とはいえ……これより訪れるものが彼の読み通りならば、この事態も打開できるだろう。
自分たちの置かれた状況はいわば魔女の生み出した盤面の上。
しかして、その目指すところは大凡の見当が付いている。そしてそれを成す為に、次に魔女が如何なる手を打つかという事も。
魔女の目的が宣言どおり小癪な簒奪というのならば、そのために万全の準備を敷くに違いない。


道化の極めて冷え切った部分は告げる。
そう、あの小娘は明らかに自分とは違う。あれは糞のような計算や理屈で世界の全てを分かっている気になっている馬鹿の顔
だ。ああいう奴は物事をでっかちな頭で判断し、もったいぶった計算で動いて得意満面の笑みをする。今あいつ自身が見せたよ
うに。そんなふうに動いているような奴が、わざわざ灼熱地獄などという手札を見せておきながら、それを未だ一向に利用もなに
もしていないのは何故か。明らかなのは一つだろう。そう相手は確実に己の生み出した状況を動かす次の一手のため、この場
は雌伏を選んでいる。迎撃ではなく離脱したのもそういうことだろう。あれは逃走ではなく準備のための転進だ。でなければ、あ
んな平然とした表情などするものか。あれは延々と考えてこしらえた理屈と計算で動いている詰まらない馬鹿の顔だ。おぼろげ
な記憶に浮かぶこれ見よがしな学者どもと同じ、そして自分達以外を見下しながら謀を企てる『暴君』や『魔女』どもとまったくも
って同じ顔だ。私がいけ好かない私をこうしておきながら虚仮にして嘲笑うような頭デッカチで救えないクズどもと全く同じ顔だ。

……だから、今このときだけは見逃して良いと確信できる。


「…まぁ、いい。ここはお前たちの命で埋め合わせるとしよう」


ならば、今必要なのはその時まで己を生かす事だ。
どうせ獲物は次の札を切る、今はそれを待てばいい。むしろ警戒するべきはこのしぶとい野良犬だ。
横合いから何度も殴りかかるこの犬どもに、ここで食い殺されては意味がない。



――――そんな判断をほんの一瞬で弾き出しながら、道化の本能は狂気と怒りのままに既に行動を開始していた。



「その硬いカラをカチ割って……




                   上昇/加速/蛇行/肉薄/
                   右側/強襲/突撃/転移/ 
                   詠唱/氷塊/炸裂/拡散/
                   空転/上方/展開/背面/

                                      
                 =ばらばらブリザガ+はかいのつばさ
      ―――覆うように弾ける氷の散弾と音の壁を破り切り裂くべく奔る六翼―――



                                       ナカミを食べてしまいましょうかーーーー!」



47 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/01(木) 01:54:29

【少々見辛かったので修正させてもらったよ。
 行動自体は変わってないのでそう了解してもらいたい。
 本スレに上げる時はタグも使うけれど、それはその時にでも。
  
 …さて、時間を掛けておいて勝手で済まないが、僕も体調が良くないので
 これで休ませてもらうよ。
 このペースなら……そうだね、勝手ながら今週末に終わらせるのを目標にしようか。
 ……当初の予定から随分と変わっているけど、恐らくそれくらいが妥当だと思うからね】
 

ホァーッホッホッホッホ!
……まさか、僕ちんが一番時間喰うとは思わなかったジョ……。orz

【……まあ、皆で頑張ろう。それじゃあまた】

48 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/01(木) 01:59:54
>>47ケフカ
確認したわ。
私も限界だから、今日はここまで。
エリのレスが来るか来ないか、といったところね。

では、おやすみなさい。いい12月を。

49 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/01(木) 21:12:07

……あーーーーデスデスデス、只今マイクのテスト中…

【つリフレク】



     /⌒\ っ   /\
    /'⌒'ヽ \ っ/\  |    あ、すいません。 
    (●.●) )/   |: | すぐ連れて逝きますんで・・・
     >冊/  ./     |: /
   /⌒   ミミ \   〆
   /   / |::|λ|    |
   |√7ミ   |::|  ト、   |
   |:/    V_ハ   |
  /| i         | ∧|∧
   и .i      N /⌒ ヽ) 
    λヘ、| i .NV  |   | |
      V\W   ( 、 ∪
              || |
              ∪∪


って連れて逝くなーーーーーーっ!?
シンジラレナーイ!?

【…ちっ、バニシュが掛かってれば息の根を止められたものを…。
 ま、そんなわけで待機してるよ】

どんなワケだよオメエ。

50 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/01(木) 21:25:00
……表でもこのぐらい簡単に息の音が止まれば楽なのだけれどねぇ。

(それじゃ闘争のだいご味がないじゃないですか)

それもそうね。
ともあれ、こちらも待機しているわ。
一応、ある程度先読みで行動は用意し始めるけれど。。

51 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/01(木) 21:45:52
>>パチュリー>>ケフカ

バルカンの火線がイカレ野郎をクリティカルで絡め取る。
12.7mmの豪雨は、人間は勿論、火星人だろうが巨大生物だろうが血煙に変える代物だが、魔人を相手取るにはパワー不足らしい。
不意打ちで横合いから殴りつけたにも関わらず、仕留めるに至らない。

『痛いイタイイタタタタ痛痛痛痛ダダダ痛゛痛゛痛゛ァーーー↑↑ーーーー痛痛痛痛痛痛痛痛痛
 痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛痛゛つかイテぇつってんだろテメエ!!』

道化師そのものの衣服をズタボロにして、痛い目は見せられたらしいが。
一方、紫の少女は射線から逃れていた。――チッ、巻き込む気だったのに。

『折角のディナータイムを邪魔しやがって…これだから軍人はキライなんですよ!!』

「こっちもアンタみたいなデタラメは大ッ嫌いよ」

激怒の形相に、アタシはファックとばかりに右腕のバルカンを立てた。
ピーピー鳴るアラートにHMD端の温度表示へ一瞬目をやる。
――耐久限度までもうあまりない。

『…まぁ、いいでしょう。代わりにお前たちの命で埋めるとしましょうか』

狙いをこっちに変えたか。
――主砲にHE(通常榴弾)を装填。

『その硬いカラをカチ割って……

このイカレ野郎を見ていて気づいた事がある。
……コイツは無駄に周到なのだ。
こっちに狙いを絞った初撃、あの少女を狙った二撃。
圧倒的なまでのスペック差を持ちながら、どちらも真っ向からは仕掛けていない。
姿を消して、あるいは分身して、と分かりやすい攻撃では来ていない。
履帯を削り取ったアレは、こっちが即座に動けない事を見越してだろう。
……とすると、今度も分かりやすく正面からは来ない。

ナカミを食べてしまいましょうかーー!?』

野郎の姿が消えた瞬間、アタシはバックジャンプと同時に主砲を撃った。
砲の反動を上乗せした急機動の中、氷の散弾がさっきまで居た所を蹂躙していく。
さらにスラグガンナー背部のロケットパックを使ってバックブースト。
よく分からない何かが、散弾同様に地面を刻んだ。
――機体の発熱で温度表示がさらに上がる。

「チッ」

絶好のチャンスに思い切った攻撃が出来ない。
バルカンで牽制射を掛けながらブーストの勢いを使って、思いっきり真上へジャンプ。
――絡みつくような炎が離れる。
さらに角度をつけてロケットブースト。人型兵器が空を飛ぶ。
近づく壁面にブーストを停止、慣性を乗せて左腕のパイルバンカーを壁に突き入れて、腕一本で宙にぶら下がる形になった。

……温度表示が下がっていく。

「ここも熱いけど、直火よりはマシね」

さて、イカレ野郎はどう出る?
あの紫のヤツは?


【場所:どこかの図書館改め灼熱地獄にてパチュリーおよびケフカと交戦】

52 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/12/01(木) 21:48:04
二人とも寝たんなら、明日来るまでに書けばいいだろ。

「そう思った結果がこれですよ!」

ケフカの行動パターンを分析予測して回避、
さらに灼熱地獄の直火から脱出して機体の冷却(っていうには熱いけど)を開始。

53 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/01(木) 22:19:20

おにょれぇぇぇ……!
こんな事なら、くねくねファイガの一発でも撃っておけばよかったー!?

※くねくねファイガ・・・大リー○ボールのフォームから撃ち出す炎の矢。
            ゆっくりクネクネと進み、めちゃくちゃ追尾する。


【それ撃ってる間に逃げられそうだけどね、弾速遅いし。
 ……いや、なら今度はそれを三発くらい撃ってみようか】

>エリ&フィオ
という訳で、次は追尾する炎の矢(ぶんしんまきゅう)が飛んでくるかもしれまっせん!
首をサラダオイルで洗って覚悟するがいい!!ホァーッホッホッホ!

【どういうルビの付け方だい、それは。
 とはいえ、このまま続けるのも悠長に成りかねないし……】


>パチュリー

【…そこでだ、そろそろ件のギミック発動というのはどうだろう?
 発動の時間はエリ達の乱入で稼げた、という事でね。
 少々物足りないかもしれないけど、膠着状態からクライマックスに持っていくには
 ここは絶好のタイミングな気がするよ。】

え、じゃあ僕ちんの放つ誘導ファイガの刑は? 

【発動の余波で当たる前にリセット、ないしは腕一本くらいが丁度いいかもね。
 どの道、此方も最後の展開とラストスペルを用意しているんだ。
 ともあれ少なくともファイガは撃つ予定だから、ダメージ描写は任せるよ>エリ&フィオ】
 

54 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/01(木) 22:37:55
>ケフカ
>ギミック発動?
私はそれでも構わないわ。どのみち、ここからは詠唱ばかりでまともに交戦できないつもりだったしね。

>エリ
エリの方はそれでもいいかしら。もう少し道化と交戦しておく?

とりあえず私のターンは詠唱で確定しそうね。書き始めるわ。

55 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミ ◆SV001MsVcs :2011/12/01(木) 22:53:03
>ケフカ
当たり判定があるなら弾幕に物を言わせて撃ち落とすか。

「なかったら?」

ひきつけてジャンプ。
それはそれとして了解。

>パチュリー
ギミック発動でいいかな。

「見た目以上に割とギリギリです」

56 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/01(木) 23:37:01
>パチュリー
【了解だ、じゃあ詠唱から発動(或いは間際)とお願いするよ。
 此方はそれを見て驚く…ふりかもしれないけど、まあリアクションに留めておくつもりだ】

>エリ&フィオ
>当たり判定

【好きに対処して構わないよ。
 だが、撃ち落とそうとしたら弾丸の方が蒸発するような温度だからそこだけは気を付けてくれ。
 ……原典でも追尾性能と判定の強さで相当厄介だからねえ、あれ。
 CV:千葉繁なこいつの強さの半分はあれで出来ていると言っても過言じゃない】


おいこらクジャくん!?
ヒトを大リーグファイガ発射装置みたいに言わないで欲しいんですけお!?
クジンシーくん!!?


