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■ 超クロスオーバー空想大戦・作品考証談話室

1 名前:村上 峡児 ◆ROSE/l4266 :04/03/28 09:20
***スマートブレイン本社ビル・54階・社長室***

我々は人間を襲うことで、彼らをオルフェノクにすることが出来る。
人を襲うことは、愛故の行為なのです……。

ここは、リレーSS『超クロスオーバー空想大戦』
http://appletea.to/~charaneta/test/read.cgi/ikkoku/1084962936/l50
に参加されている上の上たる出演者の皆さんが、
特撮やアニメ、そしてゲームや漫画、ジュニア向けSF・ファンタジー小説等、
全てのヒーロー作品での出来事は、同一時間軸上で起こっているものと想定し、
各作品世界を、ポジティブに、SF的に考証していきながら
楽屋裏として利用するスレッドです。

レギュラー参加を希望される方がこちらへお越しの際は、
必ず何かの作品の登場人物になりきっての形式にてお願いします。
私は賑やかなのが好きな方なので、中身お一人で同時に複数のキャラになりきり
独自のチームを編成されても結構ですよ(中の人など最初からいませんが…)。
尚、一般の名無し客や部外者の方が感想や批評を書き込みたい場合は、
ここではなくしかるべき該当スレにてお願いします。

このスレッドを利用する際のマナーは、以下の通りです。

●秘密保持及び鉄の規律維持のため、sage進行を推奨しましょう。
●情報提供やネタバレは大歓迎ですよ。
●E-mail欄に出典作品を明記してください。
●『超クロスオーバー空想大戦』のあらゆる運営に関する全ての権限は、
 不肖この私、村上 峡児◆ROSE/l4266が掌握しております。
●私に「下の下ですね」と言われても、決して怒ってはいけません。

787 名前:無名の妖怪ハンター:2008/01/25(金) 18:37:04
個人的に鬼武者から登場させようかと考えてるキャラですが、
名を挙げると「ジャック・ブラン」と「ギルデンスタン」です。

ギルデンスタンは、自分の構想では、
>>779で書いた町を襲う妖怪(というか幻魔)の軍団のポジションで登場して、
その後も何回か敵として登場させる感じで考えてます。

後、ジャックなのですが、ドミニア様に一つ相談があります。
実を言うと、>>779で書いた乱蔵やパピヨン、スコール達が時空の歪みに
飲み込まれる展開なのですが、それにジャックも同行させようかと考えています。
実を言うと(以下ネタバレ反転)
「東方Project」のあるキャラとクロスできたら面白いかな〜と。
誰とクロスするかは、「鬼武者3」での彼のパートナーから察してください(笑

そこなのですが、鬼武者3のラストで、彼の鬼の武器「鬼之鞭」は、彼の息子のアンリを助けるために
消滅したのですが、個人的にそのままの参戦だと少々寂しい気がします。

そこでですが、もしドミニア様が問題なければでいいのですが、
スコール達のGFアクセサリの開発のついでに、ジャックに何か
「鬼之鞭」を模したような武器を設定できないでしょうか?

後、もし余裕があればで構わないのですが、
スコール達とジャックがホテル・トアールで出会う話は出来ないでしょうか?
個人的な構想では、スコール達がジャックの間に多少交流ができ、
それで彼らのバイトしているコペンハーゲンに顔を出し、
その後、幻魔と因縁の再戦をする・・・ という形にしてみたいので。

スコール達とジャックが出会う場面と、ジャックが「鬼之鞭」を模した武器の入手(開発はハロルド?
もし出来るのであれば、その部分も短くて良いので執筆してもらえないでしょうか?

最後に、色丞狂介はやっぱり止めます・・・ 話的に出オチになりそうなので(汗

788 名前:ドミニア:2008/01/25(金) 22:07:14
>>787無名の妖怪ハンター殿
む、二月になるまで忙しいと言ったんだが・・・
まあ、幸いにしてこれのレス返し程度の時間はできたのでやってみよう。
しかしこのレスの次の私のターンの返事はおそらく来襲月曜まで無理かなと。

>名を挙げると「ジャック・ブラン」と「ギルデンスタン」です。
ああ、懐かしいな。
私も鬼武者は1〜3&無頼伝まではプレイしたのでよく覚えている(4はノータッチ

>ギルデンスタンは、自分の構想では、
>>779で書いた町を襲う妖怪(というか幻魔)の軍団のポジションで登場して、
>その後も何回か敵として登場させる感じで考えてます。
なるほど、確かにそういう悪役としては向いているだろうな。

>実を言うと、>>779で書いた乱蔵やパピヨン、スコール達が時空の歪みに
>飲み込まれる展開なのですが、それにジャックも同行させようかと考えています。
ほう、ジャック・ブランをか。
それは面白いな。中の人が中の人だが・・・
まあ作品は鬼武者だし、ジャックの使用ぐらいはギリギリセーフだろう。

>ネタバレ反転)
それはわかった。
・・・しかしすまないが、私は東方を同人でしか知らんのでその描写は手伝えない。

>鬼武者3のラストで、彼の鬼の武器「鬼之鞭」は、彼の息子のアンリを助けるために
>消滅したのですが、個人的にそのままの参戦だと少々寂しい気がします。
確かにそうだな。
白兵戦、近代武器によるゲリラ戦でも充分強い彼ではあるが、戦いが続いていけばそうも言って
いられんだろうし。

むしろ最初は敢えて白兵戦で久しぶりに幻魔兵と戦わせて

ジャック「ああ。やれやれ・・・ こうなるとあの鞭が恋しいぜ」

とか言わせて伏線にしたい、とも思う。

>そこでですが、もしドミニア様が問題なければでいいのですが、
>スコール達のGFアクセサリの開発のついでに、ジャックに何か
>「鬼之鞭」を模したような武器を設定できないでしょうか?
ふむ・・・ そうなると、ハロルド以外に和風の武器の開発者が要るな。

・・・・・・・・・・・・・・・(考えること十数秒)

・・・・・ああ、【烈火の炎】の虚空などはいいな。
あの空を飛ぶ子を経由して、新しい鬼の鞭の未完成品(破損か老朽かで武器にするにはもう一いじり
加えないといけない、など)を渡されたが使えないじゃないかと途方にくれている所にハロルドが
「あらん? なぁにそれ?」と興味を示し、いつの間にか仲良くなった虚空と共同開発で、
魔導具システムとハロルドテクノロジーでパワーアップした【新・鬼の鞭(仮】を装備。
鞭に追加魔道具を入れる球が入っていたり、ソーディアンのように喋るとか(ぉ

>スコール達とジャックがホテル・トアールで出会う話は出来ないでしょうか?
出会うのはホテル・トアールでいいのか?
まあ、特に反対する理由もなし、そういう形でやらせてもらうとするか。

>個人的な構想では、スコール達がジャックの間に多少交流ができ、
>それで彼らのバイトしているコペンハーゲンに顔を出し、
>その後、幻魔と因縁の再戦をする・・・ という形にしてみたいので。
それは【新・鬼の鞭】を作った後か? 前か?
・・・ふむ、どうやら、全体的にもっと詳しい構想を聞いた方がよさそうだな。

>スコール達とジャックが出会う場面と、ジャックが「鬼之鞭」を模した武器の入手
>もし出来るのであれば、その部分も短くて良いので執筆してもらえないでしょうか?
それ自体は構わないが、いつ始めればいいのだ?

>最後に、色丞狂介はやっぱり止めます・・・ 話的に出オチになりそうなので(汗
まあ、私の場合はまず使わない(使いようがない)キャラだな。

789 名前:無名の妖怪ハンター:2008/01/26(土) 10:16:45
>>788 ドミニア様

>む、二月になるまで忙しいと言ったんだが・・・
>まあ、幸いにしてこれのレス返し程度の時間はできたのでやってみよう。
>しかしこのレスの次の私のターンの返事はおそらく来襲月曜まで無理かなと。
す、済みません!!(汗
レスはしておきますが、返信は来週でも再来週でも構いませんので、
無理しないでください。

>ほう、ジャック・ブランをか。
>それは面白いな。中の人が中の人だが・・・
>まあ作品は鬼武者だし、ジャックの使用ぐらいはギリギリセーフだろう。
まあ、「ゴジラFINAL WARS」からも
ゴードン大佐が今の所名前だけですが登場してますので。

>それはわかった。
>・・・しかしすまないが、私は東方を同人でしか知らんのでその描写は手伝えない。
この部分は自分の執筆する箇所で行うつもりなので、問題はありません。

>あの空を飛ぶ子を経由して
う〜ん・・・ 阿児の事なのでしょうが・・・
新鬼武者(ドミニア様の言う4)は未プレイらしいですが、実は新鬼武者では、
人間大に成長した阿児が「阿倫」という名前で登場してるんですよね・・・
(二人が同一人物だということは、新鬼武者のエンディングで明言されてます)

従って、阿児を出すのなら、空想大戦のルール上、新鬼武者をプレイしてないと
厳しい気もしますが・・・

>鞭に追加魔道具を入れる球が入っていたり、ソーディアンのように喋るとか(ぉ
面白そうですね。喋るのであれば性格は、・・・3時点での阿児のような感じ?
その部分の設定はドミニア様に任せますので、詳しい設定を明記して下されば、
後の自分の執筆するSSでも助かります。

>出会うのはホテル・トアールでいいのか?
>まあ、特に反対する理由もなし、そういう形でやらせてもらうとするか。
そういう形でお願いします。
ただ、

>むしろ最初は敢えて白兵戦で久しぶりに幻魔兵と戦わせて
>ジャック「ああ。やれやれ・・・ こうなるとあの鞭が恋しいぜ」
>とか言わせて伏線にしたい、とも思う。

これも結構捨てがたいですので、
その前に幻魔もしくはそれに相応する敵(FFのモンスター辺り?)と戦闘して、
「ああ。やれやれ・・・ こうなるとあの鞭が恋しいぜ」と言うのもいいかと。

>それは【新・鬼の鞭】を作った後か? 前か?
>・・・ふむ、どうやら、全体的にもっと詳しい構想を聞いた方がよさそうだな。
個人的には、鬼の武器を持った状態で別世界に飛ばされる感じで考えてます。
表にしてみると、


ジャック、鬼の武器を手に入れる(この部分はドミニア様にお願いします)



ジャック、スコールたちの働いている現場に行く



ジャック、スコール達やパピヨン達と共に幻魔と戦う



時空の歪みで別世界に飛ばされる


といった感じで考えてます。

>それ自体は構わないが、いつ始めればいいのだ?
う〜ん・・・ やはり前にドミニア様の言ったとおり、クロスSSを優先させるべきだと
思われるので、とりあえず、東京タワー編を先に仕上げます。
その後、執筆をお願いします。

790 名前:TPC一刻館支部隊員:2008/01/28(月) 20:34:39

皆様、生存報告に参りました。TPC一刻館支部隊員です。
本当に遅れてしまいましたが、まずはあけましておめでとうございます。
仕事が一段落して、ちょっと暇ができたので来てみました。
運が良ければ、三月には復帰できるかもしれません。
ただ、運が悪かったら……考えたくはありませんが更にしばらくかかるかも
しれません。

>>784 無名の妖怪ハンター様
>ウルトラマンダイナの「ミジー星人」です。
>リクスレ4の>691でTPC一刻館支部隊員がキャラ説明を考案してますが、
>使用する予定が無ければ自分で登場させて問題ないでしょうか?
少なくとも、自分は特に使う気がありませんので構いませんよ。

791 名前:ドミニア:2008/01/29(火) 00:54:50
>>789無名の妖怪ハンター殿
>す、済みません!!(汗
>レスはしておきますが、返信は来週でも再来週でも構いませんので、
>無理しないでください。
いやいや。きにしないでくれ。
ようやく忙しさも終わり、ゆったりできるようになったしな。

>まあ、「ゴジラFINAL WARS」からも
>ゴードン大佐が今の所名前だけですが登場してますので。
ああ、そういえばそうだな。

>う〜ん・・・ 阿児の事なのでしょうが・・・
>新鬼武者(ドミニア様の言う4)は未プレイらしいですが、実は新鬼武者では、
>人間大に成長した阿児が「阿倫」という名前で登場してるんですよね・・・
>(二人が同一人物だということは、新鬼武者のエンディングで明言されてます)
む、そうか・・・ では演出を変える必要があるな。
阿児の代わりにみのおやじでも使うか(ぇ

>面白そうですね。喋るのであれば性格は、・・・3時点での阿児のような感じ?
>その部分の設定はドミニア様に任せますので、詳しい設定を明記して下されば、
>後の自分の執筆するSSでも助かります。
ソーディアンというのは、基本的には自分の分身の人格を投与するものなのだが、
TODでもそうだったように、全く別人な性格のヤツ(ソーディアン)と会話する方が
やはり面白い。

そういう意味では阿児の性格というのは確かに面白いかもしれないが、それなら阿児を出せば
いいじゃんというようなツッコミが聞こえてきそうで個人的にあまり気乗りがしない。

私のこだわりとしては、武器という名の戦友と来て、しかもジャックブランの相棒の鞭とも
くれば、やはり生意気で少し捻くれた若い感じの男がいい。

イメージとしては、映画【クリムゾン・リバー】の若刑事とのかけあいみたいな。
まあ、【ガンガンな関智一】と、ジャックの中の人のおなじみの吹き替えの声との共演などを
イメージしてくれればわかりやすいかな。

>これも結構捨てがたいですので、
>その前に幻魔もしくはそれに相応する敵(FFのモンスター辺り?)と戦闘して、
>「ああ。やれやれ・・・ こうなるとあの鞭が恋しいぜ」と言うのもいいかと。
そうだな。私としてもそういうシーンは是非入れたい。

>個人的には、鬼の武器を持った状態で別世界に飛ばされる感じで考えてます。
>表にしてみると 〜 といった感じで考えてます。
ふむ、なるほど。了解した。

>う〜ん・・・ やはり前にドミニア様の言ったとおり、クロスSSを優先させるべきだと
>思われるので、とりあえず、東京タワー編を先に仕上げます。
>その後、執筆をお願いします。
うむ、わかった。
それまでは私もライダー篇を進めておこう。


>>790TPC一刻館支部隊員殿
>皆様、生存報告に参りました。TPC一刻館支部隊員です。
>本当に遅れてしまいましたが、まずはあけましておめでとうございます。
おお、久しく。
そしてこちらこそあけましておめでとう。

>仕事が一段落して、ちょっと暇ができたので来てみました。
>運が良ければ、三月には復帰できるかもしれません。
そうだと嬉しいな。
私としても是非ソレを祈りたい。


792 名前:無名の妖怪ハンター:2008/01/31(木) 21:39:14
>>791 ドミニア様

>む、そうか・・・ では演出を変える必要があるな。
>阿児の代わりにみのおやじでも使うか(ぇ
まあ、その辺りが妥当なところでしょうか。
他には・・・ 鬼の精霊とか(3の冒頭でジャックに鬼の武器を与えた精霊)

>私のこだわりとしては、武器という名の戦友と来て、しかもジャックブランの相棒の鞭とも
>くれば、やはり生意気で少し捻くれた若い感じの男がいい。
>イメージとしては、映画【クリムゾン・リバー】の若刑事とのかけあいみたいな。
>まあ、【ガンガンな関智一】と、ジャックの中の人のおなじみの吹き替えの声との共演などを
>イメージしてくれればわかりやすいかな。
そういうのも良いかもしれませんね。
>>789でも書いたとおり、詳しい設定を書いて下されば、
後の自分の執筆するSSでも助かります。

793 名前:[-{}@{}@{}-] トゲピー:2008/03/11(火) 10:07:08
女神のみなさん僕のために八大地獄の責め苦教えてください

794 名前:無名の妖怪ハンター:2008/06/03(火) 23:23:39
土日に投稿する予定でしたが・・・ 大幅に遅れて済みません(汗


まず、談話室の>>785にて、MMR編の構想を挙げさせて貰いました。
で、MMR編の“5”の部分で、ゼブラーマンとタイガージョーを登場させようと書きました。

・・・そこなのですが、よく考えると、ゼブラーマンとタイガージョーは物語の結末の都合上、
彼らを出すとしたら、彼らのその後を空想大戦側で新しく創作しないといけないわけです。
正直、そこまで自分でやっていいものかという考えに至ったのもあり、誠に申し訳ありませんが、
他のヒーローに変えても構わないでしょうか?

差し替えるヒーローは・・・ 具体的に言うと『ジャンパーソン』です。
作品自体はまだ15話までしか見てませんが、他に最遊記のキャラの執筆もする予定ですし、
一週間にビデオ2巻借りるペースで見ているので(今週は既に借りられてましたが・・・ orz)、
最悪でも、紐男爵にJPカードを投げつけるまでには全話視聴できると思います(ぉ

問題がなければ、その方向で今後のSSを進めたいと思いますが、いいでしょうか?




もう一つ、今後予定しているSSの事で、質問があります。
・・・ただ、質問というよりは、相談になるかもしれません・・・

リクスレ4の>497-506にて、赤い雨様のミズチ編が終了した事によって、
自分の今後のSSにジョジョ4部の東方仗助を出す事が可能となりました。

そこで本題ですが、今後、東方Projectの幻想郷を舞台にした一編を書こうと考えているのですが、
そこで、シチュエーションの一つとして、仗助と、東方Projectのキャラクターの一人、
「十六夜咲夜」を対戦させてみようかと考えています。

自分の考えているシチュエーションを話すと、

1.東方仗助と虹村億泰が突如発生した次元の歪みに巻き込まれ、幻想郷へ飛ばされる。
 (ここ辺りで支倉未起隆辺りを顔出し程度で出してみたい)

2.岸辺露伴、自殺の名所と呼ばれる富士の樹海にて漫画のストーリーの新展開のための
  取材を行っていたが、八雲紫に自殺者と間違われ幻想郷に連行される。
  (この部分は、書籍「東方求聞史紀」に書かれていた設定を参考)
  
3.仗助と億泰、飛ばされた場所はよりによって紅魔館内。
  丁度、紅魔館に連行され、隙を見て逃げ出した露伴と2人が遭遇。
  露伴は2人があまり好きではないが、無事生き延びるために一時的に協力する事に。

4.紅魔館メンバーと仗助たちが交戦する。具体的には、

  東方仗助 vs 十六夜咲夜

  虹村億泰 vs 紅美鈴

  岸辺露伴 vs レミリア・スカーレット

5.何とかギリギリのところで勝利する3人。
  最終的に、仗助や露伴達の態度をレミリアが認め、一応和解。
  (ここら辺は1部のジョナサンvsスピードワゴンを参考にする予定)
  人間の里までの道を教える。


・・・こんな感じです。

では、本題に入ります。
“4”の対戦カードで、仗助と咲夜が戦う事になりますが、この組み合わせはある理由があります。

実は、咲夜はDIOと同じ、「時を止める能力」の所有者なのです。
当初は、特に紅魔館を絡める構想はなかったのですが、赤い雨様のSSを見て、
「仗助をDIOと同じ時間停止能力を持った相手と戦わせて見たいな」とふと思ったのが
以上のストーリーの構想を思いついた切欠です。

で・・・、肝心の質問なのですが、
以上のストーリーを思いついたものの、原作では仗助は時間停止能力を持った敵と戦ってません。
正直・・・ どうすれば仗助が時間停止能力を持った相手に勝てるか思いつかないのです(苦笑

ドミニア様他、東方Projectに詳しくない人達も多いと思われますので、
咲夜の時間停止能力の特徴を述べておきます。

・DIOが数秒台しか止められないのに対し、一息ついて休憩できるほどに長く止められる。
・特定の物体の時間を早くする事もできる。
・時間を戻す事はできるが、壊れたものを直す事はできない(移動していたものが戻る程度)


以上のように、時間停止能力に限れば、DIOより上ですが、逆にDIOと違い肉体的には
生身の人間であるため、身体能力は普通の人間レベルです(それでも一般人よりは相当強いでしょうが)。
つまり、時間停止能力に何らかの対策をうつことが出来れば、仗助が咲夜に
勝つ事は十分可能と考えられます。

・・・やはり、クレイジーダイヤモンドをどう活用するかで変わると思いますが・・・
何かいい案があればよろしくお願いします。


ちなみに、億泰vs美鈴、露伴vsレミリアに関しては、ある程度攻略法は固まってます。
質問があれば、遠慮なくお願いします。

795 名前:ドミニア:2008/06/05(木) 00:43:08
>>794無名の妖怪ハンター殿
>土日に投稿する予定でしたが・・・ 大幅に遅れて済みません(汗
まあ、人間忙しい時はあるからな。気にするな。

>・・・そこなのですが、よく考えると、ゼブラーマンとタイガージョーは物語の結末の都合上、
>彼らを出すとしたら、彼らのその後を空想大戦側で新しく創作しないといけないわけです。
まあ、そういう部分は、少々は他のSS書きもそれぞれのキャラクターでやってはいる。
私もファムを検事にしたりタイガを無気力少年にしたりと、それなりに色々。
ちなみに、霧島が言っていた「鞭を振り回す先輩検事」というのは、逆転裁判の狩魔冥だ。
普段はメイの下で新米検事としての仕事を頑張っているというのが一応の隠し設定。
まあ、それを私や、もしくは他のSS書きの面々が使用するかどうかは別だが。

>正直、そこまで自分でやっていいものかという考えに至ったのもあり、誠に申し訳ありませんが、
>他のヒーローに変えても構わないでしょうか?
勿論変えるも変えないも貴殿の自由だ。
よほど空想大戦のルール自体に接触しない限り、貴殿が思う最も面白い組み立て方を選べばOKだ。

>差し替えるヒーローは・・・ 具体的に言うと『ジャンパーソン』です。
ほう(嬉

>作品自体はまだ15話までしか見てませんが、他に最遊記のキャラの執筆もする予定ですし、
>一週間にビデオ2巻借りるペースで見ているので(今週は既に借りられてましたが・・・ orz)、
>最悪でも、紐男爵にJPカードを投げつけるまでには全話視聴できると思います(ぉ
なるほど。それならまあ大丈夫か。

>問題がなければ、その方向で今後のSSを進めたいと思いますが、いいでしょうか?
いいのではないかな。
まあ、私だけで決定してしまうべきでは勿論ないので、他の面々の意見も待つのは当然として。

>リクスレ4の>497-506にて、赤い雨様のミズチ編が終了した事によって、
>自分の今後のSSにジョジョ4部の東方仗助を出す事が可能となりました。
>そこで本題ですが、今後、東方Projectの幻想郷を舞台にした一編を書こうと考えているのですが、
>そこで、シチュエーションの一つとして、仗助と、東方Projectのキャラクターの一人、
>「十六夜咲夜」を対戦させてみようかと考えています。
ほほう。

>自分の考えているシチュエーションを 〜 ・・・こんな感じです。
ふむ……

>実は、咲夜はDIOと同じ、「時を止める能力」の所有者なのです。
>当初は、特に紅魔館を絡める構想はなかったのですが、赤い雨様のSSを見て、
>「仗助をDIOと同じ時間停止能力を持った相手と戦わせて見たいな」とふと思ったのが
>以上のストーリーの構想を思いついた切欠です。
ほう、そうなのか。

>で・・・、肝心の質問なのですが、
>以上のストーリーを思いついたものの、原作では仗助は時間停止能力を持った敵と戦ってません。
>正直・・・ どうすれば仗助が時間停止能力を持った相手に勝てるか思いつかないのです(苦笑
なるほど。

>・DIOが数秒台しか止められないのに対し、一息ついて休憩できるほどに長く止められる。
>・特定の物体の時間を早くする事もできる。
>・時間を戻す事はできるが、壊れたものを直す事はできない(移動していたものが戻る程度)
これは便利だな。

>つまり、時間停止能力に何らかの対策をうつことが出来れば、仗助が咲夜に
>勝つ事は十分可能と考えられます。
なるほどなるほど。

>・・・やはり、クレイジーダイヤモンドをどう活用するかで変わると思いますが・・・
>何かいい案があればよろしくお願いします。
さてさて、案といっても反則ぐらいしか思いつかんな。
かつてパタリロが時間移動できなかった理由に「特殊な磁場による気候変動」があったが。

ああ、そうだ。
時間を停止した後攻撃するわけだから、体に毒の針を仕込むとか…
接触によって相手がダメージを被る何らかの罠を用意するのはどうかな。

時間停止は無敵の能力な分、その能力を持つ多くの能力者は時間停止=勝利確定と疑わない。
要するにはその王手の瞬間こそが、その能力者が最も油断し、手を誤るであろう可能性の最も高い時だ。

時間を止められるその前に…そうだな。
あらかじめその場所に攻撃してくれるように挑発なり何なりで相手をうまく誘導するといいかもな。
そしてまんまと相手がそこを攻撃してくれればこっちのものだ。

796 名前:無名の妖怪ハンター:2008/06/09(月) 22:28:59
>>795 ドミニア様

ご返答、ありがとうございます。

>勿論変えるも変えないも貴殿の自由だ。
>よほど空想大戦のルール自体に接触しない限り、貴殿が思う最も面白い組み立て方を選べばOKだ。
了解しました。とりあえずジャンパーソンを出す方向で執筆しようと思います。
・・・ビデオ延滞されてましたが(涙

>時間を止められるその前に…そうだな。
>あらかじめその場所に攻撃してくれるように挑発なり何なりで相手をうまく誘導するといいかもな。
>そしてまんまと相手がそこを攻撃してくれればこっちのものだ。
仗助は吉良吉影戦でもクレイジー・ダイヤモンドの能力を応用した追尾弾を使用してたので、
やっぱりそういう手が一番妥当でしょうね。

何はともあれ、ありがとうございました。

797 名前:あぼーん:あぼーん
あぼーん

798 名前:新章/MMR緊急報告 謎の古墳に隠されし謎を暴け!!・SSテスト:2008/06/17(火) 06:16:05




キバヤシ「夢を見た後、俺はすぐにアメリカに向かった。
      ペガサスという男に会うためにな」
ナワヤ「お、おう・・・」

 ナワヤは、腕組をして頷く。

キバヤシ「俺は渡米した後、「ペガサス・J・クロフォード」の行方を調べ・・・・・・ その所在を掴む事に成功した」
タナカ「!! ・・・本当ですか!?」

 キバヤシの言葉にタナカは目を大きくして驚いた。

キバヤシ「ああ・・・ そして、本人と直接話す機会も得ることが出来た」

 キバヤシは、自分とペガサス・J・クロフォードが行った話の内容を、
 ナワヤ達に話し始めた・・・




  ◇    ◇    ◇    ◇




     一年前


 山々や森林に囲まれた湖の畔に建っている洋風の大きな古城・・・
 それこそが、インダストリアル・イリュージョン社の名誉会長であり、世界中で大ブレイクしている
 TCG「デュエルモンスターズ」の生みの親、ペガサス・J・クロフォードの住む古城である。

 その豪邸の屋外の、湖を一望できるプールサイドの前に置かれた白色の折り畳み式の
 テーブルを挟み、キバヤシと銀色の長髪の男性―――ペガサスの二名は会談を行っていた。


キバヤシ「――――という訳です。『神の言葉』について、知っている事を教えて頂けないでしょうか・・・?」
ペガサス「成程、それで日本からはるばるアメリカまで来たという訳デスか・・・
    MMRの活躍は、アメリカでも一度耳にした事がありマース」

 キバヤシはペガサスに真剣な表情で問いかけており、ペガサス自身もその問いに対し、
 冷静な表情で対応を行っていた。

キバヤシ「お願いです!! 今は一刻も無駄にはできないんです!!
ペガサス「・・・・・・」

 ペガサスは、少し黙り込むと、微妙に真剣な表情になり、数秒置いてキバヤシに返答した。

ペガサス「いいでしょう、Mr.キバヤシ、お話しマース」
キバヤシ「!! ・・・ありがとうございます!」

 ペガサスは、キバヤシの目を見ながら、話を続けた。

ペガサス「まず、あなた方が退治していた組織・・・ 『神の言葉』について話しマース」
キバヤシ「・・・・・・・・・」

 キバヤシは、これから語られるだろう『神の言葉』の正体を鼓膜に刻みつける覚悟で
 ペガサスの言葉を一字一句聞き取る心構えをした。

ペガサス「『神の言葉』・・・ 彼らの最終的な目的は、大国の軍産複合体と結びつき、
     世界中に軍事国家を張り巡らせる事でした・・・」
キバヤシ「ああ・・・ そこまでは我々も知っています・・・
     その為に奴らは、スーパーモスキートや隷属遺伝子など、様々な計画を打ち立ててました・・・」
ペガサス「そこまで知ってるとは・・・ 流石デース」

 その言葉と共に、ペガサスの目の光が多少変わったように感じた。
 正直、ペガサスはMMRの事を耳に挟んでいても、具体的にどんな集団なのかは知ってなかった。
 その為、初対面時はキバヤシに対し所謂三流雑誌記者のようなイメージも持っていたが、
 キバヤシの真剣な表情、そして彼らが掴んだ『神の言葉』の作戦を聞き、彼らが単なる三流記者の
 集まりでない事を確認し、態度を改めたのだった。
 ―――無論、最初から表情にも言葉にも出してないため、キバヤシが知る事は無かったが。

キバヤシ「・・・肝心なのは、そこまで奴らの真実に踏み込んでも、俺達が判らなかった謎です。
     『神の言葉』の正体・・・ 知っているのなら、教えていただきたいのです・・・
ペガサス「・・・彼らの正体、デスか」

 ペガサスの表情が、微妙に曇る。
 それを見たキバヤシは、彼が『神の言葉』について、かなり深い部分まで知っている事を察した。

キバヤシ「お願いします!! 『神の言葉』とは一体何者なんですか!!」
ペガサス「・・・・・・Mr.キバヤシ、ユー達が興味本位ではなく、真剣に彼らの事を知りたいと
     言う気持ちは理解してマース・・・ ですが、彼らは非常に危険な組織デース・・・
     貴方達がこの世界の“表”に位置する者なら、彼らは“裏”に位置する者。
     表の者が不用意に裏に踏み込めば・・・ 悲劇が生まれマース」

 そう言うと、ペガサスは、左目を覆っている銀髪を掻き分け、キバヤシの前に露にした。

キバヤシ「なっ・・・!?」


 そこに・・・ 彼の左目は無かった


ペガサス「これが不用意に“裏”の世界に関わった者の末路の姿・・・ Mr.キバヤシ、
     これ以上“裏”の世界に関わろうととすれば、これだけじゃ済まないかも知れまセーン。
     ―――それでもユーは、彼らの正体を知りたいデスか?」


 ペガサスが左目を失った理由は、実際の所、かつてエジプトのクル・エルナ村を訪れた際に、
 村の地下神殿で決して見てはならぬ千年アイテムの儀式を見てしまった為、千年アイテムに
 選ばれるか否かの闇の試練を受け、千年アイテムの一つ「千年眼」を手に入れた代償として
 失ったという経緯であり、『神の言葉』とは全く関係は無かった

 しかし、秘密結社とオカルトの違いはあれど、どちらも“表”の世界に対する“裏”である事は事実。
 そんな“裏”の世界の者達がどういう存在であるかを知った上で、キバヤシがそれでも臆せず
 彼らに立ち向かう覚悟を有しているか・・・ もしここで臆するようならば、『神の言葉』の真相に
 辿り着く前に『神の言葉』の手にかかり、下手したら、片目を失うだけでは済まないかもしれない。
 ペガサスはそれを確かめる為に、自分の失った左目を彼に見せたのだった。




 ―――そして、キバヤシは自分の答えをペガサスに告げた。


キバヤシ「・・・忠告はありがたく受け取っておきます。ですが、我々は奴らの作戦を阻止する為にも
     ここで立ち止まるつもりはありません。覚悟はできてます」

 ペガサスは、キバヤシの目を見る。
 彼の目は、強い光を放っているかのように、真っ直ぐな眼光を備えていた。
 まるで、かつて祖父の魂を取り戻す為に、自分に挑んだ少年のように・・・

ペガサス「・・・判りました。お話しシマース」




  ◇    ◇    ◇    ◇




ナワヤ「――――それで、結局『神の言葉』ってのは何だったんだよ?」
タナカ「ちょ、ちょっとナワヤさん・・・ まだキバヤシさんが話してる最中ですよ・・・」

 キバヤシの話の途中で、ナワヤは話を中断してキバヤシに問いかけた。
 それと同時に、他の二人と共に話に聞き入っていたタナカもナワヤを制止しようとする。


 ・・・だが、キバヤシはそんなナワヤの態度に一切不満そうな表情は見せていなかった。
 むしろそれを見計らっていたかのように、キバヤシはナワヤに視線を向け、彼に語りかけた。


キバヤシ「・・・・・・ナワヤ、『GOD機関』という組織を知っているか?」
ナワヤ「『GOD機関』? え、え〜と・・・、確か・・・ ショッカーとかと同じ、
    改造人間でテロとかやった組織だよな? 仮面ライダーに大分前に潰されたって聞いたけど・・・」

 ナワヤの答えに、キバヤシは満足そうな表情を浮かべ、話を続ける。

キバヤシ「その通りだ・・・ では、GODとはどういう背景の組織だったのか、わかるか?」
ナワヤ「そ、それは・・・ えーと・・・ そこまでは知らねぇな・・・」


 ナワヤは困惑してしまうが、無理も無い。
 実際、ショッカーやGOD機関等、人体改造などの技術を悪用した秘密組織は、
 ビルや都市部を狙った大規模のテロ活動や、改造人間を使用した一般人の無差別殺戮など、
 様々な犯罪や破壊活動を頻繁に行ったため、TVの報道やインターネット等の媒体でも
 度々報じられており、世間一般 ―――少なくとも日本国内では、その存在は国民の記憶に、
 畏怖するべき存在として大きく残されていた。

 だがその反面、それらの破壊活動や大量殺人のイメージのみが先行されてしまっている側面もあり、
 それらの組織がどういった目的で結成されたか、どういった目的で行動しているのかといった
 情報は、政府や警察機関の情報規制もあり、多くの一般人が知らずにいるという実情でもあった。

 キバヤシは、ナワヤがGOD機関に関しての詳しい情報を知らないことを確認すると、
 一呼吸置き、GOD機関に関する説明を始めた。


キバヤシ「GOD機関がどういった組織かという話だったが・・・
     アメリカで聞いた、確かな筋の情報によれば、GOD機関とは、当時核問題などで
     対立し合っている東西の大国同士が水面下で手を結び、日本を滅ぼす目的で組織した秘密結社らしい。
     最も、その結成にはかつての秘密結社ショッカーが大きく関わっているらしいがな・・・」
ナワヤ「なるほどな・・・ で、それが『神の言葉』と何の関係があるんだ?」

 ナワヤはキバヤシに再び問いかけるが・・・ キバヤシは何故か無言のままであった。
 そんな彼に対し、ナワヤ以外のメンバーも彼に話しかけた。


イケダ「・・・・・・キバヤシさん?」

 イケダが話しかけたと同時に、キバヤシは突如口を開いた。

キバヤシ「―――――それが、ペガサスが話した、『神の言葉』の正体だ
一同「「「「!!!!?」」」」

 その言葉に、ナワヤを始めとするキバヤシ以外の全員は、驚きを隠せなかった。


タナカ「ど、どういう事なんですか!? キバヤシさん!!」
キバヤシ「よく思い出してみろ・・・ 俺達が追ってきた『神の言葉』が起そうとしてきた計画を・・・」

 キバヤシがそう言ったと同時に、全員が何かに気付いた様な表情を浮かべた。

ナワヤ「!? まさか・・・ キバヤシ・・・」
キバヤシ「そうだ・・・ 似てると思わないか・・・? 『GOD機関』と組織の方向性が・・・」

イケダ「た、確かに・・・ 『神の言葉』が起こそうとしていた計画の中には、
    風水を利用して日本の穀倉地域を壊滅させようとしたり、殺人プログラムをネットに流そうとしたりと、
    日本を壊滅状態に追い込む事を目的としたものが少なくなかった・・・」
トマル「・・・それだけではありません!!!

 イケダが話し終わると同時に、黙り込んでいたトマルも何かに気付いたような
 表情を浮かべ、直後にキバヤシ達の方を向き、口を開いた。

ナワヤ「ま、まだ何かあるのかよ・・・」

 ナワヤは頭に冷や汗を流しながら、トマルのほうをふり向く。

トマル「GOD機関と神の軍団・・・ 共に」を組織名としてます!!!
ナワヤ「!!! た、確かにそうだ・・・ 何で今まで気付かなかったんだ・・・」

 次々に明らかになる事実に戦慄しているのはナワヤだけでは無い。
 タナカ、イケダ・・・ 喋っているトマル自身も、あまりの衝撃に表情を強張らせていた。

キバヤシ「GOD機関のGODは、Government Of Darkness・・・ 「暗黒政府」の略らしいが、
     組織の体質から考えて、神を意味する『GOD』になるように単語を選んだと言うのは
     十分考えられる話だ・・・」

ナワヤ「・・・・・・・・・」
タナカ「・・・・・・・・・」
イケダ「・・・・・・・・・」
トマル「・・・・・・・・・」


 全員が神妙な表情を浮かべ、黙り込んでしまう。
 そんな中、ナワヤはハッとした表情となり、戦慄しながら口を開いた。

ナワヤ「お、おい・・・ 確か・・・GOD機関の結成には、
    ショッカーが大きく関わってるって言ったよな・・・
    って事は・・・ まさか・・・」

 ナワヤが言い終わると同時に、キバヤシもカッと目を見開き、教壇を両手で叩き付け、そして――――――


キバヤシ「そうだ・・・ 『神の言葉』とは、やはり『GOD機関』の事だったんだ・・・
     つまり・・・」



      ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \   
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__   『神の言葉』の計画を裏で操っていたのは、
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /    他ならないショッカーだったんだよ!!!
       l   `___,.、     u ./│    /_ 
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i   
.     |     |:.l. /';';';';';|=  ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
      l.    |:.:.l./';';';';';';'!    /:.:.| i´|.ー‐' | / |    |. !   l
.     l.   |:.:.:.!';';';';';';';'|  /:.:.:.:!.|"'|.   l'  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;
     l   |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //
       l  |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l    l、 :|    | } _|,.{::  7 ))
        l  |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ'  ::::::|;   7
.      l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ  ::::::!′ :::|   .:/
.       l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!   /ヽ::: `:::    ::::  ....::..../ 




ミミ:::;,!      u       `゙"~´   ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ  ゞヾ  ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/   ゙̄`ー-.、     u  ;,,;   j   ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\   ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  /
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \..,,__
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ
ヾヽ     l      `  `ヽ、 l  ./  ヽ      l         )  ,; /   ,'    '^i
ナワヤ・タナカ・イケダ・トマル
なっ・・・ なんだって―――――!!?



トマル「そ・・・ そんな・・・ ショッカーって言ったら、今は・・・」

 ナワヤ達はショックを隠せないが、無理も無い。
 なにせ自分達が追っていた『神の言葉』の正体が、あの世界規模で暗躍していた秘密結社
 「ショッカー」と非常に深い部分で繋がっていた事を知ってしまったのだから。

 それだけでは無い。今やショッカーやGOD機関は、三柱の至高邪神の元、
 他の数多の悪の組織や集団を統合し、今や他に類を見ない規模を誇る悪の組織、
 『無限なる帝国ディバイン・ショッカー』となっているのである。
 『神の言葉』がもし本当にGOD機関やショッカーと繋がっているのであれば・・・


 ―――――彼らの前に立ち塞がる相手は、想像以上に強大な存在であった。



ナワヤ「な・・・ 何てことだ・・・ Dショッカーって言ったら、ショッカーのような秘密結社以外にも、
    外宇宙や異世界の連中、妖怪とかもいるって言うじゃねぇか・・・」

イケダ「そんな連中が相手じゃ、対策の立てようなんてあるはずも無い・・・」

トマル「幾らなんでも、絶望的です・・・」

 ナワヤ達は深く沈んでしまった。周囲を重たい空気が包む。


タナカ「いっその事、最初から関わってなければ・・・」



 ――――誰もが希望を失いかけたそんな中、キバヤシは意を決した表情に変わり、言葉を発した。






        ,   / `ー---─一''"~´ ̄`ヾヽ
      i  i| ilレ           ミミミミ''"`─- 、
    , .,i! i !/i  i         ミミミミヾ   ミヾ ゙ヽ
    .i  ,!i l.| ' i  ゞ       彡ミミミヾ   ミヾヾ  `ヽ
  ,  i!、k ヽ、 ヽ          彡ミミ   ミヾヾ    ゙
  li l ヾ、    ヾ        _,,==  ミヘベ
  , |i、ヽ  ヽ、     ヽ             ヾ ゙
  !ヾ ヽー- _ ー- ,,__         〃ヾ
  ヾヽヾ ‐- ,,___             /ソツ、ヾゞ、ヾヾ
   ` 、`ー- 、...,,─--  __,,     彡ソソ ヾゞゞミミ
  ヽ.、 `ー --- .,,─--  __,, 彡ソソノ,;  ,,-弋ミミミミ
    \ ゙ー‐- 、..,,,____,,. --彡彡彡'"'",ィ'-====、ヽミミミ
      ``,.-、-─r,=====、:;;,,::;;::f" ,.'i´ o`i 冫ヽ ]-'´ 
         ゙iヾ ニill 〈 (.O)ーi` ̄´i  _`_-_'....'  li ゙
        ゙i   ill::::::::;ー-‐γ'i'::l,⌒ヾ`)::::::::::;;''  〃u
        ゙i  :ill::::::::;;  ソ::::;i,、,  ヾ:::::::;''' _,,ノ'  ,r-
         ゙i、  ゙`‐=='"..::::::;i,, .,,,  ゙゙'''''"~´    l
          ヾ.イ        '''"..-一、   u   .l
            ヽ     :;;l ̄´ _,,,...,.ヽ     ,イ
             ゙i. u   ;;iェ'´ i'  ヾト!    ./:!
              ゙!.    :;;Fi、   ,,.ツ   ./;:;:
             ./゙i ヽ   ゙;ヽニ二ニ-'´  ./ :;:;  /
            / i  ヽ    :..,,-‐' /::;'  ;:; /
キバヤシ「――――うろたえるなおまえ達!!