【……だから大リーグじゃなくてくねくねファイガだよ。
 あと誰がクジンシーだ。
 
 ともあれ、くねくねファイガで追撃→ギミック発動であいつもビックリの
 流れでレスの準備をしておくとするよ】


ハナシはまだ終わってないデスよクンダリーニくん!?
ククリナイフくん!! くず鉄横丁君!!?軍艦四天王君!????!!!! 軍艦マーチくん!!!!!!
あとエビチャーハンまだー!!!!1???


              \まだですー/


あ、そーすかスイマセン。

【※クジャさんがログアウトしました、必要な際にはお呼び下さい】

57 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 00:18:19
>>(ケフカ)
>>(エリ)

鉄巨人が道化をひきつけた一刹那。
それは、魔女にとって千載一遇の好機でもあった。

「……あら、腕を献上する必要はなさそうね」

即座に呟く魔女。


(ほど)けろ


それは呪文ではなく、合言葉(コマンドワード)
即座に、彼女の身に着けていた数少ないアクセサリが全てはじけ飛び、魔女の周囲に幾重もの光の魔法陣を描く。
それは、以降の加護を失う事と引き換えに、瞬間的に魔力を増強する強化術式。
その持続時間は決して長いものではない。彼女は矢継ぎ早に呟いた。

「丙、巳、丁、午、螢惑の光、
 赤金に刈らるる麦、杏喰らう羊。
 螢惑の光、丁、午、丙、巳」

それは意味のある言葉であり、意味のない呟きでもあった。
呪文の詠唱とは、基本的に世界に物を言って聞かせる方法の一つである。
逆に言えば、物を言って聞かせられるなら、その順列に意味はあり、
聞かせられないなら、言葉として美しくとも意味はないのだ。

そして、魔女のつぶやきは、まさに意味のある言葉であった。
魔法陣の光が収束し、魔女の右の掌に赤い光の球を形成する。

それは、数刻前、道化が「吸収の魔法を随分と丹念に組み上げた」「匠の仕事」と評した
青き光の球と同質の、だが何かが決定的に異なる形成体だった。
例えるならば、赤いビードロと、青いビードロ。
組成は同じでも、与える印象はまったく異なる。


「………」

数秒の見分。
魔女は、それが彼女の思惑と寸分たがわず形成されたのを見て取ると、
即座に掌を下に向けた。

光の球が放たれ、灼熱地獄の中枢へと飛び込んでいく。
それを見て取った瞬間、ふらり、と魔女の体が傾いだ。
すぐに立て直すものの、その顔色は優れなかった。
限界が近い。それは誰の目にも……彼女自身にも明らかだった。


細工は流々。退路は窮々。
ならば後は、王手を取りに行き、果敢に詰ませるのみ。

しかし。魔女は最後の一手を躊躇っていた。
あの道化。
あの底知れぬ狂乱の底に、あれは、まだ何かを隠している(・・・・・・・・・・)
それが、彼女の切り札(・・・)に、影響を与える可能性はないか?

ある可能性は少なかった。
だが、無いとは言い切れなかった。
しかし、決断の時は迫る。

結局、彼女は進む事を選んだ。



相生せよ(Generate)

58 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 00:21:50
>>(>>57への自己レス)
それは、世界を超えた魔法。
夜が繋がった今の物語でのみ紡ぎうる大魔法。
世界を超えて出で、世界を超えて繋がる。


地球、オーストラリア、ノーザンテリトリー、ウルル-カタ・ジュダ国立公園……
地球で2番目に大きく、最も有名な一枚岩の存在する大地を、黄色に輝く光球が睥睨し、照らし出していた。
黄なる沈思、義の土行。火より出でて、金を育む。


リージョン『最終兵器』、最深部……
全てが金属で構成された鋼鉄の兵装世界の最奥で、白色に輝く光球が鎮座し、鋼に根を張っていた。
白き悲しみ、智の金行。土より出でて、水を育む。


ファシナトゥール、"魔海"であった場所……
かつて仄暗い水に覆われていた場所。そこに暗い青色に輝く光球が転がり、ファシナトゥールの水全てを渦巻かせていた。
黒き恐れ、信の水行。金より出でて、木を育む。


ファ・ディール、マナの聖域、マナの大樹……
世界の根源たる力の象徴である大樹の根元に、緑色に輝く光球が浮かび、大樹の葉をざわめかせていた。
緑なる怒り、礼の木行。水より出でて、火を育む。


そして、ファシナトゥール、書庫であった灼熱地獄……

「赤なる喜び、仁の火行。木より出でて、土を育む」

魔女は呟く。魔女は謡う。
いつの間にか、魔女の左腕は元の姿を取り戻していた。
いや、どころか、全身に負っていた大量のかすり傷すらすべて姿を消している。

彼女が数日を駆けて世界をめぐり、撒いてきた5つの光の球。
光の球一つ一つが、魔女の断片と言っていい魔力の結晶だ。
球は周囲の力を吸収し、また循環させる。
力は巡り巡り、大きな力の輪となって、魔女の魔力となるのだ。
それは、余禄だけで彼女の傷を全快させるほど膨大な物。
その魔力は、彼女の目的を遂げさせるに必要十分なものとなる。

それこそまさに、魔女の秘跡。


火水木金土符「賢者の石」

59 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 00:25:20
>ケフカ
これで、正真正銘出しきったわ(レスは少し手直しするかもしれないけれど)。
大体書いてある事が全て。ちなみに、この場合の私の目的は文字通り、「ファシナトゥールの核の簒奪」になるわ。

さて、返しに期待しましょう。
崩されたらそれで終わりだから、こっちも見た目より背水の陣だけどね。

>エリ
がんばって(何をだ)



さてさて、私は今日はここまで。
また明日お目にかかりましょう。

60 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 01:16:32
>パチュリー

【確認したよ……やはりと言うべきだろうね、それが君の仕掛けの正体だった訳だ。
 まさか最終兵器やファディールとかまでは意外だったけど。

 と、さて…正直な話、いきなり全てネタばらしが来るとは盲点だったよ。
 となれば、此方はどうするか。
 リアクションに留める予定だったけど、一気にこっちも仕掛けを使うか。
 それともやはり留めて、ワンクッション置くべきか……
 

 ……ともあれ、これは相談して刷り合わせるべき事案だ。よって、この件はまた明日にでも。】

>エリ&フィオ

【というわけで、此方も今日は落ちさせてもらうよ。
 行動はさっき言ったものから変更はないけど、場合によってはレスを少し変えることになる。
 ……と言ってもまぁ、分けてあったレスを繋げるといった程度だけどね。

 まあ大体は出来ているから、明日の9:30くらいまでには上げられる筈だ。
 じゃあ、悪いけど一足先に失礼するよ】



……あれ、僕ちんは?
というか僕ちんのエビチャーハンまだー!!



                      \まだですー/

<退場>

61 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/02(金) 02:26:59
>パチュリー
>がんばって(何をだ)
時間稼ぎとかその辺かしら。

「で、美味しいところを持っていかれると」

>ケフカ
了解。ではまた明日。

>エビチャーハン
「えーと、オムライスなら」

62 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 20:11:31
今日は比較的早く戻れたわ。
ひとまず待機しておくわね。

>ケフカ
>いきなりネタばらしとは……意外っ!
昨日は少し(魂が)時間に追われていたから、今見ると少々焦ってる感があるわね。
昨日の私のレスはちょうど2レス分あるけれど、ちょうど間に挟むぐらいの形でケフカとエリが1行動挟んでもいいかもしれないわ。

>エビチャーハン

うるさいわねエビフライぶつけるわよ

 ,.、,、,..,、、.,、,、、..,_,,_  /i
;'`;、、:、. .:、:, :,.: ::`゛:.::'':,'.´ -‐i
'、;: ...: ,:. :.、... :.、.:: _;... .;;.‐'゛ ̄  ̄
   r,ヘ──- ,ヘ_
   rγー=ー=ノ)yン´
   `i Lノノハノ」_〉
   |l |i| ゚ - ゚ノi| 
   !γリi.ハiリ,i
   |,( ll」i l i_|」
   └'i,_ィ_ァ┘

(描写の都合により両腕は省略されています)

>エリ
>何をがんばるか
そうね……出番争いとか。

(地味に深刻だっ)

63 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 20:59:21
  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~ 

  _、_
(  , ノ`)y━・~~  
  .,ノ\  フゥーッ
  ,,(´⌒`),..


……ギリギリセーフか。

【止めてくれないか、このスレッドは禁煙なんだ。
 違反者にはリヴァイアサンをけし掛けるよ。というか今嗾けたから黙ってくれ。
 というわけで失礼するよ、今日はつい少し前に帰還出来たところさ】

おいコラかっこつけいきなり何ルール増y(しばらくお待ちください。。。。
 
>>62
>奇襲「ここでネタバラシ」(勿論この魔女も仕掛け人)

【いや、むしろあのレス自体は一気に行ったほうが勢いが出て良いと思うよ。
 こちらが悩んでいたのは、
 
 ・エリへの行動と>>57-58へのリアクションのレス
 ・「賢者の石」発動に対してのこちらの仕掛け発動→ネタばらしから行動のレス

 このままの流れだとこの二つを繋げて一つにする事になるけど、
 それだとレスが随分長くなってしまってね。
 
 出来れば魔力満タンの状態でドヤ顔「死ぬが良い」
 なアクションなりしてくれると、こっちも丁度良い長さになって助かる。

>エリ
【……という訳で、場合によっては1行動分挟んで貰えれば助かる
 ともあれ先に此方のレスだ、急いで仕上げておくとしよう。
 分割してもしなくとも内容は変わらないからね】


>エビフライ
バカヤロウぱっつりコノヤロウ!
それはぬえっちにHボタンで思いっきりぶつけるモノでしょーがー!

【止めなよ、封獣虐め。 つアルテマ】

そこに気付くとは…やはり天才……もちろん僕ちんがアッー!

【…マダラと見せかけてコブラの声真似は止めてくれないか。無駄に上手いから余計に腹が立つ】

64 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/02(金) 21:36:09
出番の取り合いか――

「エリちゃんのニガテなものですね」

黙れオッパイメガネ。

>ケフカ
了解。とりあえず、動きを見てから次の手、考えるわ。

65 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 22:06:30
>>(エリ&フィオ)
>>(パチュリー)


道化は睥睨する。
狂乱の哄笑を上げながら。虚ろな笑いを上げながら。妖しき躍りを舞いながら。
狂える道化は観察する。
彼の内側で最も凍りついた部分は、冷静なまま己を取り巻く因子(もの)を見る。
すなわち排除すべき野良犬と見据えるすべき魔女の動向を、この灼熱世界の在り様を。

己の猛攻を凌いでのけた機甲を。
遠ざかり身を潜める魔女を。
この燃え盛る炎の園を。

見下すように、見上げるように、睨むように、蔑むように。そして何より見抜くように。
それは正しく非情な神を思わせる眼差しだった。


「ハッ、いっちょ前に僕ちんの動きを読んだつもりですか?
 なら……どう読もうと関係ない処刑方を使ってやろう。
 お前に相応しい魔法(ソイル)は決まった! …なんつって


言うが早いか、既に道化が立てた剣指には術式を内包した炎が起こる。それは菱形に鋭くとがった炎の矢。
そうして生まれた灼熱の矢を右手で握り天へと大きく足を上げ、大きく振りかぶりながら握ったそれを投げつける。
既に大きく改造された攻撃魔法に、更に更なるアレンジを加えながら。



 く ね く ね フ ァ イ ガ 
――地   底                     し 裁
        の   に   る              ま   き
                           眠   星          覚      の手をかざせ―― 
              の       り 
               火   古 眠
                よ、 の
    



―――絡みつくような炎を逃れた鉄機に迫るは纏わり付くような焔の矢。


矢は熱波に陽炎揺らめく炎獄を、蛇のように蚯蚓のようにのたのたくねくね、ゆらりゆらりと飛来する。
ただし鎌首のような切っ先を、外す事無く獲物の真芯に向けながら。
加えて標的から5メートルの距離となった所で赤き矢は三本に分裂、加速と減速の術式も付与されて
ジグザグにグネグネと無軌道に、だがぴったりと鋼のヒトガタに吸い寄せられるように飛来する。

これぞ捕捉した対象の霊的熱波動――いわゆる魂の波長を感知して追跡する術式を組み込んだ変則の灼熱魔法。
原理そのものを我が物とした道化以外には使えない冒涜めいた改造魔法。
2度や3度の回避程度では誘導を緩めない紅蓮の矢印は、恐るべき精度と緩やかさを以って標的を追い込み到達、
ついには圧縮された灼熱で確実に焼き尽くす。

いわばこれは確実に敵を撃滅ぼす手段としても、釘付けにする布石としても最上手の猟犬だった。
超高熱そのものの塊は物理的手段では相殺しきれるものではなく、たとえ避けたところで矢は執拗に獲物を
追い続ける仕組みだからだ。
加えて――魔導文明という、機械文明と魔法の申し子を知る道化であるからこそだが――あの手の機甲兵器は
概して熱に弱いのが相場である。たとえ装甲が耐えうるとしても、先に内燃機関が上昇する温度に耐え切れないのだ。
恐らくは今の離脱とて、この全体が過熱された状況と無関係ではあるまい。


「ついでに、コイツもやっちゃうよ?」


そう呟きながら宣告の次なる一手。
道化が空間に干渉させ、亜空間にて創り出さんとするのは蒼く光る三角形。
『トライン』と呼ばれる厚みが分子一つほどもない力場平面は、軽く通過するだけで軌道上の物質を切断してのける。
それが炎の矢が躍る更に外枠――丁度獲物を更に囲むように三つ。加えて『吸収魔法(ドレイン)』を付与して
発動後速やかに標的の全生命力を収奪するよう構成。
たとえ全てかわされても擬似的魔法陣となった『トライン』の結界が、範囲内のあらゆる生命を枯渇させる。

手札の合切が避けられようと最終的には殺しきる、完全なる殺害結界。
これまでの交戦で敵の手を知り、魔力消費を切り詰めた上で確実に始末できるよう構築した包囲網。
ついに仕上げとなる『トライン』を発動させようとピンと立てた剣指を向け、



その、瞬間。




「な、ば、馬鹿な……この魔力は…? これは、まさか……!?」



その時、追尾する火矢に亜空の図形―――いま正に獲物を刈取らんとしていた術式全てが消滅した。




されど心の奥底で 笑っているのは どこの誰?


66 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 22:19:19
【申し訳ない、公言しておきながら30分オーバーだ】

まったくなんて野郎だ!
あれから30分も待たせやがって!

【君の最後の描写に悩んだんだよこの腐れピエロ】

…サーセン。 orz

【ま、それは置いといてとりあえずこれが基本形さ。
 魔力の余波で追い討ちする筈だった魔法が消滅、真偽はどうあれ驚いているという
 状態だ。単レスの場合はこのまま、繋げる場合は最後の部分に
 膨大な魔力が渦巻いている様に驚くといった描写が入るといったところか。
 (因みに、この場合は↑のから仕掛け発動〜行動のレスが続く)
 
 とりあえず、これで反応を窺おうとするよ】


―――ま、僕ちんと関わったのが全ての不運と思うんだね。

というような事をあらかじめ言っておく空気の読める僕ちんであった。


>出番
あ、SNKギャルズアイランドとかの…。
あぁ出番ってそういう……。

【……何の空気も読めてないよ、君は】

67 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 22:24:59

【…というか、調べてみたら普通に居たね。恋愛シミュレーションに。
 ……眼鏡の彼女の方だけど】

……シンジラレナーイ。
 
<いたたまれない視線>

68 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 22:44:50

あー…ちょっと見ると色々文章オカしいですねぇ…。

【おかしいのは君の顔と頭だけどね。
 まあ、修正は上げるとして…
 
 ・めっちゃ追尾する炎の矢×3
 ・加えて変な三角形がうっすらと見え始める(儀式発動の魔力で吹っ飛ぶので発動はしない)。
 
 といった状況だと了解してくれればいいよ】

69 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 22:49:12

×了解してくれればいいよ

○思ってくれたまえ


……いやぁーニポンゴって難しいッスね。

【…この馬鹿の駄目出しはともかく、偉そうな物言いになってしまったのは謝るよ。
 どうにも、今日は思考が適切な言葉を選んでくれないね】

70 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 23:02:20
>私用栞
今から書く。

>エビフライ
あの鵺、なんであんなにエビフライぶつけられるようになったのかしらね……。
見抜けなかったわ。この海のパチュリーの目を持ってしても。

(節穴フラグ)

71 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/02(金) 23:08:31
 +激しく苦戦+

>出番
フィオは多いんだけど、ねえ……。

「エリちゃんもこの前潜水艦ゲーム出てましたよね」

アンタともども負けると脱げる役でね。

72 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/02(金) 23:26:07
>>ケフカ
壁にぶら下がった状態でアタシはイカレ野郎の挙動を見る。
まともにやりあったら火力負けしてるこっちが負ける。
生き残るには、野郎に先んじて動く必要があった。
氷の散弾、正体不明の切り刻み、と来て今度は……

「火の玉ボールかよ」

メジャーリーガーか何かを思わせるフォームで放つは、炎の矢。
が、投球姿勢とは裏腹に速度は遅い。
撃ち落とすにも避けるにも鼻歌交じりで事足りるような代物だ。

さっきよりもだいぶマシになった機体温度に視線をやり、アタシは右腕のバルカンを向けた。
曳光弾交じりの掃射が、炎の矢を撃ち落とすべく殺到する。

――が。

「っ、届いてない!?」

弾着を示すものが何も現れない。
不可視の通常弾はもちろん、可視の曳光弾までもが吸い込まれるようにふっと消えている。

――着弾前に蒸発させられている、という事か?

炎の矢は揺らぐこともなく、迫る弾雨を避けるでも弾くでもなく近づいてくる。

「マズ……」

バルカンの掃射を無効化するほどの高熱。そんなのが被弾したら即時昇天だ。

「エリちゃん移動!」

「分かってる!」

補助モニターで外の様子を見始めたフィオが叫ぶ。
一言返して、アタシはスラグガンナーの左腕を壁から引き抜いた。
ロケットパック始動。重力に逆らって飛翔する。
幸い、アレの弾速は遅い。
充分に避けられる……ってのは甘かった。

「曲がった!?」

「追尾式ですか!?」

転進して迫る炎の矢。
おまけにそれが三つに分裂、それぞれに不規則かつ無軌道な動きで、しかしこっちに向かってくる。
ブーストを噴かして回避を打つ。
一つを避けても残りが迫る。残りを避けると最初の一つがまた迫る。それを避けても――!

――くっそ、それぞれで弾速が違う上に動きが読みづらい!

「左後方から一本!」

HMDの死角から来たヤツをフィオの警告に従ってかわす。
残り二つの位置と動きをイメージ、先読みで回避機動。

――ッ、ちょっとかすった。

「このままじゃジリ貧ですよぅ!」

それは分かってる。分かってるけど、……他にどうしろと。
バルカンがダメなら、と主砲を叩き込む。
HEの炸裂を貫く炎の矢。――主砲でもダメかよ!

「フィオ、あのイカレが何やってるのか見える?」

この絶好のチャンスに追い討ちが来ないはずがない。
矢を捌くのに手一杯なアタシに変わって、フィオがヤツを見る。

「……何か驚いてるみたいです」

「驚くって、何に?」

この曲芸回避に驚くようなタマじゃなし、何に驚……
待て、あの紫はどうした。


>>パチュリー

瞬間、何かが吹き付けるような感覚がした。ぞくん、と背筋があわ立つ。

同時にスラグガンナーを取り囲んでいた炎の矢が掻き消えた。

――なに、今の。



【場所:灼熱地獄にてパチュリーおよびケフカと交戦】

73 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/02(金) 23:28:50
……おまたせ。

「はいはい、そういうのはちっちゃくてかわいい女の子がやるからいいんですよ」


とりあえず回避と回避と回避。
完全体になったパチュリーのプレッシャーを感じてぞくっと。

「さて、この後はどうなってしまうのか!?」

74 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 23:33:45
>>(ケフカ)
>>(エリ)
「そこまでよ」

魔女は宣言した。
勝利宣言、ではない。
それは、一方的な終結の宣言だ。

       ……嫌な予感が拭えない

「私が得た物は分かるわね、道化。
 私が得た物が分からないでしょう、軍人。
 無限の魔力。あなたたちにもはや勝ち目はない」

魔女は言の葉を紡ぐ。
それは、一方的な決別の言葉。

       ……嫌な予感が拭いきれない

「そういえば、物の本によれば『殺す』という言葉は使ってはいけないそうね。
 宣言した時には行動は終わっている。そうあるべきだと。
 使っていいのは過去形だけ……らしいわ」

魔女は言の葉を紡ぐ。
それが向けられているのは、道化か、鉄の巨人を操る人か。

       だから、演じる。力に酔った賢者紛いの愚者を。
       必要なのは時間だ。私の計略に、術式に生じている綻びを探し出す時間。

「だから。私は言うわ」

魔女は宣告する。

       すでに魔力の余禄で、『石』自身の解析、修復術式は完成し、実行され続けている。
       私の姿などいくらでも泥にまみれていい。必要なのは結論だけ。
       最後には私の計略が完成したという結論だけだ。

「あなたたちは」

術式、侵食する病のごとき毒(金水符「マーキュリポイズン」)
対象、三名。

       だから、少しでも早く解析を進める。
       早く、早く、早く、早く、早く……!