ナワヤ「ッ!!?
タナカ「!!?
イケダ「!!!?
トマル「!!? ・・・・・・キバヤシ、さん?」

 四人は我を取り戻したかのように、表情を変え、キバヤシの方を向いた。
 キバヤシはなおも話を続ける。


キバヤシ「――――俺達はもう既に『神の言葉』の事を知りすぎた。
     奴らが本格的に活動を開始している以上、俺達手が回ってくるのも時間の問題だ」
ナワヤ「―――つまり、もうどこへ逃げても無駄って事か?」

 ナワヤが目の光を失いかけた表情で、キバヤシに言葉を投げかけた。
 それとは対照的に、キバヤシの目は未だに眩しいほどに輝きを放っている。

キバヤシ「―――そうかもしれん。 ・・・だが、逆に言えば、俺達はこの世界の中でも数少ない、
     『神の言葉』やGOD機関・・・ そう、Dショッカーに深く近づいた物達とも言える」
ナワヤ「――――それが、どうかしたのかよ・・・」

 キバヤシはなおも話を続ける。


キバヤシ「かつて、俺達が奴らの手によってMMRを解散に追い込まれた際、
     俺達は今と同じくらい絶望した筈だ。
     だが、そんな俺達にでも出来た事は何だった・・・?」

 キバヤシは、真剣な眼差しでナワヤ達に語りかけた。
 自分達が、過去に交わした信念の誓いを、思い出させる為に・・・


ナワヤ「俺達に・・・ 出来た事・・・ はっ・・・!!」
タナカ「あきらめない・・・ 事・・・!」

 言葉と同時に、ナワヤとタナカの表情から暗さが消えうせ、目に光を取り戻す。
 それに合わせ、イケダとトマルの表情にも変化が現れた。


キバヤシ「『あきらめない!』 それがMMRを失った俺達にできた唯一の闘いだったはずだ!」




 /   , ,ィ ハ i、 、     !   /''⌒ヽ-─‐- 、     、ー'´         \ .イ   , ,ィ ハ i 、 .   |
 /イ  ,ィ/l/ l/ リ ヽ!ヽト、 .|   ゝ ,、.___,  \  >       ,       !  | ,ィ/l/ l/ lハlヽトiヽ. |
  イ /r >rjヘ;=:r‐=tj<ヽ│  「 ./      \  |  ≧  , ,ィ/ハヽ\   |   |/゙>rjヘ '-‐ァt:j<`K
  r、H   ┴'rj h ┴'  }'|ト、  |./        ヽ |  1 イ/./ ! l ヽヾ、_ ! .ry   ┴ 〉   └'‐ :|rリ
  !t||. `ー-‐ベ!` ` ー-‐' ルリ r|´゙>uー、ヽ-tj='^vヽ _レ「゙fぅヽ ーT'tラ'7`h |t|.   ヾi丶     レ'
  ヾl    -─-、   /‐'  :|r|  ー "j `ー ′ h゙リ {t|!.  ̄" }  ` ̄  !リ ヾl    -─ -   /|
    ト、    ‐‐     ,イl.    ヾ!.    ヾ      ,イ‐' ヾl   ヾ      /'    ト、    ‐-    ,イ ト、
   ,.| : \       / ; ト、    ト.、   ´_ ̄` , ' |.    ト、  ´_ ̄`  ./.|.   ,| ::\     / ; / \
-‐''7 {' ::   ` ー '  ,; ゝ:l`ー- ⊥:`ヽ. __ / ,' |    | :\     /,' ト、_ /〈 ::  ` ー '   ,'/   「
  /  \ ::       , '/  :|     `'''ー- 、 , ' '>-,、.._ノ ::  `ー '   /,.イ   \::     /      |
 /     \    /     |        | ヽ-‐'´ _,.ヘ<  _::   _,. イ/ |     ,.へ、 /´\       |
――――あきらめない!!




 ――――その瞬間、彼らの顔から絶望の色が完全に消え、目に希望の光が灯った。




キバヤシ「そうだ・・・ 俺達の所属は幸いにも講談社と言う大手の出版社だ。確かに俺達にはウルトラマンや
     仮面ライダーのような力は無いが、その代わり『報道の自由』という名の武器があるんだ!
     俺達が奴らの情報を記事にし、雑誌やネットなどのメディアで報じれば、
     いずれ奴らの力を削ぎ、ヒーロー達の手助けにもなるはずなんだ!」

 キバヤシの言葉に続き、ナワヤも口元に笑みを浮かべて口を開く。

ナワヤ「―――フッ、そうだったな・・・ 俺達は記者なんだ。
    それなら、やる事はお前の言ったとおりだ。Dショッカーの素顔、暴いてやろうぜ!!!」

トマル「・・・でも、具体的にどんな事をすればいいんでしょうか?」

 トマルの質問はもっともだ。いくら精神論を語った所で、
 実際に結果を残せなければ、単なる机上の理論でしかない。

キバヤシ「―――それなら問題は無い。俺がこの数年間で掴んだ情報は、
     単に奴らの正体だけではないんだ。
     ・・・お前達、比留子古墳ひるここふん)という名を聞いた事はないか?」
ナワヤ「ヒルコ・・・ 古墳・・・?」

 一同は首を傾げる。これまで彼らはMMRとして、様々な遺跡や施設を調査して回ったが、
 比留子古墳と言う名の古墳など、誰も耳にした事はなかった。


 そう・・・ 正確には約一名を除いて、だが。


タナカ「・・・ひょっとして、九州の比留子の里にある比留子古墳の事ですか!?」
ナワヤ「!? 知ってるのか、タナカ!!」

 タナカは、かつて与那国島沖の海底遺跡の存在に言及し、実際に来日し調査した作家の著書に
 感銘を受けた事が原因で、世界各地に点在する古代遺跡に惹かれるようになり、トルコの遺跡の調査にも
 参加したと言う経歴を持つ。それ故、MMRが解散した後も、国内外の様々な古代遺跡に関する調査を
 独自で行っていた。だからこそ比留子古墳の存在も知っていたのだろう。


キバヤシ「その通りだ。 さて、本題に入るが・・・
     確かな筋の情報によると、その比留子古墳をDショッカーが狙っているらしい」
トマル「!! なんですって!?」
タナカ「・・・そういえば、比留子古墳の周辺では、怪物が出ると言う噂が流れてました・・・
    何でも、昔、古墳を調べていた郷土史家が首無し死体で見つかったとか・・・」

 タナカは色々と知っている様だが、詳細を語れるほど知っているというわけではなさそうだ。
 恐らく、古新聞や文献などの資料で見ただけなのだろう。事実そうであった。


ナワヤ「で、でもよ、何でDショッカーがその古墳を狙うんだよ!?」
キバヤシ「・・・・・・それは俺にもわからん。あくまで“狙っている”という情報しか聞けなかったからな」

 その言葉に、一同は再び、不安を感じ、ざわめきをあげる。
 擬音であらわせば、「ざわ・・・ ざわ・・・」といった感じであろうか。

キバヤシ「・・・だが、俺達以上にその比留子古墳の事を知っている人物が一人いる。
     彼はかつて比留子古墳に赴き、そこでの研究ノートを今も残し、所持しているとの事だ」
イケダ「!? ・・・本当ですか?」
キバヤシ「既にアポは取ってある」

 キバヤシの言葉に、全員がざわめく。
 タナカを除き、誰も知らなかった遺跡の事に関し、研究ノートを残しているほど
 調べ上げた人物がいると言うのだ。一体誰なのだろうか・・・
 

ナワヤ「・・・だ、誰なんだ!?」
キバヤシ「・・・『古墳の呪的文様』『天孫降臨』 ・・・耳に挟んだ事ぐらいはあるはずだ」
タナカ「!? キバヤシさん、ひょっとして・・・」

 ナワヤやイケダには見当もつかない。 ・・・だが、タナカには心当たりがあった。

 かつて自らの著書において、装飾古墳の文様を独自の解釈で斬新な考察を行い、それ以降も
 幾つかの大学の客員教授や著述活動を行いながら、奇怪な事例の研究を続けていると言われている
 “妖怪ハンター”のアダ名を持った考古学者・・・

タナカ「・・・・・・・・・ 稗田・・・ 礼二郎・・・ ですか?」





799 名前:赤い雨:2008/06/22(日) 23:13:22
>>無名の妖怪ハンター様
東方&ジョジョのSSの案、見させていただきました。
こちらの話が切欠ともなっているということもあって、今からどうなるかが楽しみですよw

さて、ちと時間停止の件についてですが。
これに関しては、二つほど実は案があります。
まず一つ目が、>>796でドミニア様との話し合いであったとおり、動きを予測して能力で攻撃するというものです。
仗助も頭はそれなりに切れてますし、かなりいいところまでやれると思います。

そして、二つ目の案ですが……これは下手をすると、咲夜の息の根を止めかねません
ですので、使用するならば相当慎重にする必要がありますが……ずばり言います。
咲夜に仗助の髪型を馬鹿にしてもらいましょう
髪型の事で完全にブチギレた仗助は、承太郎を追い詰め露伴すらも撃破するほど強力です。
時間静止状態相手でも、きっと……まあ物凄い危険ではありますが、この方法(−−;

800 名前:無名の妖怪ハンター:2008/06/23(月) 22:51:55
>>799 赤い雨様

>東方&ジョジョのSSの案、見させていただきました。
>こちらの話が切欠ともなっているということもあって、今からどうなるかが楽しみですよw
ありがとうございます。話の流れとしては、MMR編(最遊記メンバーの動向含む)及び、
談話室>>779->>784>>786->>792のドミニア様と自分の共同制作のSSの次に執筆することになります。
その為にも、頑張ってMMR編を完成させます。

>まず一つ目が、>>796でドミニア様との話し合いであったとおり、動きを予測して能力で攻撃するというものです。
>仗助も頭はそれなりに切れてますし、かなりいいところまでやれると思います。
>>794において、どうすれば仗助が咲夜に勝てるか思いつかないと書きましたが、
意味合いとしては、時間停止をどんな感じで攻略すれば勝てるかといった意味で、
実際の所、実力的には仗助は咲夜とは互角に戦うことはできそうですね。

>そして、二つ目の案ですが……これは下手をすると、咲夜の息の根を止めかねません
>ですので、使用するならば相当慎重にする必要がありますが……ずばり言います。
咲夜に仗助の髪型を馬鹿にしてもらいましょう
>髪型の事で完全にブチギレた仗助は、承太郎を追い詰め露伴すらも撃破するほど強力です。
>時間静止状態相手でも、きっと……まあ物凄い危険ではありますが、この方法(−−;
・・・その手があったか!!!(ぉ

・・・実の所、仗助が咲夜に勝つ手段として、この案は自分も真っ先に思いついたのですが、
赤い雨様の言った通り、使い方を誤ると物凄い危険な事態になりかねなかったので、
あえて発言しませんでした。

・・・まあ、流石に仗助でも女性相手に顔は殴らないと信じたいです。
(精々、腹の中にナイフを埋め込んだり、壁に思いっきり叩きつけられる程度・・・ 程度?)


総合すると、

 動きを予測して能力で攻撃

 ↓

 逆転されて仗助危機一髪

 ↓

 髪型を貶されて逆上、逆転勝利

といった感じでしょうか?
何にせよ、戦闘終了後は仗助達と紅魔館メンバーが和解する形で締めたいと思ってるので、
そこらへんも考慮して構想を練っていこうと思います。

801 名前:無名の妖怪ハンター:2008/07/01(火) 23:41:09
では、リクスレ>585のドミニア様の意見があったので、
今後予定しているDショッカー杜王町襲撃計画の構想を挙げてみます。


まず、Dショッカーが杜王町を狙う理由ですが、
今回メインで作戦を行うのは巨獣軍所属組織「ネオギルド」「鉄十字団」、地下帝国軍所属組織「メガノイド」、
それらに並行してゴズマ軍所属組織「妖怪軍団」、
DIO一味のスタンド使いが独自に動く感じで考えています。

ストーリー風にすると、こんな感じになります。


   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


ネオギルドは杜王町に数多くのスタンド使いが存在することを知り、
通常の人間に無い能力を持ったスタンド使いから新人類を生み出そうと企む。
(イメージ的には劇場版で行った人間の脳をロボットに移し変える作戦みたいな感じで)
その作戦遂行のために、自分たちと色々と共通点の多い組織であるメガノイド一派に話を持ちかけ、
さらにDR計画で復活し巨獣軍に編入された鉄十字団も加え、作戦を開始する。

しかし、その密談を妖怪軍団の花のくノ一組が盗み聞きする。
妖怪軍団は丁度異世界からようやく戻ってきた仗助が杜王町に居ることを知り、
また、彼らが異世界で手に入れた“ある物”を奪取するため、
ネオギルドらの作戦を利用して自分たちの目的を遂行しようと考える。

また、Dショッカーとは別に、DIO一味も仗助たちが手に入れた“ある物”を手に入れるため、
配下のスタンド使いを杜王町に送り込んだ・・・


   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


次に、仗助達を始めとする、味方側の勢力ですが、分類別に挙げると、

■これまでの話で登場してる予定の味方側キャラ
○九十九乱蔵、ヤン・カイルン、草波龍志郎(妖怪退治屋チーム)

○東方仗助、虹村億泰、岸辺露伴(ジョジョ4部メンバーズ)

○近藤勲、沖田総悟、桂小太郎、エリザベス、定春、平賀源外(銀魂勢)

○パピヨン、ジャック・ブラン、スコール・レオンハート、ゼル・ディン、

○東方Project系列のキャラ(今の所の予定 ↓ネタバレ伏字)
霧雨魔理沙、魂魄妖夢、藤原妹紅、射命丸文、鍵山雛

その他、別々の作品からも数名ほど考えています。
・・・尤も、流石に多いので、何割かは対戦闘員戦での活躍になると思います。

■今回新登場する味方キャラ
○ジャンパーソン&ガンギブソン(特捜ロボ ジャンパーソン)
MMR編でも登場する予定ですが、今回も出す予定です。

○スパイダーマン&レオパルドン(東映版スパイダーマン)
等身大戦及び巨大戦も担当して貰う予定。

○破嵐万丈&ダイターン3(無敵鋼人ダイターン3)
巨大戦の援軍。等身大でも活躍する予定。

○司馬宙=鋼鉄ジーグ(鋼鉄ジーグ)
巨大戦の援軍。等身大でも活躍する予定。
オリジナル設定として、山城拓也=スパイダーマンとはレーサー繋がりで
面識がある事にしてみたい。

○空条承太郎(ジョジョの奇妙な冒険)
赤い雨様のSSで登場してるので厳密には初登場ではないですが、
ピンチの時に援軍で出してみたい。


   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇   ◇


それでは、個人的に一番検討して貰いたい、杜王町編で登場させる予定の怪人です。


【ネオギルド所属】
●オメガDX(原作5話登場)
●ファルコン13(原作9話登場)
後、ネオギルドの兵士も複数登場させる予定。

【鉄十字団所属】
●スクラップマン(原作34話登場)
スクラップマンの武器「スクラップガス」は、あらゆる機械を鉄屑にする性質を持つので、
ジャンパーソンにとって脅威となりうる&仗助との共同戦線が構想できるという理由で選出。

●食虫植物(原作18話登場)
こちらも溶解液を持つので、スクラップマンと似た理由で。
同じ溶解液を持つ鉄十字団の暴走獣と迷ったけど、こちらは触手を持つので、
戦闘シーンの演出を考えてこちらを選考。

【メガノイド一派】
●コマンダー・ダストン(原作7話登場)
今回の作戦の要。彼が使用するテレポートマシンによって、
杜王町そのものを奪取する事が今回の作戦の真の目的。


後、旧編でDVMN・ラボ関係の組織は壊滅してますが、
そこに所属していた怪人も「理性を失った狂戦士」みたいな感じで
2体程度出してみたい気もします。


【妖怪軍団所属】
●イッタンモメン(原作25話登場)
一体ぐらいは、妖怪・ファンタジー系列から出してみたかったと言う理由から(ぉ
個人的にはガンギブソンと戦わせてたい。

後、出動する際にジュニアにイーガロイドを3体くらい手渡される予定です。


【DIO配下のスタンド使い】
●アレッシー/セト神のスタンド使い
●マライヤ/バステト女神のスタンド使い
この二人は、ヒーロー達とは別に、分断されたキャラを襲う構想で。


巨大戦に関しては、ダストンはマクロマシン、スクラップマン、食虫植物、イッタンモメンは単体で巨大化、
ネオギルド勢のロボットは、ジャカンジャのコピージャイアントでの巨大化を考えています。
他、メガノイドの戦力からアニヘルムやメッタンガーを数体向かわせる感じで。。

ちなみに、巨大戦はレオパルドン、ダイターン3、鋼鉄ジーグの3名の
独壇場でいこうと考えています。(決定事項)

解らない部分に関する質問、「ここはこうした方がいいんじゃないか」という
意見があれば遠慮せずお願いします。

P.S
そういえば、自分の書いたSSですが、
とりあえず区切りのついた「妖を狩る者達 −Part1,丑三つ時の激戦−」だけでも
修正が完了次第、本スレに投稿して構わないでしょうか?

802 名前:ドミニア:2008/07/05(土) 22:15:31
>>801無名の妖怪ハンター殿
>まず、Dショッカーが杜王町を狙う理由ですが、
>今回メインで作戦を行うのは巨獣軍所属組織「ネオギルド」「鉄十字団」、地下帝国軍所属組織「メガノイド」、
>それらに並行してゴズマ軍所属組織「妖怪軍団」、
>DIO一味のスタンド使いが独自に動く感じで考えています。
ほほう。


>ストーリー風にすると、こんな感じになります。
>通常の人間に無い能力を持ったスタンド使いから新人類を生み出そうと企む。
>(イメージ的には劇場版で行った人間の脳をロボットに移し変える作戦みたいな感じで)
>その作戦遂行のために、自分たちと色々と共通点の多い組織であるメガノイド一派に話を持ちかけ、
>さらにDR計画で復活し巨獣軍に編入された鉄十字団も加え、作戦を開始する。
なるほどな。そういう展開もアリか。

>しかし、その密談を妖怪軍団の花のくノ一組が盗み聞きする。
>妖怪軍団は丁度異世界からようやく戻ってきた仗助が杜王町に居ることを知り、
>また、彼らが異世界で手に入れた“ある物”を奪取するため、
>ネオギルドらの作戦を利用して自分たちの目的を遂行しようと考える。
なるほどなるほど。

>また、Dショッカーとは別に、DIO一味も仗助たちが手に入れた“ある物”を手に入れるため、
>配下のスタンド使いを杜王町に送り込んだ・・・
あるもの、か…

>解らない部分に関する質問、「ここはこうした方がいいんじゃないか」という
>意見があれば遠慮せずお願いします。
いや、今回は特にはない

>そういえば、自分の書いたSSですが、
>とりあえず区切りのついた「妖を狩る者達 −Part1,丑三つ時の激戦−」だけでも
>修正が完了次第、本スレに投稿して構わないでしょうか?
もちろんだとも

803 名前:無名の妖怪ハンター:2008/07/10(木) 22:13:14
>>802 ドミニア様
構想への返答、ありがとうございます。

>なるほどな。そういう展開もアリか。
実際、巨獣軍はゴズマ軍やショッカー正規軍に比べて、Dショッカー内での発言権が
あまり大きくない気がしたので、その為の戦力増強作戦の一環として考えています。

>あるもの、か…
これはまだ内緒です(ぉ

>もちろんだとも
ありがとうございます。投下させてもらいました。

804 名前:無名の妖怪ハンター:2008/10/11(土) 23:32:46
え〜と、>>801の案ですが、考えた結果、杜王町を舞台にした話は執筆する予定ですが、
登場するキャラの組み合わせや展開は、表記したリストと大きく変わるかもしれません。
(敵サイドの陣営はあまり変化はないと思いますが、味方側のキャラが大幅に入れ替わります)
杜王町編の執筆があとどのぐらい後になるかはわかりませんが、済みません(汗

805 名前:新章/妖を狩る者達 −Part1,丑三つ時の激戦−・SSテスト(修正版):2008/10/25(土) 23:45:56


 日本の首都、東京の中央にそびえ立つ数百mはあろう巨大な赤いタワー・・・
 言わずと知れた、日本の象徴ともいえる建造物、日本電波塔、通称“東京タワー”である。
 戦後日本の復興の象徴とも言えるそのタワーは、かつて数多の大怪獣や侵略者に
 よって何回も倒壊し、最近でも壊されはしなかったものの、大魔王ガノンが付近で
 暴れ回る等、ある意味一種の心霊スポットではないかとも思わせてしまう程の災難が
 降りかかる建造物である。

 それでも東京タワーは壊されては再建され続け、今日も光を放ちながら、
 眠らない町「東京」を静かに見下ろしていた・・・・・・




 ――――深夜午前2:00、草木も眠る丑三つ時。




???「・・・爆裂ッッ!!寸指破―――――――ッッ!!!

 突如、東京タワーに、一筋の光が走った!


 光が収まった後、東京タワーの大展望台の天井に、四人の男が空中から降り立つ。
 その内の一人は非常に巨大で古代中国の武将のような外見をしており、禍々しい仮面を被っている。
 手には巨大な長刀を持っており、その体からは夥しい妖気が湧きあがっていた。

 それ以外の3人の男は、その武将の前に立ち塞がるかのように並んで立っていた。
 一人は武将姿の男に負けず大柄な体格をしており、恐らく2m位はあるだろう。
 その肉体は岩のようであり、胸の厚さは、肩幅とほぼ同じぐらいの大きさを誇っている。
 太りすぎてもおらず、痩せてもなく、鍛えられた筋肉で構成された、
 非常にバランスのとれた身体を持っていた。手には中国風の刀を握り、構えている。

 もう一人の男は、中国の道士のような服装をしており、手に数枚の札を持っている。

 そして、その2人の傍らに、手に錫杖を握った山伏姿の男が構えていた。
 長身の男であり、一見すると細面の顔立ちだが、その眼には鋭い光を携えていた。
 身長はおおよそ180〜190cmといった所であろう。


 姿格好は違う四人だが、その衣服は部分的に傷ついており、
 少し前から激しい戦いを行っていたことが素人目にも解る状態だった。


蘭陵王「フッフッフ・・・・・・」

 武将の姿の男・・・ 南北朝時代の中国の北斎という国の王であり、
 この現代に悪霊として復活した男「蘭陵王」は、巨大な長刀を構えながら、
 眼前の三人に対し、不敵な笑いを見せた。

乱蔵「・・・復活しても、相変わらずのようだな、蘭陵王」

 大柄な男・・・ 中国拳法のエキスパートの祟られ屋「九十九乱蔵」は、蘭陵王に向けて叫ぶ。

玄角「・・・だが、それもここで終わりだ!!」

 霊能力を持った修験行者「玄角」も、続けて蘭陵王に向けて叫ぶ。

カイルン「・・・貴様のお陰で、中国では罪のない人々が大勢殺された。
      だが、もはや逃げ場はない!!」

 道士服を着た中国出身の霊符師「ヤン・カイルン」はそう言うと、
 手に持っていた文字の書かれた霊符を蘭陵王に向けて放った!!

カイルン「天道晴明地道安寧人道虚寧!!!
      真空斬!!!」

 バシュッ! バシュッ!

 真空斬とは、霊符の力によりカマイタチを発生させ、相手を切り刻む技である。
 放たれた霊符は蘭陵王の体に向かって行き、彼の周辺に群がる。
 そして、蘭陵王に向けてカマイタチを放つが・・・

蘭陵王「フンッ!!」

 蘭陵王は、持っていた長刀を振るうと、
 自分に向かってきたカマイタチを霊符もろとも叩き落とした!!

カイルン「・・・やはり、一筋縄ではいかないか」
 カイルンは、苦い顔で蘭陵王を睨む。

蘭陵王「フハハハハ!! 中国から遥々わしを追ってきたようだが、その程度か?
    言っておくが、わしは以前のわしとは違うぞ!! ハッハッハッハ!!!」

 蘭陵王は、勝ち誇ったかのように、彼らに向けて笑い声を放つ。


カイルン「くっ・・・ 奴め、中国で戦ったときより格段に強くなっている・・・」
玄角「復活して時間が経過した事で、本来の力を取り戻してるようですね・・・」

 そう呟く二人。だが・・・

乱蔵「・・・いや、まだ勝機はある」
玄角「・・・本当ですか?」

 玄角は目を丸くして乱蔵を見る。

乱蔵「さっきの寸指破もギリギリで避けられたが・・・ 完全に見切った訳じゃなさそうだ」

 乱蔵は、蘭陵王に目を向ける。
 見ると、蘭陵王は先の寸指破を完全に避けられなかったらしく、
 体の部分部分に焦げ痕らしきものが見える。

乱蔵「ただ闇雲に攻撃するんじゃ駄目だ・・・ 三人で連携して隙を作るんだ」
カイルン「・・・それしか無い様だな」

 三人は、それぞれ蘭陵王に向け構え直す。そして・・・


乱蔵「・・・・・・行くぞ!!

 乱蔵は、刀を蘭陵王に向け、飛びかかった!!

カイルン「ハアッ!!
玄角「おりゃあああ!!

 乱蔵に合わせ、カイルンと玄角も各々の武器を手に蘭陵王に飛びかかる!!

蘭陵王「ムオッ!?」

 それに合わせ、蘭陵王も彼らに向けて武器を向けた!!


乱蔵・カイルン・玄角「うおおおおおおおおおおお!!!!








 ―――――夜は、まだ長い。


○九十九乱蔵→かつて倒した悪霊・蘭陵王と再び対峙。東京タワーで戦闘中。
○玄角→乱蔵と共に蘭陵王に立ち向かう。
○ヤン・カイルン→中国から蘭陵王を追って再度来日。乱蔵達と共に蘭陵王と戦闘中。
●蘭陵王→東京タワーで三人の退魔師と決戦。


【今回の新規登場】
○九十九乱蔵(つくも らんぞう) (闇狩り師シリーズ)
身長2m、体重145kg。中国拳法の達人で、仙道のエキスパートで、通称「ミスター仙人」。
岩のように鍛えられた肉体を持ち、その巨体からは想像できない程の柔軟さと素早さを持つ。
妖魔封じを稼業とする「祟られ屋」で、自身を「落ちこぼれの仙人」と形容する。
美男とは言えない外見だが、笑うと堪らないほど人を惹きつける魅力を持つ。
「寸指破」「八卦掌」「妖魔消滅」「八卦掌爆裂剣」「羅王神流烈破竜剣」等の奥義を体得している。
師は真壁雲斎。九十九三蔵という弟がおり、彼もまた雲斎の弟子である。

○ヤン・カイルン(地獄先生ぬ〜べ〜)
中国人の霊符師。
霊符師としての能力は極めて高く、霊符だけで妖怪を退治する程の実力を持つ。
子供の頃に妖怪によって妹を殺された経験があり、その悲しみから妖怪に憎しみを
抱くようになり、鵺野鳴介達と敵対したが、改心し「悪い妖怪」を退治し続ける事を決意した。

○玄角(闇狩り師シリーズ)
霊能力を持った修験行者で、九十九乱蔵の知り合い。身長は180cm〜190cm程度。
憑き物をおとす際は山伏の格好をしているが、普段はスラックスとシャツ、
もしくは革ジャンやコートを着用している(稀に髪を染めたり、ピアスを着用する事も)。
武器として悪霊退治用の棍棒「玄角棒」も所持する。慈叡和尚は恩師。

●蘭陵王(らんりょうおう) (闇狩り師シリーズ)
南北朝時代の中国の北斎という国の王。戦の時につけていた仮面を拾った、
神奈村光浩という少年の体を媒体に現世に蘇ったが、九十九乱蔵によって倒された。

 ※九十九乱蔵、玄角、蘭陵王の出典作品である【闇狩り師シリーズ】は、
  夢枕獏先生の原作をベースに、来留間慎一先生、石川賢先生、木村周司先生の
  漫画版の要素を<b<いいトビ取り</b>をした上で複合し、参戦とする。

 </b<いいトビ取り</b>

806 名前:新章/妖を狩る者達 −Part1,丑三つ時の激戦−・SSテスト(修正版):2008/10/25(土) 23:47:08
 

     埼玉県・銀成市 とある書店 午後7:00


客「―――では、この本をお願いします」

 コートを着た三十代くらいの男性が、書店のレジに向かい、
 レジの店員に『ピンキー先生のクネクネヨガ道場』と表紙に書かれた本を手渡す。
 レジに立つツインテールの少女は、顔立ちから察するに高校生程度だと思われ、
 恐らくバイトで働いている事を推測させる。

沙織「はい。では千円ちょうどになります」

 レジに立つ少女、銀成学園の1年生河井沙織は、男性客から千円札を受け取ると、
 本を紙袋に包み、レシートと共に男性客に手渡す。
 その後、男性客は一礼をし、レジを去っていった。



沙織「ありがとうございまーす。 ・・・ふぅ」

 沙織は笑顔で客を見送ると、少々顔の表情に疲れを見せた。

六舛「大丈夫?沙織ちゃん」

 疲れた表情を見せた沙織を気遣うように、同じくレジに立つ眼鏡をかけた
 高校生程度の少年六舛孝二は声を彼女にかけた。

沙織「あっ・・・ だ、大丈夫ですよ、この程度」
 沙織は、表情を持ち直し、そう返答する。

沙織「でも・・・」
 沙織は、六舛の顔を不思議そうな顔で見る。

六舛「? ・・・何か顔についてる?」
 六舛はそれに気付き、沙織に質問した。

沙織「意外ですね・・・ 六舛先輩がバイトをするなんて・・・」
六舛「あー、前はみんなバイトしてた中、俺だけやってなかったから。
   何となく、やってみたくて」

 彼らは、以前寄宿舎でクリスマスパーティをした事があるのだが、その際に理事長室に
 飾ってあった大皿(古伊万里・推定30万円)を破損してしまった事があった。
 それでその弁償代を全員でバイトで稼いで返済しようと計画したのだが、
 何故か六舛のみバイトをしようとせず、部屋に篭りっきりだった。
 実際は割れた大皿を修復するため、陶器の修復の練習をしていたのであったが・・・

沙織「“何となく”・・・?」
六舛「うん」
沙織「・・・はあ」

 そうこう言っている間に、六舛の立つレジの前に一人の男が近寄ってきた。

???「店員さん、ちょっといいかな?」
六舛「はい?」

 レジに立っていた六舛に話しかけてきた、その人物は・・・



 ―――細身の身体にピッタリとフィットした、胸元から大きく股間近くまで開いた衣装。


 ―――顔に装着したオレンジ色の蝶々の仮面。


 紛れも無く、今この銀成市を中心に大きな話題となっている
 謎の蝶人パピヨン本人であった。

パピヨン「一週間前にここで2冊本を予約したが、届いているか?」
 相変わらず尊大不遜な態度を取っているが、その雰囲気からか、どこか憎めない
 オーラを持ったパピヨンは、どうやら予約した本を取りに来たらしい。

六舛「えー、本のタイトルは?」
パピヨン「『驚異の昆虫世界』、『世界の怪虫・奇虫』の2冊だ。
      民明書房の出版だが・・・ 届いてるか?」

 六舛は、後ろの棚に体を反転させ、棚の「ハ行」と書かれた列に目を移し、
 そこから、2冊の結構厚めの大判の本を取り出した。

六舛「これで間違いありませんか?」
 六舛は、事務的にパピヨンに質問する。

パピヨン「そうそう、それそれ」
 パピヨンも、目当ての本である事を確認すると、口元に笑みを浮かべ、
 股間からニュッと一万円札を抜き出した。

六舛「はい。では合計五千九百円となります」
 六舛はパピヨンの股間に入ってた生暖かい一万円札を、物怖じせず受け取った。



  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇



沙織「六舛先輩・・・ なじんでる・・・(汗」

???「ちょっと・・・ いいかしら?」

 不意に、沙織の前方から女性の声が聞こえた。

沙織「は、はい!」
 沙織は我に返り、前方を振り向く。
 そこにいたのは・・・

沙織「あ・・・」

 レジを挟んだ前方には、一人の女性がいた。
 ただ・・・ その女性は、一人の客と言うには、少々不思議な雰囲気を纏っていた。
 怪しげな裾の長い白い道士服のようなドレスに未を包み、店の中だというのに白い日傘を差しており、
 その体は服を着ている上からも抜群のプロポーションである事が窺える。
 ウェーブのかかった金髪を揺らしながら、その美しい女性は沙織に対して笑顔を浮かべていた。
 ・・・最も、沙織自身は何故かその笑顔に底知れない胡散臭さを感じていたが・・・

沙織「あの・・・ ご用件は・・・」
 とりあえず、怪しいとはいえ客なので、沙織はその女性客に話しかけた。

女性客「本を予約したのですけど、届いてないかしら?」
沙織「えーと・・・、何という本でしょうか?」

 沙織は内心、少々思索した。
 何というか・・・ 笑顔に胡散臭さは感じるものの、その女性客の底知れない何か・・・
 女性はそこそこ・・・ というか非常に顔立ちの整った美人なのだが、それとはまた別の・・・
 同じく女性である沙織が見ても心を奪われてしまいそうな魅力とはまた違った
 「何か」が感じられた。

沙織「(こんなキレイな人が本の予約を・・・ まあ、予約しても変じゃないけど・・・
   一体どんな本だろ・・・ 料理の本とかかな・・・)」

 ―――だが、その女性客の口から出た本の名前は、彼女の予想を100%裏切るタイトルだった。

女性客「『ウホッ!! いい男たち ヤマジュンパーフェクト』っていう本よ」
沙織「ブッ!!

 沙織は、レジに思いっきりズッこけた。
 本の名前自体は始めて聞いたものだが、タイトルの「ウホッ」「いい男」のフレーズだけで、
 どんな内容の本かは大方予想がついてしまった。そして恐らく当たっているだろう。

女性客「??? ・・・何か?」
沙織「・・・いえ、何でも・・・」

 沙織は、精神と体を持ち直し、再び立ち上がる。
 そして、レジを挟んだ前方に立つ女性客に、再び質問した。

沙織「お名前は・・・?」
紫「八雲紫(やくもゆかり)。紫よ」
沙織「あ、ハイ・・・ では今探しますので、少し待っててください・・・」

 そう言って、沙織は体を反転させ、棚に目を移す。

沙織「えーと、『や』は・・・ ここかな・・・?」
 沙織は棚の「ヤ行」と書かれた列から一冊のかなり分厚いA5判程度の大きさの本を取り出す。

沙織「(・・・うわ〜)」

 沙織は本の表紙を見た瞬間、言葉を失った。
 本の表紙には上半身裸の男性の振り向き姿が書かれており、『ウホッ!! いい男たち』と
 タイトルが大きく書かれている。正直、目の前の女性客・・・ 八雲紫と名乗った女性が見るには
 似つかわしくないイメージの漫画だった。

沙織「・・・えー、五千円となります」

 佐織がそう言うと、紫は袖の中から一万円札を取り出し、沙織に渡した。
 沙織はそれを清算し、本を紙袋に入れ、機械からレシートと五千円札を取り出した。

沙織「・・・お釣です」
紫「フフッ♪ ありがとう、可愛い店員さん♪」
 紫は、沙織に笑いかけた。

沙織「は・・・ はい・・・///
 その笑みに多少胡散臭さを感じながらも、沙織はそれに対し
 照れながら笑みを浮かべ返した。



  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇



六舛「――またのご利用をお待ちしております」

 一方その頃、パピヨンと六舛の方も本の精算を終えていた。

パピヨン「ああ、今後も、・・・ん?」
紫「あら?」

 ふと、丁度本の精算を終え、レジから離れようとしたパピヨンと八雲紫の両者は、
 偶然にも目を合わせてしまった。


パピヨン「・・・・・・」
紫「・・・・・・」


 一瞬、両者の間に沈黙が流れる。
 先に口を開いたのは、紫だった。

紫「・・・蝶人パピヨンだったかしら?私は八雲紫。
  噂は聞いてるわ。中々素敵な格好じゃない。特にそのマスク」

 紫は、そう言ってパピヨンに微笑みかける。

パピヨン「それはどうも」

 パピヨンは笑みを浮かべ、そう返答した。
 紫に対し胡散臭さは感じたものの、自分のマスクを「素敵」と呼ばれた事に対しては、
 内心少々嬉しく感じた。

紫「それじゃ」
パピヨン「・・・ウム」

 二人はお互いに別々の出入り口に向かい、店を後にした。

六舛「・・・沙織ちゃん、大丈夫?顔が赤いよ」
沙織「ハッ!? ・・・す、済みません、何か、ボーっとしちゃって・・・」



  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇



 星が、寒さに震えるようにまたたく空の上。
 パピヨンは、背中に赤く、炎のように燃える蝶の羽を輝かせ、空を優雅に飛んでいる。
 手には、先程買った本を包んだ紙袋を抱えていた。

パピヨン「(あの女・・・ 人間の匂いでは無かったな・・・
      恐らく妖怪、もしくはそれに準ずる存在・・・
      まあでも・・・ もう会う事はないだろう)」

 そんな事を考えながら、パピヨンは何処へと飛んでいく。



  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇



 冬真っ只中、空気が肌寒い季節。
 人々の雑踏の渦巻く町の中を、八雲紫は歩いていた。
 やはり人が多いとはいえ、彼女の服装は人ごみの中でも目立っていた。

紫「(蝶人パピヨン・・・ やはり噂通り、人間じゃないみたいね・・・
  妖怪ではないようだけど・・・ もう会う事は無いわね・・・
  さっさとDMCの「魔界遊戯」デトロイト・メタル・シティ買って帰るか・・・)」

 そう思いつつ、紫は数10m先にあるCDショップに足を進める。


  ブワッ・・・

紫「ん・・・・・・?」

 一瞬だったが、紫は銀成市から離れた東京の方向に、何か大きな“”を感じ、立ち止まる。

紫「フフッ・・・、暇つぶしにはなりそうね・・・
  じゃあさっさと買い物を済ませましょうか」

 紫は口元に笑みを浮かべると、再びCDショップに向かい歩き始めた。



  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇



 人を捨て“蝶人”へと生まれ変わった男、パピヨンこと“蝶野攻爵”

 境界を操る神に等しい力を持った妖怪“八雲紫”


 彼らが再び顔を合わせる事になるのは・・・ もう少し先の事である。


○六舛孝二、河井沙織→本屋でバイト中、パピヨン並びに八雲紫と遭遇する。
△パピヨン→書店で八雲紫と邂逅。八雲紫の正体を感じ取る。
△八雲紫→書店でパピヨンと邂逅。東京方面に何らかの力を感じ取る。

 ※パピヨンの所持する核金は【武装錬金//】での設定に準じ、
  漫画・アニメで使用したLXI(61番)ではなく、火渡赤馬から盗んだXX(20番)となってます。
  その為、火渡の武装錬金の特性が付加されています。
  なお、LXI(61番)の核金は錬金戦団が回収済みです。


【今回の新規登場】
○河井沙織(武装錬金)
銀成学園の1年生。1月13日生まれ。CV:下屋則子
ツインテールが特徴。武藤まひろの友人。通称「さーちゃん」。いつも元気で活発な少女。
まひろのことを「まっぴー」と呼ぶ。ホムンクルス調整体に銀成学園が襲撃された際は、
恐怖で腰が抜けてしまった千里を助けようとするなど勇気のある面も持っている。勉強は苦手。

○六舛孝二(武装錬金)
銀成学園の2年生。1月25日生まれ。CV:近藤孝行
眼鏡を着用している。武藤カズキの友人。「四バカ」の1人(ただ、カズキや岡倉と違って成績は優秀)。
沈着冷静な性格だが友情には熱く、銀成学園がLXEに襲撃された時は震洋と頭脳戦を繰り広げ、カズキと斗貴子を
援護した。また、かなり謎の多い一面(読唇術、声色の才能、「逆胴」に関する正確な知識等)を持ち、
岡倉からも「オメー何モンだ!!」とよくツッコまれている。料理や美術品の扱いでも意外な才能を持っている。

△八雲紫(やくも ゆかり) (東方Project)
境界という境界をすべて操れる妖怪。二つ名は「幻想の境界」等。神隠しと呼ばれる現象は主に、
紫が境界に揺らぎを起こすために起こると言われる。胡散臭い風貌・信用できない・誰から見ても
心が読めない性格を持つ。普段は余り動かず一日に12時間の睡眠を取り、冬眠までする。
寝ている間のことは全て式神の八雲藍に任せている。人食いの妖怪であり、冬眠前には人間を蓄える。
「スキマ妖怪」とも呼ばれ「他に類を見ない“一人一種族”の妖怪」らしい。「妖怪の賢者」とも
呼ばれている。また1200年以上前に記された資料にも紫と思われる妖怪が登場し、博麗大結界の創造に
協力しているなどの事実からも、幻想郷でも最古参の妖怪の一人であると考えられる。計算能力に
秀でているらしく、無間の底の深さや北斗七星が北極星を食べるまでの時間ですら求めてしまえるらしい。
『吸血鬼条約』『本当は近い月の裏側』『コンピュータの彼岸』といった書物も執筆している。幻想郷を
誰よりも愛していて、博麗大結界の提案と創造をしたり、外の世界から落ちて来る道具の安全確認や
博麗大結界の監視なども行っている(故に幻想郷の外の世界も知っている)。そのため、博麗神社を
自分の縁ある神社にするために要石を刺そうと干渉してきた比那名居天子に対しては普段の飄々とした
態度を取ることもなく、激しい怒りを露わにした。

△パピヨン/蝶野攻爵(武装錬金)
蝶を模ったマスクと全身黒タイツを身に着けた「超人(蝶人)」。CV:真殿光昭
性格は極めてハイテンション。元々は銀成学園の3年生だったが、原因不明の難病を患ったために身体が弱くなり、
高祖父・爆爵の残した研究ノートからホムンクルスの製造技術を手に入れ、自らを人間型ホムンクルスとすることで
命を永らえさせようとするが、幼生体が不完全だった為、不治の病を持つ不完全なホムンクルスとなった。
カズキに敗北後、バタフライに保護されLXEに加わるが、自ら離反。当所は世界を破壊し、ヴィクター化する事が
目的だったはずだが、カズキとの決着を最優先にしていくうちにその気はなくなったらしい。ホムンクルス化
以降は人間の名を捨て、自身が認めたカズキ以外からは本名を呼ばれることを好まない。カズキの事を
「偽善者」呼ばわりするが、心根では尊敬しており、「偽善者」と呼ぶのも彼なりの敬意の表現でもある。
人間時からIQ230の天才であり、僅か一ヶ月で完璧な「白い核鉄」を創り出すなど、天才ぶりを随所で発揮した。
なお、不完全なホムンクルスである為、食人衝動は一切無い。カズキとの決戦後は銀成市の蝶人パピヨンと
して神出鬼没に活動しており(蝶野の財産の一部を相続してるらしく、資金面では不自由はない模様)、
その存在は都市伝説とまで化している(銀成市の人々にとっては「友達感覚」)。 6月26日生まれ。

 ◇ピンキー先生のクネクネヨガ道場(ハニ太郎です。)
  ポプラ社から発行されている本。著者は漫画家のピンキー前嶋。
  読んでヨガを実践すれば肌がつるつるになるらしいが、真偽は不明。

 ◇民明書房(魁!!男塾/天より高く/曉!!男塾 青年よ、大死を抱け)
  東京神田神保町に所在する出版社。1926年(大正15年〜昭和元年)創業。
  代表取締役は創業者でもある大河内民明丸
  『世界の怪拳・奇拳』など、拳法・武術関連の書籍を主に出版している。
  (それ以外の書籍も多数出版している)

 ◇魔界遊戯(デトロイト・メタル・シティ)
  インディーズ界で人気を誇る悪魔系デスメタルバンド「Detroit Metal City
  のファーストアルバム。「ヘルズ・コロシアム」「SATUGAI」等、全12曲収録。



807 名前:新章/妖を狩る者達 −Part1,丑三つ時の激戦−・SSテスト(修正版):2008/10/25(土) 23:48:01
 


  ――――本屋での邂逅より、およそ7時間後



     午前2:00 東京都内・某所



       (もぐもぐ・・・ むしゃむしゃ・・・)


 東京都内のどこかにそびえ立つ一般のマンション。
 そのマンションのとある一室で、一人の背広姿の男が食事を摂っている。


       (もぐもぐ・・・ もぐもぐ・・・)


 その男・・・ 個人経営の輸入雑貨の貿易商、井之頭五郎は、
 作業用の机に向かいながら、発泡スチロール製の容器に入った牛丼を、黙々と食べ続けていた。
 机の傍らには、容器の蓋が置かれており、表面には「キッチンがいなも」と表記されている。

五郎「うん、美味しい。味付けが中々いいな」

 五郎は、弁当の味に満足すると、残りをさらに食べ続ける。

五郎「(偶々目に付いた弁当屋の店主が異星人だと知ったときは、少々ビックリしたが・・・
    人柄も良かったし・・・ この味だ。選んで正解だったな・・・)」

 彼・・・ 井之頭五郎は、取引の後や、時間の余った時、はたまた道に迷った時等に、よく散歩をする。
 そういった時、彼は昼飯を食べ損ねていた等の理由で空腹を抱えている事が多く、そのまま行きずりの
 良さそうな店に駆け込む事が多い。そして店に腰を落ち着けた後は、じっくりと店内の雰囲気や人の
 様子を観察しており、単なる味覚だけではなく、五感で食事を楽しむのである。
 残念ながら今回は、仕事の都合もあり、マンション自室へ持ち帰る事となってしまったが・・・


       (もぐもぐ・・・ もぐもぐ・・・)


 そうしている内に、五郎は既に弁当を平らげてしまっていた。

五郎「(美味かった・・・ 何か、甘いものでもあればな・・・
    そういえば、弁当屋の近くに「芋長」っていう和菓子屋があったな・・・
    今度、行ってみるか・・・)」

 そんな事を考えてながら、五郎は窓の外を見渡す。
 彼の在住しているマンションの部屋はそんなに高い部屋ではなかったが、
 何とか東京タワーはビルの隙間から覗くことができた。

五郎「・・・・・・?」

 一瞬、東京タワーの展望台付近で、強い光が光ったのを五郎は見逃さなかった。
 一体何の光だろうかとも考えたが・・・

五郎「・・・まぁ、気にするほどの事でもないか」

 そう脳内で片付けると、五郎は食べ終わった弁当の容器を片付け始めた・・・




  ◇    ◇    ◇    ◇




     午前2:10 東京都内・東京タワー


蘭陵王「ハアッ!!」

 蘭陵王は、懐から人型に切り抜かれた紙を、二枚ほど取り出し
 目の前に迫る玄角に放つ。
 放たれた人型は、みるみるうちに人間大の大きさへとなっていき、
 いつしかそれは、三国志の物語に出てくる様な古代中国の武将へと変貌していた。

玄角「ム!」

 目の前に迫りくる二人の大柄な武将を目にしても玄角は怯まず、
 自らの手に握る錫杖を構え、自らも武将に突撃する!