「私が『殺した』」
術式、執行。

【場所:灼熱地獄にてエリ&フィオおよびケフカと交戦中】

75 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 23:42:08
おまたせ。

(パクリですね分かりません)


30分の壁が切れないわね……。
ともあれ、私はこんな感じ。
一見余裕綽々に見えるけれど、といったところね。
道化だったのは私だったフラグを、せめて読者視点からは折ろうと必死よ。


ああ、マーキュリポイズンはケフカの返しついでに無効化していいわ。
通ったらエリたちは大変な事になるでしょうし。


さて、いよいよ本番ね。
イベントモードの私をどう崩すか、期待してるわ。

76 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/02(金) 23:44:19
>ついでに
>不運と思うんだね

不運は嘆かないわよ。
私は運命の使い手(レミリア・スカーレット)の友人だもの。

(こんなとこでいちいちタグを……)

77 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/02(金) 23:47:22

いよーーし確認した!ありがとう!そしてベラマッチョ!
じゃあとっとと返してくるからな、じゃあちょっとばかりぱっちゅんプリンでも食って待っているがいい!
ホァーッホッホッホ…!

【このまま帰ってこなくていいんじゃないかとも思うけどね。
 ……ま、それはそれとして感謝するよ。
 これで存分にレスを返せる。繋ぎ以外はほぼ出来ているから、少し待っていてくれたまえ】

78 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/02(金) 23:55:23
ヤバいのはケフカじゃなくてパチュリーだったでござるの巻。

「えーと、とっておきモードの紫もやしをやっつけるには……」

すっかり忘れてた“N2”でも使う?

79 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/03(土) 00:30:54
倒すのはともかく、撤退に追い込むならそこまで難儀でもないはずよ。

あと、実は火力その他の性能もそこまで酷くはない。多分。
私はあくまで普段は只の知識人だし、大量の魔力を扱う手管自体はケフカ達FFボス勢の方が上だと思うしね。

>N2
……コアにシャッターでも下ろす?

(主人公機に貪り食われるフラグ)

80 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/03(土) 00:33:29
>>(エリ&フィオ)
>>(パチュリー)



「ぐ、ぬ、ぬおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」



遂に訪れた絶大なる『力』の発現。常闇の核を手に入れたがゆえの因果逆転に等しき大魔法。
『告死魔法(デス)』もかくやという言霊と魔法を受け、道化は諸手で頭を抱え、絶叫とともに悶えゆく。



「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」


体を大きく反り返らせ、両手で顔を覆ったままに、深く深く悶え苦しむ叫びを上げる。
まるで肺腑から全ての空気が搾り取られてゆくかのように長く永く、永遠とも思わせる悶絶の雄たけび。



「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」



そう、まるで永遠に続くとも思われるような深く永くけたたましい叫びを上げる。
そのまま絶叫は断末魔へと変わり果てるのを待つばかりだというばかりに――――















































「―――――なーんて分かってたんだよ、こうなる事は・・・・・・・・・・・・・・・




                                      パチン。



まるでそう、発条が戻った玩具のように道化の体が跳ね戻り。

その一言と指鳴りで奇跡は捩れ変容する。

―――――即ち。



「ご苦労様――――クソッタレな 大・魔・女ちゃん?」


奇跡のちから満ち満ちてゆく円環の器に突如、ぽっかり黒い穴が開く。

消失する魔法と、燃え盛る景色の割れる音と光景と共に。

【場所:魔女の光臨する灼熱地獄  だが それとていまやこわれゆく】

81 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/03(土) 00:35:42
>>続き


「ホァーーーーッホッホッホッホッホッホ!!
 この馬鹿バカ莫迦バカ大バカモノが!!
 僕ちんがあんなもの見つけて何もしないとでも思ってたのか? 
 だとしたら更に馬鹿だ!そして更に馬鹿の馬鹿だ!!」


燃える地上で、裂けた虚空で。天地へ響く馬鹿笑い。
嘲り罵り馬鹿だ莫迦だと罵倒する、ありったけの狂喜と悪意の込もった高笑いが木霊する。
腹を抱えてのけぞった道化の笑いが木霊する。そう悪の笑いが木霊する。

そうなのだ。
無限無間と始まり終わりまた始まりへ繋がる螺旋を描き、相生により相乗円環の理を持って常闇の結晶より
組み上げられる果てしなき『夜』の魔力。
その余りにも莫大無比なエントロピーは―――しかし、あろう事かその奔流を在り得ざる方位へと捩らせ始めていた。
紅に光り輝く珠を中心として、視覚でも捉える事が出来るほどに濃密な魔力流(ライフストリーム)の異常な流れ。
それが意味する所は、極めて最悪なものに他ならない。


「――――そうだとも、七曜の魔女よ。
 お前が奪い取るはずだったこの世界の力は、お前が置いた“青”の珠を利用して空けた『穴』から全て頂く!
 オリジナルぼくちんが三闘神どもの封印の綻びから魔法の根源を奪い取ったようになあ!

 ……そんな事が出来る筈はない、とでも思ってるのか? ハッ、笑わせるな!
 術式連動部の変更?  転移式部分の偽装消滅から再接続? 予備経路への自動変更?
 補完状態にある同位体との置換え? 予備同期状態にあった別世界のスペアによる補完?
 あらゆる物理的手段と魔法による干渉を考慮に入れた転ばぬ先の多層多元に構築された防衛術式?
 無駄無駄無駄無駄!!全部無駄ぁ!! 
 魔法の根源ひとつまるっと手に入れてる・・・・・・・・・・・・・・・ 僕ちんにとってあの程度の“魔法”なんてものはなあ、
 ガキの算数よりも簡単に丸分かりなんだよ!!



   ファシナトゥール、"魔海"であった場所……
   かつて仄暗い水に覆われていた場所。そこに暗い青色に輝く光球が転がり、ファシナトゥールの水全てを渦巻かせていた。
   黒き恐れ、信の水行。金より出でて、木を育
みそして果てに円り還る理に“孔”を空けよ!
   之の命を阻む如何なる万理を拒み、然して混沌を越え夜なる源を我が下に!


  
 ―――だからあんな珠一つ、丸ごと都合のいい物に作り変えるなど造作もない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




もしこの時、かの異海(うみ)であった場所に目を向ける者が居たならば判ったであろう。
異変と共に道化が笑う同じくその時、蒼穹の輝きを異質なものへと変容させ駆動する“水”を司りし宝玉に。
本来の術式をいとも巧妙に組み替えられ、周囲の次元もろともに相を歪める異変に。
捩りを伴い、紫電飛び散る次元孔。虚ろな漆黒の通じる先は、さも不可思議に混ざり合ったマーブル模様の
魔力経路。そこは魔女の術式によって集められたファシナトゥールの『常闇』の力を掠め取るどころか根こそぎ
収奪せんと開いた『穴』であり。

そして――――



「ホァーッホッホッホッホ!


ケ ア ル ガ  
―――空の下なる我が手に祝福の風の恵みあらん―――



 ホァーッホッホッホッホッホッホッホ!!


フ レ ア  
―――滅びゆく肉体に暗黒神の名を刻め始源の炎蘇らん――― 



 馴染む、馴染む馴染む実に馴染むぞ!!


ホ ー リ ー   
―――汚れ無き天空の光よ血にまみれし不浄を照らし出せ―――



 この世界を構成する力が集まり満たされていく!!


メ テ オ  
―――時は来た許されざる者達の頭上に星砕け降り注げ―――



 これならもう魔力を気にしなくともいや気にするものなど何もない!!


ア ル テ マ   
―――渦なす生命の色七つの扉開き力の塔の天に至らん―――



 先ずは手始めだ!この世界ごと貴様ら全員滅ぼして、そのまま他のセカイもぜ〜んぶゼンブ―――――」


ファイガサンダガブリザガフレアホーリーメテオメルトンアルテマ...    
―――ホァーッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホ!―――





空間が割れる、次元が裂ける、巨だいなちからでキョダイナチカラデムゲンノソラガミエテイル。

ドウケノワライハトマラナイ。


【場所:灼熱地獄→時と次元の『壊れた』世界】

82 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/03(土) 00:40:33
                         r‐-、    / ̄ ̄ ̄ヽ
                          マ  ヽ  l   ??   |
           r‐‐、  _ ィ≦´  ̄ ̄ `≧ j    ヽ ヽ_   _ノ
       __ ./ / ̄        _ _ ノ     .i. ∠ノ ̄    _ _
       j  `ゞ'´  / ヽ      ヽ   r、    .ハtr≠=、r ¨´_   l
      | /     l _ _.ヽ、     、i .ヽ/ ヽ _,イ  i|    ヾ  _l  i!
   r==≠r≠ 、   .|/: : 〉i! - .l ヽ¨ ./_ -、 l l  _ 」_  _ マニ | /
    ヽヽ、    ¨,ィV: /:/: :ヽ__〈¨¨ヾ,イ´: : : :l:ヽ| .l 」     `ヾ、 ;/¨´
      ヽ /7i.、___(: : i!: :|_: : : : : : : i!:」;:_: : : i!: 〉 ¨ .l        ノ_
     / .l :i!: : : ;:イl、: :ハ: :i!: : : : : :.ハ:iハ:i: ヽノ;:ヽ_ .i|         ノ l
     フ'¨| :lヘ V_: : .l V__ヾiヽ r--ァ' .V ¨ヾ' l ヽ: :フl     /   /
     ヽ/ .l l¨ムf:ヽィi./  .ヽ ¨ ´  ,イ¨¨ヽ .レ:j:./i!   /     ./
     イ   ヾ .i!: : :.ハ   _ノ       {    i! l: : : : ij  ´     /
     `ヽ_i、.|:. :./  `¨´      弋 _ノ /: : :./ '        /
         ヽ |: :ハ XXX       xxx  ノ: : :.,イ      シ ./
        _Уl: : : ヽ、   r‐ .、   ,.イ´: ://  _,..-'''"  /
     , イ´: :.´: : i: : : :>-z_`_ `,.イ´:/: : : :./        /
    ヽ: : : /: : : j: : : : :j ム  /´: : :/: : : : イ/        /
   r--;≧:/_: : :./: :;: :ノ_,.ィ<ti!: : :/: : : /: :|        ./
.  <´ ー十_.フて≠< / ヾイVヽ;ヽ: : :/: 人     ,.イ
    ヽ/: : :`fY`ヽ /  .ハ /__ /`=≦´   )     ./: :|
   /: :/: : : : :i:.ハー、く 、_」 |/:/: :ヾ=、ヽ、 `ヾ/    ./: : i!
  _ヽ、: l: : : : :/: :i! .У l /: :i: : : :iヽヽ     l    ./: : : l
  l 三てァ-=--イ  `ヽ/:l、: :i!: : : : :l: :マ__,ノ   /:|: : : i!
. マ /j了ヽ ヽl    i!: : : >=、:_:_:_:_ノ    ./i: l: : : :|
 /`¨: : : ヽ _,.r≠   」: :./  ハt、ノ  `ヽ.、 f': :i!:l: : : :.i
. |: : : :i.!: : : ´: : i!  /| lム  ノ l: :.l      .l l: :.!:i!: : : :.|
 `¨`ヽヽ:>'¨¨ソ   l l: :ヽ   l: : ヽ、 ,イ¨  |: :l:.l: : : : :|
         ノ   l l: : :/:  ̄´:i: : : :¨¨: : i  .l: :.l:.l: : : : :|