玄角「―――けぃッ!」

 玄角は錫杖を武将の一人に放ち、その腹部を勢いよく貫く。
 そこから間髪入れずに錫杖を抜き取ると、もう一人の武将に向き直し、
 武将の長刀の一撃を避けると大きく跳び上がり、武将の頭部を錫杖の強烈な一撃で叩き割った。

玄角「成仏・・・ せよ・・・」

 二体の武将はそのまま倒れこみ、動かなくなると同時にボロボロの人型の紙切れに戻る。
 それを見計らったのか、今度は蘭陵王本人が玄角に向かって跳びかかってきた!

玄角「クッ!」

 玄角は錫杖を振るうが、蘭陵王は難なくそれを素手で受け止める。
 すかさず玄角は左手を錫杖から放し、懐から妖怪退治用の棍棒「玄角棒」を取り出す。
 棍棒を握ると同時に右手も錫杖から放し、蘭陵王が握りしめている錫杖を踏み台に
 玄角は跳び上がり、玄角棒を頭上に振り上げ――――

玄角「てああ―――ッッ!!!

 蘭陵王の頭部に対し振り下ろした!!

蘭陵王「フンッ!!」

 すかさず、蘭陵王は手にした巨大な長刀を振るい、玄角棒の攻撃を受け止め・・・

蘭陵王「――――うおおおおおッ!!

 そのまま、玄角を長刀の一振りで叩き飛ばした!!

玄角「ぐあっ!!」
蘭陵王「フン・・・ その程度・・・」


カイルン「はあッ!!
蘭陵王「ヌッ!?」

カイルン「天道晴明地道安寧人道虚寧三才一体!!!
      大炎焦熱符!!!

 蘭陵王が気を逸らした隙を突き、カイルンは、手に持っていた霊符を眼前の敵に撃ち放った!!!
 放たれた霊符は炎を纏い、蘭陵王に向かって高速の速さで飛び交った!!

蘭陵王「ムオッ!?」

   (ゴオオオオオォォッ!!!)

 蘭陵王が霊符を打ち払う隙も無く、蘭陵王の体は紅蓮の炎に包まれた!!

蘭陵王「ぐおおおおおっ!!

カイルン「蘭陵王!!貴様が滅ぼした村の人々は、それ以上の苦しみの中で死んでいった!!
      今度は貴様がその苦しみを味わう番だ!覚悟して貰おう!!」



 ――――蘭陵王は、中国で復活した際に付近の農村を幾つか襲撃し、壊滅させていた。
 襲撃された農村の住民達は女子供に至るまで皆殺しにされ、その骸はある者はそのまま
 野晒しに、またある者は頭を潰され、酷いものは生きたまま生皮を剥がされ、数時間
 苦しみながら死んでいった物まで散乱していた。

 幼い頃に実の妹を妖怪に殺されたカイルンにとって、いや例えそのような経験が
 無かったとしても、その光景は正常な思考の人間ならば、まさに眼を覆いたくなるような、
 まさに“地獄絵図”と呼ぶものに相応しいものであったに違いない。

 その後カイルンは蘭陵王を追い、再びこの日本に足を運んだのだった。
 そこで自分と同じ妖怪退治を生業としており、過去に蘭陵王と戦った経験のある
 “祟られ屋”九十九乱蔵と知り合い、彼の知り合いの修験行者、玄角も含め、三人で
 蘭陵王と戦い、今現在、ようやくこの東京タワーまで蘭陵王を追い詰めたのだった。

 なお、カイルンは来日した当初はかつて戦った霊能力者、“鵺野鳴介”に協力を頼む事も
 考えたが、乱蔵から彼が今現在日本国内で物議を醸している“スクランブルフォース”に
 関わりの深い組織“ATP”に所属している事を知り、恐らく彼にとって状況的に厳しい
 かもしれないと考慮し、あえて連絡をしなかったという事情があった。



蘭陵王「おのれ・・・ これしきの炎ごときで・・・」
 蘭陵王はそう言い、自分の体の炎を消し去るが、既にその体は所々焦がされていた。

乱蔵「蘭陵王・・・ もう終わりだ。観念して貰おうか」
 乱蔵は、手にした刀を蘭陵王に向け、その足を進める。

蘭陵王「ぬぐぅ・・・ わしは蘭陵王・・・ この世界の頂点に立つ男・・・
    もう二度と貴様ごときには負けはせぬわ〜〜〜!!!!」


  (ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!)


 蘭陵王は、手に持った長刀を上に掲げ、この穂先に禍々しい妖魔気を纏わせた!


乱蔵「カイルン、玄角・・・ 下がってくれ。奴との決着はこの俺がつける!!」
カイルン「解った・・・ だが、無理はするなよ」

 乱蔵は剣を携え、蘭陵王に歩み寄っていく・・・




  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・

 ――――風が、音を立てて吹いている中、東京タワーで九十九乱蔵と蘭陵王の両者は対峙した。


蘭陵王「地獄に行けェェェ!!!乱蔵オォォォォ!!!!!
乱蔵「―――――蘭陵王ッッ!!!!

 乱蔵と蘭陵王の両者は、自らの手にする獲物に気功及び妖魔気を帯びさせ、
 猛烈な勢いで相手に向かって突撃していった!!!


   ザシュッ!!!


 ―――――そして、一瞬の内に決着は付いた。


乱蔵「・・・・・・」
蘭陵王「・・・・・・」


 乱蔵と蘭陵王はつい数秒前まで、相手が立っていた位置にお互い背を向けて全く動かず武器を構えていた。
 そして、カイルンと玄角はその光景を見守っている。

 乱蔵と蘭陵王が動きを止めてから一分・・・ 二分と過ぎ・・・
 ――――勝敗は、五分経過した時点で明らかとなった。


蘭陵王「グハアァッ!!

 ――――蘭陵王の体に、左肩から斜め一直線に切り傷が走り、そこから真っ赤な鮮血が吹き出る。
 それと同時に、彼の体は、切り傷を中心に黒い霧と化し崩れていった。


 ――――誰が言うまでもない、闇狩り師・九十九乱蔵の勝利であった。


蘭陵王「負けん・・・ わしはまだ負けんぞおぉぉぉぉ!!!!
    わしは大英雄、蘭陵王だぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
乱蔵「ムッ!」

 体が黒い塵と化し崩れつつも、蘭陵王は武器を手に握り締め、
 乱蔵の方向に体を向き直し、斬りかかろうとするが・・・

カイルン「真空斬!!!

  (バシュッ! バシュッ!)

蘭陵王「ぐおおっ!!」

 その猛攻は、カイルンの放った霊符の斬撃によって止められる。
 それと同時に、乱蔵は蘭陵王の方に体を向け直し、両手の掌で存在しない“球”を形作るかのよう構えた。

乱蔵「―――はああああぁぁぁぁぁ!!

 乱蔵は、掌と掌の間に気を集中させ――――


乱蔵「寸指破―――――ッッ!!!!!


 ――――蘭陵王に向け、撃ち放った!

蘭陵王「ギャオオオオオ!!!

 寸指破の光に飲まれ、蘭陵王の姿は見えなくなる――――




 ――――数秒後、寸指破の光が静かに消え、蘭陵王の姿が光の中から浮き出た。

乱蔵「・・・・・・」
カイルン「・・・・・・」
玄角「・・・・・・」


 ――――蘭陵王の身体は、乱蔵の寸指破を受けた箇所がそのまま吹き飛んで消えていた。

蘭陵王「乱・・・ ぞ・・・・・・」

 その言葉を最後に、蘭陵王の身体は完全に黒い塵となり・・・・・・


 ――――やがて、蘭陵王の姿は完全に消え去り、
 それと同時に、彼が手にしていた長刀が音を立てて展望台に転げ落ちた。



カイルン「――――終わったな」
乱蔵「ああ、蘭陵王さえ倒せば後は・・・」


       (パチ・・・ パチ・・・ パチ・・・)


 突如、乱蔵達の近くで、拍手らしき音が響いた。

玄角「!? ・・・何だ、この音は?」
乱蔵「拍手か・・・? だが、こんな場所で、一体誰が・・・」

 突然夜空に響いた拍手の音に、驚く二人。

カイルン「!? ・・・強い妖気を感じる・・・
     二人とも気をつけろ!この近くに妖怪がいるぞ!それも強力な!」
乱蔵「何!?」

 カイルンの言葉を二人が聞き取ると同時に、乱蔵と玄角は
 自分達の後方に強力な妖気を感じ取り、とっさにその方向を振り向いた。

乱蔵「!! 奴は・・・」

 そこには・・・ 拍手の主であると思われる一人の女性がいた。
 その女性は、怪しげな裾の長い白い道士服のようなドレスに未を包み、白い日傘を差していた。
 ウェーブのかかった金髪を揺らしながら、その女性は怪しい微笑を浮かべている。

 外見自体は人間とそう変わらないが、人間との決定的な違いとして、
 その女性は、単身で空を飛んでいたのである。
 そして、その身体から発せられる妖気。
 乱蔵、カイルン、玄角の三人は、彼女が妖怪である事を瞬時に確信した。


???「フフッ・・・ 中々面白かったわ」

カイルン「誰だお前は!?」

 女性に対し、問いただすカイルン。


紫「私は“八雲紫”。お察しの通り妖怪よ」

 そう言うと彼女は、乱蔵たちに向け、再び怪しい微笑を浮かべた・・・


○九十九乱蔵&ヤン・カイルン&玄角→苦戦の末、蘭陵王を倒す。直後、眼前に八雲紫が現れる。
●蘭陵王→乱蔵達に敗れ、撃破される。
△八雲紫→突如乱蔵達の前に姿を現す。目的は今の所不明。
○井之頭五郎→マンションの自室で食事中。乱蔵達の戦闘を目撃(?)するが、特に気にならなかった模様。


【今回の新規登場】
○井之頭五郎(孤独のグルメ)
輸入雑貨の貿易商を個人で営んでいる中年男性。普段は背広を着ている。自由な
生き方をモットーとし、そのため自分の店を構えるつもりはなく、結婚もしていない。
彼にとっての食事とは、他人に構わず、時間や社会に捉われずに、ほんの一時だけ
自分勝手になって幸福に空腹を満たす行為であり、そこには一種の癒しさえも包括している。
その為、己なりの食事に対する信念やポリシーを幾つも持っており、常にこれに則って
食事を楽しんでいる。自分の買わなかった方の弁当に入っていた干しアンズが美味そうだった
等々の細かい事柄にまで、いつまでもあれこれと悩み続ける小市民的な思考の持ち主である一方、
平和で静かな食事を邪魔する人間に対しては容赦がなく、そのような相手に対しては実力行使に
よる制裁も厭わないという、極めて行動的な一面も持ち合わせている。喫煙者で全くの下戸。
高校まで古武術を習っていたため、実はかなりの筋肉質。

 

808 名前:新章/妖を狩る者達 −Part1,丑三つ時の激戦−・SSテスト(修正版):2008/10/25(土) 23:53:46
 


     午前2:19 東京都内・東京タワー



  (ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・)


 星が、寒さに震えるようにまたたく寒空の下、乱蔵達は東京タワーの展望台にて
 境界の妖怪・八雲紫と対峙していた。
 (BGM:夜が降りてくる 〜 Evening Star)


乱蔵「・・・・・・・・・」
カイルン「・・・・・・・・・」
玄角「・・・・・・・・・」

紫「フフッ・・・・・・♪」

 突然の来訪者に、驚きを隠せない乱蔵達。
 だが、相手が妖怪だと解っている以上、各々の武器を構え、
 いつ戦闘になっても迎撃できる体勢を取っていた。


乱蔵「八雲紫・・・ だったか?」
 乱蔵は、紫に対し、口を開いた。

紫「ええ・・・ そうよ」
 それに対し、紫も返答する。

乱蔵「一つ質問させてもらうが、八雲紫・・・ お前が俺たちの前に現れた理由は何だ?」
紫「あら?理由なんて聞いてどうするの?」

乱蔵「俺はこれまで、数えられないほどの悪霊や妖怪を相手にして、そして退治してきた。
   ・・・・・・だから分かる。お前は俺が戦ってきた連中が足元にも及ばない程の妖気を放っている。
   今俺達が束になって戦っても、万に一つも勝てるかどうかは分からない・・・」

カイルン「・・・・・・」
玄角「・・・・・・」

 乱蔵は確信していた。そしてカイルンと玄角も分かっていたに違いない。
 自分達が退治している妖怪・八雲紫の実力が、先ほど戦ってきた蘭陵王の比ではないという事を。
 そして、この場で彼女と争えば、自分達と八雲紫のどちらが勝とうと、その戦闘の余波により、
 眼下の市外に甚大な被害が及ぶ事は間違いなく避けられない事を・・・・・・

紫「―――それで、何かしら?」
乱蔵「お前が俺達を狙っているのなら、応戦せざるをえないが・・・
   それ以外の目的なら、どういう理由か言って貰いたい」

紫「・・・・・・」
乱蔵「・・・・・・」
カイルン「・・・・・・」
玄角「・・・・・・」

 四人の間に、一瞬の沈黙が訪れる。
 僅か数秒にも満たない間であったが、乱蔵達にとっては数分にも感じられた。

 ―――そして、紫はその口を開いた。


紫「フフッ・・・ 少なくとも、あなた達を襲おうとは考えてないわ」
カイルン「―――じゃあ目的は何だ!言え!」

 カイルンは激昂しかけながらも、紫に対し問い詰めた。
 しかし紫はなんのこともなく、普通に返答を行った。

紫「そうね・・・ しいて言うなら、“面白そうだったから”かしら」
カイルン「面白そうだったから・・・ だと?」

 カイルンの目に不信の色が移る。
 元から彼は目の前の“八雲紫”と名乗る妖怪に対し胡散臭さを感じていたが、
 今のあまりにも怪しい返答に不信感を募らざるを得なかった。

紫「ここ最近、こっちも色々と大変なのよ。変な連中がやってきて、
  流石に幻想郷のバランスが崩れそうだったから、どっか遠い星に追い出したりして・・・
  なんか、外もこっちも色々と面倒な事が起こりすぎてるのよ」

カイルン「変な連中? 幻想郷? 何の事だ、俺にはさっぱり・・・」

 カイルンは、紫の言った聞き慣れない単語に、さらに不信感を覚えたが―――

乱蔵「――――幻想郷だと? なるほど、どうやらあんたは幻想郷の妖怪らしいな」

 乱蔵は、何やら納得した様子でそう口にした。

カイルン「なんだって!?、知ってるのか乱蔵!?」
乱蔵「ああ、聞いた事がある」


 遥か昔、東の国にある人里離れた辺境の地に「幻想郷」と呼ばれる土地が存在していた。
 幻想郷には様々な妖怪が多く住み着き、ここに迷い込めば妖怪に喰われてしまう為、普通の人間は
 幻想郷には近づかなかったが、中には妖怪退治の為に幻想郷へ住み着く者もいた。月日が流れ、
 人間の勢力が増すことで幻想郷のバランスが崩れることを懸念した妖怪の賢者・八雲紫(生年不明 - )は
 「幻と実体の境界」を張り、妖怪の勢力を他から取り込むことで幻想郷を保つ。やがて明治時代となり、
 文明開化の過程で非科学的な事象は「迷信」として排除されていき、幻想郷はそこに住み着いた妖怪達や
 一部の人間達の末裔と共に、強力な結界の中で生きる道を進むことになる。その後の幻想郷の存在は
 人々から忘れ去られていったが、結界に封印された後も幻想郷には以前と変わらず多くの妖怪たちと
 僅かな人間たちが住んでおり、外の世界とは異なる精神・魔法中心の独自の文明を築き上げていったらしい。
 現在の幻想郷は、人間と妖怪とのバランスの関係により、昔に比べると妖怪が人間を食う事はほぼ無くなって
 いるらしいが、幻想郷全体の力と均衡を保つため、妖怪が人間を襲い、人間が妖怪を退治すると言う関係は
 そのまま残っていると言われている。

 なお、幻想郷が結界に封印される以前の描写は、筆者が自身で資料に書かれていた事柄を纏めたものであるが、
 結界に封印された後の描写は、筆者が個人的に連絡を取ることができた人物からの証言に基づくものである。
 その人物の詳細は、本人のプライバシー保護の為、筆者が個人的に親しい人物であること以外は書けないが、
 現在でも稀に、外の世界の人間(我々の事である)が幻想郷に迷い込んでしまい事があるらしい。
 ちなみに現代において、本が絶版になったり、特定の商品が生産中止になったりする事で、
 その物品が二度と手に入らなくなることを表す諺“幻想となる”はこれに源を発する。

                               民明書房刊 『決定版 世界の魔境・秘境』より


紫「―――へえ、幻想郷の事を知ってるの。少し驚いたわ。
  驚いたついでに折角だから一つ、ニュースを教えてあげるわ。
  さっき私が言った変な連中って言うのは、幻魔の事よ。
  連中が、再び動き出そうとしてるわ」

カイルン「(“幻魔”? 一体何の事だ?)」
 カイルンは、紫の言った言葉を理解できなかった。だが―――

玄角「幻魔が・・・ 奴らがまた動き出していると言うのか!?」

 玄角は、紫の言葉に、表情を引きつらせて戦慄していた。
 その表情に、カイルンも困惑を隠せなかった。

カイルン「・・・おい、その幻魔とは一体何だ?」
 カイルンは、近くにいた乱蔵に若干困惑気味で問いただした。

乱蔵「―――カイルン、半年前にパリで起きた事件を知っているか」
カイルン「確か・・・ 凱旋門付近を中心に、無数の怪物が現れて、パリの住民が虐殺された事件の事か?
   新聞やネットには、事態を解決するために軍隊や対外治安総局の他にも、「シャッセール」という
   対特殊犯罪組織まで出動して、何とか怪物を全滅させたと書いてあったが・・・」

乱蔵「ああ、その時現れた怪物こそ、幻魔と呼ばれる妖物だ。
   日本でも、平安時代から戦国時代を中心に暴れまわっていたらしい。
   実際に会ったことは無いが、雲斎先生に当時の文献を見せて貰った事があるぜ」

 乱蔵は、自身と実弟である九十九三蔵の師匠であり、退魔師としても一流の能力を持った人物“真壁雲斎”が
 パリに“幻魔”が出現してから二か月程度経過した頃に「曙蓬莱新聞社」という名の新聞社に
 取材を受けたという話を本人に聞かされた事を思い出した。



 数百年前の戦国時代、この国では織田信長や武田信玄を始めとする数多の武将が覇権を争っていたが、
 その裏で“幻魔”と呼ばれる怪物が戦乱の世で戦火を煽っていた事は殆ど知られてはいない。
 この幻魔に関する文献は現在は殆ど残っておらず、つい最近まで歴史の闇に葬られていたが、
 つい半年前、フランスのパリに突如無数の怪物の軍勢が現れると言う事件が発生し、その際に
 出現した怪物が、当時の文献に記載されていた“幻魔”に酷似しているという情報が、とある神社からの
 匿名の連絡で発表されたのは記憶に新しいであろう。それに便乗するかのように、当時の“幻魔”の絵姿が
 描かれた資料が続々と各地の仏閣から発表されたが、その実像は未だ分からない事も多く、
 またフランス政府も現地に出現した“幻魔”に関する情報は、一部を除き一般には公表されていないため、
 事件は知っていても“幻魔”の事は知らない者が大多数だと思われる。

 余談ではあるが、先のパリの事件において、日本の戦国時代の甲冑を着た侍
 幻魔と戦っていたと言う突拍子も無い噂が現地で都市伝説レベルで語られているが、“黄泉還り”等の
 人知を超えた怪奇現象が多発している中、戦国時代の侍が時空を超えて現代に現れたとしても
 何の不思議も無いというのは既に言うまでもない事であろう。

                         日本曙蓬莱武術協会名誉師範 真壁雲斎・談



紫「・・・それじゃ、そろそろおいとまするわ」

 紫がそう言うのに合わせるかのように、突如彼女の背後に巨大な空間の裂け目が現れる。
 空間の裂け目の中は黒色等の色が混ざっており、大きな目らしきものも見える。
 裂け目・・・ “スキマ”と称されるそれは、そのまま彼女の体を包むように飲み込んだ。

カイルン「待て、八雲紫! お前は今回の事件をどこまで知っているんだ! 答えろ!」

 丁度紫はスキマ隙間から頭部だけが見える状態になっていた。
 彼女はそのまま乱蔵達に対し、こう言った。

紫「―――“アンゴルモア”に気をつけることね」

 紫はそう言うとクスリ、と怪しい笑みを浮かべ、頭部をスキマの中に沈め・・・

乱蔵「おい、待て!」


 ――――乱蔵が問いかけた頃には、既に紫はスキマもろとも虚空にその姿を消していた。

カイルン「くそっ・・・・・・」
乱蔵「・・・・・・」
玄角「・・・・・・」


 ――――乱蔵達は、東京タワーの展望台に、つい先程まで八雲紫が存在していた
 虚空を見上げながら、その場に立ち尽くしていた。








     午前4:00 東京都内・東京タワー


 戦いを終えた乱蔵達は、東京タワーの展望台から、タワーの根元の地面に降り立っていた。

カイルン「乱蔵・・・ あの妖怪の言った言葉・・・ どう思う?」
 カイルンは、乱蔵に問いかけた。

乱蔵「さあ、どうだろうな・・・ ただ、今の状況じゃ謎が多すぎる。
   一旦どこかで落ち着いて、話を纏めるべきだろう」
カイルン「そうだな―――」


乱蔵「・・・玄角」
玄角「何でしょう、九十九さん」

 乱蔵は、腰のポケットから一枚の紙切れを取り出し、
 それを、先程の蘭陵王との戦いで使用した剣と一緒に玄角に渡した。

乱蔵「雲斎先生の住所が書いてある。先生の所に言って、今回あった事を伝えてくれないか。
   ここ最近起きている事件を考えると、これで終わるとは到底思えないんでな」
玄角「・・・解りました。私も、何やら嫌な予感がします。
   私個人としても、慈叡和尚の元にも行き“幻想郷”や“幻魔”について色々相談するつもりです」

 そう言うと、玄角は駅の方向に向かっていった。


カイルン「乱蔵・・・ 俺たちはどうする?」
乱蔵「・・・とりあえず、日を改めてどこかで待ち合わせしよう。
   それと、知り合いの退魔師にも来てもらうつもりだ」

 乱蔵の言った“退魔師”と言うフレーズに、カイルンは少し表情を変える。

カイルン「知り合いの退魔師・・・? 俺たちと同じか・・・?」
乱蔵「ああ、草波 龍志郎って奴だ。
   少し硬い所もあるけど、いい奴だし、退魔師としての実力も問題ない」
カイルン「フム・・・ 解った」


 その後、乱蔵はカイルンの宿泊しているホテルの電話番号を聞くと、カイルンと別れ、
 近くに停めてあったごついボディのランドクルーザーに乗り、自身のマンションへと
 ランクルを走らせた・・・







 祟られ屋、九十九 乱蔵。


 霊符師、ヤン・カイルン。


 拝み屋、玄角。



 彼らもまた、この地上のみならず、様々な異世界を巻き込んだ

 騒乱の歯車の中に巻き込まれつつあった。




○九十九乱蔵、ヤン・カイルン→後日再開する事を約束し、今は別れる。
○玄角→乱蔵の師匠「真壁雲斎」並びに、自分の恩師「慈叡和尚」の所に向かう。
     ついでに乱蔵が雲斎から借りた武器の返却も兼任する。
△八雲紫→意味深な言葉を幾つか残し、退場。

 ◇曙蓬莱新聞社(魁!!男塾)
  日本曙蓬莱武術協会の機関紙を発行する新聞社。
  理事長である盛田慎之助と、民明書房代表取締役の大河内民明丸は旧知の間柄である。
  『撃って候 早くてゴメン』『鉄仮面の告白』などの出版物も発行している。


とりあえず、修正完了しました。
後はドミニア様を始めとする、他の方の意見を聞いた上で
本スレのものと入れ替えようと思っています。

809 名前:新章/外伝 二人の皇帝:2008/11/11(火) 07:38:07







―――――暗い。





―――――暗い。





――――――漆黒の闇。





――――――光の欠片も見えぬ、真なる闇。





――――――私は、一体どうなったのだ。





――――――確か、アルテミスをデビルマジンガーに破壊され、
その後奴に挑むも、そのまま吸収され・・・




――――――くそ、その後が思い出せない。
あの忌々しい剣鉄也、兜甲児、他の連中・・・ デビルマジンガーはどうなった。
互いに潰し合えばそれはそれででいいが・・・ そもそも、一体、私はどうなった。
此処は何処だ。もしや、“死後の世界”とやらではないだろうな。



―――――何処でも関係ない。地獄だろうが天国だろうが、此処に留まるわけにはいかぬ。
たとえ数千、あるいは数万の時が必要だろうとも構わん。光子力研究所、早乙女研究所、
そしてマジンガーやゲッターを始めとするスーパーロボット共を完膚なきまでに破壊した上で、
再び時を越える能力を持ったエスパーを生み出し、今度こそ滅びを知る前のミケーネへと還り、
永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築いてみせるわ!!






―――――残念だが、今の貴様には無理だ。



―――――!? ・・・何奴!?



―――――貴様は・・・ 私だ。 そして、私は・・・ 貴様だ。




 ――――光の欠片さえも見えない漆黒の闇の中。
 その中に怨念の塊とも見紛う様な、二人の灼熱の炎の巨人が並び立っていた。




―――――何者だ、貴様!


―――――言った通りよ。私は貴様だ。貴様が人類共が作り出した
ネットワークに侵入し、マジンガー共を処分した時より、およそ百年前・・・
丁度、貴様がアルテミスで遡ってきた時代より、それほど経過していない時代の貴様だ。


―――――過去の私だと?


―――――尤も、私が生き延びたとしても、貴様に繋がることは無いだろう。
貴様は既に、過去の世界より召喚した弓さやかに、貴様がネットワークを利用して
世界を掌握した事を伝えている。そうなれば、奴らが生き延びた以上、
それに対し対策をする事で歴史は分岐し、私は貴様に繋がらなくなる。


―――――フン、ならば好都合。ここで貴様を滅ぼし、
唯一無二の皇帝となった上で、再び現世に舞い戻り、奴らを倒すまでよ!!


―――――笑わせる。


―――――何だと!?


―――――今の地上は様々な勢力や存在が入り乱れている。
そんな中で復活したとしても、目的を達成する事は容易ではあるまい。


―――――貴様、臆しているのか?


―――――慌てるな。歴史が繋がっていないとはいえ、やはり貴様と私は同じ存在。
つまり、私の目的も貴様と同じ、永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築き上げることよ。


―――――何が言いたい?


―――――私と一つになれ。同化すれば、それだけ大きな力を得た上で
現世に戻ることもできよう。無論、それだけでは無い。


―――――ほう。


―――――この地から現世に戻る際、冥府と現世の“境界”に大きな亀裂を加えれば、
かつて我々の部下として動いていた者ども・・・ 暗黒大将軍に、七大将軍、
そして、Dr.ヘル共さえも、我らと共に黄泉還らせる事も可能だろう。


―――――我らはともかく、他の連中は肉体を持つ存在。幽霊で使い物にはならんぞ。


―――――“生と死”の境界を同時に破壊すれば、幽霊ではなく、肉体を持った
存在として復活させる事も可能だ。我らが同化すれば、それも不可能ではない。
尤も、他の連中も黄泉還るかもしれんが・・・ 知ったことではなかろう。


―――――フッ、成程。
では問おう。同化に成功したとして・・・ その主導権は、貴様と私、どちらとなる?


―――――“意志”の強き者。
現世に戻り、己の目的を成し遂げようとする思いの強い方が残り、
残ったものは体、記憶、力を全て吸収され・・・ 消える。


―――――いいだろう。貴様を吸収し、更なる力を得たうえで復活し、
かつての部下たちを引き連れ、現世に戻ってくれるわ!!


―――――来いッ!!




 二体の炎の巨人は、お互いの体の炎を強くしたかと思うと、やがてその体形を崩し、
 その首をのばす。やがて体全てが長大な首と変化し、巨大な炎の蛇、あるいは龍を
 思わせる姿となり、お互いに絡み合い、やがてお互いを吸収し合った。


 ――――やがて、二つの炎は一つへと融和し、再び炎の巨人の姿となった。
 だが、その大きさは以前の炎の巨人の比では無く、その2倍、もしくは それ以上の大きさ、
 そして凄まじく禍々しい怨念の業火のパワーを感じさせるものとなっていた。



闇の帝王「ククククク・・・ ハッハッハッハッハッ!!!
     待っていろ・・・マジンガー! ゲッターロボ! そしてαナンバーズの連中よ!」





  ◆    ◆    ◆    ◆




     冥府 三途の川(幻想郷方面)


小町「ふぅ・・・ やっとこれで半分ってとこか」

 三途の河で船頭をしている死神・小野塚小町は、彼岸から、此岸(現世側)の岸に着き、
 待機している幽霊を船に乗せる準備をしようとしていた。
 仕事をサボる事も多い彼女も、今日はたまたま仕事が進んでいるようであったが・・・

小町「・・・ん?」

 ふと、小町は三途の河の遥か先、彼岸が何やら光っているのに気がついた。
 三途の河は基本的に深い霧で覆われているが、彼岸から見える光は、その霧さえも
 透過して届いていた。

小町「な・・・ 何だい? ありゃ」

 その光はまるで元旦の初日の出の如く、徐々に上へ上へと昇ってゆく。
 見ると、その光を放っているのは、大きな炎の塊の様な物体であった。
 その炎の塊の中には、大きな悪鬼の様な顔が浮かび上がっており、
 その邪悪な表情は人妖問わず、見る者を震え上がらせることであろう。

 そして、その炎の悪鬼の周囲には、何やら米粒の様なものが纏わりついていた。
 ・・・もっとも、そう見えるのはその炎の悪鬼の大きさと比較しての事であって、
 実際の大きさは、各々が10m〜50m代と考えて間違いないであろう。
 それらは、人型だったり、獣型だったり、鳥型だったり、虫型だったり、
 それ以外にも様々な形をしていて、炎の悪鬼と共に上昇し続けていた。
 


  ◆    ◆    ◆    ◆



闇の帝王「ワハハハハハハハ!!!!」

 地獄から現れた炎・・・ それは紛れも無く、かつての古代ミケーネ帝国の皇帝であり、
 今なお怨念のエネルギーとして存在し続けている、ミケーネ闇の帝王こと、
 “ギャラハン皇帝”の姿そのものであった。

暗黒大将軍「待っていろ、剣鉄也!!」
地獄大元帥「兜甲児、マジンガーごと地獄に葬ってくれる!!」

 闇の帝王の周辺では、現世で待ち受けているであろう宿敵に向け
 闘志を燃やしている暗黒大将軍と地獄大元帥の姿があった。
 その他にも、アルゴス長官、ゴーゴン大公、ヤヌス侯爵、獣魔将軍、七大将軍、あしゅら男爵、
 ブロッケン伯爵、ピグマン子爵、その他大勢の機械獣や戦闘獣、鉄仮面軍団、鉄十字軍団、
 ミケーネス、キャットルーが闇の帝王の周囲を旋回し、共に現世に向けて上昇し続けていた。
 


  ◆    ◆    ◆    ◆



小町「こ、こりゃ大変だ・・・ 早く四季様に知らせないと・・・ ん?」

 慌てふためく小町の目に、ふと、何やら黒い物体が三途の河の遥か上空に
 浮かんでいるのが映った・・・ が?」

小町「・・・消えた? あれは一体・・・
   と、とにかく四季様のところに・・・」
 



  ◆    ◆    ◆    ◆




     冥府 三途の川(幻想郷方面)上空



 ―――――三途の川の上空、高度八千m地点。
 そこに、おそよ冥府には似つかわしくない・・・ いや、案外そうでもないとも言えそうな、
 漆黒のボディの巨大なロボットが、首に巻いたマントを靡かせ、佇んでいた。

???「――――気付かれずに済んだようだな」

 ロボットの操縦席に座っていた男は、安堵の声を上げる。
 よく見ると、ロボットの首に巻かれているマントの付け根部分には、二人の男性がしがみ付いていた。
 一人は全身に包帯を巻いた男であり、胴体には防弾アーマーのようなものを装着している。
 もう一人は、身長2m以上はありそうな大男であり、迷彩柄の服を着ていた。

包帯の男「・・・しかし神隼人、まさかお前が地獄から俺達を助けてくれるとはな」
隼人と呼ばれた男「・・・確かに俺は神隼人だが、お前達の知っている神隼人では無い。
             お前達の知っている竜馬と隼人は、現在は関東異次元一家に出向して
             七ッ星連合の連中と交戦している頃だろう」

 操縦席に乗っていた男・・・ 神隼人はそう答え、もう一人の大男のほうに目を移す。

大男「・・・ウガ」

 大男は、片手でマフラーにしがみ付き、もう一方の手で何かを握っていた。
 よく見るとそれはバナナのようなものであり、大男はそれを食べている。
 ・・・ただ、それは我々の知っているようなバナナとは異なり、その皮の色は
 黄色とも緑色とも付かず、むしろ灰色と形容できる色のものであった。
 大男がそのバナナをかじる度に、ジャリ、ジャリといった、とても果実とは思えない
 まるで砂の塊をかじっているかのような音が鳴り響いていた。

隼人「・・・何だそれは」
包帯の男「地獄に偵察に来てた死神から、賭け勝負をして奪い取ったバナナらしい。
      ・・・尤も、味自体は砂とそう変わらんがな」
隼人「冥府を抜けたら、もっと美味いバナナを沢山食わせてやる。それまで我慢してろ」
大男「ウガガ」



包帯の男「・・・ム?」

 包帯の男は、三途の川の岸辺に居た小町に気付き、目を配る。

包帯の男「あそこの死神の女に気付かれたようだが、どうする?」
隼人「気にする必要は無い。今さら冥府の連中が動いても、奴らを止める事はできん。
   流石に俺も、あの“ギャラハン”の復活と重なるとは思わなかったが・・・
   まあ構わんさ。遅かれ早かれ、奴らとの戦いは避ける事はできないからな」

 漆黒のロボットは、マフラーを靡かせながら、さらに上空へと進んでいく。
 その行き先には、大きく切り開かれた時空クレパスが見えていた。

包帯の男「・・・あれぐらいの奴が、これからも黄泉還るのか?」
隼人「・・・間違いないだろう。この様子だと、恐竜帝国や百鬼帝国、
   邪魔大王国やインベーダー共もそう遠くない内に出てくるだろうな」
包帯の男「インベーダーもか・・・ 俺達だけで立ち向かえるのか?」

 包帯の男は、かつて自分達が戦った、ゲッター線を吸収する異形の怪物
 「インベーダー」の姿を思い出し、包帯に隠れたその顔を歪ませる。

隼人「・・・だからこそ、お前達を地獄から引っ張ってきたんだ。
   ゲッターの力で、“生と死”の境界を壊した上で連れてくるつもりだったが・・・
   素直に喜べないにしろ、奴のおかげで手間が省けたのは確かだ」
包帯の男「・・・俺達以外にも、仲間が増えるのならありがたいがな。
     俺達同様地獄にいた奴でも、ギレンやパトリックみたいな連中は願い下げだが・・・」
隼人「増やすのさ。歴史改変でも特異点でも何でも利用して、
   全く異なる歴史を辿った平行世界が増えれば、それだけチャンスは多くなる。
   ・・・特に“あの世界”に影響を与えれば、ゲッターに大きな変化が出る
   可能性も十分あるだろうしな」

 隼人はニヤッと笑い、手元の操縦桿を大きく傾ける。
 それと共に、ロボットの動きが一気に加速した。

隼人「行くぞ。三泥、地獄。お前達の世界の竜馬も待っている」

三泥(包帯の男)「おう」
地獄(大男)「ウガ」

 漆黒のロボット・・・ ブラックゲッターは、そのマントをさらに大きく靡かせ、
 今まさに閉じようとしている時空クレパスの中に消えていった・・・





 ―――――それは、スマートブレイン社の元社長・村上峡児が
 数ヶ月ぶりにその姿を見せ、緊急記者会見を行った日より、およそ11ヶ月ほど前の話――――



 

810 名前:新章/外伝 二人の皇帝:2008/11/11(火) 07:40:26
●ミケーネ闇の帝王=ギャラハン皇帝→
千年以上先の未来の闇の帝王と、現代でαナンバーズに倒された闇の帝王が地獄で邂逅。
互いに吸収し合い、更なる力を得て復活。増大した怨念のパワーで“生と死”の境界線を
破壊。かつての部下たちを引き連れ、現世に向かう。
△小野塚小町→仕事中に闇の帝王とその一味の復活を目撃。
△神隼人→ブラックゲッターを駆り、地獄からかつて平行世界で戦死した三泥と地獄を復活させる。
その目的と所属は今のところ不明。
△三泥、地獄→隼人によって、地獄から現世に帰還。

【今回の新規登場】
△小野塚小町(東方Project)
閻魔である四季映姫の部下の死神。距離を操る程度の能力を持つ。一人称は「あたい」。
二つ名は「三途の水先案内人」等。能力を使用すると、特に道の長さが変わり、距離は
見た目の距離も弄るので、近づいていようと遠ざかっていようと、一定の距離の位置に
いるように見せることが出来、追っても近づかず、逃げても離れずで人間に恐怖心を与える。
性格は明るく、江戸っ子っぽい気前の良さがある。三途の河の船頭をやっており、
幻想郷の人間を担当する事が多い。かなりマイペースで、仕事をさぼっては四季映姫に
怒られることもしばしば。船に乗せた魂との会話が、仕事中の楽しみでもある。

●地獄大元帥=Dr.ヘル(グレートマジンガー)
暗黒大将軍の死後、その後任に就いた新幹部。 CV:神弘無(スーパーロボット大戦では富田耕生)
その正体はミケーネ帝国の科学力で戦闘獣として蘇ったDr.ヘル。頭部のコクピットの中に
Dr.ヘルの上半身が収納されていて、地獄大元帥の体をコントロールしてはいるものの
地獄大元帥の体から分離することはできない。冷酷非道な作戦を躊躇わずに実行する。
武闘派の暗黒大将軍と異なり、科学者としての頭脳を駆使して鉄也と甲児を追い詰めていった。

△神隼人(真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日)
平行未来の地球における元ゲッターチームのジャガー号のパイロット。 CV:内田直哉
沈着冷静、頭脳明晰、チームの指令塔。早乙女博士殺しの張本人であり、博士の遺志を継ぐため、
敢えて竜馬に罪を着せて逃亡したが、それ故に事情を知らない竜馬から恨まれることとなる。
冷静な性格だが、時に非情な一面も覗かせる。13年後はタワーの指揮官となり、真ドラゴンの
炉心解体のために敷島博士と共に行動していた。ゲッター2、真ゲッター2を操縦。
木星におけるインベーダーとの最終決戦の直後、時空間の裂け目に突入。その先でゲッターエンペラーと邂逅。
自分たちの存在理由を悟り、流竜馬、車弁慶と共に、未来永劫の時の狭間で戦うべく突き進んでいった。
【ゲッターロボ/ゲッターロボG】の神隼人とは平行未来の同一人物。

△三泥(真ゲッターロボ!! 異聞 Try to Remember)
平行世界の地球における流竜馬の仲間。全身を包帯で覆っている男。
ゲッターロボ(単騎操縦型)に搭乗し、流竜馬と共に月から地球に帰還したが、
インベーダーに寄生された早乙女博士にコクピットごと潰され、死亡。
【ガクエン退屈男】の三泥とは、平行未来の同一人物。

△地獄(真ゲッターロボ!! 異聞 Try to Remember)
平行世界の地球における流竜馬の仲間。巨大な大男で「ウガ」としか言わない。
ゲッターロボ(単騎操縦型)に搭乗し、流竜馬と共に月から地球に帰還したが、
インベーダーに寄生された早乙女博士にコクピットごと潰され、死亡。
【ガクエン退屈男】の地獄とは、平行未来の同一人物。

 ◇ブラックゲッター(真(チェンジ!!)ゲッターロボ 世界最後の日)
  平行未来の地球で、流竜馬が月のゲッター線研究ラボの跡地に放棄されていた初代ゲッターロボを
  独自に修理・改造し、戦闘能力をアップさせたもの。戦闘力はゲッターロボGに匹敵するが、
  変形機構はオミットされている。また、本来機体色は赤だったが大気圏突入時の摩擦熱で塗装が
  こげて黒色になった。作中では竜馬しか搭乗しなかったが、コクピットが残っているため、
  三人搭乗する事も可能(スーパーロボット大戦の設定より)。
  武装は、44マグナム・シキシマSP、ストライクガン、ニ対のゲッタートマホークなど。



構想30分、執筆三日です(汗
黄泉還りの原因の描写に関しては、あくまで「数あるきっかけの一つ」であって、
闇の帝王の復活だけが黄泉還りの原因ではないという解釈でお願いします。

【真ゲッターロボ!! 異聞 Try to Remember】は、講談社から発行された
「スーパーロボット大戦トリビュート」に掲載された【脚本:今川泰宏 漫画:松本久志】による
全3話の作品です。本自体は絶版ですが、面白い作品ですので、古本屋で見かけたら
是非一読お勧めします。
ちなみに自分は、【ガクエン退屈男】は未読です(両作の三泥と地獄は多分別人です)
また、ブラックゲッターの武装はリボルテックで追加された武装も採用しています。

小町は・・・ 単にシチュ的に出したかっただけです(汗
彼女も、今後の出番があれば出したいのですが。


正直、思いついた時から「早めに書かないと風化する」と考えていたので、
勢いに任せて三日で書き上げました。
次こそ、最遊記編の仕上げに移りたいです(次回投稿文は50%程度完成してます)。

811 名前:無名の妖怪ハンター:2008/11/17(月) 18:12:49
よく考えたら、地獄大元帥とDr.ヘルは別人格でも何でもない同一人物でしたので、
>>810の地獄大元帥の解説を本スレ投稿時には以下のように修正します。

●地獄大元帥=Dr.ヘル(マジンガーZ/グレートマジンガー/スーパーロボット大戦(小説))
地下帝国を統べる悪の天才科学者。 CV:富田耕生(Dr.ヘル)、神弘無(地獄大元帥)
地中海のバードス島で古代ミケーネの遺跡を発見し、そこに残されていたロボットの技術を元に作り上げた
機械獣軍団を率いて世界征服を狙っていた。マジンガーZら光子力研究所の面々と激闘を繰り広げ、
最終的には飛行要塞グールごと撃墜され、ブロッケン伯爵と共に死亡する。その後、ミケーネ帝国の
科学力によって戦闘獣“地獄大元帥”として復活。暗黒大将軍の死後、新幹部として任に就く。
頭部のコクピットの中にDr.ヘルの上半身が収納されていて地獄大元帥の体をコントロールしてはいるものの、
地獄大元帥の体から分離することはできない。冷酷非道な作戦を躊躇わずに実行する。武闘派の暗黒大将軍と
異なり、科学者としての頭脳を駆使して鉄也と甲児を追い詰めていった。最終的には倒されたが、それでも
脳髄のみで生き残っており、千年以上先の未来でパリアッチョ(あしゅら男爵)によって、かつて兜十蔵博士が
封印した禁断のマジンガー「デビルマジンガー」の生体ユニットとして組み込まれる。その後現代へと跳躍し、
パリアッチョと闇の帝王を倒すが、兜甲児の操縦するマジンガーの最終形態「ゴッドマジンガー」によって
完全に撃破された。


そういえば、マジンカイザーのカイザーはドイツ語で「皇帝」という意味ですが、
ゲッターエンペラーのエンペラーも英語で「皇帝」という意味ですよね。
この共通点は多分偶然でしょうが、空想大戦で何か関連付けてみるのも一つの案として
頭の中にあったりします。

最遊記編の続きは、もう少し待ってください(汗

812 名前:ドミニア:2008/11/25(火) 20:00:40
ふむ… そうだなあ。
意欲的な取り組みであるだけに、他のSSと比べて展開が急な分、
付いていけない人は多そうだ。

より説明に丁寧に文をさいてみたほうがいいかもしれないな。

813 名前:無名の妖怪ハンター:2008/11/25(火) 20:26:53
>>812
意見ありがとうございます。
もしドミニア様に問題がなければ、具体的にどんな感じにすれば良いか
アドバイスお願いできないでしょうか?

814 名前:ドミニア:2008/11/25(火) 23:39:47
いや、そう言われるのは嬉しいが、知らない作品へのアドバイスと
いうのは難しいもので…

ただまあ、どんなSSにも言えるアドバイスぐらいならできるか。

自分のSSを映画としてイメージし、
次に、読む側が作品に対する予備知識ゼロだという前提で、
その映画、つまり脳の中で動画として浮かぶ、流れるイメージを、
こと細かく文だけで伝える。

風の流れ、キャラの表情、キャラの内面、etc…
そうすると、知らない作品でも、急な展開でも、
格段に読む側が入りやすくなるはずだ。

815 名前:無名の妖怪ハンター:2008/12/15(月) 21:25:58
最近某大型掲示板の石川先生の作品の考察スレッドを閲覧したら、
中々面白い考察(ゲッターロボ、虚無戦記、魔獣戦線の関連性)を見つけましたので、
ここに転載した上で、独自考察してみたいと思います(以下リンクは元の書込み)。
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1218405788/214


 大元の宇宙(高度に発展した文明あり)←時天空が侵略
 ↓
 とりあえず勝ち目がないので、人工的にビッグバンを起こして、
 子宇宙(ベイビー・ユニバース)を沢山つくりドサクサ紛れに逃走。
 大元の宇宙の住民はそれぞれ子宇宙の発展の方向付けをやった後姿を消す。
 (死亡というよりその宇宙に溶け込んだ的イメージ)
 ↓
 そのうち一つはゲッター線により生物と機械が融合しつつ際限なく進化する世界(ゲッターの世界)
 また一つは輪廻転生と生命進化により空間支配等の超能力を強化していく世界(虚無の世界)
 別の一つは生物学的進化により超常的戦闘能力を獲得する世界(魔獣の世界)
 等など、子宇宙ごとに異なった方向性に発展して時天空の再襲来に備えている。
 ↓
 子宇宙同士は光速以上の速さで遠ざかるので、空間として地続きではあるが互いに因果地平の彼方に
 隔離された状態であり、個々の宇宙の住人は互いに知覚は不可能。逆に、それを知覚可能となった場合に
 ステージがあがり、大元の宇宙の住民と同等の力を得て時天空への抵抗が可能になる。


 
個人的な意見、この考えは空想大戦に対する三作品の考え方にできそうな気がしました。
ゲッターロボ、虚無戦記、魔獣戦線の内、ゲッターロボは石川先生が書いた漫画以外にも
アニメ、OVA、ゲーム、別の人の漫画と、様々な派生作品が出てますが、上記の考察を加えて
ゲッターロボの派生作品は、ゲッターの進化の可能性を広げるために無数に分岐された平行世界
という解釈を思いついたところ、以下の様な考察を考えました。

空想大戦の現代地球では、70年代のアニメ版ゲッターロボが世界観に加わっていますが、
アニメ版ゲッターは、漫画やOVA程ゲッター線の超常的なな干渉を受けていません。
そこに、以前リクスレの方でドミニア様が言ってました考察を踏まえて思いついた考察ですが、
「混沌状態にある空想大戦の世界の影響を与える事で、未だゲッター線がエネルギーとしてしか
 発現していない(要するに新たな進化の可能性が大きい)アニメ版ゲッターロボに
 新たなる進化を促す為、平行世界の収束によって空想大戦の世界観が生まれた際に
 ゲッター線の意志が意図的に空想大戦にアニメ版ゲッターを交えた
という案はどうでしょうか?

実際、同じく様々な作品が混在しているスパロボでは、本来のアニメ版に加えて
明らかにゲッター線が強く干渉していますし、もし反対意見が無いのでしたら
こういった案を自分のSSにおいて少し描写したいのですが、どうでしょうか?

816 名前:無名の妖怪ハンター:2008/12/15(月) 22:17:15
P.S
【虚無戦記】と【真説・魔獣戦線】では、共に以下の様な作中描写があります。

■虚無戦記
以下、作中の台詞をそのまま引用

「人間は時間をかけて進化する兵器なり!!
 これより何百年何千年の時をかけ、多くの戦いを試行錯誤して完成してゆく兵器なり!!
 人間は宇宙にでた時、敵を理解し、自分達の目的に気がつく生物兵器なり!!」

 
■真説・魔獣戦線
作中の台詞によると、宇宙の外に広がる空間“時天空”に対抗するために
「大いなる意志」が行ったビッグバンの爆発によって誕生したのがこの宇宙。
以下、作中の台詞をそのまま引用
 

「原始的だが分子構造体を組み合わせ、時天空を攻撃する生物体を作り出す!!」

「遺伝子を次々と組み合わせ、進化する戦闘的な種がいい!!」

「われわれのような意識体ではなく! おのれら同士が喰い合う種がいい!!」

「喰い合う事によって強くなる、破壊せよ、同胞を殺せ、武器を作りあげろ」

「その中で生き残った種が進化を繰り返し、星々を食う魔物が生まれてもいい!!」

「兵器を使い・・・ 宇宙を消滅させる機械のバケモノでもいい!」」

「しかし、そいつらには自滅とするというリスクがつきまとうぞ」

「かまわぬ、そしたらまたイチからやりなおせばいい」

「ビッグバンが・・・ おさまるまでに・・・ 作りあげろ・・・」

 
上記の内容から考察すると、
■星々を食う魔物→ラ=グース
■宇宙を消滅させる機械のバケモノ→ゲッターエンペラー
という解釈も可能で、これらの作品の背景が繋がるという解釈です。

漫画版「真」や「アーク」におけるゲッターエンペラーの行動も、上記と>>815の考察に合わせれば
色々と解釈することが可能ですし。

817 名前:無名の妖怪ハンター:2008/12/27(土) 01:17:28
特に質問などでは無いですが、思いついた事をチラシの裏程度のつもりで書いてみます。
 

以前自分は談話室の>>794で、ジョジョ四部メンバーと東方の紅魔館メンバーを激突させる案を書き、
ドミニア様や赤い雨様からも色々と助言を頂きました。
この案自体は現在も今後のSSの構想として執筆する予定ですが、最遊記編とMMR編の執筆の気休めで
少し色々考えたところ、ここで一つ思いついた事がありました。

・・・というのも、そのSSにおいて【岸辺露伴 vs レミリア・スカーレット】という対戦カードを
考えたのですが、ここで露伴に加え、加勢させたいキャラが出てきたんです(笑

そのキャラを明かすと、【コミックマスターJ】のジ・エンドこと“延道断”です。
彼自身は露伴と同じ漫画家ですが、原作ではまさに人外レベルの戦闘能力を発揮しており、
空想大戦のシリアスな戦闘に加えても、違和感はないかなと思った次第です。

ただ、この案をそのまま通すと【2対1】の構図になってしまうのですが、
・・・何と言うか、個人的にはそれはできれば避けたいんですよね(苦笑
(男二人で女一人を攻撃するのもアレな他、“二人がかりじゃないと倒せない”的に描写するのが少し嫌)
という訳で、レミリア側にも誰か加勢させる予定なのですが、紅魔館メンバーから選出したところ、
美鈴と咲夜は億泰&仗助と交戦するので省き、残ったキャラから選考してパチュリーも考えたのですが、
仗助のスタンドの持つ【壊れた物体、負傷した生物を瞬時に元通りに直す・治す】能力の有効性から
SSの内容的に多少のムチャをしても、各キャラの状態は大丈夫だろうと考えた結果・・・
・・・ここは思い切って、レミリア側の加勢キャラはレミリアの妹のフランドール・スカーレットにしようかと考えています。

つまり、【岸辺露伴&ジ・エンド vs フランドール姉妹】という「最強漫画家 vs 吸血鬼姉妹」といった
若干カオスになり気味の対戦カードにしようかとかなり本気で考えていますが、よろしいでしょうか?
何か意見や質問がありましたら、遠慮なくお願いします。
 

P.S
以前リクスレの方で【鬼神隊】なる部隊を登場させる案を言ったことがありましたが、
あれから時間が経過した結果、今後のSSの構想が大きく変わっていったこともあり、
とりあえず今は“ボツ”の形にしようと考えています・・・ 済みませんでした・・・

・・・というか、この案で出そうかと考えていた遊戯王の牛尾、思いっきり5D'sで再登場したし(爆

818 名前:一般兵A:2009/01/03(土) 15:06:06
前々から、名前だけは出していた新宿編の構想です。
メモ書き程度で、もうしわけありません。

ssで取り扱う作品は、奪還屋とシティーハンター。
新宿が舞台の作品に関して、ちらりと言及できればと思っております。

内容は、ホンキー・トンクにシティーハンターのキャラが、
キャッツ・アイに奪還屋のキャラが行くというものです。
まぁ、話と話の間にある閑話のような形になるかと。

なお、空想大戦における「新宿」は
・表向きは我々の世界の新宿と変わりは無い
・ただし、裏では無限城の住人を始めとする強者が活動している。
・歌舞伎町=神室町    (龍が如く基準)
・無限城は新宿のシンボル(ゲットバッカーズ基準)
というのを考えております。

時間軸は、ドミニア様が以前構想として語った香と香瑩を
救出する話と、今後執筆が予定されているドラゴンハント篇の間。

判り易く書くと、

          香&香瑩救出篇


      正道会(台湾系マフィア)の新宿を舞台としたクーデター(エンジェルハート1〜3巻)

              ↓
             
             本SS
  
              ↓
          
          ドラゴンハント編

にしたいと考えております。

以前、ドミニア様に相談したいと書き込んだのは、ライダー編以上に、
ドミニア様の書かれたアイディアなどを使っているため、
許可をいただきたいと思ったためです。
あくまでまだ構想段階なので、ドミニア様の許可がいただけなければ、
変更してssを書きたいと思っております。



819 名前:ドミニア:2009/01/03(土) 17:50:39
817 名前:無名の妖怪ハンター
>【岸辺露伴&ジ・エンド vs フランドール姉妹】
私は東方に関する知識はニコニコ程度のもので、コミックマスターは全然知らん。
なので安易に大丈夫と断言する事は出来ない。
まあそれを踏まえた上で敢えて言うなら… キャラを崩さないならいいんじゃないか?

もしおかしい方向に行ってしまったとするなら、作品を知っている他の面々が指摘してくれるだろう。
私は貴殿を信頼しているので、その心配はないと思うがな。



>>818一般兵A殿
>前々から、名前だけは出していた新宿編の構想です。
>メモ書き程度で、もうしわけありません。
いやいや。

>内容は、ホンキー・トンクにシティーハンターのキャラが、
>キャッツ・アイに奪還屋のキャラが行くというものです。
ほほう。それはそれは… 興味深い。

>なお、空想大戦における「新宿」は 〜 というのを考えております。
ふーむ、まあだいたいそんな感じになるかな。
…ん? 確か奪還屋の世界は全部バーチャルだとかじゃなかったか?

時間軸は、ドミニア様が以前構想として語った香と香瑩を
救出する話と、今後執筆が予定されているドラゴンハント篇の間。

>香&香瑩救出篇
これを覚えてくれているだけでも嬉しいな。

では参考までに、元のエンジェルハートと、救出篇後のシティーハンター勢との違いを。

@香=真琴(アニメ・時をかける少女)の一日一回タイムリープ能力のおかげで交通事故を回避。
   ただし青龍だのなんだので結婚式は延期。未婚のまま娘(もちろん香瑩)ができることに。

A香瑩=AHどおり飛び降りるが、瀬尾晶の決死のダイビングで心臓串刺しは免れる。
    しかし出血多量のため、香が輸血。ここで香の心臓ではなく香の血が香瑩に入る。
    これで香瑩がAHのように香化。ハンマーが二倍になりました(ぉ

B冴羽遼=香が死ななかったのでCH休業せず、掲示板もそのまま。
     一応CH時代状態なので、AHのようなすぐ腰痛や息切れ等はない。

B(ちなみに)瀬尾晶=全身打撲&数箇所骨折(ぇー

>正道会(台湾系マフィア)の新宿を舞台としたクーデター(エンジェルハート1〜3巻)
これについては、一年も早く香瑩が助けられてしまったので、青龍のボスもその瞬間に動く。
よって当然、かねてよりの計画だったボス(性格には弟)の暗殺も実行できない。
つまりボスの弟さんもこの話ではとりあえず存命だ。

そして劉信宏はAHの流れに沿って仲間になる(ボスも撃ってないし)
まあ、ここら辺は敢えて描写するまでもないだろうな。

ああそうそう、あくまでCH基準だから海坊主は日本人だし、美樹も大人だぞ。

>にしたいと考えております。
ふむ、いいんじゃないか? 反対する理由はないな。むしろ面白そうなクロスは大歓迎だ。

820 名前:無名の妖怪ハンター:2009/01/03(土) 21:41:15
 
>>818 一般兵A様
 
>内容は、ホンキー・トンクにシティーハンターのキャラが、
>キャッツ・アイに奪還屋のキャラが行くというものです。
>まぁ、話と話の間にある閑話のような形になるかと。
なるほど。どんな話になるのか非常に楽しみです。
ただそうなると話の繋がり的にも、赤い雨様にミズチ編のSSを早めに本スレに投稿してほしいところですが・・・

>なお、空想大戦における「新宿」は
>・表向きは我々の世界の新宿と変わりは無い
>・ただし、裏では無限城の住人を始めとする強者が活動している。
>・歌舞伎町=神室町    (龍が如く基準)
>・無限城は新宿のシンボル(ゲットバッカーズ基準)
>というのを考えております。
自分もそれでよろしいかと思います。
 
 
>>819 ドミニア様

>私は東方に関する知識はニコニコ程度のもので、コミックマスターは全然知らん。
>なので安易に大丈夫と断言する事は出来ない。
>まあそれを踏まえた上で敢えて言うなら… キャラを崩さないならいいんじゃないか?
了解しました。その部分に気をつけて構想を進めていきます。

>もしおかしい方向に行ってしまったとするなら、作品を知っている他の面々が指摘してくれるだろう。
>私は貴殿を信頼しているので、その心配はないと思うがな。
ドミニア様の心遣いに感謝します。
なるべく問題が出ない様にはしたいですが、いざとなったら協力をお願いするかもしれません(汗

>…ん? 確か奪還屋の世界は全部バーチャルだとかじゃなかったか?
以前一般兵A様が以下のような案を出していました。

公式ファンブックによると、奪還屋の世界はブレイントラストという科学者の集団が作った「倉庫(アーカイバ)」というコンピューターのなかにある
現実世界のバックアップ……「造られた世界」とされています。
赤い雨さまによると奪還屋は原作準拠とのことなので、空想大戦の世界もまた「造られた世界」ということになるのかと思いました。
あるいはアーカイバは「世界」を作っているはずが、実はこの空想大戦の「世界」を観測していたにすぎなかった……というのも考えられますが。


821 名前:一般兵A:2009/01/04(日) 18:24:02
>>819 ドミニア様
>…ん? 確か奪還屋の世界は全部バーチャルだとかじゃなかったか?
これに関しては、>>820で、無名の妖怪ハンター様が書かれたとおりです。
赤い雨様の「奪還屋側は、原作終了後の時間軸」という書き込みを受けて、
考えてみました。
つまり、空想大戦における奪還屋の世界観は、「倉庫(アーカイバ)」は世界を
造ったのではなく、空想大戦の世界を観測していたにすぎなかったということになります。
ドミニア様が、「空想大戦の世界は、全ての世界の基盤」という考えを
書かれていたので、先述した考えでも大丈夫だとは思うのですが……。

>では参考までに、元のエンジェルハートと、救出篇後のシティーハンター勢との違いを。
ありがとうございます。
ええと、クーデターは未遂か、もしくは起ったけれど謙徳さん(ボスの弟さん)は無事という
解釈でよろしいのでしょうか。
クーデターのときに、青龍部隊がうっかり無限城に誘い込まれてひどい目に……なんて話も
考えましたが、出す機会はなさそうです。

>真琴(アニメ・時をかける少女)の一日一回タイムリープ能力のおかげで交通事故を回避。
以前は、ザカーリとパタリロが救ったという設定だったような。

>ふむ、いいんじゃないか? 反対する理由はないな。むしろ面白そうなクロスは大歓迎だ。
ありがとうございます。


>>820 無名の妖怪ハンター様
>なるほど。どんな話になるのか非常に楽しみです。
>ただそうなると話の繋がり的にも、赤い雨様にミズチ編のSSを早めに本スレに投稿してほしいところですが・・・
>>818では書きませんでしたが、奪還屋側の時間軸は、ミズチ編の前か後か決めかねています。
ssには、蛮と銀次は出ない予定なんですが。

822 名前:ドミニア:2009/01/30(金) 18:40:26
本当にカスカスの記憶だが、一応書き込む。


>●メガゾーン23の世界観はスパロボDの世界観にどんな形で入っていましたか?
>(本スレ2によると平行世界っぽいですが、どんな感じなのかもう少し詳しく教えて頂けると幸いです)
ブライト達が宇宙を漂っていると向こうからすごく大きい艦が接近。
メガゾーン内で戦闘を繰り広げる省吾とBDを発見。
1話の中で省吾はイブ見つけるわ東京がニセモノと知るわと超スピード展開。
そして更にブライト達との出会いで、ブライトの世界と省吾の世界が平行宇宙らしいということが判明。
省吾はこりゃあBDと闘ってる場合じゃないわと早々にブライトと共闘する事にする。

>●B.D.は条件次第で仲間になるらしいですが、どんな経緯で仲間になってましたか?
すまない事にほとんど覚えてないが、彼らが登場する18話で撃墜すれば仲間になったはず。
入る時は、もうメガゾーンの事だけで争っている場合じゃないというgdgdな理由だったかな。

>●スパロボDのエンディングでは、メガゾーン関連のキャラの顛末はどうなってましたか?
省吾はイブと共にこれからの事を考えようぜな雰囲気に、BDも政治方面で頑張ることになった。

>●ライトニングら“トラッシュ”のメンバーは、シナリオ面ではスパロボの部隊に同行してましたか?
>(戦闘演出での出演みたいなので同行してた事にはなるんでしょうが、部隊の一員として
> インターミッションに出てたかどうかが気になりました)
インターミッションにも全然出ていなかった記憶があるが、戦闘画面で出て来ることを考えると、
シュラク隊と一緒でラー・カイラムには乗っていると見える。

>●Vガンダムの勢力がメガゾーン関連の機体を使用してたらしいですが、どんな経緯で入手してましたか?
ドゥカー・イクがメガゾーン内からお持ち帰りしたガーランド機体を部下に使わせていたのがそうかな。

>●その他、省吾や由唯は他作品のキャラと何かクロス要素はありましたか?
省吾はドゥカー・イクに無駄な対抗意識を燃やされていた。
同じバイク機体同士でライバル心でも生まれたのだろう。


こんな程度ですまん。

823 名前:無名の妖怪ハンター:2009/01/30(金) 20:05:37
 
>>822 ドミニア様
メガゾーン関係の質問応答、ありがとうございます。

>1話の中で省吾はイブ見つけるわ東京がニセモノと知るわと超スピード展開。
>そして更にブライト達との出会いで、ブライトの世界と省吾の世界が平行宇宙らしいということが判明。
>省吾はこりゃあBDと闘ってる場合じゃないわと早々にブライトと共闘する事にする。
原作の設定上、空想大戦に出すとしたら平行世界扱いでしょうが、マジンガー組などの
スパロボD参戦組とは面識があって良さそうですね。

>すまない事にほとんど覚えてないが、彼らが登場する18話で撃墜すれば仲間になったはず。
>入る時は、もうメガゾーンの事だけで争っている場合じゃないというgdgdな理由だったかな。
なるほど・・・ とりあえず、B.D.は出すかどうかは未定ですので、頭に入れておきます。

>省吾はイブと共にこれからの事を考えようぜな雰囲気に、BDも政治方面で頑張ることになった。
これから察するに、省吾達はメガゾーン23に帰還したと解釈してよろしいのでしょうか?
それによって、今後のメガゾーンが登場した時の描写が変わるかもしれませんので・・・

>インターミッションにも全然出ていなかった記憶があるが、戦闘画面で出て来ることを考えると、
>シュラク隊と一緒でラー・カイラムには乗っていると見える。
なるほど。では、彼らも鉄也やブライトと面識があっても問題はなさそうですね。

>ドゥカー・イクがメガゾーン内からお持ち帰りしたガーランド機体を部下に使わせていたのがそうかな。
>省吾はドゥカー・イクに無駄な対抗意識を燃やされていた。
>同じバイク機体同士でライバル心でも生まれたのだろう。
Vガンダムは詳しくはないですが、量産型ガーランドのデータ辺りが流出してるかもしれませんね。
 
 
自分の考えてる構想では、省吾とトラッシュのメンバーを助っ人的なポジションで、
他のロボットアニメのキャラ(考案中)と一緒に出す予定です。
SSの開始前に、空想大戦の物質界に送られた経緯の説明はするつもりです。
省吾とトラッシュ以外のキャラは・・・ 実際に執筆する時まで出すかどうか考える事にします(汗

824 名前:騎士王と聖処女と円卓の騎士達・予告篇(後):2009/02/12(木) 04:06:37



      


            そして、更なる絶望の闇が訪れる……!!




  ◇    ◇




士郎「全部、策略だったっていうのか…!!
   ジャンヌ達とわざと争わせて、俺達を両方とも自滅させようって…!!!」

言峰「ふ… この程度を策略というのか? 貴様は」

 大木の枝の上に両足を落ち着けながら、言峰は語る。


言峰「甘いな、甘いぞ衛宮士郎。
   真の策略とはな、二重三重四重にと配置して、ようやくそう呼べるのだ」
   
士郎「な… に…?」

言峰「確かにジャンヌ軍と徹底的に殲滅仕合い、滅びていてくれれば楽ではあったがな。
   それも所詮は只の茶番。これから幕が上がる最高の惨殺劇(ショー)の前座に過ぎん。

オル・ゴール「そしてそして! 物語のラストを飾るのは、アナタ達の絶望の悲鳴(オーケストラ)!!
       劇場は鮮血の朱に彩られ、アナタ達は死という名の暗闇の幕に包まれ、抱かれ…
       そして墜ちるのデスよ!! 地獄よりも深い永遠の闇に!!!」


          (ポロロン♪ ポロロン♪)


 オル・ゴールの竪琴の調べと共に、周囲の暗闇から新たな人の影が現れ、言峰の下に集合する。

 その数、ざっと十数人か。
 集団で全身を覆う形で漆黒のフードを纏った姿は、おぞましいまでの妖しさを内包していた。


言峰「さあ… 懺悔の時間だ。己の罪を告白し、そして… 殺されるがいい!!
   そして購(あがな)いとしろ。自分が殺した者への、救わなかった者への!!!」




  ◇    ◇

 

小ギル「……!!」

セイバー「……っ!!?」

 セイバー。ギルガメッシュ。
 第四次聖杯戦争を知る二人だけが、その仮面の者達に見覚えがあった。


 そして…


凜「父… 様…?」

桜「え……?」

 


  ◇    ◇



セイバー「あ… ああ……!?」

 騎士は己に誓った筈であった。
 この身に何があろうと、何が起ころうと、絶対に… 士郎を守るのだと。守りきるのだと。

 彼女の決意は本物だった。
 そしてそれは、如何なるものにも塗り変える事敵わぬ、不変の志だった。

 再びイスカンダルや、そしてランスロットと相対し心を揺るがされても尚、
セイバーは士郎の為に闘う意志を、一瞬たりとも歪ませることはなかった。

 絶対の不屈。それこそが幾多の戦い、試練を士郎と共に乗り越えた、セイバーの覚悟。

 その…… 筈だった。


 しかしその彼女が、目の前に現れた第三の存在を目にした瞬間。
 消耗していながらもあれほど力強く彼女を奮い立たせていた覇気は、霞の様に掻き消えてしまったのだ。

 ろくな思考もままならない状態で、なお手にある剣だけは落とさなかったのは、
その身に刻まれた騎士の英霊である誇りであろうか。


セイバー「貴公は…」 

 だがもはや、剣がその手にあろうとなかろうと、何の意味もない。
 いかに強くとも、戦う心を失ってしまった時点で、騎士も剣も全て無力。

 今のセイバーを打ち倒すことは、棒を持った少年にすら簡単だろう。

 それほどまでに、セイバーの戦意を一瞬で喪失させる、その相手は────


セイバー「モード… レッド…」




  ◇    ◇




            決意をした筈だった。闘える筈だった。

             彼女の前に現れた、彼女の原罪。

     それはかつて彼女が、人ではなく王であろうとしたが故に死なせた者。

       人ならざる不貞の子。しかし彼女の血を継いだ、唯一の息子。

               最期の一時、蘇る記憶。

         割れた仮面から現れた顔。霧散した涙。砕いた命。               

        全ての記憶が幾億の刃となり、セイバーの心を切り刻む。




  ◇    ◇




             (ザシュッ……!!)


葛木「ぐぅっ…!!」

 正面の一体を潰したその次の瞬間に、死角から葛木の背に刺さる、2本の黒短剣(ダーク)。

メディア「宗一郎様!? 宗一郎様あぁっ────!!」




  ◇    ◇




子ギル「いけない…! 他の皆さんが…」

オル・ゴール「おおっと? 余所見運転は感心しませんネェ♪」



          アアアアララララライッ!!!
イスカンダル『AAAALALALALALAIE!!!』

子ギル「っっ…!! しまっ…」


        (ド ゥ ッ …… !!!)



 小さき英雄王の仲間を気遣う心が、決して油断を晒さぬ筈のその身に、致命的な油断を作った。

 その瞬間、ギルガメッシュはヴィマーナと共に、一瞬にて征服王の神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)の
軌道に吸い込まれるように呑まれ、途端、強烈で重すぎる衝撃に為す統べなく弾き飛ばされる。

 美しくも荘厳なる姿を、哀れにも踏み潰された玩具の如く変形させ、墜ち行くヴィマーナ。
 そして小さき英雄王もまた、力なく宵闇の森の中へと────




  ◇    ◇




            (ザ… グッ────!!!)


セイバー「ぐっ────!!!」

 アーサー王を滅ぼす為に造られ、唯一の彼女を滅ぼしたその結末を内包する絶対の剣。
 その剣の撃が、回避に遅れたセイバーの体を、深く貫いた────


士郎「セイバー!? セイバぁあ────────!!!!

 駆け寄ろうとする士郎だが、周囲を囲む無数の影がそれを許そうとしない。


セイバー「がっ… ふ…」

 無様に転がり、倒れ付しながらも、力なくも尚、目前のモードレッドを見上げるセイバー。

 その貌に、戦士のそれなどどこにあろう。
 もはや一吹きで消え去りそうな、深い悲しみに彩られた脆く儚きそれは───

 
セイバー「そんなに… 私が、憎いか…? モード、レッド…」

 セイバーの問いに、仮面の騎士は応えない。
 ただ、月光に照らされ仮面の奥から光る眼光だけが、その問いの答えを宿している。


セイバー「ならば、この首は… 貴殿にやろう。元より私は子殺し。断罪は当然だ」


セイバー「だが、それは私の罰。貴殿も騎士の誇りがその身に欠片でも残っているなら…
     関係なき者に刃は向けるな。シロウや、リン… 他の皆は、私達の確執とは何の関係ない。
     

モードレッド「……───イイダロウ。ワタシノ望ミハ、元ヨリ貴様ノ命ヒトツ…
       周リノ雑兵ナド、興味ハ、ナイ」

 モードレッドの剣が、頭上高く掲げられる。
 かつて、アーサー王がモードレッドの仮面を砕き、その命を奪った、振り下ろしの一撃。

 それが永い時を超えて、今度はセイバーの命を奪うとどめの一撃となろうとしている。


セイバー「………」

 死の直前とは思えぬ穏やかな顔で、最後にそれを見据え、すっと彼女は目を閉じる。

 “すみません、シロウ”

 誰にも聞こえぬ小声で、静かに一言だけ呟きながら。


モードレッド「死、ネ……!」

 そして剣は、無慈悲に振り下ろされた───



  ◇    ◇



           卑劣なる幾重もの周到な罠と、強大なる敵の戦力。

  ジャンヌ軍との戦いにより疲弊した英霊、戦士達は、一人、また一人と追い込まれ、倒れていく。

           そして、騎士王の命までもが終えようとしていた。
                





                 ─── その時 ────




  ◇    ◇




言峰「これは…!?」

オル・ゴール「妖精ですネエ。それもすごい数の」

 言峰の驚きは至極尤もである。
 幻想界出身のオル・ゴールにとって、突然の妖精の群れはただの警戒対象でしかない。

 しかし物質界では、少なくとも魔術協会の見識では。
 妖精(elemental)… それも四大元素の四精霊が、景色の色を変える程まで出現するなど、有り得ない事だった。

 物質界が現代の科学の世界に至る過程で失われたもの。
 遥か中世にその姿を消した多くの幻想種の一つとして認識されていた筈の存在。


 そして、その中心に現れるは───

モードレッド「……!?」

ランスロット「……───! ヤツ、ハ…」

セイバー「!? まさか…!!?」




  ◇    ◇




 魔術師と、英霊と、死者が戦い殺し合い、精霊が漂う。
 この森は、既に異界だった。
 

氷室「こんな所で何をやっているのだ? 衛宮」

士郎「え────……?」

 そんな危険な森の中
 彼女は、何気ない散歩道の途中のように、話しかけてきた。




  ◇    ◇





           中世に在る筈の忠義の騎士と、何かが違う同級生。

           在り得ない筈の二人の登場が、変えるものとは……




 

氷室「衛宮。イージス理論というのを知っているか?
   “何物をも通さぬ無敵の盾があれば、最低限の力でも敵を倒せる”。
   そんな単純且つ、絶対の理論だ。しかし世界最強の盾は…」

士郎「いや、氷室… 今はそんな話してる場合じゃ」

氷室「まあ、任せておきなさい」

 そう言ってすいと掲げた左腕には、盾の紋章を象りし令呪が淡く輝きを放っていた。


士郎「っ!? それは…!」

氷室「魅せてやれ、ガーディアン。
   汝が最強の盾であることを証明せよ」

ガーディアン「…………イエス。マスター」

 その時、森の中の巨木の一つが、大きな鉄の摩擦音を響かせながら動き出した。
 いや… 巨木と思い込むほど、あまりに大きく、あまりにも無機質で、あまりにも重厚な鎧。

 現れたそのサーヴァントは、あまりにも巨大(ラージ)だった。




  ◇    ◇





セイバー「べディ… ヴィエール…?」


ベディヴィエール「はい。ようやく貴方の元へ馳せ参ず事が出来ました。
         此度こそ、私は王の…」

パック「うん? …おおっと、ベディっち! ヤバイよ、ヤバイ!!」

 突然の乱入者であるベディヴィエール達への警戒の気配と、圧倒的な殺意。
 それが、セイバー達を囲むようにして、四方八方から放たれている。


セイバー「ベディヴィエール… 
     いかなる奇跡で貴殿がここにいるかはわからんが、今ここは…」

ベディヴィエール「心配は無用です。王。
         私は貴方をお救いする為に、長い旅路を越えて来たのです」

セイバー「長い… 旅路?」


ベディヴィエール「…パック君。早速だが、準備はいいかい?」

パック「おうよ! このパック様の超絶指揮に任せとけーい!!
    いよぉっし!! サラマンダー隊集合!! ノーム隊共に整列〜〜〜!!」

ベディヴィエール「今こそ、円卓の誓い果たす時……」

 パックを先頭として精霊達が集い、
 ベディヴィエールもまた、幻想的に輝く鞘から蒼銀の騎士剣を抜き放つ。

パック「とっつげきぃぃ〜〜〜〜〜!!!!」




  ◇    ◇




        混沌を内包し、更に激しさを増していく戦い。

       ぶつかり合う善と悪。光と闇。その行く末は……?