(現在の紫もやしさんのイメージ映像)

83 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/03(土) 00:46:39

【さて――――という訳で、これがこっちの大仕掛けだ。
 
 端的に言うと、こいつは原典世界(FF6)でも三闘神の力……
 すなわち魔法の根源そのものを横合いから掻っ攫った経験があってね。
 
 その経験と、それによって得た『魔法の根源』そのものを使った無理矢理な術式の改造。
 そして、パチュリーに流れているはずの常闇の結晶の魔力をそっくりそのまま奪い取った
 ……正確には現在進行中で流れている、というのがこっちの狙いで、余りにも荒唐無稽で
 出鱈目な『仕掛け』にして状況そのものだ。
 

 ……とはいえ、心配は要らない。
 何故なら次のターンで、早くもこいつは盛大に自滅する予定だからだ。
 正確には膨大な魔力が流れたことで、こいつの主である神竜が、道化を維持している分ごと『力』を総取りする。
 もちろん此処で簡単に終わるわけがない。
 更に最後で暴走したケフカの大番狂わせ……そして決着というのが僕の考えた筋書きさ】
 
<続く> 
 

84 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/03(土) 00:57:59

【まあ…そんな所で、必死に抵抗の一撃でも欲しいというのが君たちへのお願いだ。
 得意ぶっているところで魔力消滅→「なん…だと…?」で即瀕死に持っていきたいのさ。
 
 ……最後に。
 まあ……何というか、済まないね。やっちゃって】
 

>パチュリー

【というわけで…こっちは座った盤ごと、というより盤の下に爆弾を
 仕掛けていたってわけさ。まあ、何というか……済まないね、余りにも出鱈目で。
 
 あいつと出会った不運というのは……言うなればあいつが災いの“神”だからという事さ。
 因みに、前のレスで答えなかった自分の正体と言うのをしれっとバラシている。
 君ならその辺りのワードで正体に健闘が付くかもしれない】


>エリ&フィオ

【という訳で君を襲っていた魔法は消えた。代わりに天変地異のような
 魔法が莫迦のように降り注ぐ寸前だけどね(ぇー
 
 …とはいえそれも簡単に終わる。
 必死に己を奮い立たせての銃撃なりをお願いするよ。
 あいつ、それ一発で体の半分くらい消し飛ぶ予定だから(正に外道】
 
 
【……とりあえず、お叱りは甘んじて受けるよ。けど…後悔だけはしていない】

85 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/03(土) 01:05:57

【※追記
 
 防衛術式とか色々書いてあるのはまあ…ハッタリという事で容赦願うよ。 
 用心の為のシステムは用意してあったとは思うけど】

86 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/03(土) 01:16:50
あー……うー……、うん。

雷電、じゃなかったパチュリー。
解説ターン、いる?

こっちは状況が分からないから、
『殺られる前にとにかく殺っちまえ』でカマすつもりだけど、
その後に「何ィィーーーーッッ!?」って荒木調のレスが入るのも、
なんだかアレかなと思って。

ちょっと装弾。


87 名前:『道化』ケフカ@不在(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/03(土) 01:27:03
>>86

【横合いからだけれど。

 ……うん、まあ…………改めてごめんなさい。
 流石に、これは隠さず最初に相談するべきだった。心から反省している。
 
 >『殺られる前にとにかく殺っちまえ』でカマすつもりだけど
 こちらはそれで構わないよ…というよりむしろお願いしたい。
 もともと奪った魔力で魔法が発動寸前→被弾して魔法キャンセルという流れの積もりだったからね】

88 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/03(土) 01:31:18
レスを書き始める前に、と。

>ケフカ(というかクジャ)
その場合は、勝負の前に盤の下を調べなかった私の不覚、と思うのが私の流儀よ。
まあ、盤上に固執するのが指し手の限界よね。

多分、『私』は青い球がどうにかなってる事までは読んでいたでしょうけど……他の球が喰われてる可能性も捨てきれなかったから、
それで手が一手遅れたのでしょう。知恵者だけに、剛速球には弱い、ということね。
まあ、気が付けたとしてもまず間違いなく魔法を修復してる暇なんてなかったでしょうけど

正体は、まあ気がつくでしょう。精々愕然とする事にするわ。


>エリ
なんというか、3作目地上戦ラストの大佐ヘリがホバリングしないでずっと高速移動&爆撃しているようなありさまだけど……。
いまこそ、不屈の人間魂を見せるときよ。

(無責任な煽り)

>解説ターン
そうね。じゃあ、こっちが愕然としつつ解説モードに入って攻撃をしないで回すから、
あなたはそのあと不屈の(ry)で攻撃してみてくれるかしら。
で、ケフカは油断していたところを魔力総取りされてどかーん、と。

>クジャ
>お叱りは甘んじて受けるよ
それには及ばないわ。

(別キャラ)


さて、それじゃ、策を食い破られた賢者の踊りを見せましょうか。

89 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/03(土) 01:38:57
>ケフカもといクジャ
元より真っ当にやりあったら三レスでこっちが消滅する力関係だから気にしてない。
三つ巴でまがりなりにも殺りあえてるんだから問題ないよ。

>パチェ
鬼避けが弱い1のラストよりマシね。

>それには及ばないわ

それはどっちかって言うとメイドの台詞だww

オーケイ。アサルトコンバットで食い破らせてもらいますか。

90 名前:『道化』ケフカ@不在(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/03(土) 01:50:18
>>88

【……先ずは、承諾に心から感謝を。
 では、この場は是非とも解説をお願いするよ。
 その上で策を食い破られても挫けない、正しき『魔法使い』の意地という
 ものを最悪の魔導師に見せてやってくれ。
 
 ま……どの道、自分の策を食い破られるのはあいつも同じだけどね。
 いや、あいつのは正しく道化芝居というやつか】

>>89

【…そう言ってもらうと助かるよ。
 まあ戦力差が戦力差だからね、元々それを調整しながらやる積もりだったし。
 消耗なり即自滅なりね。
 
 アサルトコンバット(※むせる)は了解。
 じゃあまだ息があるのが不思議なくらいズタボロになるとしよう。
 
 ……ああ、ただ最後にあいつに食らわせる切札だけは取っておいてくれ。
 暴走後はそれとパチュリーとのダブルアタックで派手に散る予定だからね】

91 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/03(土) 21:03:31
>>ケフカ
(……馬鹿な)

道化の苦悶を前に、魔女はむしろ困惑していた。
彼女が放った魔法の与える毒性は、自然界における水銀に似た作用を発生させる。
水銀の毒性には様々な物があるが、そのどれ一つとして痛みを伴うような物はない(・・・・・・・・・・・・)
つまり、道化の苦悶は、魔女にとって予期せぬ事態なのである。

(魔法が予想外の作用を起こした? 魔法が道化の何かを誘発した?)

魔女は、事態を把握しようと思考を巡らせる。

(それとも……)

ほどなくして、一つの単純な回答にたどり着く。

全てを無効化したうえで、彼は演技をしている?(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

それは彼女にとって受け入れがたいこと。
だが、それでも、唯一あり得る事象であればどんな事でも正解だ。
そしてその正解は、次なる疑問と回答を連鎖的に導き出す。

(何故演技を?→私を嗤うため)
(何故反撃してこない?→その必要がない(・・・・・・・)から)
(現在の状況で攻撃無効化、及び即時反撃なしでの勝利(・・・・・・・・・・)を可能にする手管は何か?
 →場を支配する根源への干渉(・・・・・・・・・・・・)
(即ち→私の石はすでに(・・・・・・・)、)

結論が導き出されたのと、苦悶していた道化が発条のように跳ねあがったのは同時。
その時点で魔女は、自らの失策と、敗北と、破滅を悟った)


「……そん、な」

全てが崩れゆく世界の中で、
それは、虚飾なしの呟きだった。

【場所:こわれゆくせかい】

92 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/03(土) 21:04:47
>>(自己レス)
>>(ケフカ>>81)

「……馬鹿馬鹿言うな、煩いわね」

それは、精いっぱいの返答。
放っておいたら膝を折り、屈し、震えだしそうな体を押さえながら、パチュリー(・・・・・)は呟いた。

「夜を超えた多世界横断円環魔法術式。
 夜の原始の簒奪を可能にする唯一の手管。
 私の全てを注いだ最高傑作。
 それを食い破リ、奪い取るなんて。
 お前は一体……何なの」

問いとも言えぬパチュリーの呟きに、道化は哄笑で返し、そして、言葉を紡ぐ。
その中に彼女の質問への回答を発見し、パチュリーは愕然とした。
そして、全てを理解する。


「根源を……手に入れた、ですって?
 全ての魔法、すべての属性、魔法が分かたれる前の、全てを含有した混沌。
 それを手に入れたというの、あなたは。
 ……嗚呼」

それは……勝てない。
夜の根源が夜族にとっての胎盤ならば、魔法の根源は魔法使いにとっての子宮だ。
それを手中に入れていた相手を相手取ろうとしていたなんて。
パチュリーの体から力が抜けた。

「そして今また、夜の全てを奪い取り、その力を振るおうとするのね……。
 なんてこと。……なんてこと」

全身を泥のような絶望が支配していた。
もう終わりだ。何もかも、奴に破壊され、奪われて終わる。
根源を奪われた世界のように。
パチュリーが手掛けた術式のように。
全ての世界の夜のように。

……だが、彼女は忘れていた。
この場にいる、もう一組の存在。
いつだって不可能を可能にしてきた、根源の種族の事を。

【場所:こわれゆくせかいにて、ケフカ、エリ&フィオと対峙中】

93 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/03(土) 21:14:21
19時間半もかかるとは、見抜けなかったわ。この動かない大図書館の目を持ってしても……。

(超☆節穴ですね)

煩い。
というわけで、レスを返したわ。全てを認識したうえで、不自然でない程度に状況解説のコメントを入れたつもり。
もうちょっと解説が欲しい、というのなら、受け付けるわ。
その上で、ちょっと絶望先生モードに入ってるから、エリには横から活を入れてもらいたいところね。

>エリ
>それはどっちかって言うとメイドの台詞だww

うちのメイドだともうちょっと慇懃になるわね。

(どうでもいい)

>クジャ
きっちり挫けたわ。
……包囲して石を投げるのはやめて頂戴。レベル上げの裏ワザみたいだから。

(それはタクティクスの方……)

軽く解説を入れると、私はおそらくメンタル的にはそこまで強くはないのよね。
気合で何とか、というより、気合が必要ないような状況に調整して持っていくタイプだから。
だから、「どうあがいても絶望」状態になるとああなる感じ。
もちろん、サシではなくて隣にエリ達がいるから対比で、というのはあるのだけれどね。