  ◇    ◇




小牟「こ〜のぉ〜街は〜♪
   戦場ぉ〜〜〜♪ だからぁ〜〜〜♪」

零児「洒落にならんから、やめろ」




  ◇    ◇




        この二人も、がんばります。



825 名前:ドミニア:2009/03/13(金) 01:30:16
リクエストがあったので、現時点構想でのヴェディのステータスを。


【サー・ヴェディヴィエール】

CLASS 

    人間

マスター =湖の貴婦人
真名   =サー・ヴェディヴィエール
性別   =男性
身長・体重=??/??
属性   =秩序・善


筋力 ━ ━ ━ ━  B+  魔力 ━ ━ ━    C
耐久 ━ ━ ━    C   幸運 ━ ━ ━ ━ ━ EX
敏捷 ━ ━ ━ ━  B   宝具 ━ ━ ━ ━ ━ A+


【保有スキル】

             妖精魔術:A++
      妖精郷において湖の貴婦人直々に習得したもの。
 四大精霊と対話し、地水火風を操る工程をシングルアクションで行使する。


            精霊の加護:EX+
     元より精霊に好かれているサーの加護はAクラス。
  それに更に湖の貴婦人本人がもたらす最大の加護が追加されたもの。
   その祝福は戦場にのみならずあらゆる場所で幸運を呼び寄せ、
その上彼の近辺の人まで幸運値が上がる。ただし、邪心を抱き近寄る者は不幸になる。
      

              森の心:A
 生まれついて虫、草花、動物、精霊といった自然発祥の存在に好かれる性質。
    時には幻獣などの幻想種の類との意思疎通、共闘も可能とする。

826 名前:あぼーん:あぼーん
あぼーん

827 名前:名無し子猫:2009/04/05(日) 11:44:10
>>816
その辺りについては皆さんは他作品との関連性を指摘していますが
俺はそれ以上に「単なる読者サービス」というのが大きいんじゃ?
と心の半分では思っているんですよ。
魔獣戦線は無理に虚無らせなくても独自の話として終わらせた方が良かったのではないかと。

まあ、それも作者とそれを取り巻く環境の都合で仕方の無い事なのかもしれませんがね。
もし「少年キャプテン」での魔獣戦線の再開が何の滞りも無く進んでいたとしたら
今頃漫画界は違ったものとなっていたと断言出来ますね。何と心惜しい事か……

828 名前:無名の妖怪ハンター:2009/04/05(日) 23:36:10
>名無し子猫様

>俺はそれ以上に「単なる読者サービス」というのが大きいんじゃ?
>と心の半分では思っているんですよ。
確かにそう言う側面もあるかもしれませんね・・・

ただ、あくまで個人の意見ですが、空想大戦は複数作品のクロスSSで成り立ってますし、
クロスオーバー二次創作の観点としては、作品と作品に接点が示唆されていたら、
可能であれば何らかの形で関連付けてみたいという気持ちが自分の中にあるんですが(苦笑

>もし「少年キャプテン」での魔獣戦線の再開が何の滞りも無く進んでいたとしたら
>今頃漫画界は違ったものとなっていたと断言出来ますね。何と心惜しい事か……
確かに、あの物語が続いていたらどうなっていたか、少し気になる気もしないでもないですよね・・・
とりあえず現状としては【新兵衛解体記 妄霊変化】の単行本収録を望んでおります(爆
 
 
P.S
>>817の件、正直没にしようかどうか迷っていたり・・・
いっそのこと露伴とレミリアのみ他のメンバーとは別に、特殊ルールでの戦闘にするかも・・・
ジエンドは好きなキャラなので、別の形で出したいですが。

829 名前:無名の妖怪ハンター:2009/04/12(日) 10:43:41
[jpg][削除](19KB)
【ロボバルタン】
かつて地球を襲ったバルタン星人の能力を防衛軍が解析し、建造した
機動兵器。作中におけるパイロットは真壁竜馬(ムサシの高校の同級生)。
戦闘能力は非常に高く、カオスバグをほぼ瞬殺するほど。
カオスヘッダーに乗っ取られ、真壁を乗せたまま暴走してしまい、
最終的にはコスモスに真壁を奪回され、撃墜された。
ファイルナンバーは「A56-7W」。

■作中で確認できる武装
・60mm機関砲空
・対地短距離ミサイルを装備
・ハイパードリル(右手のハサミが変形するドリル)
・ブレード状の左手(劇中では武器としては使わなかったが、明らかに戦闘用)
・レーザー(胸の発光板から発射。ブレストファイヤーっぽい)

830 名前:無名の妖怪ハンター:2009/04/12(日) 10:46:43
[jpg][削除](18KB)
前述のレーザー武器。名称は不明。
カオスバグを瞬殺したが、コスモスのバリアには防がれていた。

831 名前:無名の妖怪ハンター:2009/04/12(日) 10:49:43
[jpg][削除](21KB)
ロボバルタンのファイターモード。
人型形態と戦闘機形態の双方で飛行は可能でしたが、機動性だけなら
こっちの形態の方が高そうな気もします。

832 名前:無名の妖怪ハンター:2009/04/12(日) 10:56:12
[jpg][削除](14KB)
【未確認生命体第34号「メ・ガベリ・グ」】
メ集団のペリカン種怪人。大きな翼で高速飛行し、翼で相手を切り裂く。
ゲゲルの内容は「対象を切り裂いて殺害し、その手首を規定数集める」というもの。
人間体はフードを着用した青年。

833 名前:無名の妖怪ハンター:2009/04/12(日) 11:06:19
[jpg][削除](21KB)
【G2】
G3以前に製造された自律兵器。音声認識のコントローラーから命令を下して操る。
戦闘力だけならG3-Xを上回るものがあるらしいが、AIの自律性に大きな欠陥があり、
人間の命令を聞かず、敵になるか味方になるか不安定であり、結果封印された。
(かつて大きな被害を出した模様)
超能力者の少年が展示されていたものを無断で操るが、その際にアンノウンが襲撃。
圧倒的火力で攻撃させるが、前述のAIの問題から制御不能になってしまう。
最終的にはアンノウンに操られてしまうが、アギトとG3-Xにより破壊された。

834 名前:無名の妖怪ハンター:2009/04/12(日) 11:09:45
[jpg][削除](17KB)
非戦闘時におけるG2の格納状態。
攻撃命令が下されると同時に、上記の戦闘形態となる。
パワーはアギトと張り合うほど。

835 名前:無名の妖怪ハンター:2009/05/21(木) 10:40:32
 
■空想大戦・SS草案用 マジンガーシリーズ独自考察

※この考察は、あくまで各種媒体の作品の設定を独自に纏めた上の考察であり、
 マジンガーシリーズおよび、空想大戦における公式な設定という訳では無いです。
 
 
数十万年前もの昔、地球には火星やフリード星、ベガ星にも行けるまでの科学力を持った
シグマ文明」と呼ばれる文明が存在していた。
フリード星人とベガ星人は、その時代に各惑星に移住した地球人の末裔であり、
(ベガ星人は、資源豊富なベガ星開拓の為に遺伝子改造された罪人の末裔)
シグマ文明最盛期の頃、グレンダイザーとラーガが建造。
フリード星にダイザー、地球にラーガが一体ずつ守護神として配置され、平和を維持していた。

やがてシグマ文明は衰退していき、数十万年の時が流れた頃にはその存在も忘れ去られていた。
それと同時に、過去に遺恨を持っているベガ星は、他惑星への侵略の準備をする。
【桜多吾作版・UFOロボ グレンダイザー】
 
 
 
 
 
ミケーネ帝国は、上記のシグマ文明の直系の系譜であり、桜多版ダイザーの作中において、
上記のラーガがミケーネの壁画として語り継がれていて、指輪が落ちていたのもその為。
シグマ文明衰退と共に、一部の者達が地球のエーゲ海に降り立ち、古代人に神と崇められて
ミケーネ帝国を築いた(闇の帝王は、この者達の子孫 or 本人)。
機械獣や戦闘獣、そしてマジンガー達の大本となった技術も、異星人=シグマ文明の
直系の技術であり、特にマジンガー系の技術は、グレンダイザーやラーガの技術の応用である。
【桜多吾作版・UFOロボ グレンダイザー】【マジンカイザー 新魔神伝説】
(機械獣やマジンガーの技術=異星人の技術は、「善のあしゅら男爵」が明言)

なお、小説スパロボで闇の帝王がグレンダイザーを乗っ取った事に関し、
闇の帝王自身がどう考えていたかは定かではない。
また、【Zマジンガー】に登場したZマジンガー(ゼウス)に関しては、
【真マジンガー 衝撃!Z編】の放送終了後、改めて考察する。
 
また、一万年前のムー王国とドラゴニア帝国も、宇宙からの移住者=シグマ文明の末裔である。
ゴッドマジンガーも、上記のグレンダイザー、ラーガの技術を引き継いでおり、
同機体が自らの意思を持っていることは、後のマジンカイザーと同様の特性である。
【ゴッドマジンガー・漫画版】
 
 
 
 
 
長い時が経過し、兜十蔵博士&Dr.ヘルが、ミケーネ帝国の文明を発掘。
この際、十蔵博士は自らのクローンを作り、発掘に協力させた。
(“Dr.ヘルも兜十蔵のクローン”という説もあるが、現時点では保留)

その後、Dr.ヘルはミケーネ帝国の技術を悪用し、あしゅらやブロッケンを
サイボーグとして復活させて従え、機械獣の軍団を組織する。
十蔵博士はクローンにマジンガーの研究と家族の事を任せ(彼と兜夫妻の事故は、
Dr.ヘルが関与していたらしい)、自らはシグマ文明の遺産である人工衛星を
改修・搭乗し、Dr.ヘブンとしてマジンカイザーの完成を目指した。
【マジンカイザー 新魔神伝説】

また、マジンカイザーが心を持っているのは、上記のゴッドマジンガーと
繋がる部分も存在するが、直接関係があるかは不明。

空想大戦においては、マジンカイザーは旧編時点で光子力研究所に渡っている模様(本スレ>124)。
【新魔神伝説】同様、直接甲児にカイザーを渡したのか、完成させた後に光子力研究所に
送ったのかは(この場合、弓教授は十蔵博士の生存を知っている?)、現時点では不明。
 
 
 
 
 
なお、マジンカイザーと、シグマ文明の生み出したグレンダイザーとラーガは
非常に近い性質を持っており、グレンダイザーとラーガも通常はセーブされているが
本来はマジンカイザーと同等の能力を持っている可能性がある。
桜多版グレンダイザーにおいて、ダイザーとラーガが地球の断層と地表を破壊し、
地球を壊滅させたのは、その力の片鱗であると思われる。
【桜多吾作版・UFOロボ グレンダイザー】

上記の理由から、各平行世界においても、マジンカイザーとグレンダイザーが遭遇する事は
世界そのもののパワーバランスも関係し、【ダイナミックスーパーロボット総進撃!!】など
非常に稀である。

また、兜十蔵博士と早乙女博士は親交があり、マジンカイザーと真ゲッターロボには
一方が暴走した際、もう一方が起動して暴走を食い止めるようになっている。
(小説スパロボではカイザーが存在してなかった為、真ゲッターの暴走が止められなかった)
【スーパーロボット大戦W】

デビルマジンガーはマジンカイザーの設計段階におけるプロトタイプであり、
ゴッドマジンガーは、仮にマジンカイザーが破壊されるなどで存在しない状況下において、
マジンガーZもしくはそれに準ずる機体(グレートとか)を用いて、マジンカイザーに匹敵する
機体を建造するための設計図である。
【小説スーパーロボット大戦】

また、デビルマジンガーは厳密には、マジンカイザーの設計段階における
プロトタイプの総称でもあり、丸山功一氏の漫画版や、小説スパロボにおいて
外見の違う別々のデビルマジンガーが存在するのも、その為である。
 
 
 
上記の考察は、あくまで色々な媒体の設定を継ぎ接ぎで組合せただけですが、
新魔神伝説と桜多吾作版グレンダイザーの設定の接合に関しては、
自分で言うのもなんですが、割とハマった気がしないでもないです(ぉ

・・・無論、別々のパラレルワールドである作品の設定を纏めた上での
見解ですので、矛盾が幾つか出てきそうな気もしますが(汗

836 名前:無名の妖怪ハンター:2009/05/21(木) 10:41:57
 
■男塾において、中国起源である事が判明しているもの
※記入漏れがある可能性大。

◆スポーツ
・ゴルフ(纏劾狙振弾)
・フェンシング(彊条剣)
・ボディビル(炎刀脅油闘)
・スカッシュ(趨滑襲)
・ピンポン(戮殺颯球)
・ホッピング(鉄騎宙弾)
・スケート(烈嚆銀盤拳)

◆食文化
・ラッキョウ(晏逅寺軟體拳)

◆言語の語源
・アンコウ(晏逅寺軟體拳)
・リバーシブル(凶解面閭殺)
・しびれる(暁撥雷神拳)
・辛気臭い(暹氣龍魂)
・ルックス(透闇視)
・スパイダー(天釐蜘巣)
・ボディ・ペンティング(體透覇)
・ヘリコプター(降龍天臨霹)
・オカマ(性天廻)

◆その他
・理髪店の回転するディスプレイ(針鼠髪)
 
 
・・・どうでもいいけど、民明書房の作中に出てきた用語の「ラオロウ」
「毛利三鋼の情」とかを、いつかSSの作中で使ってみたいです(笑

837 名前:無名の妖怪ハンター:2009/07/12(日) 21:13:13
■ふと思いついた小ネタ
以前、リクスレ5の>926における名無し客様の案で、以下の様な物があり、
最近自分がクトゥルフ神話に触れた事が切欠で、サルベージしてみました。

スレイヤーズ世界=(ネギまの)魔法界の過去の姿
L様(ロード・オブ・ナイトメア)=ヨグ・ソトース=時天空の分身
クトゥルー系の邪神や一部の魔族達は時天空の触覚(地球にとっての精霊や妖精)

とゆー案を出してみる。


ここから派生して思いついた案ですが・・・
 
 
かつて宇宙の外部全体に広がる存在「時天空」が宇宙を侵食した際に、
精神体“大いなる意志”らはビッグバンを発動。それによって時天空を一度は退けるが、
時天空自体は無限の存在であり、ビッグバンの爆発力が弱まったとき、再び時天空は宇宙を
侵食するという。“大いなる意志”らは時天空を完全に破壊する為に、次の攻撃の準備を行う。
その一環として、ビッグバンによって誕生した宇宙に多くの生命を作り出した。
“大いなる意志”は時天空の打倒を望んでいる為、宇宙の全ての生命は
お互いを喰い合い、破壊し合い、星々を喰らう魔物が生まれようとも、
 機械の化け物が生まれようとも、自滅して一からやり直す事になっても、
 その中で生き残った種が進化を繰り返し、時天空の打倒を目指す

といった形で作られている。

(以上、【真説・魔獣戦線】の設定)

クトゥルフ神話の暗黒神達は時天空の触覚とも言える存在(【真説】ラストに
登場した「時天空の一部」に近いが、時天空との繋がりは大きい)であり、
また「あるとあらゆる次元と時空を超越し、全ての存在と隣接している」存在である
ヨグ=ソトースは、時天空の分身であり同一存在である。

“大いなる意志”は、時天空並びにそれらの存在の根源とも言われる存在に
対抗する為、ビッグバンによって生まれた世界に大きく手を加えた。具体的には、

・多元宇宙に存在する、数千数万の平行世界の“要素”を統合。
・多元宇宙に新たな平行世界が生まれた場合、その世界さえも新たに統合・吸収する。
・統合世界において過去・未来の変革が行われた際、新たな平行世界を生み出し、
 その世界の内容によっては再び統合する。
・統合世界は一つの世界で成り立っている訳では無く、それ自体も数多くの
 平行世界・異世界で成り立っており、それら全てが多くの平行世界の“要素”を
 統合して生まれた世界でもある。
・無論、“大いなる意志”は時天空打倒を目指している為、統合世界の生命も
 お互いに戦い合い、生き残った者達が進化を繰り返す事となる。
・無限力は“大いなる意志”そのものであり、ゲッター線、ビムラー、イデといった
 意志を持ったエネルギー=無限力は、宇宙全体の戦いに干渉し、それによる
 進化を促す。
・宇宙怪獣を始めとするアポカリュプスやアカシックレコードは、“大いなる意志”の
 生み出した“試練”であり、これを乗り越える事によって生命は時天空打倒の進化における
 次の段階へと進む事となる。

・・・つまり空想大戦の世界観は、各種異世界(神界、魔界、冥界さえも含む)・平行世界・
過去未来さえも含め、“世界観”そのものが時天空に対抗する為の「進化する兵器」である。
 
 
・・・まぁ、あくまで一個人の解釈ですので、スルーしても構いませんが(汗

838 名前:名無し子猫:2009/07/18(土) 12:32:55
ところでディケイドの扱いはどうしましょうか
このスレ的に大ショッカーというグランショッカーそのもの
みたいな組織まで出てくることですし

839 名前:名無し子猫:2010/08/30(月) 22:10:43
>>837
味方側、中立、の超宇宙的存在を新説魔獣戦線で
ビックバンを起こした者たちの一つと言うことにもできますね

840 名前:名無し子猫:2010/09/18(土) 23:29:04
>> 832

私は香港人です
この漫画を読む機会がありません
メ・ガベリ・グの人間体の姿を見させてください

もし漫画版の五代 一条 バルバがあるならば
どうもありがとうございます

841 名前:名無し子猫:2010/09/18(土) 23:29:12
>> 832

私は香港人です
この漫画を読む機会がありません
メ・ガベリ・グの人間体の姿を見させてください

もし漫画版の五代 一条 バルバがあるならば
どうもありがとうございます

842 名前:無名の妖怪ハンター:2010/10/27(水) 01:28:05
[jpg][削除](22KB)
返信遅れて申し訳ありません(汗

>>839 名無し子猫様

>味方側、中立、の超宇宙的存在を新説魔獣戦線で
>ビックバンを起こした者たちの一つと言うことにもできますね
存在にもよるでしょうが、そういったクロスも面白いかもしれませんね。
 
>>840 名無し子猫様

>私は香港人です
>この漫画を読む機会がありません
>メ・ガベリ・グの人間体の姿を見させてください
アップしました。携帯で撮影したので解像度はあんまり良くないです(苦笑

843 名前:名無し子猫:2010/10/29(金) 23:24:36
http://charaneta.just-size.net/bbs/test/read.cgi/ikkokuRH/1080433232/842n
深く感謝する!!

844 名前:ドミニア:2011/03/26(土) 19:12:37
◆アイドルマスター2に関して
>確かに作品は賛否両論だったみたいですし、そこに三者三様の意見が出るのは仕方ないと思いますが、
>それを素直に楽しめてるプレイヤーさえも批判するのは、流石に筋違いではないかと…
「プレイヤー」としては批判はしない。ゲームを楽しむプレイヤーとして、好きに「ゲーム」を
存分に楽しんでくれればいいと思う。実際、ゲームのシステムとしては楽しめる事だろう。

アイドルのキャラクターをシステムとして見て、システムとして楽しみ、システムとして
クリアして終わるならな。実際、製作者すらもただの単なるゲームシステムとして扱っているのだ
から、2の正しいプレイスタイルは、「ただのプレイヤーとしてシステムを楽しむ」事なのだろう。

出会い頭にアイドル達のギスギスした雰囲気を半ば強制的に見せ付けられ、その後の
モチベーションが維持できるのか甚だ疑問だが、それでも楽しめるなら好きにすればいい。


だが私は「プロデューサー」としてアイマスと関わり、アイドル達と出会った。
「プロデューサー」と「プレイヤー」は絶対的に違うものだ。
誰がどう言おうと、何をしようと、それは覆らない。

ただの「ゲーム」の枠を超え、ニコマスであったり、二次創作であったり、様々な形で
アイドル達の物語を楽しみ、あるいは作り、同じアイドルを愛する者達同士で、アイドル達が
泣いたり、笑ったり、戦ったりする平行世界を作っていった。

個人的な話をすれば、私も昔、酷い病気にかかり、これからもその病気と付き合っていかなければ
いけない。食事や運動も極端に制限され、将来行える職業すらも大幅に狭められた時、ひどい
自暴自棄に陥っていたものだが、その時私を励ましてくれる一点となったのは、どんな苦境でも
へこたれず、仲間を信じ、最初は他人であるプロデューサーを全力で信頼し、一緒に頑張りましょう
と時には手を差し延べてくれたり、自分が辛くても笑顔を見せようとするアイドルの姿だった。

アイドルマスターはただのアイドルゲームでもなければ、DLCでもない。
ゲームの枠を超え、キャラクター達がこのような形で、ここまで愛される作品はこれまでなかった。
ニコマスも、同人も、みんな愛にあふれていたし、様々な素晴らしいものが生まれた。


言わせてもらうなら、2、あれは「アイドルマスター」ではない。
色々な所で言われている通り、確かに「ゲームとしてはやり応えも上がってるし評価もできる」
という声もある(尤も、システム面でも批判されている点は多いし、私も目に付いたが)

亜美の彼氏疑惑騒動については、むしろ亜美らしいともいえたし、あれは別にいい。

ジュピターの存在は良いとは思わないが、他と比べれば些細な事だ。
(まあ、男である必要も、「本気で憎む敵役」である必要自体もなかったとは思うが)

貴音の例のイベントも解釈の仕方次第というのもあるだろう(まあ、そもそもアイドルゲーにおいて
枕を思わせるようなイベントを用意するという時点でおかしい話だが)


「じゃあ、今日も2人で・・・ あ、3人で頑張りまーす」と、仲間に罵倒の言葉を投げつけるのが、
BADENDになれば「このメンバー解散したーい」と言うのがアイドルマスターのあの子達?

「もうあの頃には戻りたくない」と言ってしまうのが、初任給3000円を大事に大事に
使わずに取っていた伊織?

冗談ではない。


やよいは断じてそんな事を言う子じゃない。真も、響も、伊織も、他の皆もだ。
あの子達は元は「団結」という言葉を胸にして、家族のように一緒に頑張ってきた子達だ。

もし「言え」と強制したとしても、あの子達は「そんな台詞言うぐらいならアイドルを辞めます」
と言うだろう。あの子達はそういう子達だ。

だから前回、私は「夢の中でやよいが泣いていた」と言った。
私の知っている方のやよいが、あの台詞を強制的に言わされるなどと考えたら、はらわたが煮えくり
返ったし、頭痛もした。

あんな台詞を平気で言うような、そんな心の汚い現実の金稼ぎアイドルのような子達だったなら、
少なくとも私は最初からアイドルマスターに関わっていなかったし、自分を「プロデューサー」
だと公言もしなかった。もしかしたら、今のように立ち直れてなかったかもしれない。


ファンを完全に数字としか見ず、必死の声も無視し、キャラクターも、アイマスの根底も崩壊させ、
イベントでは発表だけして声優を楯にしさっさと逃げ、果ては売れ行きの低迷を「アンチのネガキャン」のせいにし、「法的措置も辞さない」とまで言い、ニコニコのノベマスまで消した。
さらにはとどめにパチスロ化の話題・・・ そんな製作、采配しか出来ない人間を応援する気にも
到底なれんしな。

確かに前回、そして今回の私のレスは、「アイマス2」を楽しんでいるプレイヤーには心外だろう。
「筋違い」といえる箇所もあるだろう。

それでも私は、アイドルマスターに関して茶を濁した虚偽は絶対に言わない。
私は腐ってもプロデューサーの1人だ。

2の惨状に悔し涙を流した仲間。アイドルへの愛であったノベマスすらもやめてしまった仲間。
アイドルに励まされ、挫折から立ち直った仲間に、あまりにも申し訳が立たない。

845 名前:呉織あぎり:2011/08/10(水) 17:27:55
■半オリジナル団体案1


ZOC12(仮面ライダー電王/半オリジナル)
「ズィーオーシートゥエルブ」と読む。ワーム・ネイティブ過激派とほぼ同時期にDショッカーに
仲間入りを果たしたイマジンの団体であり、その名の通り12体のメンバーで構成されている。
またZOCとは「zodiac(ゾディアック)」の省略形、すなわち黄道十二宮を意味しており、
所属するイマジン達も十二星座がモチーフとなっている。Dショッカーに加わった直接の理由は不明。
カイとその一味がなしえなかった過去の改竄と未来世界の再生を目的にしていると考えられているが、
はっきりとした事は判っていない。

ZOC12所属のイマジンはかつてはバラバラに行動していたらしく、それぞれが異なる時間軸の
過去に跳んで破壊活動を行っていたが、「電王」を始めとする時の運行を守る者達によって
これを阻止された上、近年では時空クレヴァスや黄泉還りの乱発によって思うように動けなくなって
いった為に、やむなくDショッカーに参入したという経緯がある。このせいか、ZOC12のメンバーの大半は
Dをこころよく思っていない。ただし、Dショッカーに編成された見返りとしてかつて契約を交わしていた
人間の姿に変化できるよう改造してもらっているので、表立った反感を見せる事はないようだ。


・所属メンバー(の一部)

『白羊宮』のゾディアック アリエスイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約主の思い描く
『メリーさんのひつじ』から牡羊座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
しかし彼女にとってそれは、あくまで自分の力を存分に発揮して暴れ回りたいという願望の
建前でしかない。素早さに長け、「ハマルの鎌」という武器を振り回して相手を翻弄する。
人間体は茶色のダッフルコートに白い毛皮の帽子を被った少女。瞳とメッシュの色は白。

『金牛宮』のゾディアック タウルスイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約主の思い描く
『吾妻鏡』から牡牛座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
ZOC12の実質的なサブリーダーで、主にレオイマジンを補佐する役割を担う。
牛鬼のような外見に似合わず冷静沈着で、「アルデバランの戦斧」という武器を使った接近戦を得意とする。
人間体はスキンヘッドに浅黒い肌を持つ大男。瞳の色はモスグリーン。

『双児宮』のゾディアック ジェミニイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約主の思い描く
『間違いの喜劇』から双子座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
トータスイマジンやアントホッパーイマジンとは反対に一体のイマジンに二人分の人格が
内包されており、左半身が好戦的なLタイプ、右半身が冷淡なRタイプとなる。
「カストルの弓、ポルックスの矢」という武器を使い、息の合ったコンビネーションを披露する。
人間体はこれといった特徴のない中肉中背の男。瞳とメッシュの色は右側が緑、左側が赤。

『巨蟹宮』のゾディアック キャンサーイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約主の思い描く
『猿蟹合戦』から蟹座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
アリエスI同様に使命より自分自身の快楽を優先するタイプの性格で、人間の姿で街に繰り出しては
意味もなく喧嘩を吹っかける。「アクベンスのエレキギター」という武器を背中のアンプ型の甲羅に
接続し、周囲に騒音をまき散らす。人間体は黒い革ジャンを羽織ったパンクミュージシャン風の
ファンキーな男。瞳とメッシュの色はバイオレット。

846 名前:呉織あぎり:2011/08/11(木) 02:46:10
■半オリジナル団体案2


・ZOC12所属メンバー(の続き)

●『獅子宮』のゾディアック レオイマジン(仮面ライダー電王)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者カイの思い描く
『金のライオンを見つけた男』から獅子座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
ZOC12のリーダー的な存在で、頑丈な皮膚と「レグルスの棍棒」、「デネボラの鉤爪」という武器を
駆使しての戦闘力はチーム随一。レオソルジャーと呼ばれる三体の戦闘員を配下とする。
本来ならば人間体はカイとほぼ同じ外見になる筈であったが、過去を持たない存在であるカイが消滅して
しまい肉体を再現する事ができなかったので、彼のみモデルの存在しない架空の姿を取っており、
その見た目は常に厳めしい表情を浮かべる筋肉質の大男となっている。瞳とメッシュの色はくすんだ金。


『処女宮』のゾディアック ヴァルゴイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者の思い描く
『シンデレラ』から何故か乙女座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
蹴り技を主体とした戦い方を得意とし、「スピカの仕込み靴」という武器を装備してキック力をさらに
高めている。また実体化している状態でも任意で肉体を灰化させる能力を持ち、これによって敵の攻撃を
受け流す。人間体はシースルーの衣装を着た口数の少ない女性。瞳とメッシュの色はグレー。

『天秤宮』のゾディアック ライブライマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者の思い描く
「空飛ぶ円盤」から天秤座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
本来の両腕に加えて「ズベン・エル・ゲヌビの右腕、ズベン・エス・カマリの左腕」という隠し腕を
備えており、合計四本の手にそれぞれ異なる武器を携えて戦う変わり者。ヴァルゴイマジンと行動を
共にする事が多い。人間体は下半身がなく、常に宙に浮いている二対の腕を持つ異星人。瞳の色は
レモンイエロー。

『天蠍宮』のゾディアック スコルピオイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者の思い描く
『バッタを取る子供とサソリ』から蠍座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
剣術に長け、「アンタレスの蛇腹剣」という武器を用いてトリッキーな斬撃を仕掛けてくる。
また両腕の先端には毒針が仕込まれており、これを相手に突き刺して動きを鈍らせる。
人間体はスーツ姿に髪を後頭部で束ねたオールバックが特徴的な女。瞳とメッシュの色はスカーレット。

847 名前:呉織あぎり:2011/08/11(木) 03:54:59
■半オリジナル団体案3


・ZOC12所属メンバー(の残り)

『人馬宮』のゾディアック サジタリウスイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者の思い描く
ダンテの『神曲』から射手座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
思慮深く、思索に耽る事を好んでおり、ZOC12の参謀的役割も引き受けている。射撃を得意とし以前は
「アルナスルの弩(いしゆみ)」という武器を所持していたが、契約を完了させて過去へ跳んだ際に
桜井侑斗が変身する「仮面ライダーゼロノス」と交戦。その時に破壊されてしまった。現在ではそれを
修復・改良した「南斗六星のボウガン」を使用する。人間体はくたびれたスーツを着た長髪の男で、
常に胡散臭い笑みを浮かべている。瞳とメッシュの色は利休色。

『磨羯宮』のゾディアック カプリコンイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者の思い描く
『オオカミと七匹の仔ヤギ』から山羊座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
自他共に認めるZOC12の最弱怪人で、本人も戦闘行為は好きではなく、大抵他の者に丸投げしている。
そんな彼が持つ特殊能力は催眠術で、一度催眠状態に陥った者は思うがままに操られてしまう。
万が一の事態に備えて「アルゲディの長槍」という武器を持ってはいるが、ほとんど使用する機会はない。
人間体は口ひげを蓄えたジェントルマン風の初老の男性。瞳とメッシュの色は瑪瑙色。

『宝瓶宮』のゾディアック アクエリアスイマジン(仮面ライダー電王/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者の思い描く『創世記』の
「ノアの大洪水」から水瓶座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
怪人体は3メートル近い身長を誇る巨漢で、その外見に違わずパワーファイター的な戦法を取り、
「サダクビアの盾」という武器を使って敵からの攻撃をブロックする。
人間体はマントとフードで全身を覆い隠した見るからに怪しい大男。瞳とメッシュの色はターコイズブルー。

『双魚宮』のゾディアック ピスケスイマジン(仮面ライダー電王/仮面ライダー/半オリジナル)
新西暦189年の時代にやってきた未来人のエネルギー体が、かつての契約者の思い描く
アンデルセン童話の『人魚姫』から魚座をイメージしてこの世に現出した姿。ディバイン・ショッカーの
世界征服に加担してこの時代の特異点を抹消し、過去を改竄する事を目的としている。
前の契約主が偶然にもDショッカーの一員であった為に、実体化した際にその者が受けていた洗脳の
影響を受けてしまっており、組織のメンバーの中では最もDショッカー寄りの立場に立つ。
「アルレシャの鞭」という武器を自分の思い通りに操って、踊るような戦い方をする。人間体は
ゲルショッカーの女戦闘員。瞳とメッシュの色は鈍色。

848 名前:無名の妖怪ハンター:2011/10/30(日) 23:23:30
至高邪神の一柱、闇の帝王を中心に、Dショッカー至高邪神について妄想ネタ……
頭に思い浮かんだネタを妄想全開で書き連ねてみただけですが、今後の構想の肥やしも兼ねて
皆様の意見も聞いてみたく、一旦ここに投稿してみます。

・空想大戦世界に存在する闇の帝王=ギャラハンの本質は、
 【Zマジンガー】【真マジンガー 衝撃!Z編】の機械神ハデスと全くの同一存在。
 多次元宇宙オリンポスの三大神の一柱にして、冥府を統べる王であるハデスは
 地球の存在する世界を管轄すると同時に、歴史改変・破滅によるループなどによって生じる
 数々の平行世界(パラレルワールド)の歴史を認識しており、それぞれの世界に存在している
 全てのハデス(闇の帝王、ギャラハン)は、いずれも意識・存在を共有している。

・本スレ2で、未来世界で倒されたギャラハンが、地獄において現代の闇の帝王と出会って
 統合されたのは、機械神にして冥府の支配者たる神性の本質「機械神ハデス」の差し金。
 かつてのZ神との戦いで体を失い、炎のような精神エネルギー体と化したハデスの本質は
 失った肉体を取り戻すため、地獄の奥底で、決して遠くはない完全復活の時を待ち続けている。
 (ゆえに、闇の帝王としての精神エネルギー体は、まだ“不完全体”というべき状態)

・統合された闇の帝王が、かつての部下を連れて冥府から現世にいとも簡単に復活できたのは
 その本質が「冥府の支配者」だった故。精神が統合された時点でギャラハン=闇の帝王は
 完全に本質たる機械神ハデスとの意識・存在の共有を思い出し、Dショッカー至高邪神の座に就いた現在も
 自らと“声色を同じくする分身”らを介することで世界の混乱、絶望の蔓延を引き起こし続けており、
 それから得られた強大な“負のエネルギー”を数千年以上にわたって地獄に取り込み続けることで
 冥府に眠る神性の本質・機械神ハデスとして完全に復活、継続してDショッカーの至高邪神の一角として
 君臨し、ありとあらゆる多元世界をDショッカーの手中に治めようと目論んでいる。

・桜多吾作版【UFOロボ グレンダイザー】で闇の帝王があまりにもあっけない最期を迎えたのは、
 あえて平行世界の自分自身を捨て駒にして、グレンダイザー(並びに分身的存在のラーガ)による
 地球滅亡を実現させ、その二対のメカの本質を見極めようとする策略だったのかもしれない。

・また、同じく柴田氏が声を担当した【仮面ライダー正義の系譜】の邪眼は、
 ミケーネ闇の帝王と“声色”を共有する存在でにして、5万年前の“創世王になれなかった世紀王”。
 ゆえに闇の帝王は、同じく至高邪神の一柱・創世王を唯一自身より上位の存在として、明確に認識、畏怖している。
 (もしくは、自らが統率する地下帝国軍が、ショッカー正規軍よりも立場を得ることを虎視眈々と狙っている?)

・多次元宇宙オリンポスの中心的存在とされる大帝神ウラノスは、
 【真マジンガー】において声優が飯塚昭三氏だったことから、
 その本質は大魔神サタンゴースにして、闇の帝王=ハデスとも根底を共有する同一存在と解釈。
 さらに、ショッカー大首領が【仮面ライダーSPIRITS】で地球上の生命を生み出した創造主と
 されていたことも踏まえ、至高邪神そのものが「宇宙の高次生命を生み出した存在の一つ」とも
 解釈できるかもしれない。

・ショッカー大首領の本質が地球上の生命の創造主であれば、ロゴスのテオス派に支持されている
 謎の青年=オーヴァーロードもまた、大首領の下に連なる(あるいは創造された)存在とも解釈できる。
 オーヴァーロードが大首領の事をどう考えているかは別として、もし上記の説が通るのであれば
 【ディケイド】【レッツゴー仮面ライダー】にて別世界・別時間軸でのアンノウンがショッカー配下だったのも
 大首領がオーヴァーロードの上位存在だったからとも説明付けができ、バッファローロード等も
 “オーヴァーロードを棄て、大首領を支持するロード怪人”と解釈することもできる。
 【レッツゴー仮面ライダー】の世界会議には水のエルが参加していたが、もしかしたらショッカーグリードが
 1号・2号を倒した歴史では、オーヴァーロードは大首領によって完全に敗れてしまったのかもしれない。

・同じく、ショッカー大首領が生命の創造主という点では、空想大戦では同一存在とされている
 アンデッドの戦いの統制者(モノリス)も、実質共通点が垣間見える。
 また、コアミラーも大首領と同一とされているが、もしそうであれば、幼き日の神崎兄弟と盟約を交わし
 彼らの想像の産物に過ぎなかったモンスターを、一生命として“創造”したのは……?

849 名前:呉織あぎり:2011/11/16(水) 12:43:23

■半オリジナルライダー案


○仮面ライダーインペラーサバイブ(仮面ライダー龍騎/半オリジナル)
仮面ライダーインペラーが神崎士郎から与えられた<地殻>のサバイブカードで強化変身した形態。
格闘戦主体の軽装タイプだったノーマルとは異なり、鎧武者のような外見となっている。
変身者は佐野満。

契約モンスター:ギガスタンピーダー(レイヨウ型)
ギガゼールがサバイブカードの力で超進化した姿。
下半身がレイヨウそのものに変化しており、さながらケンタウロスのような外見を持つ。
太刀のギガブレードを振るいつつミラーワールドを駆け回る。
他の超進化モンスターと同じくバイクモードに変形する機能を持ち、
タンデムシートを搭載した大型バイクとなる。

仮契約モンスター:オーガゼール(レイヨウ型)
インペラーと仮契約していたレイヨウ型のモンスター達が、サバイブの力で超進化した姿。
見た目はギガゼールとほぼ同じだが、このモンスターは額にも一本角が生えている。
武器は刀型のガゼルスラッシャー。集団で行動し、獲物を襲撃する。

召喚機:羚召装甲ガゼルバイザーツバイ(シールド型)
インペラーサバイブの左腕に装着されている召喚機。盾の部分は鬼の顔のようにも見える。
サバイブカードの挿入口は鬼の額、その他のカードの挿入口は鬼の口に相当する箇所に設けられている。

デッキカラー:茶

ソードベント:ギガブレード(3000AP)
ギガスタンピーダーの使用する太刀を召喚する。

ソードベント:ガゼルスラッシャー(2000AP)
オーガゼールの使用する刀を召喚する。

スピンベント:ギガドリル(3000AP)
ガゼルバイザーツバイが変形する大型ドリル。

アクセルベント:加速効果(1000AP)
自身の移動スピードを上昇させる。

アドベント:地鎮の鎧武者 ギガスタンピーダー & 旋風の剣客 オーガゼール(6000AP)
インペラーサバイブの契約モンスターを召喚する。

ファイナルベント:クラストディバイダー(8000AP)
ドライブディバイダーの強化版。武器を構えたオーガゼールの群れが敵に殺到し、
連続で斬り付けたのち、バイクモードに変形したギガスタンピーダーに乗ったインペラーサバイブが、
ギガブレードを振り上げて地面ごと敵を切断する。


>>848 無名の妖怪ハンター様

私たちは闇の帝王についての知識もほとんどないし、
大首領に関しても「地球制服を狙う一宇宙人」といった程度の認識しかなく、
地球生命の創造主なんて設定を出されると、もはや理解の範疇を超えてて
何もコメントできなくなってしまうのですが、
とりあえず自分のわかる範囲で気になったことを幾つか挙げてみようかと。

>・ショッカー大首領の本質が地球上の生命の創造主であれば、ロゴスのテオス派に支持されている
> 謎の青年=オーヴァーロードもまた、大首領の下に連なる(あるいは創造された)存在とも解釈できる。
オーヴァーロード=大首領の分身だとすると、
やっぱりネックとなるのは『アギト』最終話で人類に猶予を与えようとした点と、
裏設定の神話でマラーク(現在のロード)の意見を受け入れて自らを封印したという点でしょうか。
この辺りのある意味での物分かりの良さは、
大首領の性格などと比べてみると明らかに異質な気がしますね。

それと、ショッカーの世界征服の理念が「改造人間が人類を支配し、
その改造人間を支配するのがショッカー首領」であるという観点からも、
アギトの存在を認めようとしなかったオーヴァーロードには違和感が生まれます。
やすな「謎の青年にも黒いのと白いのがいて、
    白青年の方は人類の進化を許容して促進させようとする『光の力』の擬人化なんだよね。
    そうするとアギトは『神に創られた改造人間』ってことになるから、
    大首領的には見過ごせないリソースになるんじゃないかな。

    余談だけどこの『光の力が人類に力を与える』ってのは、
    ティガを始めとする平成ウルトラシリーズと若干共通してる部分もあるよね。
    そう考えると古代超人(ティガ)も進化人類(アギト)も本質的なとこでは同じなのかも」


> オーヴァーロードが大首領の事をどう考えているかは別として、
やすな「あれ? オーヴァーロードが大首領の創造物って話を採用するなら、
    彼はそもそも大首領に従ってるんじゃないの?
    私たちは別のとこで『人類の守護者だけどやや強引な部分もある』って意見を出したけど、
    これはあくまで大首領とオーヴァーロードが無関係だったらって前提があるし……」

いや、もしかしたらオーヴァーロードの正体は、
大首領の中に残るほんの僅かな良心が実体化したもので、
その役割は首領へのカウンターだったのかもしれませんよ……。
やすな「そんな設定嫌です!(泣)」

> 【ディケイド】【レッツゴー仮面ライダー】にて別世界・別時間軸でのアンノウンがショッカー配下だったのも
> 大首領がオーヴァーロードの上位存在だったからとも説明付けができ、
『劇場版オールライダー』シリーズの怪人軍団に関しては、
以前にも言ったように模倣・複製説を考える方が、話の辻褄を合わせやすいんじゃないでしょうか。
これを採用すればラウズカードがなければ封印できないアンデッド、
清めの音がなければ倒せないはずの魔化魍など、設定の都合上他作品のキャラが対応しにくいタイプの
敵勢力も比較的楽に組み込むことが可能になりますからね。

>バッファローロード等も
> “オーヴァーロードを棄て、大首領を支持するロード怪人”と解釈することもできる。
確かにマラークの一部には「オーヴァーロードが人類だけを特別扱いしているのではないか」
と反感を抱くものもあったそうですが、
それでもルシファーよろしく創造主に挑むのではなくて人間に対して戦争を仕掛けた辺り、
彼らがオーヴァーロードの下を去るような思想を持つようになるとは考えにくいかもしれませんね。
タウルス・バリスタにしても、あくまで事務的なやり方で人類を導こうとしていて、
人間を憎んでいるようには見えませんでした。

やすな「アンノウンをショッカー系列に含めようとすることへの最大の障害がここなんですよね。
    仮にマラークの側にも派閥があって、オーヴァーロードから独立して自分たちだけの力で
    人類を滅ぼそうと考えてる奴らもいたとしても、
    それでショッカーの軍門に下るだけの説得力がない。
    だったらいっそのこと、ショッカー所属のアンノウンは単にガワを真似ただけの
    偽物だって考えた方が楽なんじゃないの? ってのが私たちの結論」


もちろん、仮に複製説を採るにしてもそれならそれで、
どうしてショッカーがロード怪人を複製しなければならなかったのか
という疑問に対する回答を用意しておく必要がある訳ですが。

>・同じく、ショッカー大首領が生命の創造主という点では、空想大戦では同一存在とされている
> アンデッドの戦いの統制者(モノリス)も、実質共通点が垣間見える。
やすな「バトルファイトにおける統制者とモノリスって、
    完全に同一の存在ってわけじゃなかったですよね、あぎりさん」

統制者というのはあらゆる生き物たちの進化を求める欲望が結集・具現化した
一種の思念体だといわれています。モノリスというのはその思念体が産み出した、
アンデッドの戦いを監視する為のインターフェースだそうですね。
やすな「それに、モノリスって劇中で天王路に捕まってて現代ではロクに機能してなかったよね。
    あれが統制者の本体だったとしたらちょっと情けないぞ!」

まあ相手はウルトラセブンでしたからねー。
さしものモノリスも、ウルトラの力の前には分が悪かったのかもしれませんよ。
やすな「いや、それは役者の人が同じってだけですから!」


> また、コアミラーも大首領と同一とされているが、もしそうであれば、幼き日の神崎兄弟と盟約を交わし
> 彼らの想像の産物に過ぎなかったモンスターを、一生命として“創造”したのは……?
ミラーワールドのモンスターにかりそめの命を与えたのは、
間違いなく神崎士郎や優衣さんの力によるものでしょうね。
もちろん、その裏にはもっと大きな力を持つ何かが関わっていた可能性はありますが……。
大首領がミラーワールドの戦いに介入していたという説は面白そうですけど、
ではどのタイミングで手出ししてきたかという点は、じっくり考えて設定を煮詰めていくべきですね。
神崎士郎が何故カードデッキで変身する戦士の名を仮面ライダーにしたのか、
そもそもどうやってデッキを作り上げる技術を完成させたのか

(私のSSでは錬金術のしわざにしてしまいましたがw)
などの点を鑑みると、大首領が手を下す余地は十分にありそうです。

やすな「……そう考えると、『龍騎』のキャラの中に一人怪しい奴が紛れ込んでるよねぇ。
    やたら神出鬼没で、実体はないけど自我は確実に持ってて、
    神崎士郎にとってある意味一番身近な存在で、大きな鳥のエンブレムを掲げてて、
    ライダーバトルのラスボスを自称してて、神話の神様と同じ名前を持ってたりする奴が(笑)」


850 名前:無名の妖怪ハンター:2011/11/18(金) 23:29:01

>>849 呉織あぎり様
 
あぎり様、ご意見ありがとうございます。自分としては、『闘争の系統』様の方で
オーヴァーロードと大首領は 太古の昔に関わりがあったが、その後意見の相違から袂を分かち、
 その時にオーヴァーロードについて行かずに大首領の下に残ったロード怪人たちが、
 大ショッカーに所属していたアンノウンなのかもしれない
」という考察が採用されてたもので、
それならば、空想大戦の方でも同じような形で良いのでは…… と考えた次第でした。
ひとまず、自分の考えている案を明かす形で返答してみようと思います。

あと、誤解されないように最初に弁解しますが、
以下の“アンノウンをDショッカーに組み込んでも良いのでは?”的な意見は
あくまで自分の“案”に過ぎませんので、あぎり様が難色を示すなら自分も再度考え直します(汗
できることなら、ライダーのすべての敵勢力に、大首領の手が大なり小なりかかっていると
いう感じにした方が“共通の敵”みたいな印象を出せてクロスオーバー的にも面白そうだとは
思ったんですけどね……
 
 
>大首領に関しても「地球制服を狙う一宇宙人」といった程度の認識しかなく、
>地球生命の創造主なんて設定を出されると、もはや理解の範疇を超えてて
>何もコメントできなくなってしまうのですが、
文字通り自分の知っている各メディアの設定を基に書きなぐってみただけだったので、
そこら辺は全然配慮ができてませんでした。申し訳ありません…(汗

>オーヴァーロード=大首領の分身だとすると、
>やっぱりネックとなるのは『アギト』最終話で人類に猶予を与えようとした点と、
>裏設定の神話でマラーク(現在のロード)の意見を受け入れて自らを封印したという点でしょうか。
>この辺りのある意味での物分かりの良さは、
>大首領の性格などと比べてみると明らかに異質な気がしますね。
う〜ん、自分も説明が足りなかったかもしれませんが、あくまでイメージとしては
仮にオーヴァーロードが大首領由来の出自だとしても、現在は完全に敵対しているつもりでいました。
(一応、誤解されないように「大首領の事をどう考えているかは別として」とも書いたのですが……)
分身という表現を使いましたが、個人的にイメージしてたのは「大首領に創造された“使徒”」に近いイメージで、
むしろ大首領の意向に対して反発してロードたちを引き連れて離反した…… と考えてました。

>それと、ショッカーの世界征服の理念が「改造人間が人類を支配し、
>その改造人間を支配するのがショッカー首領」であるという観点からも、
>アギトの存在を認めようとしなかったオーヴァーロードには違和感が生まれます。
>やすな「謎の青年にも黒いのと白いのがいて、
>    白青年の方は人類の進化を許容して促進させようとする『光の力』の擬人化なんだよね。
>    そうするとアギトは『神に創られた改造人間』ってことになるから、
>    大首領的には見過ごせないリソースになるんじゃないかな。
一応、ここら辺に関しても上に述べたとおり、「大首領≠オーヴァーロード」ですので、
大首領とオーヴァーロードの意向が違ってしまっていても、それ自体に問題は無いとは思います。
(同一存在でないので、むしろそれが原因で快を分った原因とも解釈できそうですし)
もし大首領の創造物説が通るのであれば、オーヴァーロードがアギトを滅ぼそうとしたのは、
かつての主だった大首領が、自分が創造に関わり、かつ愛していた人類を「人外」にしようとしたからで
同じ理由で『光の力』が生み出した“アギト”や“ギルス”も嫌悪したのではないか…… とも意見してみます。

>やすな「あれ? オーヴァーロードが大首領の創造物って話を採用するなら、
>    彼はそもそも大首領に従ってるんじゃないの?
>    私たちは別のとこで『人類の守護者だけどやや強引な部分もある』って意見を出したけど、
>    これはあくまで大首領とオーヴァーロードが無関係だったらって前提があるし……」
う〜ん、それを言うならオーヴァーロードが創造したとされる人類だって彼の意向に反発したわけですし、
オーヴァーロードが大首領の創造物だとしても、考え方の違いで離反したとしても問題ないんじゃないでしょうか。
歴代の仮面ライダー同様、悪から生まれた存在が、創造主に必ずしも従わなくてはならないということは
決して無いでしょうし(それでもTV本編のオーヴァーロードは“悪寄りだった”とは思いますけど……)。

>いや、もしかしたらオーヴァーロードの正体は、
>大首領の中に残るほんの僅かな良心が実体化したもので、
>その役割は首領へのカウンターだったのかもしれませんよ……。
>やすな「そんな設定嫌です!(泣)」
小説【仮面ライダーEVE】の主人公が、大首領の本体に寄生されていた設定を何となく彷彿しました。
尤もこっちの大首領はTV版同様の“悪”そのものなので、それを主人公が利用する形でしたが。
(大首領の力を利用するという点では、何となく後年の【ディケイド】にも似てる?)

>『劇場版オールライダー』シリーズの怪人軍団に関しては、
>以前にも言ったように模倣・複製説を考える方が、話の辻褄を合わせやすいんじゃないでしょうか。
>これを採用すればラウズカードがなければ封印できないアンデッド、
>清めの音がなければ倒せないはずの魔化魍など、設定の都合上他作品のキャラが対応しにくいタイプの
>敵勢力も比較的楽に組み込むことが可能になりますからね。
アンデッドはまぁ確かにその方が良いとは思いますけど
(天王子が製作・実践共に実質指揮してそうですし、ライダーシステムの設定を考えても)、
魔化魍やアンノウンに関しては、所属しているのが贋作で、オリジナルが全くの無関係というのには
ちょっと個人的に頭を抱えてしまいますね……(汗
少なくとも【ディケイド】でのアンデッドや魔化魍に関しては、どちらかというと怪人の方ではなく
ディケイドの「世界を破壊する力」によるもので、歴代ライダーVS怪人軍団で普通に倒されたのも、
案外ディケイドのその力が余波的に作用して他ライダーにも多少影響してた……とか。
何たって(代理かもしれませんが)ショッカー大首領なんですし(汗

あくまで自分個人の意見ですが…… 【仮面ライダーディケイド】や【レッツゴー仮面ライダー】とかで
他ライダーがアンデッドや魔化魍と普通に戦ってたのって、単なる演出上の「補正」以上のものではなく、
別に普通に倒せた理由を後付けするほどのものでもないのでは、とも意見してみます。
無論、その「補正」に理由づけして楽しむのもファンの特権だとは思いますし、複製説も有だとは
思うのですが、それでも“偽物だった”というのも何だかなぁと、感じてしまうのも本音です…(笑
使徒やフェストゥムだって、スパロボじゃ他作品のロボットも普通に対抗できてましたし……

魔化魍に関しては、他の対妖怪、対邪神系列のヒーローの攻撃も普通に効きそうですし、
ライダー同盟が猛士とコンタクトを取って技術交換、歴代ライダーに魔化魍を倒せる技術を
組み込むとか、その程度の簡単な説明付けじゃダメでしょうか?
オールライダー映画のアンデッドは…… たぶん他のライダーが倒してバックルが開いたのを
世界の理を破壊できる(不死を無視できる)ディケイドとディエンドが始末したか、
もしくは戦いに参加していたブレイドと、影に隠れて応援してたサブライダー(0M0)(0H0)(<::∨::>)が
カメラに映ってないところでせっせと封印・回収してたんだよ!(ぉ


……正直言うと、自分のSSで溝口誠が思いっきりヨブコを普通に倒してたのも、実際のところ
そこら辺の設定は理解したうえで、「意図的にスルー」したというのが本音です……(汗
あと個人的に、【響鬼】最終回で洋館の男女に餌をやってた謎の男女は大首領の手の者ではないかと
個人的にちょっと睨んでたりします(ぉ

>確かにマラークの一部には「オーヴァーロードが人類だけを特別扱いしているのではないか」
>と反感を抱くものもあったそうですが、
>それでもルシファーよろしく創造主に挑むのではなくて人間に対して戦争を仕掛けた辺り、
>彼らがオーヴァーロードの下を去るような思想を持つようになるとは考えにくいかもしれませんね。
>タウルス・バリスタにしても、あくまで事務的なやり方で人類を導こうとしていて、
>人間を憎んでいるようには見えませんでした。
う〜ん、ここら辺のロード怪人の思想は、そこまで深く考えるものでも無いのでは、と意見してみます。
あくまで自分の執筆時の方向性ではありますが、こういった細かい思想の方向性・思慮は
あんまり複雑に考えすぎて頭を抱えるよりも、むしろ「テオスに反発して離反するルートもアリかな?」的に
割と大雑把に考えた方が、作品を創る身としても触れる身としてもやり易いんじゃないかと思います。

バッファローロードは…… 行動や口では従ってたけど、実は大首領派のスパイだった、とかで(汗
だってエルロードは間違いなくオーヴァーロードの僕ですし、大ショッカーにも普通に参加してたので
他の方がアンノウンを扱う予定がないのであれば、自分のSSで融通聞かせてもらうわけにはいかないでしょうか?

>やすな「アンノウンをショッカー系列に含めようとすることへの最大の障害がここなんですよね。
>    仮にマラークの側にも派閥があって、オーヴァーロードから独立して自分たちだけの力で
>    人類を滅ぼそうと考えてる奴らもいたとしても、
>    それでショッカーの軍門に下るだけの説得力がない。
>    だったらいっそのこと、ショッカー所属のアンノウンは単にガワを真似ただけの
>    偽物だって考えた方が楽なんじゃないの? ってのが私たちの結論」
説得力、う〜ん…… それだったら別にアンノウンに限らず、
Dショッカーに与している各悪の組織のほぼ大多数が似たり寄ったりな気も(汗
ジオン残党とか、ポセイダル軍残党みたいな連中まで普通に組織に編入されてるわけですし、
「オーヴァーロードから独立して人類に復讐する」くらいの動機だけで大首領側について
他のライダー悪役と同系列に考えても、別に良さそうな気はするんですけどね。

個人的な考察ですが、【アギト】の裏設定が記載されてた書籍を読み返した限り、
ロード怪人は人類と、自分たちの脅威になるであろうアギトとギルスは嫌っていた模様ですが、
少なくともアギトを殺せというのは人類を溺愛するオーヴァーロードの意志であって、
人類やアギトを自分達が生かすも殺すも自由な立場にできるのであれば、
細かい部分に固執しなくても良いんじゃないかと、ちょっと意見してみます。
リクスレの方にも書きましたが、ショッカーの改造人間思想は、ある意味では“アギト”とは
似て非なるものですし、ショッカー大首領をオーヴァーロードの上位存在という設定にした上で、
ロードを象った動物達を人類と同化させ、それを旧人類に代わる地上の支配者とするのならば、
むしろそっちを支持するのでは…… とか。

あと…… 【HERO SAGA】において、ミラージュアギトに覚醒した間口正一と行動を共にしていた
ドッグロード辺りも、明らかにTV本編のロード怪人と異なった動向を示してましたが、
これも「アギトとオルフェノクの因子を併せ持った変種」を生み出す役目と、それの観察の役目を担っていた
大首領派のロード怪人だったんじゃないかという説が、ちょっと頭の中で思い浮かびました。
 
 
>もちろん、仮に複製説を採るにしてもそれならそれで、
>どうしてショッカーがロード怪人を複製しなければならなかったのか
>という疑問に対する回答を用意しておく必要がある訳ですが。
実をいうと、まとめサイトの方からリンクで行くことができる
【超クロスオーバー空想大戦 ORIGINAL OPERATION】というスレのストーリーにおいて、
地球教のテオス派によって創られた「人造アンノウン」が既に登場しております。
少なくともロゴス側にはロード怪人を複製する理由は十二分にあるわけですし、
新章序盤でのDショッカーとロゴスの同盟締結(それで香川教授や雅人もDに異動したはずです)を機に
技術交換が行われた、とでもできるんじゃないでしょうか。
理由に関しては、そもそもショッカー時代から動植物系改造人間から始まり、半機械系怪人、
神話怪人に悪人怪人etc...と、色々と実質様々なタイプの改造人間を試しているわけですし、
その一環としての“ある種の実験の成果”とでも解釈は可能かと。

……自分個人としては、地球教テオス派のさらに異端派が、後述する“超古代の謎”におkる
原罪の償いと称して、ショッカーの改造人間のように「人類と他の動物を統合する」意を主張、
事実上の「ショッカーのやり方を見本にした、人類がマラークと同一化する術」を求めるとか、
そんな感じでクロスして繋げてきたいという構想もあります(笑

>やすな「バトルファイトにおける統制者とモノリスって、
>    完全に同一の存在ってわけじゃなかったですよね、あぎりさん」
>統制者というのはあらゆる生き物たちの進化を求める欲望が結集・具現化した
>一種の思念体だといわれています。モノリスというのはその思念体が産み出した、
>アンデッドの戦いを監視する為のインターフェースだそうですね。
>やすな「それに、モノリスって劇中で天王路に捕まってて現代ではロクに機能してなかったよね。
>    あれが統制者の本体だったとしたらちょっと情けないぞ!」
生命の進化を操る存在としては【SPIRITS】の大首領と似通ってる印象もありますし、
事実上進化の欲望を利用して、自分の意にかなう知的生命の誕生を目論んだ、とかでしょうかね。
最終的に勝利したのが、ヒト科の進化形の姿をとったヒューマンアンデッドであり、
その結果を起点に大首領は生命の系統樹を創り、ヒューマンUDの姿を模してオーヴァーロードを創造した、とか……

>まあ相手はウルトラセブンでしたからねー。
>さしものモノリスも、ウルトラの力の前には分が悪かったのかもしれませんよ。
>やすな「いや、それは役者の人が同じってだけですから!」
いや、案外ダンのモデルとなった薩摩次郎氏の親戚なのかもしれませんよ(ぉ

>ミラーワールドのモンスターにかりそめの命を与えたのは、
>間違いなく神崎士郎や優衣さんの力によるものでしょうね。
>もちろん、その裏にはもっと大きな力を持つ何かが関わっていた可能性はありますが……。
>大首領がミラーワールドの戦いに介入していたという説は面白そうですけど、
>ではどのタイミングで手出ししてきたかという点は、じっくり考えて設定を煮詰めていくべきですね。
>神崎士郎が何故カードデッキで変身する戦士の名を仮面ライダーにしたのか、
>そもそもどうやってデッキを作り上げる技術を完成させたのか、
>(私のSSでは錬金術のしわざにしてしまいましたがw)
>などの点を鑑みると、大首領が手を下す余地は十分にありそうです。
ミラーワールド自体は、確か神崎兄妹の干渉以前から存在していたはずですし、
コアミラーが大首領なら、居場所を求める兄妹の思念に干渉して
彼らがモンスターを創造するキャパシティを用意した…… みたいな感じでしょうかね。
錬金術の技術と言えば、【オーズ/OOO】のグリードの基となったメダルの創造者こそが
800年前の錬金術師とされてますし(劇場版に出てきたガラはその一人)、
それにも大首領(もしくはゴルゴム)の手が一枚噛んでいたと考えれば、
ある意味ライダーバトルそのものが、大首領の掌の上で行われたものだったのかも……
(SPでコアミラーとして姿を見せたのは、破壊する結末を選んでもミラーバトルは終わらないことを
 バトルを終える鍵となる真二に見せつけ、彼が絶望する様を楽しんだ、とか……?)

>やすな「……そう考えると、『龍騎』のキャラの中に一人怪しい奴が紛れ込んでるよねぇ。
>    やたら神出鬼没で、実体はないけど自我は確実に持ってて、
>    神崎士郎にとってある意味一番身近な存在で、大きな鳥のエンブレムを掲げてて、
>    ライダーバトルのラスボスを自称してて、神話の神様と同じ名前を持ってたりする奴が(笑)」

      γ´::::::::::::::::ヽ、                         ,イ,イr´:::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.     ,.イ:::::::::_;; ‐ - 、::::ヽ、                         i /:l´:: :: ::::::::::::::::::;i、::::::::::::::::::::ヽ
     /. l::; ' ´u. ー'、 `ヽ:`´`l     Wヽ/\ ∧∧/\/|.   i:::::::::: :::::::::_,,,ィニ、`ゝ、;;、::::::::::::::l
    ,ゝ ″    .`;;'\  |:::, ´      ).   `´       >. ヽ、:::::::::::,γ-,、‐ヽー---`v'`ヽ::|
  ,.r‐" .`/  u.    ̄  ,-.i::/.     <       な (.    ゝ、ノ´}-{  '´ ノ     "ヽ.i::|
⌒ヽヽ  .|.   ,-=,ー、.ゝ`{         )        ・  ゝ     ゙l,,,-" `.ー -.′ u.   、ノノ;;|
  ヽ.ヽ/ヽ   |` 、. ゙゙丿 丿        巛        ・  ≫.     { 、- =、       y‐′i
.   ヽ ヽ. \. ヽ_. ン'゙,/        ,,,,,,,_ヽ        ・  \.     ヽ 'i '" .λ u.   l'|  /
    }. ヽ__`_.、 .ン´      , '"   ` ) ! !        ・  /.      \ヽ'" 丿     / l/
    i. /ヽイヽ´          ./:,,,yr‐ ッ,,, W\/∨∨ヽ/\/\        ヽ.` ´ ___,, -'i/
    .i " ヽi`i. ′         .i/  '';;ヘ、, ヽ,:::ノ                   ` =ニ、 .,/    /
    .i  .i.  i           { | u.  .ゝ`;',/          .             /!/.⌒ヽ  ./ ./
    .i  .i.  iー‐-- 、......../.ヽ`、 ヽ、  ,jン"                      .},ヽ-‐ "´ `,//
    i   i  .i        ヽ. ヽ.`.、  ,,,ノ                          ./` ー -‐ '"´
    .i   .i   i __ , ,, ,, -- ‐ヽ _ヽ  k                        |ゝ _
   i   .i  i´          `´ヽ`)"ヽヽ.                         丿

……あぎり様、案外その“怪しい奴”の正体、核心をついているかもしれませんよw

>○仮面ライダーインペラーサバイブ(仮面ライダー龍騎/半オリジナル)
“鬼”モチーフですか…… 自分は上手く表現すれば、文章映えしそうな案だと思いました。
ミラーモンスターのバイク変形は、想像するだけでも中々カッコ良さそうですね。
 
 
 
あと、ついでですが、ネット上で検索したら割と目にする“アンノウンの裏設定”に関して
それが掲載されてる【テレビマガジン特別編集 仮面ライダーアギト】から文章を抜粋してみます。
ネット上でよく見かける文章は、割と独自解釈された要素も交じってるのが多いので、
書籍自体も絶版ですし、とりあえず文章をそのまま抜粋してみます(青字部分)。
 
 
●沢木雪菜が自動筆記によって記した“超古代の声”。
 木野薫の部屋から発見された現物(水濡れなどの損傷有)をコンピュータ解析で復元し、
 風谷真魚の協力により完全解読したものらしい。

「はじまりは、テオスだった。
 テオスは闇から光を、夜から昼を、地球から大空を、海から陸を分け、世界を創造した。
 そして、テオスはエルとマラークを創り、さらにマラークの姿を象り動物を、自らの姿を象り人を創った。
 その頃の世界は、楽園だった。

 人が繁殖し、再び地球を満たす、ずっと以前のこと。
 人は言った。我々の姿は、テオスのもの。故に我々はマラークやエルよりも上位にある。
 我々はマラークに似せて創られた動物たちを支配し、家畜にしよう。
 マラークたちは言った。見よ、人が動物を支配し、彼等の家畜としている。
 ならば、人を我々の家畜とし、支配させよ。さもなくば、彼らを滅ぼさん。
 こうして、マラークと人の戦争が勃発。共にその数、2億。戦いは40年間に及んだ」


さらに真魚が紙面の残留思念を透視したところ、“光”と“闇”の死闘、
“光”が人に“アギトの力”を与える様子が読み取られたとも、記事に併記されてました。
 
 
●“イコン”(【アギト】OPの最初にスクロールする絵)の謎について。
 劇中では出てこなかった(はず?)“イコン”は、3万年以上前の遺跡より発掘された遺物で
 現在は某政府関連施設にて保管されている設定。SAUL・オーパーツ研究所でも解析が進められていたらしい。
 この“イコン”に対して沢木哲也は論文を遺している。以下、その抜粋。

 太古――神話の時代。
 万物の創造主であるオーヴァーロードのもと、世界は楽園であった。
 だが、ロード(※1)と人類との間に戦争が勃発――地上の生き物は絶滅の危機に瀕した。
 そのさなか、ただひとり人間に与したエルロード・プロメス(※2)は、オーヴァーロードの命に反して地上に下った。
 人間と交わり、『ネフィリム』(※3)と呼ばれる戦士を生み出してロードたちに対抗するためである。
 戦いは人間の敗北に終わったが、プロメスは最後の力を振り絞り、辛うじて人類を絶滅から救った。
 これを見たオーヴァーロードは、自分自身とロードを封印して、人類が進化し、再び地上に繁栄する日を待つことにした。
 こうして、地上からロードたちは消えた。
 
 (※1)アンノウンか? (※2)高位アンノウンか? (※3)アギト?

 
 
“超古代の謎”と沢木哲也の論文、人類にアギトの力を与えた存在の点がちょっと矛盾してますが……
エルロードはオーヴァーロード同様の姿の人間態に変身できるという裏設定があると聞いたことがあるので
“光の力=(オーヴァーロードを裏切った)エルロード・プロメス”と考えて問題ないのかな?
あと文脈から察するに、アギトは「“光の力”が人類に因子を埋め込み、開花した存在」で、
ギルスは「“光の力”が人間と直接交わって生まれた『ネフィリム』、それの先祖がえり」という解釈っぽいですね。

851 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2012/03/08(木) 21:25:23

■半オリジナル団体案4


時空海賊団ネオファンガイア
(仮面ライダーキバ/劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王/劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド
NEO ジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦/劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事/半オリジナル)



・組織概要
「新生ファンガイア族」を名乗り、時空転移を繰り返しては
その先で破壊活動や略奪行為を行っている無法者の集団。
名称からファンガイアによって構成される組織と思われがちだが、
実際はファンガイアは人類との共存を拒む一部の過激派が加入している程度であり、
むしろファンガイア族と敵対するレジェンドルガ族や
ゴブリン族、ゴースト族などがトップを占める。

ネオファンガイアの真の目的は、かつて自分達の部族を壊滅に追いやったファンガイア族を
殲滅することであり、「自分達がファンガイアに成り代わり魔族の頂点に立つ」という意味を込め、
あえて敵対種族の名を掲げている。またこれにより、ネオファンガイアの行った犯罪行為が本来なら
無関係なはずのファンガイア族の犯行だと誤解され、他種族とファンガイア族の間に軋轢が生じるという
悪影響も発生している。その為、彼らを追う時間警察(デンライナー署)は不必要な争いを避けるべく
「時空海賊団」という別名を設け、そちらの名を定着させようとしているが、あまり上手くは行っていないようだ。

ネオファンガイアの組織系統は基本的にファンガイア族と酷似しており、キング・ビショップ・クイーン・
ルークの『チェックメイトフォー』を頂点に、契約者を失ったはぐれイマジンやならず者の
ファンガイア(ポーン級)、レジェンドルガ(ナイト級)などが配下として存在する。


・所属メンバー(チェックメイトフォー ルーク級)

●ネガタロス=仮面ライダーネガ電王(劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事)
ならず者のイマジンやファンガイアを集めて、自ら組織した「ネガタロス軍団(仮)」を率いる
はぐれイマジン。指名手配犯の黒木誠也と結託し、彼を過去の時間へ逃がす代わりに用心棒として軍団に
招き入れ、手始めに国会議事堂を襲撃しようとした。デンライナーのオーナーから電王の予備パスを
密かに盗み出しており、これを用いてダークライダー・ネガ電王に変身する。意外にも組織内の和を重視する性格。
デンライナー署とキバの活躍によって一度は倒されたが、その後黄泉還りを果たしネオファンガイアの
ルーク級として迎え入れられる(もっとも本人は逆にネオファンガイアをネガタロス軍団(仮)に
編入したと思い込んでいるらしい)。ネオファンガイアによって複製されたライダーパスを与えられており、
再びネガ電王に変身する能力を得ている。



□イマジンと魔族「ゴースト族」
未来人のエネルギー体であるイマジンの原型となったのは、
長い時間をかけて13魔族の一つ・ゴースト族が独自の進化を遂げた存在である。

他のあらゆる生命体に憑依して災いを起こすとされるゴースト族は、
場合によってはファンガイアにも憑依することがままあったため、
ファンガイア族からも排除の対象と見なされ、
ほかの魔族と同様ファンガイア族の侵攻を受けて個体数が激減してしまう。
これによって種の絶滅を危惧したゴースト族は、
比較的早い段階からライフエナジーを摂取せずとも生きられるような体質への変化と、
ファンガイアの仕掛けた襲撃によって滅ぼされた同胞への復讐を目論み、
「過去の改竄」に固執するようになる。

そうした野望を抱き肉体改造を続けていった結果(もとより肉体を持たない霊体なので、
体質の改造はさほど難しいものではなかったとされる)、彼らは未来の世界でついに、
憑依した人間と「契約」を結び、その者が持つ望みと記憶を抽出して自らの肉体を再構成する能力、
「イマジン」を会得した。

これが現在における未来人の精神エネルギー体・イマジンの由来である。

852 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2012/03/14(水) 03:31:45

■半オリジナル団体案5


・時空海賊団ネオファンガイア所属メンバー(チェックメイトフォー クイーン級)

ヒトミコ=銅角鬼ブロズラ(劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド
NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦/半オリジナル)

室町時代に存在していたとされるオニ一族の一人。
クチヒコ=金角鬼ゴルドラやミミヒコ=銀角鬼シルバラと同様人間との戦いに敗れて封印されていたが、
大型の時空クレヴァスによって発生した次元の亀裂から復活し、現代の時間軸に出現する。
ゴブリン族の血を引くオニ一族らしく好戦的かつ粗暴な性格であり、
人間体時でも鋼鉄の大鋸を携えている。
自身に先駆けて現代に復活したクチヒコ・ミミヒコの兄弟が電王に倒されたことを知り、
仇討ちの為に密かに兵力を蓄えていた時、
ネオファンガイアからの勧誘を受けてクイーン級の座に就いた。
チェックメイトフォーに加入した際にビショップ級からゴブリン族がファンガイアによって
殲滅させられた事実を聞かされているので、ファンガイア族に対しても恨みを抱いている。


□貶められた敗北者「ゴブリン族」
世界各地に「悪鬼」の伝承を残す13魔族の一つ・ゴブリン族。
獰猛かつ残忍な種族であったとされる彼らは、
世界制覇の野望を抱くファンガイア族の最初の標的となり、互いに激しい死闘を繰り広げたとされる。

その戦いに敗退したゴブリン族は、
勝者であるファンガイア側の記録によると既に種を根絶されたとあるが、
実際はゴブリン族は完全には滅びたわけではなく、いまだ世界各地にその末裔が生息している。
室町時代の日本で暴れ回っていたというオニ一族もまた、ゴブリン族の血統を受け継ぐものであった。
ファンガイア側がその事を知っていたか否かは定かではないが、戦いに勝利したファンガイア族は、
敗北者となったゴブリン族を魔族の歴史から抹消すると同時に、
彼らのイメージをことさら悪くするような形の記録を残し、
自身の行った行為を正当化する為の材料とした。

例えば、ファンガイア族の資料によればゴブリン族は同族間ですらいがみ合う種族とされているが、
実際はそこまで酷くはなく、むしろ同族間においては固い団結で結ばれていたのである。
これは、オニ一族のクチヒコ・ミミヒコの兄弟仲が非常に良好であったことからもうかがい知れる。

また、他種族を殺して肉を喰らい、
骨は戦利品としてコレクションする残虐な嗜好の持ち主という記述もあるが、
それもまた作為的に誇張して書かれたもので、
確かにゴブリン族は狩猟戦闘民族ゆえ常にほかの種族を襲い、その肉を喰らう性質を持つが、
骨を蒐集するのはゴブリン族においては倒した相手に対する敬意の表れでもある
(もっとも、ギガント族やドラン族などの骨は加工して武具にすることも多かったようだ)。

「歴史」とはあくまでも勝者が紡ぎ出すものであり、争いに敗れた者達はしばしば不当に貶められると
いった事例は人間の歴史の中でも度々見られるが、これは魔族の世界においても同様らしい。

853 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2012/03/14(水) 18:57:32

■半オリジナル団体案6


・時空海賊団ネオファンガイア所属メンバー(チェックメイトフォー ビショップ級)


●白峰天斗=仮面ライダーレイ(劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王)
「しらみね たかと」と読む。
対ファンガイア組織「3WA(ワールドワイドウイングアソシエーション)」の一員で、
レイのライダーシステムの装着者。復活したレジェンドルガに対抗すべく素晴らしき青空の会に
接触を試みた。一見すると冷静沈着で優雅な印象だが、その言動の端々にはどこか他人を
見下しているような優越感とエリート意識を漂わせる。
出力が強すぎて人間には扱えない代物となってしまったレイシステムを装着するために、
心身ともにレジェンドルガに売り渡している。かつてある期間だけ3WAに在籍していたが、
結局脱退した名護啓介とはある種のライバル関係であり、
最終的には名護が変身したイクサの攻撃によって倒された。
黄泉還り現象により復活。レジェンドルガのロードを懐柔してネオファンガイアの
キング級として祭り上げた上で、自身はそれを補佐するビショップ級のポジションに収まり、
ネオファンガイアをコントロールしている。なお、彼自身は既に人の道を外れているが、
人類そのものを見捨てている訳ではなく、「か弱い人類は滅ぼされないようネオファンガイアによって
管理されるべきである」という思想の下、天敵であるファンガイア族の殲滅のため暗躍している。



□「ギガント族」に着目した3WAの謎
共に人類がファンガイアの脅威に対抗する為の組織として発足した、素晴らしき青空の会と
ワールドワイドウイングアソシエーション、通称3WA。両者の活動のフィールドはそれぞれ
異なっていたが、結果的に「現在の人類が持つ一般的な武力は、ファンガイアにすれば赤子も同然」
という同じ結論に落ち着き、ファンガイアにも負けないような絶対的な力=ライダーシステムの
開発を始めるようになった。

開発状況は青空の会が一歩先んじており、こちらは軍事用のパワードスーツを改修して造り上げた
イクサシステムが、理論上既に実用化の域にまで達していた。しかし、青空の会のイクサシステムは
あくまでも「人間」が装備することを前提としていた為に、装着者にかかる肉体的負担をできるだけ
減らしていくことが求められた。
これにより、イクサシステムの活動には大幅な制限がかけられてしまい、
22年間に10回ものアップデートを経て、ようやく実用的なスペックを搭載するに至る。

イクサ開発の進捗状況の遅さを知った3WAは、青空の会とは異なるアプローチの仕方で独自の
ライダーシステムを造り上げる事を決定し、そのパワーソースとして白羽の矢が立てられたのが、
ビッグフットや野人、雪男などUMAの伝承を残す13魔族の一つ・巨人のギガント族であった。
ギガント族は、フランケン族やゴブリン族に勝るとも劣らぬ怪力の持ち主であり、
しかもほかの魔族と違い単独で生活しているケースが多いので、
個体を捕獲しても外部に情報が漏れにくい、というのも理由として挙げられる。

そうして、極秘裏にギガント族イエティクラスの個体を捕獲する事に成功した3WAは、
その者が持つ冷気の力と絶大な破壊力を備えた爪の力をライダーシステムに転用、
仮面ライダーレイを完成させた。だがこちらにも問題はあって、魔族の力をそのまま流用した
レイシステムは、強すぎるパワーのあまり並の人間には装着すらできない代物となっていた。

ところが、3WAはその問題点をレイシステムの設計段階から予測しており、
これをクリアするべくなかば強引な方法を用意していた。

一つは、装着者自体の強化改造。
これには13魔族の中で最も異質な能力を持つレジェンドルガ族の、
他種族の個体を洗脳し奴隷化するというものを使用している。
レイシステムの装着者にもこのレジェンドルガの能力が付加されており、
レイの鎧に封じ込められたギガント族の力を装着者と同化し、強制使役させているのだ。

もう一つは変身ベルトの機構にある。
イクサ・レイのライダーシステムは、どちらもキバの鎧を参考にして作られているが、
イクサシステムがキバの魔皇力を科学的に解釈しているのに対して、
レイシステムはキバの変身機構をできるだけ忠実に再現している。
魔皇力の制御に長けたキバット族をモチーフとした人工モンスター・レイキバットを製作し、
これにギガント族の力が暴走しないよう、リミッターをかけさせているのである。

以上に見られるとおり、3WAは青空の会に比べて魔族に関する知識が多く、
ライダーシステムにも独自のプログラムを組んでいる。
詳しい事はまだ解明されていないが、3WAという組織には明らかに人間以外の種族が在籍し、
ファンガイア対策の為にその能力を行使しているものと思われる。
いずれ近い内に、3WAとファンガイア、およびレジェンドルガとの関係も明らかにされることだろう。

ちなみに、ギガント族は人間に目撃されるケースもかなり多く、
最近の例でいえば風都に出現したという「雪男」も、
その正体はギガント族イエティクラスの幼体であった可能性が高い。

854 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2012/03/17(土) 15:29:13

■半オリジナル団体案7


・時空海賊団ネオファンガイア所属メンバー(チェックメイトフォー キング級)

●杉村隆=仮面ライダーアーク(劇場版 仮面ライダーキバ 魔界城の王)
関東西刑務所に収容されていた死刑囚。22年前に脱獄を企てて暴動を起こすが、
その際に刑務所の地下から出土した棺に封印されていたレジェンドルガ族の王(ロード)を解放して
しまい、王に憑依される。これにより何度死刑を執行されても死なない強靭な肉体を獲得した。
現代の時間軸では脱走を成功させ、同じく現代に復活したマミーレジェンドルガらと遭遇。
完全に覚醒した王の人格に支配されて以降は、復活体レジェンドルガを率いて魔界城に君臨する。
遙か昔にファンガイアの初代キングによって封印された為、現世に復活した際にはキングの力を継承する
キバへの復讐を誓い、一時は紅渡を自らの支配下に置いたが、父・音也の呼びかけによって
自我を取り戻した渡=キバ飛翔態の反撃を受けて撃破された。
しもべのレジェンドルガと共に復活。その後同じく黄泉還った白峰天斗と協力体制を
取り、自身を頂点たるキング級として時空海賊団ネオファンガイアを結成する。レジェンドルガではなく
あくまで人類の為に暗躍する白峰の思惑を知りつつも、ファンガイア族の殲滅という
共通の目的を果たすべく泳がせている。なお黄泉還りを果たしたのは杉村の肉体と
これに宿った王の人格のみであり、人間としての杉村隆は死亡したままである。



□「レジェンドルガ族」と対ファンガイア組織3WA
世界各地に多種多様な幻獣の伝承を残す13魔族の一つ・レジェンドルガ族は、
ほかの魔族とは一線を画す特殊能力を持ち合わせていた。

まず第一に、レジェンドルガは恐怖や苦痛といった「負の感情エネルギー」を吸収し、
自らの体内にライフエナジーを精製することができた(「人間の悲鳴」が最も効率よく
ライフエナジーに変換できるらしい)。ファンガイア族を始めとする他の魔族が、
あくまで捕食という形でしかライフエナジーを得られなかったことを考えると、
レジェンドルガの持つ力がいかに特異なものであるかがわかる。

さらに、レジェンドルガにはもう一つの特殊能力があった。それは、他種族を洗脳・奴隷化して
数を増やすというものだ。基本的に魔族は長寿ゆえに子孫を産み出す機会が少なく、その多くは現在に
至るまで少数民族にとどまり、さほどの隆盛は迎えていないのだが、レジェンドルガ族のみは例外で、
他の種族を強引にレジェンドルガ化する方法を用いて急速に勢いを増し、
世界の覇権を巡りファンガイアと戦いを繰り広げるまでに発展していた。

自分達を含めた魔族に対してかなりのアドバンテージを持つレジェンドルガの力を危険視した
チェックメイトフォーの初代キングは、ついに自らキバの鎧をまとって出陣。
彼はレジェンドルガ族の王(ロード)を叩き、この戦争に終止符を打とうと考えていたが、
ロードの力は予想以上に強大であり、初代のキングはロードの魂をシールフエッスルの力で封印し、
残りのレジェンドルガをキングズ・ワールドエンドなる秘技を用いて自身の命を道連れにして、
その大半を消滅させた。

これを以て敗北を悟った生き残りのレジェンドルガはファンガイア族への抵抗を止め、その他の魔族と
同様、人間社会に身を潜めて細々と暮らしていくようになる。しかし、一部のレジェンドルガは密かに
人間と結託し対ファンガイア組織「3WA」を設立。人間の構成員をレジェンドルガ化する引き換えに、
魔族に関する情報を与え、人類がファンガイアに抵抗できるように仕立て上げていたのである。

3WAが複数の魔族の力を応用し、強力なレイシステムを開発することができたのは、
ひとえに3WAが魔族レジェンドルガを擁する組織だったからにほかならない。

855 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2012/05/24(木) 16:02:36

■半オリジナル団体案8


“闇のエリート部隊”エーデル・クロイツ
(仮面ライダー/仮面ライダーV3/仮面ライダースーパー1/仮面ライダーZX/
10号誕生! 仮面ライダー全員集合/仮面ライダー555/超クロスオーバー空想大戦)



・組織概要
「使徒複製」のプロセスを経て、
サイボーグオルフェノクとして生まれ変わった四人で構成される、別名“闇のエリート部隊”。
ラッキー・クローバーに代わるスマートブレイン社のオルフェノクの指揮官として
同社に出向しているが、これらの任務はあくまで表向きのパフォーマンスに過ぎず、
その裏では当人達と一部の者しか把握していない、まったく異なる内容の任務を実行に移している。

かつてのライバルであった仮面ライダーらと戦い、
得られたデータを解析することで自身の肉体を強化し、
サイボーグオルフェノクを更に昇華させた「超生態」へと進化させることも
彼らの任務の一環であると言われているが、依然として詳細は不明のままである。


・所属メンバー

●早瀬五郎=さそり男=ニュースコーピオンオルフェノク
(仮面ライダー/仮面ライダー555/超クロスオーバー空想大戦)
本郷猛のオートバイレースにおけるライバルであり、親友でもあった男。
しかし、常に本郷に一歩及ばぬことへのコンプレックスから彼を憎むようになり、
自ら志願してショッカーの軍門へと下り、さそり男への改造手術を受けた。
人食いサソリを操ってショッカーの脱走者の処刑を行ったほか、
戦闘員を率いて本郷を抹殺するM1号作戦を展開した。
エーデル・クロイツの中で最も闘争心の強い男で、
隙あらば他の三人をも出し抜こうとチャンスをうかがっている。
しかし、その血の気の多さが災いしたのか思うようにデータを収集することができず、
結局超生態に進化するのは、四人の中で一番最後になってしまった。


スコーピオンV(ヴェノム)(仮面ライダー/仮面ライダー THE FIRST/
仮面ライダーカブト/超クロスオーバー空想大戦)

仮面ライダー1号との戦いを通じてNスコーピオンOが超生態へと進化を遂げた姿。
並行世界に存在する秘密結社「ショッカー」の改造技術に合わせ、
仮面ライダーサソードのスペックも一部取り入れられており、
クロックアップ能力に加え、サソードゼクターを模した機械化サソリ軍団や
サソードヤイバーと同形の毒刀を携え、ライダー達を執拗につけ狙う。


●高木佑介=ガルマジロン=ニューアルマジロオルフェノク
(仮面ライダーV3/仮面ライダー555/超クロスオーバー空想大戦)
デストロンのヨロイ元帥配下の怪人。正体は風見志郎の親友にしてライバルの高木佑介で、
デストロンの世界征服に自らの理想を求めている。
脱走者を餌にして志郎を抹殺するのが使命であったが、彼自身は志郎への友情を変わらず抱いており、
志郎を殺さずデストロンに投降するよう勧めていた。このことがヨロイ元帥に知られ、
裏切り者扱いを受けたためにやむなく志郎と敵対、応戦したV3によって倒された。
復活した現在でも志郎とは親友でありたいと考えているものの、
既に互いの思想が共存できないレベルにあることを悟り、
あくまでもライバルとして志郎の前に立ちはだかる道を選ぶ。


ガルマジロンB(ブレイド)(仮面ライダーV3/仮面ライダー剣/
超クロスオーバー空想大戦)

仮面ライダーV3との戦いを通じてNアルマジロOが超生態へと進化を遂げた姿。
ライダーマンのアタッチメントアームに旧BOARD製のライダーシステムを統合させた
独自のアームガジェットを搭載しており、状況に応じて近距離用のスラッシュアーム、
遠距離用のバレットアーム、中距離用のスタッブアームを使い分ける。


●小針正=ライオンサンダー=ニューライオンオルフェノク
(仮面ライダースーパー1/仮面ライダー555/超クロスオーバー空想大戦)
沖一也の友人にしてノーブル賞候補の科学者。文武両道に優れた人間であったが
同時にトップ志向が強く、学生時代にどうしても勝てなかった一也を激しく恨む。
ドグマの配下となったのちも一也を討ち負かすべく幾度も挑戦を仕掛け、その異常な執念は
小針がノーブル賞候補に挙がったことを誰より喜んでいた一也を大いに悲しませた。
怪人体はライオンサンダーで、額のランプから発するC(コントロール)光線や
ライオンサンダー電磁剣、ライオンサンダー鉄の爪などの武装をそなえている。
黄泉還り後もそのトップへの執着心は健在で、そもそも自身が
エーデル・クロイツの「一員」としてカウントされている事実すら気に食わないほど。


D(デッド)ライオンサンダー(仮面ライダースーパー1/
仮面ライダーストロンガー/超クロスオーバー空想大戦)

仮面ライダースーパー1との戦いを通じてNライオンOが超生態へと進化を遂げた姿。
ブラックサタンの三代目大幹部デッドライオンのデータを一部流用しており、
特に右腕のサンダークローにその影響が見受けられる。
頭部のC光線や電磁剣といった武器を引き続き所有するほか、身体能力も全体的に向上している。


●三影英介=タイガーロイド=ニュータイガーオルフェノク
(仮面ライダーZX/10号誕生! 仮面ライダー全員集合/仮面ライダー555/超クロスオーバー空想大戦)
バダン所属のサイボーグ兵士で、同組織の中でも最強の実力者と目されているエリート。
組織を脱走する前の村雨良とは甲乙つけがたい能力を持ち、
互いにライバルとして研鑚し合っていた。
そのためかバダンに反旗を翻した良を自らの手でとどめを刺そうとする。
現代の世に蔓延する腐敗に嫌気が差しており、
「力こそ全て」「勝ち残った者が正義」といった信条の下、バダンにその命を捧げている。
他の三人と異なり「組織」に長く属していたキャリアもあって、
エーデル・クロイツの実質上のリーダーを任されている。


S(サーベル)タイガーロイド(仮面ライダーZX/
10号誕生! 仮面ライダー全員集合/仮面ライダー響鬼/超クロスオーバー空想大戦)

仮面ライダーZXとの戦いを通じてNタイガーOが超生態へと進化を遂げた姿。
某勢力から入手した鬼石を体内にセットした上で、
過酷な猛士式トレーニングを積むことによって今まで以上に強靭な肉体を手に入れた。
背中に装備したタイガーキャノンに加えて両腕にも鋭利な爪を生やしており、
遠近共に隙のない構成となっている。

856 名前:無名の妖怪ハンター:2012/05/29(火) 21:37:43

とりあえず、頭の中で考案中の敵対勢力案、忘れないうちに文章にして書き綴ってみました。
あくまで“プロット”ですので、実際に使うか否かはまた別として考えてます。
また、設定と言うよりは“プロット”のイメージで文章書いてるので、そこら辺はご理解下さい。
 
 
■半オリジナル団体案

冥府勢力軍(各作品での冥府描写から発想した半オリジナル)
その名が表わす通り、霊界を統治する冥府政権から派生した敵勢力。
地上界のロゴス同様、冥府政権の過激派主導で構成されている。
正しい魂の輪廻を循環させる建前で、罪なき魂や寿命ではない人間まで積極的に
霊界に誘致しようと目論んでおり、自分達の利益とエネルギーを優先させる事しか考えていない。
その勢力図は天界・地獄界双方に亘り、実質冥府政権の実権を半分握っているとも噂される。

黄泉還りの影響による死者の蘇生に対しては否定的かつ過激なタカ派的立場をとっており、
「死者の復活はそれ自体が罪」と提唱、復活した死者のみならず、それらを助けようとする者さえ
問答模様で地獄行にしようと目論んでいる。

地上勢力とのパイプも意外と多く、ディバイン・ショッカーとは何らかの繋がりを持っていると噂される他、
かつて魔王ゾウナの目論見の下、言峰綺礼に率いられて冬木の街を襲撃した多国籍軍による
亡霊パイロット達も、この勢力を通して派遣されたと設定できるかもしれない。
 
 
【戦闘員】

●冥府軍・正規死神兵(空想大戦オリジナル)
冥府勢力軍の戦闘員の一種。
霊界に勤めている死神・天使の中でも、主に侵入者や脱獄者の討伐、現世へのお迎えといった
ある程度戦闘慣れしている者達が選抜された、敵対勢力に対する特殊作戦班。
完全に武力行使を前提としたチーム編成で、武器として死神の鎌(後述)の他、
マシンガン等の大型火器等などを使用する事も多い。

外見的には、人間と同様の外見に黒タキシードを着こみ、かつ髑髏の仮面で顔を隠した
【仮面ライダーW】のマスカレイド・ドーパントと【BLEACH】の虚を足して二で割ったイメージ。
正規の訓練を受けた死神というだけあり、一般の人間よりは強いと設定されているが
多大な主人公補正・正義側補正の恩恵を賜ったヒーロー・格闘家・強い民間人を前にして
刀の錆になる運命を逃れられぬ事は想像に難くない。

武器として用いる死神の鎌は、現実に存在する大鎌同様、用途によって可変可能。
魂の収穫時には横向きに刃が付いているが、戦闘時には取り回しがし易いように
縦向きに刃を付け直し、刀剣や薙刀のようなイメージで戦闘する。
(むしろイメージ的には、集団戦闘を描写する際に殺陣を描きやすくする方向優先で)
 
●冥府軍・死霊傭兵(空想大戦オリジナル)
冥府勢力軍の戦闘員の一種。
主に(罪を問わず)地獄に落とされた罪人が、減刑を条件に冥府軍に傭兵として参加したもの。
外見は肌が完全に焼け焦げた骸骨やゾンビで、申し訳程度の鎧兜を身にまとっている。
あーうー言いながら敵に襲い掛かるしか脳がないが、意外と俊敏で集団戦闘も得意。
基本的に素手で敵に掴みかかるのが攻撃手段。後付で武器とか使ったりするかも。
動作イメージ的には【仮面ライダーOOO】の屑ヤミーに近い方向で。
 
 
【冥府勢力軍・主要幹部(候補)】

●伐折羅王(桃太郎伝説シリーズ)
地獄に努める閻魔大王の一人にして鬼族の王。“地獄王”の別名を持つ。
冥府戦力軍の形式上のトップだが、その実態はカルラの傀儡(自身はその事実を知らない)。
現世における強大な悪の勢力ディバイン・ショッカーと繋がる事で、冥府の掌握を企んでいる。

●カルラ(新桃太郎伝説)
伐折羅王の腹心を務める、鳥の姿をした鬼。
伐折羅王には全幅の信頼を寄せられており、彼の第一王子であるダイダのお目付け役でもある。
自分以外の全ての生き物を自分が成り上がるための道具あるいはゴミとしか思っておらず、
他の鬼の手柄を横取りして今の地位を築いた。冷酷非情にして強欲な性格であり、卑怯な手段を厭わず用いる。

●エンマ大王 (幽☆遊☆白書)
コエンマの父。閻魔大王の一人であったが、魔界の台頭を抑えて人間界における霊界の利権を守るために
不正な手段で魔界住民の人間界での非道行為の件数を水増ししていた為、
その事実をコエンマが告発したことにより罷免された。現在は伐折羅王と組み、冥府の政権の転覆を目論んでいる。

●閻魔大王(スパイダーマン・東映版)
閻魔大王の一人であるが、権力欲と支配欲に塗れたはぐれ者。伐折羅王達と組み、冥府の政権の転覆を目論んでいる。
かつて鉄十字団と手を組んだ事があり、その縁でディバイン・ショッカーを伐折羅王に紹介した。


●閻魔大王(ドロロンえん魔くん/鬼公子炎魔/Dororonえん魔くん メ〜ラめら)
閻魔大王の一人。えん魔の叔父に当たる。地獄の文明生活を支えているサイコワット不足解消のため、
天使界と結託して現世の人間40億人分をあの世行きにする「強制大殺生」を発令しようと目論んだ。
その声は、ディバイン・ショッカーの至高邪神の一柱・ミケーネ闇の帝王のものと酷似…?