94 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/03(土) 22:55:17
>>パチュリー

『あなたたちは』
『私が「殺した」』

紫の少女が宣告する。

――同時に、ハラワタをミキサーに掛けられるような感覚が襲ってきた。

「ッ……ごはッ!」

 腹の奥から込み上げてくるものをこらえきれず、コンソールの上に撒き散らす。
 鉄錆の味と臭いが、味覚と嗅覚を刺した。血反吐を、吐いたか……。
 意識外からの狙撃に似た理不尽な攻撃。――これが魔法か。くそったれ。

「うげぇ……、う、あ、あぁあ……!」

 傍らのフィオからも嘔吐の声。濃密な血反吐の臭い。崩れ落ちる音。
 身体から力が抜け、アタシもコンソールに突っ伏した。
 ……くっそ、イカレ野郎より先にあっちを殺すべきだった……。



――はっ、と意識が覚醒する。

(なに……、今の……)

口の中に血の味……しない。鉄錆の臭いも……しない。
身体に違和感……少しする。

(幻覚でも見せられた? でも……)

――あの感覚は現実だった。幻覚や白昼夢なんてチャチなモンじゃない。

HMDが紫髪の魔女を映す。あの魔女に何かされたのは、確かだ。
何をされたのか、魔法に疎いアタシには分からないけど。
違和感の残る身体を叱咤して主砲にアーマーピアサーを装填。
ノイズの走る画面にレティクルが現れて魔女を捉える。……その澄ましたツラが気に入らない。
トリッガーを弾こうとした刹那、ナニカ、イヤなカンカクがキタ。

>>パチュリー
半裸の魔女の表情が変わる。
困惑に。
そこから虚脱と怯えに。

――あの顔は良く知ってる。

訓練で戦場を知った気になってる少尉辺り(アマちゃん)の指揮官殿が、
実戦で想定外に出くわして思考停止に陥った時の顔だ。

――そういう時はどうするか?

無能なら指揮不能として放置、次ぐ階級の者に指揮権をまわす。
有能、あるいは必要であれば……張り倒して喝を入れる。
あの魔女は必要だった。
アタシ達は魔法に明るくない。あのイカレ野郎が何をしでかそうとしてるのかよく分からない。
ロクでもない事だってのは分かる。とっとと仕留めないと物凄くヤバいってのも分かる。
だが、あの野郎を自前の火力で殺せるのか、それが分からない。
12.7mmバルカン三門の掃射に耐えたバケモノだ。手持ちの武装を総動員しても殺し切れる確証が持てない。
なら、――アレと同じく魔法を使う魔女にも動いてもらわなきゃ話にならない。

(――とんだ共同戦線だ。初めてじゃないけど)

バルカンの一門を魔女に向ける。

「腑抜けんなアバズレ!」

トリガーを弾いて短い一射。これでくたばったら……独力で殺るしかない。


>>ケフカ
「フィオ、あの野郎の様子」

「馬鹿笑いしてます……。いくつも魔法を唱えてるみたいです。なんだか、凄くマズそうですよ」

耳を潰さんばかりに嗤い続けるイカレ野郎に向き直る。

「ったく。状況が変動しすぎて目が回りそうだわ」

「私もです。うぁ、背筋がぞくぞくする……」

「派手にカマすよ。吐かないでね」

馬鹿笑い真っ最中のイカレ野郎をターゲッティング。照準を固定。全兵装をオンライン。

「戦い方は人間相手と変わらない……!」

自分に言い聞かせるように言ってロケットブースト全開。スラグガンナーを急降下させる。
元が戦車とは思えない速度で接近しつつ、両腰二門のバルカンで戦端を開く。

――これが牽制程度にしか効かないのは先刻承知だ。

嗤う道化を中心に、円を描く機動で12.7mm弾をバラまく。
弾着の煙が派手に上がり、敵の姿を即席の煙幕の向こうへ隠す。

――こっちからはセンサーで見えるが、アッチにはどうかな。

(大して期待はできないか)

主砲にHEを装填。機動を変更。

「うおおおおッ!」

右腕のバルカンも火線に足して、真っ直ぐに突撃する。
効いているかいないかはどうでもいい。ただ火力をつぎ込むだけ!
レティクルの表示が二重に変化、クロスレンジの間合いに入った事を示す。

射撃を中止して、アタシは――スラグガンナーが左腕のパイルバンカーを振り被った。

「くたばれぇッ!」

超硬金属の杭を打ち込み、30mmカートリッジ六発を同時に撃発。
射突されたパイルがスラグガンナー最強の威力を叩き込む。
パイルを引きざまに全速で後退。同時に主砲からHEを発射。

距離を取って、停止。左腕がリボルバー式弾倉から空薬莢を排出する。

「これで、死ぬか……?」


【場所:灼熱地獄→時と次元の『壊れた』世界にてケフカと交戦】


95 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/03(土) 23:02:42
……一時間と44分ってところか。

「おかしいですね、事前に準備はしておいたはずなんですけど」

どんどん悪化してくなぁ……。


そんなわけで腰の抜けた魔女の横っ面を引っ叩いて、ケフカにアサルトコンバット。

パチュリーの攻撃がどんなのかよく分からなかったんでテキトーに書いてたら見事にかすりもしなかった。

……ので殺される感覚を疑似体験した、ってことに。

「シグルイの斬られたと思ったっていうアレですね」

伝わるのかそれで。

……しかし、レスが伸びてくなぁ……。

96 名前:『道化』ケフカ@不在(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/04(日) 01:08:12
>>(パチュリー)


かくて、混沌(そら)は此処にある。

『常闇の世界(ファシナトゥール)』の外にして裏側である、本来ならば観測されざる概念世界。
リージョンの海と呼称される次元の狭間に、視認可能にまで濃密な『力』の流動する様が重なった
まるで異なる二つの映像を合成したかのように存在する混沌の世界。

そして、その虚空(そら)には見える。

五行の叡智を結集した多世界横断円環魔法術式による膨大な魔力の流れと、ぽっかりと開いた穴から
何処かへと流れ落ちてゆく光景が。
それはまるで満天の星々が渦を巻きながら、ブラックホールへと吸い込まれてゆくように――――
壮大で、幻想的で、世界の終末を思わせるような光景だった。


「なんだ、やっと分かったんですか? 
 ……そうそう、その顔ですよ。そういう希望も自信も何もかも打ち砕かれた顔が見たかったんだ!
 その絶望を抱いたまま、己の愚かさを後悔して死んでいくがいい……?」

>>(エリ&フィオ)

だが、其処には終末に相応しくないものがあった。

道化の宣告を遮るように一条の火線が走る。
『超重力魔法(グラビデ)』で手足をもぎ取られようとしていた魔女を助けたのは、敵である筈の鉄機の銃火。
その行動はさながら今まで殺そうとしていた相手を助け、叱咤するかのように。
そして最後の最後まで勝利を信じるかのように。
諦めない人間どもと一体化した、鋼鉄の巨人が狂える神を睥睨する。


「おやおや……まぁ〜だ健気な抵抗を続ける気ですか?
 お前達の生存する可能性が、まさか250億に一つあるとでも?
 ――――いいだろう。貴様らのその精一杯の抵抗とやら、全部潰した上でじっくり嬲り殺してやるよ!」


故に、其処には終末に抗うものとそれを許さぬ神との戦いが始まる。

――――円を描く機動で12.7mm弾をバラまく。
戦端を開いた二筋の火砲を『遅延魔法(スロウ)』で一瞬だけ遅らせて敵の位置を確認し正面へと向き。

――――右腕のバルカンも火線に足して、真っ直ぐに突撃する。
『神聖魔法(ホーリー)』の過剰な魔力が、三つと増えた銃弾の渦を物質レベルから昇華させ。

――――超硬金属の杭を打ち込み、30mmカートリッジ六発を同時に撃発。
四十層に展開した『物理防護(プロテス)』が鉄騎の最大威力を防ぎ衝撃で割れる度その倍の防壁を再展開。


「ホァーッホッホッホッホ! 何それ? ホントウにナニそれ!?
 そんなんで今の僕ちんを如何にかできると思っちゃってるの? シンジラレナーイ!?」

だが、それらは全て徒労に等しい。
なぜなら神は死んだのだ、希望と言う名の神は。

鉄騎の全兵装を注ぎ込んだ渾身の猛撃(コンビネーション)は、空間に展開されていた狂える神の
魔法群(フルコース)にてその威力を阻まれる。
兵装の数を遥かに越える、発動寸前で行使を待つ夥しい数の呪わしき神威(フルコース)に。
必死の猛攻を繰り出す鉄騎の真正面、その至近距離から道化は無傷で笑い嘲弄する。


「よく頑張りましたと言いたい所だが残〜念〜でーしたーーー!!
 ――――もう飽きたから、その乗り物はぶっ壊れていいよ」


そう、奇跡は起きない。

―――パイルを引きざまに全速で後退。同時に主砲からHEを発射。
最後に至近距離からの砲弾を『核熱魔法(フレア)』の原子融合による熱で蒸発、
離脱した瞬間を『召隕魔法(メテオ)』による零距離からの隕石群で蹂躙、『転移魔法(テレポ)』で中身を
強制排出させ『腐敗魔法(バイオ)』と『自動治癒(リジェネ)』で腐敗させながらも即死しないよう処置、
じっっっっくりと悶え苦しむ様を堪能しながら魔女もろとも少しずつ少しずつ壊していこうと遊ぶことを決定



そう道化が選択しようとした、その時





                     ど ん




その時、鈍い音と共に。
満面の笑みを浮かべたままの、道化の右半分がはじけ飛ぶ。
張り巡らせていた一切の魔力/魔法の喪失と共に、消滅するはずの砲弾が己を貫いたのだ。

97 名前:『道化』ケフカ@不在(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/04(日) 01:13:55
>> 続き



「な……どう、して…!?」


だが、これは奇跡などではない。


道化は動揺を隠せなかった。驚愕し愕然とし驚いていた。
左半身が吹き飛んだままの姿から、呆然とまでしながら呟いていた。

そうして消失は始まってゆく。
つい先程まで術式の穴から掠め取り、総身に滾らせていた絶大なまでの魔力。
それらが急速に急激に失われゆく。
幾多あった灯火が急速に消えて暗闇になってゆくように、内燃機関が熱を失って冷え付いていくように。
魔法の行使どころか生命維持、いやそもそもの形を保つことすら困難になるレベルで魔力が喪われてゆく。
自身を構築する因子が崩壊を初め、霊的な原子となって散逸しては霧散してゆく。


―――否、それは元々あった所へと吸い上げられていただけの事だった。

それは混沌の空を見上げれば分かる。
始原の夜を奪い去る術式と、それを更に掠め取る次元の穴。
その貪るような虚無の頂、其処には水晶と融合したような姿の巨大な竜が鎮座していた。

そう、次元の狭間に浮かぶ『神竜』―――この混沌を起こした偽りの道化を生み出した神たる竜が。



「……神、竜……きさ、まあ!!」


そう、それは奇跡などではない。
当初の予定から変更された結末であり、同時に只の約束された結末でしかなかった。
駒の役目は終わったのだ。『核』を壊さずして必要な『力』を回収できる今、偽りの破壊者など単に不要な
道具でしかなかった。

その事実をまざまざと見せつけられ、哀れな道化は呪詛を吐く。
だがそのありったけの呪詛ですら、竜には届かない。

崩壊の為の魔力は尽きてゆく、竜に吸われて尽きてゆく。
そして程なくこの壊れた次元も修復され、竜は再び次元の狭間を飛びたってゆくことだろう。
残された世界の常闇が存続するかはともかく、これで世界は救われる。





     そうか……。



            僕ちんは、      もう     いらないってか……。







>>357>>360

時同じくして声が聴こえる。
この次元の無数に繋がるどこかから、野太い男の声が聴こえる。
それは混乱の元凶となった吸血鬼の声であり終幕の宣言。

そう、宴は終わったのだ。
そして道化の舞台もまた終わったのだ。
あまりにも残酷で荒唐無稽で滑稽な、道化の哀れな哀れな一人芝居もまた終わるのだ。





「ちっくしょ……」



魂の輝きが、自らを構築していた最後の魔力が消えてゆく。
もはや彼にはなにもない。


「ちくしょう……ちくしょう……」


そう、この道化には何も無い。
未来もなく、力もなく、術もなく、そう―――――

98 名前:『道化』ケフカ@不在(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/04(日) 01:21:31
>> 続き




ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
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 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく
 ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく ちく

 ちっっっっくしょーーーー!!




――――だから、彼にあるのは狂乱のみだ。
オリジナルと寸分違わぬ、だからこそ最も危険で凶悪な、己を構成する根源(オリジン)のみだ。
唯一残されたそれを燃やして、最早駒ですらなきものは立つ。
半分しかない体だというのに、立つ力すらない体だというのに、彼は立つ。


「どいつもこいつもどいつもこいつも僕ちんを馬鹿にしやがって!!
 お前ら、そんなに僕ちんを怒らせたいのか!うきゃーーーーーーーー!!!!


 こうなったら――――――もう、どうなっても いいや」



浮かべるのは口端を極限にまで吊り上げた残酷な笑み。
だが、その瞳はどこか哀しげですらあった。

壊れたものは狂った自分の僅かに残されていた『知性』の結晶。
だが、最後に残っていたそれも今こわれた。


そうして狂乱しか存在しないものの詠唱(ぼうそう)が始まる。




ア ス ピ ル         
――魔の理を背負いし全て我がもとへ集え!そして集え! ――


ア ス ピ ル         
――魔の理を背負いし書よ我がもとへ集え!そして集え! ――


ア ス ピ ル         
――魔の理を背負いし茨よ我がもとへ集え!そして集え! ――


ア ス ピ ル         
――魔の理を背負いし欠片も全て我がもとへ集え!そして集え! ――


ア ス ピ ル         
――魔の理を背負いし魂よ我がもとへ集え!そして集え! ――


ア ス ピ ル         
――魔の理を背負いし神の竜よお前も我がもとへ集え!そして集え! ――


ア ス ピ ル         
――なにをウダウダウダウダ言っているバカ竜!お前の命なんぞ知った事か!――


ア ス ピ ル         
――このお方だけは助けてくれだぁ?知るか!二人揃って命をよこせ!――


ア ス ピ ル         
――ハッ何をほざくと思えばこのクソ竜が!知ってたか?お前との魔力経路は今ので丸分かりなんだよ!――


ア ス ピ ル         
――俺を駒として見ない愚かな竜よ、お前の魔力も全部よこせ! 俺によこせ!――



アスピルアスピルアスピルアスピルアスピルアスピルアスピルアスピルアスピル         
――集え!集え!集え!集え!全部全部全部全部我がもとへ集え集え集っちまえ!! ――





混沌の虚空に浮かぶ合切、万象からの『魔力吸収(アスピル)』の連続すら生温い多重詠唱。
僅かに残された力で無理矢理に魔力を集め、そしてまたその魔力を使って無理矢理に魔力を集めそしてまた繰り返す。
崩壊すら一顧だにしない無茶苦茶に繰り返され収奪された膨大な魔力は出鱈目な形に量に膨れ上がりそして――――











         ―――そしてこのまま




         ―――ゼ〜ンブ全部ぜんぶ破壊(こわ)して





         ――――死の世界を つくるのだ!!



99 名前:『道化』ケフカ@不在(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/04(日) 01:27:18
>> 続き




―――其れは、まるで無秩序なモザイク模様のようですらあった。



自壊する自身を、自己崩壊を起こすほどの莫大な魔力で無理矢理繋ぎ止めるという矛盾。

均整の取れた肉体はねじくれ、紫の肌は美しく彩られ、端正な顔は崩れ、醜悪な表情に清らかな微笑が混ざり。

白い翼はどす黒く変色を始め、黒い翼は無垢なる白へと洗われてゆき。

神々しき天使は堕天し、禍々しき悪魔は浄化され天へと昇る。

何もかもが矛盾しているイツワリのイノチ、反転と崩壊と矛盾が完全に混ざり合った神であり神でなく悪魔であり悪魔でなく

人形でしかなく道化でしかなくそれらですらなくなった壊れたという形容すら壊れている哀れな人形。



だが、其れが手に掲げた『光』だけはオリジナルのものと寸分違わず変わらなかった。



                     ――――見るがいい。



全てを、総てを凡てをスベテを破壊するその光。

それが向かう先は混沌の空より数多繋がる場所のなか、そう。

常闇の『核』でありて、





                     満たせ  みたせ  何もかも  満たされて   ゆけ 



>>389

さだめられた 終焉(おわり)の焔。


【場所:こわれたかみの いるところ】

100 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/04(日) 01:39:47

あ、

ザ、

>>100!!

【復帰しておいていきなるそれかい君は。
 
 <クラウドによる超級武神覇斬> 】

ウボァー。


【という訳で、時間を掛けた上に随分と長くなってしまったけどこれで最後だ。
 
 神竜からの魔力全カット、そこから暴走→壊れた状態で次元の向こうに見える『核』へ
 裁きの光……これがこいつの最後の行動だ。
 無理矢理奪い取った魔力で飽和状態になっているから、攻撃を加えてくれれば
 そのまま誘爆してこいつはそのまま終了、後はエピローグを残すのみとなる。
 
 こいつが倒れている隙に常闇の魔力をまた吸い上げてパワーにするもよし…
 というかそれを利用したダブルアタックで一気に仕留めてくれることを希望するよ。
 
 待たせてしまって済まないね。じゃあ、最後に相応しい花火を待っているよ】


いやー、神竜は強敵でしたね!

【いや死んでないよ神竜は、というか死ぬのは君だよこの変なラスボス】

101 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/04(日) 02:01:42
オッケー、把握。

さぁて。パチュリーがどう返すか見ものね。


102 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/04(日) 23:13:42
>>(ケフカ>>96
虚空に光が走り、そして虚無に喰われていく。
それは、今のパチュリーの心象風景のようでもあった。

(どうにもできない)
(私には……もう、どうにも)

光は希望、虚無は絶望。
絶望を死に至る病だと表現したのは誰だったか。
そんな益体もない思考が脳裏をかすめる。

道化の放つ魔法がパチュリーを抉ろうとしている。
それを認識してなお、パチュリーは何もできずにいた。

その時。

>>(エリ&フィオ)
『腑抜けんなアバズレ!』

声と衝撃が、彼女を吹き飛ばす。

鋼の弾を幾発か打ち込まれた、とか
直撃は自動防御結界で凌いだが衝撃は殺せなかった、とか
その衝撃で吹き飛ばされたおかげで道化の魔法の範囲からは逃れられた、とか

そんな細かな事を把握する前に、パチュリーは叫んでいた。

「誰がアバズレよ、ブチ殺すわよ人間(ヒューマン)!」


かちり、と。
何かが填まった音がした。


「……ああ、そうか」

彼女ではどうにもできない。
当然だ。
どうにかする事が彼女の役割ではないのだから(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
どうにかする事は……いつだって、彼ら彼女らの役割(ロール)

折しも、彼女らの放った砲弾が道化を貫いていた。


103 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/04(日) 23:17:19
>>(自己レス)
>>(ケフカ>>97

パチュリーの思考が再び回転を始める。
パチュリーの思考がめまぐるしく回転を始める。
魔女(・・)が思索を始める。

状況は即座に認識できた。
道化を生みだし、暗躍させていた者も。
道化の『正確な』正体も。
この先に起こりうる事象も。
それがさらに生む現象も。
最後に残るモノも。

ラプラスの想起した悪魔もかくやの認識、予見能力。
それが認識したのは、最後に残ったモノが生み出す破滅。

このままでは、破滅は避けられず、彼女の運命は先ほどと変わらない。

そう、魔女の力だけでは(・・・・・・・・)

それを認識した瞬間、魔女は高らかに呪を編み始める。
その顔には、無意識の笑みが浮かんでいた。

そうだ。

英雄譚で魔女が果たすべき役割(ロール)
それは、英雄となる事ではなく。
ましてや、甘言でも簒奪でもなくて。

魔女は謳う。

我英雄に剣を与える侍女とならん


>>(ケフカ>>98

道化の宣告とほぼ同時。
魔女の詠唱も完成していた。

それは、木々のざわめきの間を流れ

       赤々と燃える焔の輝きに照らされ

              静かなる大地に見守られ

                     鋼の兵装へと至る。

「……完成」

魔女はそれを見て、よしとした。

それは、魔女が作り上げた魔法の武器。
水が侵され奪われた賢者の石を、再び力を掌握し返した新たな姿。

だが。

それは、魔法の武器と言うにはあまりにも大きすぎた。
大きく、重く、大雑把で、そして大規模すぎた。
それは、正に……。

「鋼鉄の巨人が振るうなら、鋼鉄の兵装(・・)が似合いでしょう」

それは、あえて言うならば回転式弾倉拳銃(リボルバー)に似ていた。
口径200mm超の回転式弾倉拳銃、などというものが存在するならの話だが。
装弾数は6発。弾倉にはすでに、色とりどりの色の鋼で成型された弾丸が込められている。

装弾数は7発ではなく、6発だった。
魔女が七発目(魔女の意のままになる弾丸)を必要としなかったから。

魔女は、彼女らにすべてを託したのだ。

104 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/04(日) 23:21:37
>>(自己レス)
>>(ケフカ>>99)
「させるか、歪んだ神め」

魔女は呟くと、鋼鉄の巨人の眼前に魔術兵装を飛翔させた。
そして、声を張り上げる。

「聞こえているわね、軍人ども!
 アバズレ呼ばわりされた魔女が返礼を返してあげるわ。
 銃は私が鋳造した、弾も私が用意した、必要なら的も指示してあげましょう。
 だけど。引き金を引くのはあなた達よ(・・・・・・・・・・・・・)人間(ヒューマンズ)
 七発目の弾丸(悪魔の姦計)白薔薇の冠(神の奇跡)も必要ないところを見せてやりなさい!」

魔女の役割は終わる。
さあて、しくじってくれるなよ、ええ、主人公達(プロタゴニスツ)

【場所:こわれたかみと、まじょと、人のいるところ】

105 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/04(日) 23:32:06
私だけ他の二人の10倍時間がかかってる件について
……ああ、もう、謝罪の言葉もないわ。

行動意図としては大体本文中に書いた通り。
エリの叱咤を受けて自分の役割に気がついたという体ね。
武器を鋳造したのは、最後は人間に託す、という意思表示。
もちろん、魔力はたっぷり籠った代物だから、道化を倒すには6発で必要十分、のつもり。
……今見直したら、賢者の石を使った、とは書いてあっても夜の力には言及してないわね。
そのあたり必要そうなら、後で書き足すわ。

七発目の弾丸とか白薔薇の冠とかは、このあたりを参考に。

ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E5%BC%BE%E3%81%AE%E5%B0%84%E6%89%8B

フィオ辺りなら知ってる可能性もありそうだから、よかったら軽く解説してあげて頂戴な。

あと、誤植訂正。
私のセリフの最後の行の冒頭に「物語の大団円に」を追加しておいてちょうだい。嗚呼恥ずかしい。
本スレ投稿時には直しておくわ。


……さて、今日は何時までいられるかしら。

(また失踪フラグですかw)

何笑ってるの、殺すわよ。

106 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/05(月) 01:01:18
>>96>>97 ケフカ

「効いたか!」

バルカンもパイルバンカーも通らなかったが、最後の主砲がイカレ野郎の守りを抜けた。
身体の右半分を抉り、粉砕する。

――くっそ、近すぎた。HEの信管が作動してない!