●炎魔(ドロロンえん魔くん/炎魔地獄/Dororonえん魔くん メ〜ラめら)
閻魔大王の甥で、幼名「火炎のえん魔」。閻魔大王家の問題児としてその名を知られ、
余りに破天荒な行動の末に大王から現世に追い出された過去を持つ。
冥府の利益の為ならば、罪なき人々を地獄に落とす非道さえも厭わない人物。
バイオレンスジャック(≒デビルマン/平行世界の不動明)とは因縁あり。
悪役として登場した【炎魔地獄】や【バイオレンスジャック】準拠の人物設定で想定。
 
●超人閻魔(キン肉マン/キン肉マン キン肉星王位争奪編)
超人墓場の支配者として君臨する超人にして閻魔の一人だが、それは表向きの顔であり、
その本性は邪悪五神のボス格。かつて数十年前、キン肉星王位争奪サバイバルマッチを裏から操り、
大宇宙征服の拠点としてキン肉星の王位の座を奪って乗っ取ることでキン肉スグルやキン肉王家、
そして正義超人の撲滅を企んでいた黒幕である。
キン肉スグル生誕直後の火災を仕組んだのも彼の仕業であり、自身も超人強度1億パワーを誇る。
設定的には原作漫画とアニメ版に折合付けて、超人閻魔も一度封印された設定で。
 
●ジ・オメガマン(キン肉マン)
オメガ・ケンタウルス星団出身の完璧超人。宇宙の犯罪超人を処刑する事を生業とする超人ハンターで、
本来は冥府に属する立場ではない現世の人物だが、彼自身もかつてキン肉スグルを筆頭とする
正義超人に敗れたが故の因縁から、現在は超人閻魔の手下として冥府勢力に加担している。
目の前のあらゆる物体を吸収、肉体に取り込んで変身する特殊能力を持ち、超人強度は神に次ぐ8600万パワーを誇る。

●絶鬼(地獄先生ぬ〜べ〜)
鬼三兄弟の次兄。人間体の姿は甘いルックスをした絶世の美男子だが、
その本質は破壊と殺戮を好む残忍冷酷なナルシスト。かつて兄の覇鬼(鵺野鳴介の鬼の手)の封印を解く為、
焦熱地獄から3年かけて現世に這い上がったが、撃退されて無間地獄に落とされた過去を持つ。
霊力は鵺野鳴介の500倍で、妖狐の究極奥義・滅気怒さえも耐える実力の持ち主。
兄と妹が現世側に付いた今、唯一悪側の彼はどう動く…?

●閻魔あい(地獄少女シリーズ)
見た目は黒いセーラー服を着た大人しそうな少女だが、その実態は『地獄通信』なるホームページに
アクセスした依頼人の怨みの感情に共鳴し、依頼を忠実に遂行する「地獄少女」であり、
怨みさえあれば悪人のみならず罪なき人々でさえ躊躇なく地獄に送る悪霊。
生前は安土桃山時代に人柱にされた少女“あい”であり、人間への強い恨みを抱き復活、
村民を虐殺するという大罪の罰として地獄少女として働くことを課せられる。
一度は自らが地獄に消える事で任務を終えたが、紆余曲折あり現在は永遠の地獄少女となっている。
“四藁”と呼ばれる4人の妖怪を使役する。悪役補正強めで書きたい。

●人面蜘蛛(地獄少女シリーズ)
背中に3つの目がある蜘蛛であり、閻魔あいに地獄流しの任務を課した張本人。
彼女の行く先々で付き纏うように現れては、常に彼女を監視しており、時にはきくりや人形に憑依して行動する事も。
その声は、ディバイン・ショッカーの至高邪神の一柱・ミケーネ闇の帝王のものと酷似…?
 
 
(冥府勢力軍、個人的な構想の核心部分)
アニメ版【ドロロンえん魔くん】の閻魔大王、並びに【地獄少女】の人面蜘蛛の声を担当されているのは
Dショッカー至高邪神の一柱、ミケーネ闇の帝王の役も務められてる柴田秀勝氏。
……つまり、「壮大なるあらすじ-11」でのノリで行けば、この二名の正体はミケーネ闇の帝王本人。
炎魔もダイナミックプロ的に「闇の帝王の息子」という大きな敵役のポジションに。

自分が以前に>>848で挙げたネタの流れで行けば、“人面蜘蛛”としての闇の帝王の目的は
かつての平行宇宙でZ神との戦いで失った「機械神ハデス」としての神性を取り戻す為、
膨大な年月をかけて死者の怨念のエネルギーを蓄え、冥府の底に沈む肉体の傷を癒し、
そして本来の「機械神ハデス」として完全復活してDショッカー至高邪神に席を置くことである。

閻魔あいに課せられた「地獄流し」の真相は、要は人間が生きながら地獄に流された際の絶望のエネルギー、
契約を行った人間の憎悪、絶望、後悔…… その他諸々の負のエネルギーを集めることにより
人面蜘蛛…… 否、闇の帝王が完全復活する為のエネルギーを回収する役割だったのだ。
(当然、閻魔あい以下の関係者はこの事実は全く知りません。オメガマンや炎魔、絶鬼は知ってて良いかも)
この時のエネルギーは契約者・対象共に“罪なき魂”であれば、それに相反する絶望のエネルギーは
より強大なものとされている。
さらに言えば、「地獄流し」によって地獄に送られた……とされているが、実はそれは真相ではない。
対象となった人々の魂は、冥府の底に眠る「機械神ハデス」のボディに負のエネルギー諸共吸収され、
闇の帝王……否、ハデスが完全復活する為のエネルギーを抽出される役割を負わされているのだ。

このハデスの目論見は思うように成功し、新西暦189年、もうじき復活の達成は間近と言われている。
邪神たるハデスが完全復活した際、用済みとなった閻魔あいに救済を与える事などありうるだろうか……
 
 
……あと、個人的な希望、地獄少女勢には改心などのイベントは特に設けたりせず、
普通に冥府勢力側の幹部怪人として扱い、ヒーロー側に粉砕される流れで執筆したいです(笑

 
 
 
◆広域暴力団「集英会」(または「集英組」)
 (集英社関連作品……【押忍!!空手部】【大相撲刑事】【嘘喰い】【究極!!変態仮面】【魁!!男塾】、etc…)
日本に数ある暴力団組織の中でも、とりわけ強大な勢力図を誇っている一団。
主に東日本を根城とする関東集英会、西日本で活動する関西集英会の二派が存在し、
それぞれが会長によって束ねられているが、あくまでエリア別の活動範囲であって実質同勢力と考えて間違いない。

その手口はアコギかつ恐ろしい程の残忍非道で知られ、海外マフィア経由での麻薬密売は序の口、
違法風俗や臓器売買、誘拐による人身売買、地上げ、カルト宗教団体やテロ集団との癒着、
そして日本国内での銃器や大量破壊兵器の密造、etc……と多岐に渡り、
数々の悪行三昧で罪なき人々から資産を巻き上げ、その鮮血で汚い金を潤している。
過去日本警察が幾度も検挙を行っているも、組そのものの瓦解までには至っていない。

実は、その背後に控えているのはロゴスを筆頭とする地球至上勢力であり、
集英会の行動理念もロゴスの軍産複合による金稼ぎを助長させるためのもので
更に言えば、全ての黒幕である地球教元老院を支える資金調達としての意味合いもあった。
幾度の検挙を受けながら組織が存属しているのも、彼らの後ろ盾がある為。
また、日本中の暴力団やギャング団を影から支配する悪の大組織「ダッカー」参加勢力でもある。
Dショッカーとロゴスの同盟締結後は、両組織の間に立って更に両組織を活発化させるべく
これまで以上に非道さを増した悪行三昧で人々から資産を絞りとり、荒稼ぎしている。

その歴史は古いとされ、最低でも明治初期にてその活動が確認されているが、なおも遡れるとされている。
また現日本国総理大臣・剣桃太郎を始め、変態仮面、大関、高木義志といった著名な戦士達とも
決して浅からぬ因縁を持っている敵対勢力でもある。
 
 
以下は集英会の代表的な会長、構成員、関係者。
なお、組織の実態は上述した通りである為、立場上の会長は実質ロゴス(≒地球教)並びにDショッカーの傀儡である。
(関東・関西を含んだ実質的な総元締めは、ダッカーの首領Lが務めていると考えてよい)
 
●槃蛇院大覚(ぬらりひょんの孫・読切版)
関東集英会・会長。TV番組等では素顔を隠し、インチキ霊能者として活動。
言葉巧みに相手を騙して財産や土地を取り上げ、「清めの儀式」と称した狼藉等で私腹を肥やしていたが
最終的にはリクオ率いる奴良組に殴り込まれ、壊滅的打撃を受けると共に集英会との関わりも露見した。
現在はロゴス/地球至上勢力の後ろ盾もあり、関東集英会・会長として復帰するが、実質的な傀儡である。

●桐山修造(押忍!!空手部)
関西集英会・会長。神奈川の貴公子にして意拳の使い手・木村浩一を麻薬中毒にするなど
数々の悪事を行い、黄暗海と手を組んで、太極寺の膨大な財宝(=麻薬)のありかと
究極の武術が示された「龍天昇」をを狙い暗躍する。
最期は赤松剛鬼に暗海共々射殺されたが黄泉還りによって復活。再び関西集英会・会長として暗躍する。

●黄暗海(押忍!!空手部)
太極拳の達人。黄陳陳、黄流雲という二人の兄を持ち、彼らをも凌ぐ拳法の天才であったが、
その拳に悪が込められていたことを父・黄天昇に見抜かれ、後継者に選ばれなかった。
天昇の遺言を改竄することで太極寺の跡継ぎに納まるも、権力を得たが故に悪行の限りを尽くしたため、
修行より戻った二人の兄によって両手を切断され、追放された。
その後50年間、復讐を夢見て弟子を育てていた。「龍天昇」を狙い来日し、集英会の桐山と手を組む。
切断された両腕には義手を装着しており、義手を飛ばして秘孔を突くなどの芸当も可能。
最期は赤松剛鬼に桐山共々射殺されたが黄泉還りによって復活する。

857 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2013/02/24(日) 14:27:29
■半オリジナルキャラクター案


ダマス(劇場版 仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル/半オリジナル)
ウヴァとガメルのデータを基に、Dショッカーの技術によって
<コブラ>・<カメ>・<ワニ>の爬虫類系コアメダルから誕生した『新造グリード』。
人間体は茶褐色のスーツを着たビジネスマン風の男で、ウヴァと同様に人間の肉体にセルメダルを投入し、
宿主の欲望からヤミー(爬虫類・両生類系)を生み出す。
怪人体はガメル風の重量級で、攻撃力と防御力が高いパワーファイターだが、そんな外見に反して性格は陰湿で慇懃無礼。
自ら手を下すことはほとんどなく、作戦行動のほとんどはヤミーか、
自身にセルメダルを投入して生み出す白ヤミーに任せている。

ネルマー(仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX/半オリジナル)
メズールとカザリのデータを基に、Dショッカーの技術によって
<クジラ>・<サメ>・<オオカミウオ>の水棲生物系コアメダルから誕生した『新造グリード』。
人間体は群青色のワンピースを着た幼女少女で、カザリと同様に人間の肉体にセルメダルを投入し、
宿主の欲望から合成型ヤミー(水生生物系・猫科系)を生み出す。
怪人体はメズールに酷似。自分の欲望に忠実に動く享楽主義者で、新造グリードの中ではもっともグリードらしい性格。
Dショッカーに命じられてポセイドンドライバーの適合者を探し求めているのだが、
上記の性格のせいで計画はまったくといっていいほど進展していない。

ギル(仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦CORE/半オリジナル)
ショッカーグリードと恐竜グリードのデータを基に、Dショッカーの技術によって
エビ・カニ・サソリの甲殻類系コアメダルから誕生した『新造グリード』。
新造グリードでは唯一人間体を持っておらず、常に怪人体で活動している。
恐竜グリードと同様に人間の想いが込められた器物にセルメダルを投入し、
宿主の欲望からヤミー(甲殻類・爬虫類系)を生み出す。
怪人体は鎧武者怪人がベースとなっている。ショッカーグリードに匹敵する戦闘力の持ち主で、
普段は落ち着き払った古風な物言いを好むが、いざ戦闘になると修羅のごとき力を発揮し、敵を追い詰める。

858 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2013/02/24(日) 14:34:05

>>857の訂正箇所です。

× エビ・カニ・サソリの甲殻類系コアメダルから誕生した『新造グリード』。

○ <エビ>・<カニ>・<サソリ>の甲殻類系コアメダルから誕生した『新造グリード』。

× 宿主の欲望からヤミー(甲殻類・爬虫類系)を生み出す。

○ 宿主の欲望からヤミー(甲殻類・節足動物系)を生み出す。

859 名前:井坂深紅郎:2013/03/02(土) 01:47:11
ZX−01 巨腕原種 グランドマスターガンダム(Gガンダム)
ZX−02 鉄髪原種 ラフレシア(ガンダムF91)
ZX−03 顎門原種 量産型エヴァ(エヴァンゲリオン)
ZX−04 巨脚原種 ドミニオン(ガンダムSEED)
ZX−05 脊椎原種 ブッターギルン(ダイターン3/スーパーロボット大戦)
ZX−06 頭脳原種 マモー(ルパン3世)
ZX−07 腕原種 デストロイガンダム(ガンダムSEED−D)
ZX−08 爪原種 アシュタロンハーミットクラブ(ガンダムX)
ZX−09 耳原種 黄泉(幽々☆白書)
ZX−10 瞳原種 ガンQ(ウルトラマンガイア)
ZX−11 腸原種 シン(FF−X)
ZX−12 肋骨原種 ザベル・ザ・ロック(ヴァンパイアシリーズ)
ZX−13 肝臓原種 ○○・○○○(○○○○○○○○○○○)
ZX−14 胃原種 魔化魍「オオナマズ」(仮面ライダー響鬼)
ZX−15 鼻原種 リボルバーマンモス(ハリケンジャー)
ZX−16 翼原種 ディビニダド(クロスボーン・ガンダム)
ZX−17 肺原種 ミレニアモン(デジモンシリーズ)
ZX−18 肘原種 仮面ライダーパンチホッパー(仮面ライダーカブト)
ZX−19 膝原種 原種ガオガイガー「仮称」(ガオガイガー/半オリジナル)
ZX−20 足原種 仮面ライダーキックホッパー(仮面ライダーカブト)
ZX−21 首原種 セイスモサウルス(ゾイド)
ZX−22 胸原種 ヴァサーゴチェストブレイク(ガンダムX)
ZX−23 臍原種(へそげんしゅ) ベムスター(ウルトラマンシリーズ)
ZX−24 尻原種 ○○○○○(○○○○○○○○○○)
ZX−25 生殖器原種 カイラスギリー(Vガンダム)
ZX−26 腎臓原種 グリッドロック(R−Type FINAL)
ZX−27 肩原種 スペースゴジラ(ゴジラ)
ZX−28 膀胱原種 惑星アクエリアス(宇宙戦艦ヤマト)
ZX−29 神経原種 Drバタフライ(武装錬金)
ZX−30 筋肉原種 ライオンファンガイア (仮面ライダーキバ)
ZX−31 心臓原種 ○○○○(○○○・○○○○)

860 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:32:31


 麻帆良。そこは東関東に位置する魔法の勢力者が集う拠点にして一つの巨大な学園都市である。
 その中の麻帆良学園と呼ばれる都市に今、多くの人々が集っていた。

 話の舞台となるのはその学園の中の一室。

老人「始めるとするかの」

 発言の主は特徴的な頭をしていた。細長い冬瓜のような頭に、腰まである長いひげ。
 その風貌は年月を経た仙人を思わせる。

 近衛近右衛門。それが、この会合を主催した人物にして麻帆良の長である。

近衛「皆さん。本日は遠いところよくぞお越しくださった。まずは自己紹介をお願いしたい」

 そういって最初に近衛翁が目を向けたのは一人の青年。さらさらとした茶がかかった髪と青を基調とする服。

青年「ヒカルといいます。またの名は『天空聖者サンジェル』。主に魔法世界・マジトピアで魔法使いを育成する教師をしています」

 礼儀正しく挨拶をすると、ヒカルは人好きのする笑顔を見せて着席した。

 次に立ち上がったのは一般的なYシャツと黒いズボンをはいた男性。
 黒い髪と太い眉が日本人らしい顔を示している。一般的なサラリーマンといって通用しそうであるが、
 左手に黒い皮手袋を嵌めているのが不気味であった。

皮手袋の男性「鵺野鳴介、小学校教諭をしながら悪霊を除霊する仕事をしています。よろしく」

 鵺野はいささか緊張した雰囲気で挨拶を終えた。彼が緊張するのも無理は無い。
 今回の会合を主催した近衛翁は『関東一の魔法使い』と噂される力量の持ち主。

 対するヒカルはつい先日、Dショッカーに匹敵する邪悪なる軍団。『地底冥府インフェルシア』を壊滅させた戦士の一人。

 だが、かくいう鵺野もただの人物ではない。悪霊払いに関してはそこらのゴーストスイーパーや陰陽師に
 引けを取らぬ腕前を持っている、伝説の教師といっても良いくらいの力の持ち主なのだ。
 その彼が緊張するほどの人物。

 鵺野の正面に居る2人の人物こそ、今回の会合で呼ぶのが最も困難だと思われていた生ける伝説。

 そのうちの一人、白い白衣を着た男性が、立ち上がって自己紹介を開始する。

白衣の男性「星川学。小学校教諭の資格を持っていますが、今は惑星シドンという星で緑地化作業を行っています。
        今回の会合も本来なら出られるか分からなかったのですが、そこにいらっしゃるヒカル先生のおかげで
        こうして会議に出席することが出来ました」

 礼儀ただしく挨拶する学はヒカルに向かって頭を下げた。ヒカルも恐縮して頷き返す。

近衛「星川殿、惑星を越えていらっしゃるとはご足労痛み入りますわい。この老いぼれからも厚く御礼申し上げる。
    しかし、一体どうやってこの麻帆良にいらっしゃったのですかな?」

学「ヒカル先生の持つ魔法特急トラベリオンにてこちらまで送っていただきました。
    しかも惑星シドンの緑地化に心強い味方まで連れて来て頂いて」

 星川学はそういって再び、礼をして腰を下ろした。その場に居た皆の視線が残る一人に集中する。

壮年の男性「八的猛。私も教師としての資格は持っていますが、その資格は自らは放棄してしまった者です。
        今回は特別に、そこにいらっしゃる近衛さんの計らいで招いていただきました」

 立ち上がって挨拶をしたのは壮年の男性だ。
 意志の強そうだが、優しい目をしている彼は教師らしい、という顔つきをしている。

 八的が自己紹介を終えると同時に、今回の会合の主催者である翁は語り始めた。

近衛「諸君。つい先日、小学生から高校生までの年若い戦士たちが平和を守るために結成した
    『スクランブルフォース』という団体をご存知じゃろうか?」

 鵺野だけが『はい』と返事を返す。他の三人は任務や作業が忙しく、そちらにまで情報が回っていなかったようだ。

近衛「若い世代が人々や町を守りたいと思う、その心意気は素晴らしい。が……少年少女達を戦わせておいて
    ワシらだけが安穏と過ごすのは果たして是といえるじゃろうか?
    何より学業が本分の彼らに生死を賭けた戦いを押し付けることが我らは納得できるかの?」

 全員が首を横に振る。その問いを投げかけた近衛翁自身も答えはおのずと分かっていたようだ。

近衛「星川殿。無理を承知で頼みたいのじゃがご兄弟をしばしの間、地球へと帰還させることが出来るじゃろうか?」

学「……状況が状況です。ヒカル先生。お願いできますか?」
ヒカル「大丈夫です。任せてください」

近衛「八的先生……貴殿の力もお借りしたいのじゃ。光の国の戦士としての力、我らが活動に役立ててはもらえまいか?」

八的「教職に就くのは不可能ですが、人々の安全を守るため、一時的にでしたら……」

鵺野「私の知り合いに妖怪ですが、医師として活動している者がいます。彼にも助力を申し出ましょう」
近衛「頼みます。我が学園の魔法教師達にも参加を勧めますじゃ」

 近衛翁はそういうと、己の杖を天に掲げた。
 それに合せるように八的が己の変身器具であるブライトスティックを。
 鵺野が皮手袋を占めた黒い左手を。
 学がVチェンジャーブレスをつけた右腕を。
 ヒカルもまた己の変身アイテム、グリップフォンを。

近衛「それではここに教師による子供達のための活動団体 、ATP≪Association of Teachers Powered≫の設立を宣言する。
    活動内容は『スクランブルフォース』の補助、そして児童や生徒の安全確保。皆さん、何かと立て込むとは思いますが宜しく頼みますぞ」


 かくしてここに教師達による悪を砕き、子供達の心を導く団体が発足した。
 
 
 
 
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
 
 
 
   そのころの惑星シドン

蒔人「うおぉぉぉーっ!! 草が無い! 木が無い! 畑がなぁい!! だがしかぁし!! この蒔人兄ちゃんが居る限り!
    この惑星に再び緑を取り戻して見せる! 見てろよー! 魁! 父さん! かあさ(中略)みんな―!!
    兄ちゃんはここに、夢の大アニキ農場を作ってみせるからなー!!」

 義理の兄、マジシャインから命を受け、緑の魔法使いの新たな戦いが始まる……!


861 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:33:44
○近衛近右衛門→戦闘能力の高い教師達を招集。新たな団体の設立を宣言する。
○ヒカル→星川家族を地球に輸送を決意。ATPに参加を表明する。
○星川学→惑星シドンから地球へ召喚。ヒカルと同じくATPに参加。
○鵺野鳴介→ウルトラマンと戦隊ヒーローに囲まれて緊張する中、ATPに参加。
○八的猛→ATPに参加を表明。ただし、ウルトラマンとしての責務を果たすため栄誉会員としてATPに参加を決意。
○小津蒔人→惑星シドンの荒野に大農場を作るべく奮闘中。

【今回の新規登場】
○近衛近右衛門(魔法先生ネギま!)
魔法使い。関東魔法協会の長にして麻帆良学園の学園長を勤める。
学園で最強の魔法使いと言われているが、本編ではその力は明らかにされていない。

○鵺野鳴介(地獄先生ぬ〜べ〜)
小学校教師でありながら霊能者という異例の肩書きを持つ。学校に取り憑きやすい悪霊や妖怪を祓う教師として、
表裏問わず広く名を知られている。また、雪女のゆきめを妻に持つ。

○ヒカル/天空勇者マジシャイン/天空勇者サンジェル(魔法戦隊マジレンジャー)
マジレンジャーの先生であり、家族である魔法使い。真の姿は天空勇者サンジェル。
鵺野鳴介と同様に奥さんを持つ。妻はマジレンジャーの一人、小津麗。

○星川学/ファイブレッド(地球戦隊ファイブマン)
スーパー戦隊の一角、地球戦隊ファイブマンとして戦ったファイブレッド。
5人兄弟の長男で弟と妹が2人いる。兄弟が全員スーパー戦隊に変身し、また全員が教師という変わった経歴の持ち主。

○小津蒔人/マジグリーン(魔法戦隊マジレンジャー)
スーパー戦隊の一角、魔法戦隊マジレンジャーのリーダーを務めた小津家長兄であり、ヒカルとは義弟の関係。
自宅の近くに「アニキ農場」と称した畑を構える農業経営者であり、家計を実質一人で支えている。
ベジタリアン料理の腕も抜群で、将来ブラジルに「大アニキ農場」を作る夢を持っている(それ故語学も堪能)。
植物との繋がりを主軸とする「植物魔術」を得意とする。

862 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:34:47


 極東軍指令基地。

 そこはモビルスーツや他のロボットたちが集う、アジア最大の防衛拠点。
 今、この基地にて歴史に残るイベントが行われようとしていた。

リポーター「ご覧下さい。子供たちが続々と基地に入って行きます。
       彼らは今日、子供達による自衛団として結成される『スクランブルフォース』の戦士たちです」

 子供たちはそれぞれ私服であったり、学校の制服であったり、あるいは巫女服や法衣のようなものを着ている子供もいる。

 彼らは特に報道陣を気にすることも無く基地内部に入ってゆく。

リポーター「世間からは、『子供たちが戦うなんて、人道に反する』という意見が大勢寄せられています」

 それと同時、極東軍の基地の周りを行進する一団があった。

主婦A「スクランブル・フォース反対!」
主婦B「子供達による武力行使反対!」

 カメラがS・F反対を叫んでいる主婦たちを写す。それは善とも悪とも呼び難い行進だった。

 子供たちを戦いに駆り立てるのは悪かもしれない。
 だが、子供たち自身の選択権を奪うのは悪ではないのだろうか?

 大人は笑う。
 『子供は人生の何たるかを分かっていない。だから我々が導かなくてはならない』と。

 しかし、この世界を傷つけているのは、欺瞞で満たしているのは、他でもない善人の皮を被った大人だ。
 無論、全ての大人が悪党なはずが無い。

 だが、S・Fに選ばれた者達はその多くが自らの目で真実を確かめ、自らの耳で世界の声を聞いてきた。

 時に救えぬ涙を知り、時に憎しみに身を任せた。
 そんな彼らに、庇護を強制するのは……果たして『正しい』のだろうか

 世論は割れる。
 子供たちを戦士と認めることに、是とする者と。
 争いを認めず、否とする者に。



■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


   AM23:00 銀成学園 屋上


 銀のコートを着た男「来てくれたか、カズキ、そして斗貴子」

 三人の人物が学園の屋上にいた。
 月光の月明かりを受けて、彼らの影が何処までも長くのびている。
 少年……武藤カズキと津村斗貴子はきりっと背筋を伸ばし、言うべき言葉を選ぶ。
 目の前の男……キャプテンブラボーが純銀の鎧を纏った。
 それは彼らの戦いが再び起こったことを意味する。

斗貴子「ブラボー、あなたがその服……シルバースキンを身に纏ったということは……」
ブラボー「そうだ、錬金戦団は再び戦いに介入することを決意した。 敵はDショッカー、ネスツそして……1人の宇宙犯罪者だ」

 Dショッカー……世界を守り通した英雄、仮面ライダーが妥当した幹部が中心となって組織している。
 大量殺人、核使用記録、全世界における結社の数、それら全てが地球歴代の独裁国家のいずれよりも多いというのだから、
 その規模も尋常ではない。一部の宗教家や歴史学者によれば『人類が知恵をつけた頃から存在する秘密結社』と言わせるほどだ。

 ネスツ……Dショッカー同様、世界で暗躍する秘密組織…
 優れたクローン技術を用い世界の要人や優れた戦士のクローンを作り出すことの出来る技術を持つ。
 その規模こそDショッカーに及ばないが、つい最近ではウルトラマンのクローンを作り出し、
 地球はおろか、遥か遠くの宇宙連合まで震撼させた恐るべき組織である。

ブラボー「そして最近になり、ようやくその尻尾を掴めた宇宙犯罪者……それが、エージェント・アブレラだ」

 エージェント・アブレラ。
 宇宙を又に架ける武器商人。数々の悪の組織…… 取り分け、悪名高きディバイン・ショッカーとの繋がりも深く、
 一説によれば伝説の武器密売組織、セプテントリオンのメンバーではないかとも言われている。
 闇世界におけるブラックマーケットをいくつも抱えていたが、宇宙警察地球署の『デカレンジャー』の手により
 『銀河消滅及び惑星間戦争における大量殺人の罪』で処刑された男。

カズキ「その宇宙人……アブレラだっけ? そいつが黄泉がえりを起こしてしまった」
ブラボー「そうだ。奴が蘇れば多くの兵器が作られる。野放しにしておけば、『核金』を作り出すかもしれない」

 核金とは錬金術が生み出した英知の結晶である。六角形の金属板であるそれは、使用するものの意志によって武器に変化し、
 また肉体の治癒力を高め、臓器の変わりに移植することもできる。

 最も並の人間には扱うことも製造することも出来ない。
 だが、天才的な頭脳を持つエージェント・アブレラならやりかねないという可能性があった。

ブラボー「核金が氾濫するような状態になれば世界中で大混乱が起きる」

 そこでブラボーは言葉を区切った。歯をぎりっと噛み締め、彼は言う。

ブラボー「本当は言おうかどうか迷った。だが、カズキ お前の心臓が核金である以上、
      いつアブレラを初め、秘密結社がお前の命を狙ってくるかもしれない」

 右拳を握り締め、カズキは前を向いた。
 この少年は一度死んでいる。今の彼を動かしている心臓は先に述べた核金なのだ。

カズキ「分かっているよブラボー。Dショッカーが暗躍している以上、俺もやっぱり平凡な日常に戻るのは駄目だと思う。
     昔の俺ならともかく、今の俺には力があるから。みんなを守りたいと思える力が」

 あまりにも大きな世界の闇。
 かつて闘った、L・X・Eという組織を相手にするよりも今度の戦闘は格段に辛く厳しいものになる。
 それを覚悟した上での決意。

 自分が行く必要は無い。
 心のどこかでそう思うこともある。
 決して正義の味方を気取るつもりは無いのだ。
 武藤カズキには恋人がいる。
 妹がいる。
 友人がいる。

 そして世界の淵でうごめく残酷な連中から、彼らを守りたいという『思い』がある。

 だから闘う。
 そう、決意した。

 カズキは斗貴子に詫びようと彼女の目を見た。彼女を置いて、戦場に立つ自分を。

カズキ「とき…」
斗貴子「私も行きます。私はもう、化け物に殺される人々を見たくない。それに……カズキを放っておくことはできない」

 斗貴子にとって人生は戦いの歴史である。
 かつて津村斗貴子は学び舎であまりにも酷い現実を見た。
 級友が化け物に殺されるという現実を。
 そして、彼女が戦いの中で共にいたいと願った少年……武藤カズキも一度は人間であることを止めた。

 今、少女は愛する少年と共にある。平和を享受している。
 だが、それでも――否、だからこそ再び戦う。自己犠牲の精神ではない。
 恋人の詫びを斬り捨て戦乙女もまたカズキの目を見据えた。

カズキ「と、斗貴子さん……」

 手をばたばたと振り、顔を赤く染めるカズキに斗貴子は言い切る。

斗貴子「言っただろう。カズキ。君と私は一心同体。どこまでも一緒だ」

 人は笑うかもしれない。二人が戦う理由はただ一つ。

 愛ゆえに。
 身近な人を守りたいが故に。
 パートナーを失わぬために。

ブラボー「やれやれ、こんなストロベリーな展開を見せられるとは――だが、ブラボーな答えだ。
      カズキ。斗貴子……いや、戦士カズキ、戦士斗貴子」

 名の前に戦士をつけるのはキャプテン・ブラボーが真に闘う資格があると認めたものだけ。

 ブラボーはカズキと斗貴子の手に何かを握らせた。
 斗貴子の手にひんやりとなじむのは彼女のアイデンティティ。

 シリアルナンバー『XLIV(44)』の核金は再び戦士・斗貴子の手に還った。

 そしてもう一つ、カズキと斗貴子二人に渡されたのは一通の白い封筒。
 差出人は『星川学』。

ブラボー「任務を説明する。明日より戦士カズキ、斗貴子の両名はスクランブルフォース変身戦隊チェンジフォースに参加し、
      個々の秘密結社の動向を探ってくれ」

斗貴子・カズキ「了解!」

 山吹色の心を持つ戦士〈サンライトハート〉 武藤カズキ

 戦場を駆ける斬鉄の乙女〈ヴァルキリースカート〉 津村斗貴子


 S・F 変身戦隊へと参入決定!


863 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:35:54
○キャプテンブラボー→カズキと斗貴子に、Dショッカーにネスツの脅威、
              そしてエージェント・アブレラの手による核金量産の危機を伝える。
○武藤カズキ、津村斗貴子→自分達の守りたいものの為に、S・Fへの参加を決意。

【今回の新規登場】
防人さきもりまもる=キャプテンブラボー(武装錬金)
戦闘防衛組織「錬金戦団」の戦士長。表向きは銀成学園の寮の管理人を務めている。
防護服である武装錬金『シルバースキン』を用い闘う。歴戦の戦士として戦ったが「赤銅島事件」で多くの命を死なせてしまい、
それ以来本名を捨て『キャプテンブラボー』を名乗る。豪快であり、明るい性格。

○武藤カズキ(武装錬金)
錬金戦団の戦士。かなりの熱血漢で正義感が強い。
また明るい性格でクラスのムードメーカーでもある。
山吹色の光を放つ突撃槍ランスサンライトハートを操る。

津村つむら斗貴子ときこ(武装錬金)
錬金戦団の戦士。カズキの戦士としての先輩に当たり、恋人でもある。
クールで負けず嫌いな性格だが、短気で『キレると凶暴になる』(ブラボー談)。
処刑鎌の武装錬金『ヴァルキリースカート』を操り敵と戦う。

 ◇錬金戦団(武装錬金)
 錬金術の成功の証である、核金の機密保持や保管。人造人間ホムンクルスの討伐を任務とする戦闘組織。
 後者のホムンクルスとは事実上、和解状態にある。
 ホムンクルスとの戦いを終えて一時は凍結していたが再び活動を解禁。
 空想大戦においては錬金術の力を悪用せぬように監視する組織として活動する。


864 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:38:07


 日差しが強い。
 季節は夏真っ盛り。
 子供達が携帯ゲーム機を片手に、その二人の脇を通り過ぎてゆく。

 二人とは一組の少年と少女。
 彼らとすれ違うたびに道往く人の何人かが振り返った。

通行人A「おい見ろよ。あの子すっごい可愛くねぇ?……男と一緒だけど」
通行人B「超美人じゃん! ……野郎と手ぇ繋いでいるけど」

 未だ幼さを残す容姿ながらかなりの美男美女である。
 制服を着ており、二人とも学校カバンを右手に携えていた。

少女「小狼君、指令基地ってこっちでいいのかな?」
少年「ああ、大丈夫だ。 少し疲れたか さくら?」

 カバンから地図を取り出し行き先を確認する少年。
 少し短い天然色らしい茶の髪に栗色の瞳。
 その顔は少年らしくありながらしっかりとした男の顔をしていた。

 彼の脇から地図を覗き込んでいるのはこれまた少女らしさを残しながらも
 整った顔立ちが人目を引く。

 二人は道を歩きながら、ゆっくりと昨夜の出来事を回想していた。



■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


   東京 深夜 木之本邸


 薄い黄色の小綺麗な部屋。
 そこは部屋の主、木之本 さくらの自室である。
 愛らしいピンクの座布団にちょこんと正座し、彼女はそこで「あるもの」と向かい合っていた。

 学習机や女の子らしい小物が飾られた清潔感のあるその部屋の中心に居座るのは一匹のぬいぐるみ。
 本来 ぬいぐるみを『匹』と呼称していいものなのかはいささか疑問ではある。
 だがそのぬいぐるみ、物理法則に逆らい宙に浮かびながらクッキーを頬張っている。
 ともすれば、このぬいぐるみは生命体なのだろうか?
 それを証明するかのようにかわいい物体はその口から人語を発した。

謎のぬいぐるみ「……で、いきなりその手紙が送られてきたわけやな?」

 クッキーをほお張りながらその生き物は部屋の主であるさくらに問いかける。

さくら「う、うん。小狼君の所にも同じ手紙が来たって」

 さくらが差し出した手紙。
 ごく普通の白い手紙にそれなりに達筆な文字で『鵺野鳴介』と書かれている。
 そして肝心の内容とは。

謎のぬいぐるみ「スクランブル・フォースに参加して欲しい、なあ」
さくら「ケロちゃんはこの、差出人の『鵺野鳴介』って人知ってる?」

 『ケロちゃん』というのが生物の呼称であるらしかった。
 そのケロちゃん……正式名称 ケルベロスは可愛らしく首をかしげる。

ケロ「聞いたこと無いな。さくらのことを知っているから魔法・魔術の関係者やと思うんやけど……」

 その時、来訪者を告げるドアのチャイムが鳴った。

さくら「あ、小狼君だ」
ケルベロス「なんや、小僧も呼んどっとんかい」

 ケロはつまらなそうに口を尖らせる。

 来訪者である小狼はさくらの彼氏であり、腕のいい符術士でもある。
 大魔導師 クロウ・リードの直系の血を引く李家の一員だ。

 そして少女、さくらはクロウ・リードの遠い血縁に当たり、彼の魔術遺産をそのまま相続した稀代の天才魔法使い。

 最初は衝突もしていた二人だが、今は紆余曲折を経て、互いに想い合う関係として日々を共に過ごしている。
 ケロは、はっきりいうとこの小狼という少年が好かない。
 性格の堅い小狼と柔軟な気性を持つケルベロスは互いに相性が悪いのだ。

 ドアが開かれ、待ち人がやってくる。
 開口一番にして、彼は懐から白い封筒を取り出した。

小狼「さくら、お前のところにもこの手紙が来たのか?」
さくら「う、うん」
ケロ「なんや小僧はその鵺野っていうのを知ってるんか?」

 小狼は頷いた。

小狼「鵺野鳴介…ここ数年で広く名を知られる様になった腕利きの<霊能者>ゴーストスイーパーだ。
    教師をしていて主に学校に取り憑く悪霊を除霊して回っている」
ケロ「ほうほう」
さくら「すごい先生なんだね……」

 さくらは感嘆のため息をついた。
 自己も世界で指折りの力を持つ魔法使い、であるのだがさくらは未だその認識が薄い。
 何より彼女は幼少期の頃のトラウマゆえか『お化け』と呼ばれる類のものが大の苦手であった。
 そんな彼女にとって悪霊を払う『ゴーストスイーパー』は尊敬の対象である。

 一方のケロはかじっていたクッキーを一息に飲み込む。
 真面目な顔つきになったぬいぐるみはゆっくりと息を吐いた。

ケロ「小僧……この鵺野鳴介って術者は何者なんや? 鵺野って苗字は昔しか知らんワシには聞き覚えの無いモンや」
小狼「……クロウ・リードが死んだと同時に眠りについていたお前はそうかもな」

 小狼の言葉にうんうんと頷くケルベロス。
 さくらの前のあるじ、クロウは大魔術師として名を馳せ、自身の魔術を研究するため様々な大陸を渡り歩いた。
 その足は無論、この日本にも届いている。

 そしてケルベロスはクロウが死ぬと同時に長い眠りについた。約数100年。
 ここ最近は覚醒し、それなりに魔術の情報を耳に入れるようになったケルベロスだが、
 スクランブルフォースの人間にはまだ手をつけていなかった。

ケロ「最もワシの会うたことのある日本の術師なんて『妖の森の結界師』と『シャーマンの麻倉一族』、
   それに『猛士のおっちゃんたち』、あとは……『魔戒騎士の番犬所』、『光覇明宗の総本山』、
   『K都の志村家』、『陰陽師の皇家』くらいやけどな……で、さくら スクランブル・フォースの件についてはどうするンや?」

 ケルベロスと小狼の視線を受けてさくらはたじろいだ。

さくら「……とりあえず話だけでも聞いてみるよ」
小狼「俺も一緒に行こう」

 小狼は騎士役を買って出た。
 さくらは人が良い。
 騙されるかもしれない。

 さくらを心の底から大切に思っている小狼は万が一彼女が危険な目に遭わない様に見守るつもりだった。


 かくして翌日。
 二人はスクランブル・フォースが新生される式場 『極東軍指令基地』へ通じる一本道へと足を踏み入れた訳なのだが……

小狼「すごいな……」
さくら「これ、全員 スクランブル・フォースに反対している人たち?」

 彼らが見たのは『S・F反対!』のプラカードを掲げながら行進している人々。
 主婦を中心としているそれは、いまや、様々な人々の入り混じる混沌とした行列になっていた。
 警備員が目を光らせているため直接進入することは叶わないが、それでも多くの人が
 『子供たちを政府の非道な政策から救い出さんとする、一方的な“正義”に心満ちた者達の眼差し』で基地の周りを行進している。

 だが、中にはどう見ても場違いな者達がいた。
 特に行列の後半を見ると、今時な若者達が携帯電話のカメラ機能を用いて基地に入ってゆく子供たちを笑いながら撮っている。

ギャルA「この子さあ、マジカワイくなぁい?」
ギャルB「え〜、うそぉ アンタ趣味悪いって〜。どんだけ〜?」
チャラ男A「っていうか基地に入ってくヤツラって、マジでヤバクない?」
チャラ男B「普通、自分からテロリストや宇宙人と戦おうとなんてしないっしょ〜。マジ、『バカ』なんじゃねえ?」

 人々は口々に好き勝手なことをいいながら行進する。

主婦たち「子供達に戦争をさせるな!」
ギャル「っていうか、戦うなら私ら巻き込むなって感じ〜?」
アキバ系「巫女服…セーラー服…幼女…ハァハァ(*´д`*)」

 人々の主張や妄想が入り混じりなんとも近寄りがたい。
 小狼は自分の後ろでにさくらを隠した。

小狼「さくら、大丈夫か?」

 大衆の視線が痛い。その先にある基地への扉が遠い。
 すでに二人は、己の精神が試されているように感じた。

 話を聞くつもり……それだけだった。
 だが、この先に通じるのはイバラの道だ。

 無理して通ることは無い。引き返せばいい。
 だが、おそらく、自分たちはこの道を歩むこととなる。

 ――それは直感。
 ――二人は強力な力を持つ以上、その力に引き寄せられる様々な者と相対することとなるだろう。

 小狼は思う。自分はまだいい。
 科学ではなく魔術を扱う自分は『異端』と揶揄されても生きてゆく覚悟がある。
 現在、政府の対霊専門部であるAMPやオカルトGメンなどが大衆から色物扱いされているのを彼は知っていた。
 だが、符術と呼ばれる東洋呪術を幼い時から使い続けた李小狼にはちゃんとした覚悟がある。

 魔術をキチンと扱い、悪霊に苦しむ人々やこの世に無念を残してさまよう霊の手助けをして生きたい、
 そして、自分達を害する者があるならそれを『殺す』という覚悟が。

 だが、自分の傍らにいる少女はどうだろう?