本来であれば弾着と同時に炸裂するはずの砲弾が、直接的な打撃力しか発揮していない。
野郎を貫いた砲弾が彼方で信管を作動させ、爆発した。……遅い。
スラグガンナーの左腕が振り出した弾倉を戻し、次の六発を装填する。

半分の顔で動揺の色を浮かべる野郎に追い討ちを掛けるべく、振り被って――


>>98>>99
――その狂乱に圧倒された。


アタシが操作を誤ったのか。機体自身がビビったのか。
スラグガンナーが腰を抜かす。尻餅をつく衝撃がアタシとフィオを揺さ振った。

「ちょッ……!? エリちゃん何してんですッ!?」

「すぐ立て直す!」

今までに出くわした事の無い、しかし本能的にヤバいと分かる存在にビビッてる場合か!

身を起こしたスラグガンナーの前に、ソレ・・が来た。

>>102>>103>>104 パチュリー
「聞こえているわね、軍人ども!
 アバズレ呼ばわりされた魔女が返礼を返してあげるわ。
 銃は私が鋳造した、弾も私が用意した、必要なら的も指示してあげましょう。
 だけど。引き金を引くのはあなた達よ・・・・・・・・・・・・・人間ヒューマンズ
 七発目の弾丸悪魔の姦計白薔薇の冠神の奇跡も必要ないところを見せてやりなさい!」

「――なんだ、あの魔女。やればできるんじゃあない」

銃身と弾倉しかない、ゲテモノ戦車の砲塔のような回転式弾倉拳銃リボルバー
引き金も撃鉄も銃杷もないソレに、スラグガンナーがパイルバンカーを叩きつける。
杭の先が装填された弾丸の尻を叩き、撃発。馬鹿でかい砲弾が撃ち出される。
並みの相手ならこの一発で充分だろう。

――だが、相手はあの壊れたイカレ野郎だ。

弾倉が回り、次の弾を発射位置に。

――それが一発で足りるはずがない。

「おっ死ね!」

さらに次を叩き込む。
三発、四発、五発、六発――!

「おまけだッ!」

パイルの固定を解除。
超硬金属の杭を30mm弾六発分の威力で射出する。

いい加減にくたばれ!


【場所:こわれたかみの いるところ】

107 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/05(月) 01:11:32
……どーせアタシは教養のない女ですよ。

「せ、生存能力の高さの方が大事ですよ……」

ルビタグとか初めて使ったけど……これはしんどいわね。
そりゃ時間も掛かるわ……。

で、ゲテモノリボルバーを六連発。
さらにダメ押しでパイル射出。ベルゼルガね。

「……このあとパチュリーさんと交戦することになったらどうするんです?」

ありったけの榴弾とバルカン砲でなんとか。

108 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/05(月) 01:26:52

                    クカー……すぴー。

【 つデジョン 
 …と、言うわけで毎度の事ながら僕が代わりに】

>>105 パチュリー
【了解したよ。じゃあ、あいつのトドメはエリ達にお任せしよう。
 といってもこっちはエピローグを除いたら軽い死亡レスを書くだけだけどね。
 
 後、本スレに上げるまでに、>>74を踏まえてこっちのレス(>>81)を少し修正しておくよ。
 そちらのレスにあった解析と修正対策、そこに少し触れて置いた方がいいだろう。
 防衛術式云々のセリフ部分を差し替えるだけだから、齟齬は生じないはずさ】

>>107 エリ
【…という訳で此方も今確認したよ。
 じゃあそのまま吹き飛んであいつは終了、後はエピローグのみとさせて貰う。
 で、あいつが死んだ後だけど…】

>両名
【このままあいつごと吹き飛んだ魔力の余波で次元の向こう→各々の元いた世界に強制送還…
 というオチを考えていたんだけどどうだろう。
 ……まあ実を言えば、次元の壁を壊した時点でそのオチにしようと思っていた。
 皆舞台から弾き出されたところで>>389の核爆発、そして祭りは恙無くその幕を引く…
 といった流れでね。核爆発に繋げる部分はケフカの死亡レスと一緒に僕が書く。
 
 で、その後各々のエピローグで〆。
 エピローグ部分は本スレに闘争を貼り付けた後、各々でご自由に…といった所かな。
 とりあえず、今日は此方の方が限界だから落ちさせてもらう。
 明日にはレスを上げられるようにしながら待機しておくよ。じゃあ、また明日にでも】


109 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/05(月) 01:37:43
>>108
(集束手榴弾を枕元に)

「こちらはその案をいただきます。……さすがに続けてパチュリーさんとエンゲージはちょっと……」

え、しないの?

「ああもうエリちゃんってば闘争狂!」

110 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2011/12/05(月) 07:56:19
おはよう。ああ、時間がない。嫌になるわね。

>ケフカ
了解。多分、そちらが書いたような防衛機構も積んでいたでしょうから、付け足す形が無理がないでしょうね。

>エリ
重畳、重畳。まあ、あのネタはおまけみたいなものだから、気が向いたら触れてもらえる程度でいいわ。
ルビタグは、コピペすれば見かけ程きつくはないわね。まあ、手打ちが使えないのは大変だけれど。

>オチ
了承。まあ、戦ってられる余力はないでしょうし、ね。

111 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/05(月) 23:24:15
>>(パチュリー)
>>(エリ&フィオ)


此処に、混沌(カオス)は在った。
時と因果の狭間に生まれた混沌の世界は、数多の因果への道もまた繋がっている。

それは生還するもの、死するもの。
散りゆくものに、逃げ去るもの。敗北せしものに勝利したもの。
数多と紡がれた因果の糸が向かう先、既に定められた未来が像を結んで幾多と浮かぶ。

そうして浮かぶ因果の中核、其処には生まれようとする終末の炎があった。
裁きの光によりて、核爆発から『核』の崩壊と開放――今宵の全てを滅びへと塗り替えられんとする『未来』が。


其処に、終焉(おわり)は在った。
だが、それは今宵という世界の終わりなどではなかった。
魔女の手に於いて鋳造され、人間(ひと)の移し身たる巨人(メガデウス)より放たれる6つの魔弾。
此処に悪魔(ザミエル)の加護なき魔弾は、しかし確たる終焉の因子を持って神へと奔る。

『6』は魔の数。
既に飽和しきっていた『終末の神(マキナ)』は只一発にて穴を穿たれながら、破滅の光は留まらず。
されど、此処に一気呵成と続く魔弾が一つ、また一つと炸裂する事より光は乱れ捻れてゆく。


穿ち。
    捻り。
        弾け。
            届き。
                砕き。
                    其の骨子を捻れ狂わせ――――


そうして、最期。
人間(ひと)の叫びと共に撃ち出された7発目。
神威も加護も無き一撃が、『壊れたる神(デウス・エクス・マキナ)』の力と核を、みごと貫き討ち砕く。



                  ――――かくして、神は終焉を迎える。


故に、終幕の日(アポカリプス)は訪れる。
そう、今ここに言葉無き神は消えて往く。
天上の奈落へと、魔力渦巻く螺旋の彼方へと、砕けた神は消えてゆく。

そして同じくして可能性の集う混沌(カオス)の世界もまた、主の崩壊により調和と秩序の形へと戻されてゆく。
それは宴にて生まれた、乱雑なる世界の経路の揺り戻し。
すなわち今宵の夜をもって繋がる数多の世界、そこより出でて此処に存在する者たちを、在るべき因果の
名において放逐させんと駆動する。


よって、此処に収斂が始まる。
空間がまるで生きているかのようにうねりを上げ、生き残った彼女らを元の世界へと送還させる。

崩壊する混沌たる世界の中で。
先ずは七曜の魔女の姿が消え、次に鉄騎を駆る兵士たちが消え、そして――――

112 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/05(月) 23:24:50
>> 続き
>>389



 
 
 

 
 
ファシナトゥール世界は、核の炎に包まれた。

 
 

 
 

113 名前:『道化』ケフカ(M) ◆AAo1qoPdKCCx :2011/12/05(月) 23:39:23
 
終わ



             ったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!1111111!!!!!!!!!!!1FF6!!


【煩い黙れよこのド腐れ。
 
 「パワーをメテオに!」「いいですとも!」】


    アッー。


【……さて、遅くなって済まないね。
 宣言どおりケフカの死亡レスと次元の崩壊→君達が元居た世界へ強制送還、
 そして祭りの最後に繋がる大オチの3段構えだ。
 かくて裏側にて異聞は終わり、全ては定められた終幕(エピローグ)へと続く……まあ、そんな所だね。
 
 さて、とりあえず僕の方は後はエピローグとレス番纏めを残すのみだ。
 このままレス(一部修正)を貼り付ける準備をしておく、準備が出来たのなら一声掛けてくれたまえ】
 

114 名前:エリ・カサモト&フィオ・ジェルミinスラグガンナー ◆SV001MsVcs :2011/12/05(月) 23:59:28
まずは、おつかれさま。

「さて、こちらもエピを仕度しつつパチュリーさんを待ちましょうか」


115 名前: ◆fPATcHE/tU :2011/12/06(火) 00:41:45
      ある日終了間際のスレに
       手紙が届きました・・・
          _____
         / ヽ____//
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       /              /ヽ__//
     /     すまぬ      /  /   /
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    /   ____     /  /   /
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(訳:すまないわね、今日は制限時間いっぱいになってしまったわ。
   また明日になれば夕方ごろには来られるから、その時までにエピローグも用意しておくわ。
   ぬるぽ)

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