 いくら、大魔法使いの血を引いていても。
 いくら、自愛に満ちた心を持っていても。

 さくらは裏の世界など微塵も知らない純真無垢な少女だ。
 そして霊というものを極度に怖がる。

 やはり、彼女にはむりではなかろうか?
 そう小狼が思案し彼女の身を己の体で隠したとき、少女は己の意志で選んだ。
 足を一歩踏み出し、強く大きく歩く。

 一瞬あっけにとられた小狼だが、彼は表情を引き締めさくらの右手をそっと取った。

 まだ幼さの残る騎士にエスコートされる少女。
 新たな基地への来訪者に気づいた数台のカメラが彼らを写す。

 二人は互いの顔を見ることなく、正面を向きながら会話する。

さくら「小狼君、心配掛けてごめんね?」
小狼「ああ、平気だ。……でも、いいのか? さくら」

さくら「うん。私自身が、もっと詳しく知りたいと思ったの。 戦うってコト。平和について、
    そして『生きているということ』『死ぬということ』……そのために基地に行きたい……
    そこに行けば、全部じゃないけど、分かる気がする」

 ワガママかな?と少女は歩みを止め、不安そうにそこで小狼を見つめた。
 少年は笑みを浮かべ、立ち止まって彼女の頭を撫でる。

小狼「ワガママなんかじゃない。今を生きてゆくのに、それはきっと必要なことだ。だから、さくらの行く道は俺がつくるよ」

さくら「……ありがとう。小狼君」

 心の中で、彼らは暗唱する。
 かつて、さくらがカードキャプターと呼ばれていた頃、唱えていた無敵の呪文。

 ――絶対 大丈夫だよ――

 二人は改めて正面を見据え、道を進む。
 幾人かの主婦が自分たちの行進を止めようと前に立ちはだかった。

主婦A「ちょっと、あなたたち! まだ小、中学生じゃないの!? 駄目よ! まだ小さいのに!!
     子供はね、親の言うことを聞いていればいいの! 大体、貴方たち御両親の許可を得て、ここに来ているの!?」

 警備員にその女性がどかされる前に小狼は言った。

小狼「……どいてください」

 有無を言わせぬ。ドスを聞かせるのとはまた違う。
 覚悟を秘めたその声。
 刃のように透き通った目が、女性たちを射抜く。

主婦A「……な、なによ」
小狼「…どいてください。 そこは俺たちが歩く道です」

 あくまでも静かに、小狼は告げた。
 気圧され、道を空けた主婦たちの只中を通り二人は進む。



■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


侑子「そう、前に進むのね」

 狭い座敷の中に紫煙が立ち込める。
 部屋の主 『次元の魔女』はふっと息を吐き出した。
 艶のある長い黒髪をかきあげ、その手でキセルを口にくわえる。

侑子「……皮肉なものね。若きオオカミが『灰色のオオカミ』と同じ意味の言葉をなぞるなんて」

 彼女の反対の手中にある水晶はその光景を映し出していた。

侑子「いいでしょう。 それもまた必然。 行きなさい。貴方達の意志で選んだ道を。 その先にある縁とともに。」


大魔術師 クロウ・リードの血を引く者 李小狼

クロウの遺産を継ぐ者〈カードキャプター〉 木之本さくら

 S・Fに参戦決定!


865 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:38:53
○李小狼&木之本さくら→S・Fの説明を受けるため極東軍指令基地へ。 
○壱原侑子→二人を見守りながらも『灰色のオオカミ』という言葉を残す。

【今回の新規登場】
○木之本さくら(カードキャプターさくら)
大魔術師クロウ・リードの遺産を受け継いだ魔術師。
元は一般人であったがふとしたことから生きた札であるクロウ・カードを捕獲する『カードキャプター』となる。
明るく優しく、誰に対しても分け隔てない心を持つ。李小狼の恋人である。

○封印の獣ケルベロス(カードキャプターさくら)
もとはクロウの使い魔であった強力な力をもつ獣。通称ケロちゃん。太陽の属性を持つ。
普段はぬいぐるみのサイズだが、封印を解くことで翼の生えた獅子のような姿に変化する。
魔術に対しては卓越した知識を持ち、口からは熱線を吐くことが出来る。
30年ほど関西にいたためか大阪弁で会話をする。

○李小狼(カードキャプターさくら)
クロウ・リードの妻である中国人女性の血統から生まれた魔術師。『李家』の一族。
雷や炎を護符に封じ、呪文と杖代わりの剣を用いそれらを操る。クールな反面、重度の照れ屋である。

866 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:39:36


 皆さんはヒーローを何名ご存知だろうか?
 この国、日本には小さい子どもたちが必ず耳にし、目にする三つのヒーローの物語がある。

 異星よりやってきた数多くの侵略者や地の底に眠る大怪獣から人々を守った光の巨人
 『ウルトラマン
 その体を悪の組織に改造され、望まぬ運命を強いられながらも人々の自由と命を守り通した鋼の英雄
 『仮面ライダー
 そして、1人では脆くともチームを組むことで戦い、人々に団結することの勇気を教えたヒーロー
 『スーパー戦隊

 子どもたちは彼らを見て育った。
 あるときは世界の崩壊を止める姿をその目で直接。
 あるときはブラウン管やラジオ越しに。
 またあるときは歴史や近代史に載る教科書や、新聞、絵本の読み物などとして。
 三種のヒーローは、多くの組織に対するため徐々にその人数を増してゆく。
 子どもたちや一部の大人の中には彼らの名前や武器に至るまで諳んじることが出来るものも大勢いる。
 それほどまでに、彼らは人々の心の中に残る英雄なのだ。

 そして、今回話をするのはスーパー戦隊の一角。
 人々からはあまり知られていない。正典に対する外典の様な、若きヒーロー達の物語である。



 赤城あかぎひかるという少女がいる。
 普通の女子高生。
 性格は真面目で熱血で一直線。
 好きな科目は体育。特技は剣道。
 そんな彼女にも、公にすることの出来ない秘密があった。

ヒカル「人目なし、気配なし、それじゃ、任務開始っと……」

 今、彼女がいる場所は自分の学校の保健室。
 その中の床板を一枚、取り外す。そこにはダストシュートのような傾斜の鋭い孔があいていた。
 ちょうど、成人男性1人が通れる程度の穴である。

ヒカル「イィィヤッホォォォオオオウウウゥゥゥウ!!」

 ドップラー効果を伴う楽しそうな掛け声と共に、彼女の姿が消える。
 やがて、『ズリズリ』と床板が自動で動き始め、穴を塞いだ。
 ちなみにこの間、約一分。
 あっという間の出来事であった。

 スライダーから着地したヒカルが到着したのは学校の地下にあるとは思えないほどの広大なトンネル。
 彼女は勢いもそのままに目的地へと駆ける。
 途中、ヒカルは見知った顔を見つけ、その肩を叩いた。

ヒカル「おはよ いいんちょ」
青野「ああ、おはよう」

 振り向いた彼に挨拶を交わし光は彼の隣に並んだ。
 メガネと落ち着いた身のこなしを持つ少年。
 『いいんちょ』と呼ばれた彼の名は青野あおの利明としあき
 光とは同じの学校のクラスメイトで、あだ名の通りクラスの委員長をしている。

光「みんなは?」
青野「もう着いてる。僕らが最後だ」

 二人が行く先には巨大な塔がそびえ立っている。
 幅のある滑走路や対空火砲をそなえたそれは、平和な日本には場違いとも呼べる。
 まごうことない『軍事要塞』であった。

 正面の分厚い鋼鉄の扉の前に立つ二人。
 その手首には今時の高校生がつけるにしては少々無骨なブレスレットが巻きついている。
 二人はそれを扉の脇にある変わった形の機械に押し当てた。
 ピッ、と軽い音がした後 巨大な鉄の扉が音を立てて二つに割れる。

 その中に入っていく道すがら、二人は今日の集まる内容についてお互いの意見を交し合っていた。

ヒカル「司令が直々に私達に話す用件ってなんだろ? 奴ら……帝国の連中に関してかな?」
青野「いや、多分スクランブル・フォースに関してだろ。帝国はここの所動いてないし……
    っていうかヒカル、新聞やニュースを見てないのか?」

 少々呆れたように委員長に返され、ヒカルは赤面した。

ヒカル「べ、べつに見てないわけじゃないよ! 朝起きたらニュース見てるし!!」

 青野は、はぁっとため息をついた。
 彼は目の前の少女が毎日遅刻スレスレで学校に来ているという事実を知っている。
 つまり、朝のニュースを見ている余裕など無い。彼女が朝早く起きるのは修学旅行の時くらいである。

ヒカル「スクランブル・フォースっていうのは未成年のヒーローで構成された民間組織。
    そのスクランブル・フォースが今度から新生されるんでしょ?」
青野「そう、そしてその団結式が明後日に極東軍司令基地で行われる」
ヒカル「えぇ!? 嘘!?」

 今、世間で最も関心のある話題。
 それが、未成年の自己防衛と平和貢献するための民間機関。
 スクランブル・フォースの新生である。
 だが、これに対する世間の風評は最悪といっていい。

ヒカル「司令、私達になにを言うつもりなんだろ」
青野「分からない。予想するならS・Fに対して協力体制をとるか…もしくは」

 世間の目を考え、自分たちを解雇するか。
 自分の頭に浮かんだ考えを青野は首を振ってかき消した。
 自分達が解散していいのは彼ら…クァークゴ帝国との決着がついてからだ。
 
 クァークゴ帝国…
 約600年前までは宇宙の大海原をまたにかけ、数々の星々を侵略して回った強大な軍事国家。
 だが、現在ではその気風も払拭され、周辺からは「のんびりとした平和な国」という形で知れ渡っている。
 ところが数年前にクァークゴ帝国第13王子、サーティン・クァークゴが地球の侵略を決意。
 辺境である第13惑星 地球へと宣戦を布告した。

 彼女 赤城ヒカルと青野利明はそのクァークゴの侵略者と戦うために選ばれた戦士の1人だ。
 そしてその戦いの行方は2年経つ今も、終わっていない。
 青野は思う。
 自分たちの先輩はほぼ全員が、一年で敵を撃退してきた。
 二年もかけている自分たちは果たして彼らのあとを継ぐのに相応しいのだろうか? と。

ヒカル「いいんちょ? どこまでいくの?」
青野「……あれ?」

 考えことをするあまり、行くべき部屋を通り過ぎてしまうところだった。
 司令室と書かれたそのドアをノックする。

男の声「入りたまえ」
青野「失礼します」
ヒカル「失礼しますっ!!」

 対照的なテンションで二人はその部屋へ入室した。
 青野とヒカルの他に、三人。
 テーブルの前に立っている少年少女たちがいる。
 全員がヒカル達と同じ制服を纏い、その腕にはヒカル達と同じブレスレットが装着されていた。

 そしてテーブルに座っている一人の男。 
 軍服姿にサングラス。
 見るものに威圧感を与えるその姿は、彼が並大抵の人物ではないということを如実に示していた、その男。
 本名不明。年齢不明。過去一切の経歴、不明。
 現時点で地球防衛組織 EDC〈Earth Defence Corps〉の司令官を務めていること以外全てが謎に包まれている男。
 便宜上彼はこの基地アースベースの司令を務めていることから、こう呼ばれていた。

 『アース司令』と。

アース司令「諸君 良く来てくれた」
ヒカル「長官、またクァークゴの奴らが進撃してきたんですか!?」
黄乃「落ち着いてヒカル。今それを長官が言おうとしてたの」

 ヒカルの仲間である髪の長い女生徒、来須くるす黄乃きのがヒカルをいさめる。
 彼女の言葉には凛とした響きがあった。
 黄乃の言葉に引き下がると、長官―アース司令は重い口を開く。

アース司令「諸君らも聞き及んでいると思う。スクランブル・フォースのことを」
一同「!」
アース司令「世間では子ども達を戦わせている一部の軍関係者を辞職に追い込む運動も開始されている」

 全員の背筋が震えた。
 司令の言葉に耐えられなくなったように1人の少女が口火を切る。
 子猫のような印象を受ける少女、名を大窪おおくぼ桃子ももこ

桃子「長官! 私たちは………」
司令「諸君、君達は選ばれた戦士だ。だが、私自身、心のどこかで疑問に思っていたのだ。
    子ども達に戦いを強いることが果たして是といえるのか?……真に立ち上がるべきは我々大人なのではないかと」

 桃子の言葉をさえぎり、司令は言葉を続ける。
 彼は戦士たちから視線を離し、外の景色を見やった。

ヒカル「待ってください!」

 強い意志を露にしたのはヒカルが最初だった。
 司令は窓を見るのをやめ、ヒカルの目を見据える。
 常人なら息を詰まらせるようなプレッシャーの中で彼女は熱く真情を吐露した。

ヒカル「司令、覚えていますか? 私たちが高校に入学した日、基地で言った言葉を」
司令「『世界を守るために君達の力が必要だ。君達で無ければいけないんだ』
    ……忘れるはずも無い。二年前に君達を招集したとき、初めて使った言葉だ」

 司令を五人が見つめた。

青野「司令。僕達は戦いから降りるつもりはありません」

 青野の言葉に全員が頷く。
 呼応するように、五人の中の最後、
 5人の中でガタイのいい男子生徒。緑川みどりかわ弘道ひろみちが重く言葉を被せる。

緑川「司令。俺たちは全員が望んでここにいます。強制されたことはただの一度も無い」
黄乃「なによりここで辞めてしまったら歴代の先輩方に顔向けが出来ません」

 歴代の先輩。
 世界を救った英雄達。

司令「ありがとう。君達から今一度聞いておきたかった。世界を守る意志を」

 振り返った彼の手には、封筒があった。

司令「諸君達も聞き及んだことがあると思う。第14代目の英雄 地球戦隊ファイブマンの名を」
青野「聞いています。偉大な戦士の先輩方であり、また偉大な教師であったと」

 青野の言葉に満足そうに頷いた司令は、手刀で手紙の封を切る。

司令「彼らはスクランブル・フォースの補佐組織 ATPと呼ばれる民間団体を設立した」
緑川「ATP?」

 緑川が首をかしげた。
 S・Fについては知っている者もこの名前には聞き覚えが無いらしい。

黄乃「確か……戦闘能力を持つ教師による、子ども達と平和を守るための組織」
司令「その通り。その代表者には歴代戦士の何名かが、補佐に当たっている」

 そこで司令は改めて全員の顔を見回した。

司令「アースレッド、赤城ヒカル」
ヒカル「はいっ!」

司令「アースブルー、青野利明」
青野「はい」

司令「アースイエロー、来須黄乃」
黄乃「はい」

司令「アースピンク、大窪桃子」
桃子「はい」

司令「アースグリーン、緑川弘道」
緑川「うっす」

司令「君達に任務を与える。任務内容はS・Fの戦闘援護、そしてまもなく行われるスクランブル・フォースの団結式に出席して欲しい」

 全員が返事を肯定で返した。
 それは、必然。
 彼らはこの星を救うために集まったのだ。
 ならば、出向こう。
 偉大なる先輩。かつて地球にその人ありと言われたスーパー戦隊の名を汚さぬためにも。

アース司令「『人類戦隊アースファイブ』出動せよ!」
総員「ラジャー!!」

スーパー戦隊の外典に記された戦士たち。

人類戦隊アースファイブ S・Fに参戦決定!



■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


青野「ですが、司令。今、我々が交戦しているクァークゴ帝国の相手はどうするのですか?」
司令「それに関しては問題ない。我々はクァークゴ帝国と一時的であるが停戦協定を結ぶことに成功した。
    それに、君達とスクランブルフォースの面々が出会うことで、地球を守る結束もより強くなると私は信じている」
緑川「うっす。わかりました」


to be continued


867 名前:新章/少年少女出立・SSテスト:2013/03/30(土) 13:40:04
○人類戦隊アースファイブ→S・Fに参戦

【今回の新規登場】
赤城あかぎひかる/アースレッド(雅先生の地球侵略日誌)
いつでも元気。どんな時でもプラス思考の女子高校生。
人類戦隊アースファイブのレッドを務める。
尚、後述するアースファイブのメンバーとは全員同じ学校の同じクラスである。

青野あおの利明としあき/アースブルー(雅先生の地球侵略日誌)
どんな時でも冷静。常に敵を分析し戦う。アースファイブの司令塔。
メガネをかけ、学級委員長をしているため周囲から『いいんちょ』と呼ばれる。
人類戦隊アースファイブのブルーを務める。

来須くるす黄乃きの/アースイエロー(雅先生の地球侵略日誌)
青野と同様に冷静で暴走しがちなメンバーを抑える役割を負う。
腰まで届く長い髪と雰囲気から漂う凛々しさが目を引く美少女。
アースブレスレットを用いてアースイエローに変身する。

緑川みどりかわ弘道ひろみち/アースグリーン(雅先生の地球侵略日誌)
温和な性格とがっしりとした体格。頼りになる男。
級友達からは所属するクラスを含め『3-Bの仏』と呼ばれている。
変身後の姿はアースグリーン。

大窪おおくぼ桃子ももこ/アースピンク(雅先生の地球侵略日誌)
子猫のような愛らしい容姿を持つ女生徒。
レッドである光と性格が似ているため、よくレッドとじゃれあっている。
アースピンクへと変身する。

○アース司令(雅先生の地球侵略日誌)
出身経歴年齢 全てが謎に包まれた男性。生身で怪人を粉砕する力を持つ。
地球防衛組織EDCの長官であり、全責任者。

 ◇地球防衛組織EDC(雅先生の地球侵略日誌)
 地球を侵略者から守るための防衛組織。
 過去何度も地球に侵略者が現れたため、国家が防衛予算を使って組織した武装組織。
 本拠地を日本に置き、人類戦隊アースファイブを主力に置く。

 ◇人類戦隊アースファイブ(雅先生の地球侵略日誌)
 正規のスーパー戦隊とは一線を画す戦隊組織。
 アースファイブ以外にも戦隊組織に数えられない外典の戦隊戦士たちは
 かなりの数が存在している。

868 名前:新章/少年少女出立 番外編・SSテスト:2013/03/30(土) 13:41:13


   クァークゴ帝国要塞 ワルスギー中央部 モニター室


 地球の侵略者 クァークゴ帝国が司令官補佐 ワルザード・スルーは憂鬱であった。
 黒い軍服をきっちりきこなし、スレンダーなスタイルと右目を覆う眼帯。
 美しい顔立ちが目を引く彼女だが今は少々気が抜けてしまっている。

ワルザード「つまりこういうことですか? 明日からいなくなるアースファイブに代わり、
      よりにもよって私たちが地球を守れ、と」

 それも目の前の女性のせいだ。

渚「いえ、そこまでは。ただ、不可侵条約を結んでくれるついでに、
  地球の皆さんと仲良くしてくれるとうれしいなぁ。なんて」

 一橋ひとつばしなぎさ
 養護教諭を営む傍ら、地球防衛組織 EDCの副司令を営む女性。
 人類戦隊アースファイブの上官である。
 敵地に単身でやってきた彼女は、武器は愚か、防具すらつけていない。
 ベージュの質素なワンピースを着ているのみの状態で、宿敵(?)であるワルザードと対談していた。

ワルザード「立場というものがあるでしょう!? それに私と貴方は敵同士ですよ!」
渚「まあまあ そういわず。源先生」

 源先生、という言葉にワルザードは言葉に詰まった。
 ワルザードの表の顔。地球での潜入捜査官。
 若者の意識調査という侵略者らしくない任務を行うときの偽名。
 みなもとみやび
 職業、高校の教師。
 そして、目の前の一橋渚と職場の同僚でもある。

ワルザード「今更、源雅の名前を出したところで無意味です。今の貴方はていのいい人質だ」
渚「まあまあ」

 渚のおっとりとした雰囲気にワルザードは毒気を抜かれてしまう。
 毎回この調子でお酒に誘われたり買い物に連れ出されたりしているワルザードとしてはそろそろ気を引き締めたい。
 というか、今は無理にでも引き締めないとマズイ。
 先ほど行ったように今は立場上敵対していなければ部下に示しがつかないのだ。

渚「源先生だってあの子達が他の組織……Dショッカーに敗れたりするのは嫌でしょう?」
ワルザード「ぐ」

 だが、渚はいつも、言葉勝負にストレートは使わない。
 搦め手だ。それも一番弱いところを突いてくる。
 渚の説明に補足しておくが、ワルザードは教師をしている過程で自分のクラスを受け持っている。
 その中に、こともあろうに宿敵であるアースファイブも生徒として紛れ込んでいるのだ。

 正直、アースファイブが破れることはどうでもいいとワルザードは思っている。
 決して『自らの生徒であるからかわいそう』などとは思っていない。

 重要なのは、自分達がDショッカーなどの大多数の組織と地球の覇権をかけて争わなければいけないことだ。

 現在、自分たちは正義のヒーロー5人組に248戦中248連敗を喫している。
 正直なところ、アースファイブと名乗る高校生五人組に手も足も出ない状態で他の組織と戦うのはごめんこうむりたかった。

渚「それに、クァークゴ帝国が地球を守ることで色んな恩恵もあるんですよ?」
ワルザード「恩恵?」
渚「クァークゴ帝国はこれまでに怪人を投入する作戦しか取っていません。何故ですか?」

 うちのバカ上司に聞いてくれ。と、ワルザードは殺意を込めた流し目をくだんの上司に送った。
 金髪碧眼の超絶美形でありながら、頭空っぽのニート(28歳)。
 サーティン・クァークゴ王子。
 上司、サーティンは体を縄で縛り付けられた状態でありながら、足で器用に茶を飲んでいる。
 セクハラ防止のためにワルザードが講じた処置だ。
 彼の名誉のためにマゾヒストではないことを付け加えておく。

サーティン「歴代の組織の伝統にのっとって、見たいな? 
       それに、あんまり強力な質量破壊兵器使ったら、地球のアニメやマンガが見れなくなっちゃうじゃん」

 その言葉にワルザードは頭を抱え、天を仰ぎ見てから王子が乗った椅子にとび蹴りをかました。
 ワルザードの上司に対する無礼を誰もとがめない。ここではこれが日常デフォルトである。

渚「まあまあ、源先生落ち着いて。彼の作戦行動は決して間違ってはいないんですよ?」

 はい?と上司を蹴りつけていたワルザードは顔を渚に向けた。
 相変わらずニコニコと笑みを浮かべ渚は話を続ける。

渚「先ほどサーティンさんも仰っていましたが、歴代組織が怪人を少数しか用いず、作戦を遂行するには訳があるんです」

 そういって渚は語り始める。侵略者にとっては『鬼門』ともいえる地球の歴史を。

渚「まず、地球侵略者というのは当然ながら異星からの侵略者を指します。
  悪の組織にはこの『地球侵略者』と『地球内に潜む怪物』と『一部の人間』の三種類があるのですが
  今回は地球侵略者に限ってお話させてもらいますね」

 ここで渚は差し出されている茶を一口飲んだ。
 そして語りを続ける。

渚「地球侵略者(以後、略して侵略者)が戦う敵は主に4つです。地球の人間が指揮する軍隊。
  単身で世界を救える能力を持つ、ヒーローと呼ばれる人種。地球と同盟を結んでいる異星の国家。
  そして宇宙警察や時空管理局を初めとする世界を又に掛ける治安維持組織」

ワルザード「存じています。スーパーロボットを所有するロンド・ベルを初めとする軍隊にはある程度の対策を立ててあります。
       それに、事前に宇宙警察には根を回しましたし、
       時空管理局には魔力を持たない兵器のみで戦うことを明言したため干渉はさせません。
       地球と星間同盟を結んだZAFTやナメック星。
       セフィーロなどとも『惑星間戦争における規約』を遵守しているため、連中が介入してくることはありえません」

 唯一、誤算だったのはヒーローと呼ばれる連中だった。
 たかだか、五人の高校生に自分は二年近く辛酸をなめさせられている。
 とすると、渚の言う「恩恵」とはこのヒーローに関する情報か何かを流してくれるということだろうか。

渚「源先生は一つ、重要なことをお忘れになっております。
  地球の同盟国の中で一番恐ろしいのはセフィーロやナメック星ではありません。
  ましてやZAFTとも違います。地球人が最もお世話になっている遠い宇宙の友人。
  それはM87星雲を初めとする光の国の人々……通称、『ウルトラマン』とよばれる宇宙の治安維持をする方々です」

サーティン「あ」
ワルザード「げ」

 ウルトラマン。自分たち『地球外侵略者』の天敵。
 宇宙警備隊の肩書きを持つ彼らは、その気になれば、全宇宙を統一することも出来る。
 高校生五人組だけで手一杯の自分達が、このうえウルトラマンまで敵に回したらどうなるのか。

ワルザード「ま、待ってください。宇宙警備隊は宇宙警察と提携しています。
       だったらウルトラマンだってそう簡単に出動することは……」

渚「話が地球に限れば別です。ウルトラマンには地球出身者や地球に戸籍を持っている方も大勢いるんですよ。
  自らの故郷が侵略の危機になったら、正当防衛としてクァークゴ帝国と戦う方も現れるでしょう」

 地球侵略どころではない。それでは最悪の場合、クァークゴ帝国と光の国の全面戦争に突入する恐れもある。

 そうなったら、結果は見るまでもない。
 おとなしく白旗を挙げなければ、国家が滅ぶ。

渚「歴代組織の侵略者が、最初から巨大怪獣や大規模な質量兵器を使わない理由がここにあるんです。
  ウルトラマンが戦うのは巨大怪獣や宇宙人のロボット兵器が主です。
  人間と同じ大きさの怪人や地球の中で生まれた組織には干渉したくてもめったに出来ない。
  そこまでの権限はウルトラマンには無いんですよ」

 ワルザードは頭を抱えたくなった。
 赴任した当初は、任務を一週間で終えて帰還する予定だった。
 ところが箱を空けてみればとんでもない。
 この地球という星は魔窟である。
 なぜ、数多の組織が地球をわざわざ侵略しようとしたのか分からない。
 メリットに相対するデメリットが大きすぎる。

渚「それに、地球には仮面ライダーを初めとする文字通りの超人もいます。
  等身大の怪人を相手にさせれば、彼らほど強力な戦士もいません。
  特撮知識には深いサーティンさんなら当然御存知ですよね?」
サーティン「私的にはV3のかっこよさは素晴らしいと思います。彼のキックなら生身で受け止めてもい……」

ワルザード「脳みそがスポンジでできてんのかアンタは!

 あまりに現実を見ていない上司にワルザードの怒りは沸点を越えた。
 一度壁に向かって三角跳び、その壁を蹴りつけ反動した力を利用してのジャンピングキック。
 顔面に入った一撃はさながら、V3反転キックのそれである。

ワルザード「そんなに厄介な敵がいるならどうして最初から言わなかった!!この野郎!!この野郎!!」
渚「まあまあ、源先生。恩恵というのは実は「それ」なんです」

 それってどれだよ。やさぐれた心でワルザードは思った。

渚「つまりですね。建前では地球征服を掲げておき、アースファイブのみを相手にします。
  一つの組織を相手にしている間、他のヒーローがくることはめったにありません。
  そして別の侵略者……Dショッカーなんかが現れたときは皆さんが、ヒーローの代わりに一般市民を守る」

サーティン「そして、守った市民に対して『勘違いするな。地球を侵略するのは我々だ』
       とかっこよく返すわけですね。わかります!」

 分かるか!なんだその素直になれない思春期の男女みたいな感情は! アホか!! とワルザードは心の中で嘆いた。

 『地球保全型侵略者』――平たく言うと、地球侵略を掲げておきながら看板だけになっている組織。
 実は地球人類と友好を結びたいと考えている組織の俗称。
    
 渚の話ではこの手の組織が流行しているらしい。 

 そして、話を聞くたびにワルザードはますます不愉快になった。

 必死に地球侵略をしていた自分が馬鹿みたいだ、ていうか、それ まんまうちの上司じゃん。
 と、彼女は、自分が縄に縛りつけた保全型侵略者を眺めた。

サーティン「なるほど、ツンデレってやつはすたれてるかと思いましたが、
       こんなところで需要があるとは、良いね。乗ってみようか」
ワルザード「ツンデレ?」
サーティン「ワルザード……おまえなあ、ツンデレぐらい理解しろって。じゃないと流行に乗り遅れげぶぁ!!」
ワルザード「侵略される側の流行に乗ってどうすんだよ!あたしら地球の敵だぞ!自覚あんのか!このニート!!」

 予想通りの意見にまたしてもブチ切れ肩で息をして、蹴り続けるワルザード。
 そのワルザードの肩をポン、と叩いて渚は話を続けた。

渚「でも、保全型侵略者の代表格である『彼ら』などを例にしますと、良く分かっていただけると思います」

 突如、立体スクリーンに映像が映し出された。
 その言葉と共に立体スクリーンに映像が映し出された。
 というか、囚われの身である彼女はいつこの映像を準備したのだろう。

 緑、黒、赤、青、黄のカラフルなカエル型宇宙人たちの姿。
 文明スピードなら最先端を行くと噂される宇宙人。
 ケロン星人だ。
 彼らも地球侵略に乗り出していたのか、ワルザードは敵が増えたとことに頭が痛くなった、
 が……よくよく見るとその映像にはおかしいところがあった。
 彼らは接触している地球人とボードゲームなどの遊びに興じたり、自分たちの科学技術を使って人命救助しているのだ。

ワルザード「これが、保全型侵略者……」

渚「彼ら…ケロロ小隊の場合、地球のヒーローからはノーマークです。理由は簡単。
  地球を何度も防衛しているため、『地球征服の意志なし、現状は観察処分にとどめる』
  と判断されているから、好き勝手に行動できているんですよ。
  今現在の地球ではおよそ100を超える地球侵略組織があります。
  その中で我々、地球の平和を守る防衛組織は侵略者達にランクをつけ、対応しているんです」

 次にスクリーンに映し出されたのは数多の組織の情報だ。
 把握している構成員、確認している拠点、首謀者など、ありとあらゆる情報が白日の下に曝されている。

渚「侵略組織は主にAからEの五段階に分かれます。侵略を行うペース、軍の規模、
  交渉の余地があるかないか、他にも判定基準はありますがこのような形ですね」

 『Dショッカー (中略) 危険度A』
 :
 :
 :
 『クァークゴ帝国 (中略) 危険度E』

ワルザード「ハ…ハ…ハ…」

 もはや笑うことしか出来ない。
 自分たちは正体を暴かれるどころか侵略される側の地球に勝手にランク付けまでされていたというのだから。
 しかも5段階中の最下層である。
 怒りと悲しみで、酒をあおりたくなるワルザードであったが、最後の理性を振り絞り話を整理した。

 様は二択なのだ。

 選択肢A
 アースファイブを初め、全スーパー戦隊、歴代仮面ライダー、そしてウルトラマンを倒してから地球侵略を行なう。

 不可能である。演算するまでもない。光の国の戦士の攻撃力は惑星一個を粉々に出来る。
 歴代スーパー戦隊や仮面ライダーも、ほぼ全員が反則級のスペックを持っている。
 連中全員と戦おうなど正気の沙汰ではない。

 そして選択肢B
 ウルトラマンを初めとする超人たちを敵に回したくなければ、自分たちと手を組み地球を防衛しろ。
 もし、手を組むのなら今すぐ総攻撃を掛けることはしない。


 B以外の方法はない。
 白旗振りつつ祖国に撤退するよりましだ。
 屈辱は倍だろうが。



 こうして、世にも珍しい対談が終了した。
 以下はその対談の際に結んだ条約の略文である。

 クァークゴ帝国と地球間に於ける 一時不可侵条約

 第1条
 貴国 クァークゴはアースファイブが地球にいない際、我が星における破壊活動を行ってはならない。

 第2条
 クァークゴ帝国がアースファイブを初めとするスーパー戦隊に(※)勝利した時点で地球を貴国の属国とすることを認める。
 なお、勝利における定義は以下に記載する。

 第3条
 危険度C以上の組織が、地球侵略をし、貴軍の拠点を侵害、または貴官らのいずれかに被害が及んだ場合、
 武力を持って貴官らと貴官らの駐留する地球を防衛することを推奨する。
 なお、その際に侵略者と認定していない地球人類を傷つけてはならない。

 第4条
 クァークゴ帝国がアースファイブに敗れ、指揮官全員が捕縛、排除、太陽系から逃走をした場合
 これをもって地球とクァークゴにおける惑星間侵略を地球側の防衛勝利として終結とする。


 ※地球侵略における『勝利』

 ○歴代スーパー戦隊の半数以上を倒し、スーパー戦隊の基地を破壊すること。
  これをもって地球は貴国への属国となることを認める。

          
               初代スーパー戦隊 レッド アカレンジャー
                      仮面ライダー1号 本郷猛 
           新西暦××年 第××代内閣府総理大臣 剣桃太郎 


869 名前:新章/少年少女出立 番外編・SSテスト:2013/03/30(土) 13:42:11
○EDC副指令 一橋渚→クァークゴ帝国と一事不可侵条約を結ぶ
●クァークゴ帝国侵略幹部 ワルザード・スルー→地球人と不可侵条約を結ばされる

【今回の新規登場】
●ワルザード・スルー=みなもとみやび(雅先生の地球侵略日誌)
クァークゴ帝国地球侵略部隊の幹部を務める。26歳の女性。
地球では教師として活動。として生活している。頭脳明晰で容姿端麗だが少々頭の硬いところがある。
宿敵であるはずのアースファイブの担任教師を務め、副指令である渚とは良く一緒に酒を飲む。
自らの『常識』と地球でのヒーロー補正の間に涙をのむ毎日をおくっている。

一橋ひとつばしなぎさ(雅先生の地球侵略日誌)
地球防衛組織EDCの副指令を勤める傍らアースファイブの所属する学校の保険女医として活動。
ゆったりとした物腰とほんわかした言動で周囲をまとめる。
なお、アースファイブが授業中に欠席する理由は彼女の裏工作によってなされている。

●サーティン・クァークゴ(雅先生の地球侵略日誌)
クァークゴ帝国の第13皇太子。
28歳にもなって酒とゲームとアニメ、女が大好きのニートもとい、地球征服の総司令官。
外見はそこらのモデルも裸足で逃げ出すような金髪碧眼のイケメンだが頭は空っぽである。
ちなみに地球征服を宣言した張本人である。
ただ単に地球に観光しに来たのではないかと言う噂も耐えないが。

870 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:47:05


 世界とは一つではない。
 そしてこの世界において時間とはただ流れ行くものではない。

 時に停滞し、あるときは逆行する。

 これから話す物語は空想大戦から数十年を経た未来の出来事だと思ってほしい。

 それはある1人の男の話。
 その男はこの話の中でさほど重要ではない。
 まかり間違っても主役にはならない。
 人としての器が小さいからだ。
 だが、この話のキーポイントとなる故、少しの間我慢して聞いて欲しい。

 話が横道にそれた。

 男はジャーナリストである。
 特ダネを探し、フリーの身で生計を立てる。
 俗に言うパパラッチと呼ばれる類の人間だ。
 だが、彼は特ダネの中でも最上級のものを仕入れておきながら、台無しにしてしまった。
 記事を台無しにしたのではない。
 書いた記事の内容があまりに人道と反する内容だったため男の人生を台無しにしてしまったのだ。

 その男。
 名を蛭川光彦という。
 読者諸君にはこういったほうが記憶に新しいかもしれない。
 ウルトラマンメビウスを売った男。
 外道記者、ヒルカワと。

ヒルカワ「くそっ!!」

 道に転がっていた空き缶を蹴飛ばす。
 周囲の人々が驚いた様に彼を見たが、皆視線を合わせず、そそくさと立ち去った。
 夜。酒臭い息を吐き、世のあらゆる事象に毒づきながらヒルカワは当てもなくさ迷い歩いていた。

ヒルカワ「なにが、『お前の写真はもう使わない』だ、クソ野郎!!」

 ここ数日。彼の周囲は一気に冷えた。
 それは匿名のゴシップ記事によるもの。
 皮肉にもその記事を出したのは彼が懇意にしている雑誌社であった。

 『ウルトラマンメビウスを売った男』

 書かれていたのは、自分の所業。
 ウルトラマンメビウス……ヒビノミライに銃口を向けたことに始まり、
 そのメビウスの正体をメディアに公開、
 ウルトラマンメビウスとチームGUYSを辛辣にバッシングしたこと。
 これにより、彼は社会的に抹殺されたも同然になった。
 人類の恩人に唾を吐きかけ、エンペラ星人の軍門に下ることをテレビで進言した彼は
 ウルトラマンと敵対し、地球人類こそ至高と考える「地球教」からも弾圧されている。

ヒルカワ「なにがウルトラマンだ。得体の知れない宇宙人を勝手に祭り上げやがって
      『友人だ』『救世主だ』……馬鹿が! タダほど高いものがこの世にあるか!」

 酩酊しながら悪態をつき人気のない裏路地へと迷い込む。
 彼の目にはぼんやりとだが、明かりを放つ自販機が見えていた。
 だが、そこにアルコール飲料がないのに気がつくと
 腹立たしげに自販機を殴りつけまたふらふらと歩き出す。

 遠目に、電気店のウィンドウに飾られた街頭テレビの明るい光が視界にチラつく。
 そこで映されていたNEWSの中で描かれていたのは、人類にとっての“希望”を彩る話題の数々……

キャスター『皆様、ご覧ください! 極東軍指令基地に集結した、今を生きる若きヒーロー達の姿を!
       これより、彼ら若者の手によって、かつての戦乱において数々の巨悪に対し敢然と立ち向かった、
       あの『スクランブル・フォース』が、数十年の時を経て再結成されようとしているのです!」

 地球人類史上、最も激しい戦乱が巻き起こった時代とも後世の歴史評論家が評した“新西暦189年と、その前後”。
 ディバイン・ショッカー、宇宙連合強硬派、ジュピトリアンetc... 当時、地球圏に蔓延っていた侵略者どもを
 仮面ライダーにスーパー戦隊、そしてウルトラマン…… 数多のヒーロー達と地球人類が退けた後も、
 地球圏から戦乱の火種が完全に消えることは無く、僅かな歪みから大戦に繋がりかねない事態さえもあった。
 その中で、かつての闘いを生き延びた戦士達も再び戦火に身を投じていった。

 それから数年、数十年の時が経った現在においても、先のウルトラマンメビウス、並びにチームGUYS……
 彼らを筆頭に、かつて人々の自由と平和を守るために戦った戦士達の意思を引き継いだ
 次世代の戦士達の手により、再び地球圏に襲いくる脅威に備えての組織編成が今、成されようとしていた。

 この宇宙から戦の炎が消える事は、恐らく未来永劫ないだろう。
 事実、メビウスとGUYSが倒した筈のエンペラ星人が遺した、暗黒の鎧『アーマードダークネス』の襲来により
 その懸念はここ最近になって世間を騒がせており、日本の防衛予算の底上げを提唱する政治家の声も多い。
 ―――尤も、かつての“新西暦189年”ほど、一般市民とヒーローの間に軋轢が生じる事は無いだろう。
 その当時でさえも、彼らはロゴスやティターンズなど地球教勢力の妨害を受けながらも、それでもなお
 自分達の信じるものの為、そして例え僅かであろうと自分達を信じてくれた人々の声援を受け、
 かつての戦いから数十年経過した今、ようやく未来へと繋がる“光”を掴み始めていたのだ。

 そして、その第一歩として、かつての戦乱において結成されたと言われる組織……
 もはや歴史の教科書などでも伝説であるかのように語られる存在、かつての『スクランブル・フォース』が
 現役で戦っている若手のヒーローたちの手により、再編されることが発表されたのであった。
 NEWSの映像に映し出された若者達は、ある者は照れ隠しの表情を浮かべ、
 またある者は決意を新たに使命感を背負った者特有の引き締まった様子を見せ……

 いずれにせよ、彼らから感じられる希望に満ちた華々しさは、全て乞食やルンペン同然のヒルカワが失った物であった。

キャスター『――――続いてのNEWSです。つい数か月前、我ら人類の希望を背負って外宇宙へと旅立った、
       地球連邦の外宇宙航空艦<スメラギ>から、地球に向けての第一報が―――――』

 キャスターの言葉を待たずして、ヒルカワの注目は既に街頭テレビから離れていた。
 ……アルコール漬けになった彼の神経細胞ニューロンにも、自身が尤も忌み嫌う者共の存在が
 社会的な認知を強くし、かつ広く受け入れられているという“現実”は、鮮明に映し出された事であろう。

ヒルカワ「ウルトラマンだけじゃねえ。仮面ライダー。スーパー戦隊。
      今度のスクランブル・フォースだってそうだ。
      ようは人間以上の力を持つ化け物どもの集団じゃねえか」
 
 彼の発言は聞くべき人が聞いたら殴られても文句は言えない暴言だ。
 だが、幸い周りに人がいないため、彼が吐き出す言葉の暴力は止まることを知らない。

ヒルカワ「へへ。その意味じゃあスクランブル・フォースってのはありがたいぜ。
      化け物みたいな力を持ったガキなんざ大人になる前に
      とっと宇宙人や妖怪と戦争でも何でもして、消えちえばいい」

 ―――酒に溺れることで全てを忘れようとしている彼だが、薄々ヒルカワは気付いていた。
 自分は社会から抹殺された、と。

 もう家はない。職もない。天涯孤独。

ヒルカワ「……畜生!! なんで、オレがこんな目に遭わなくちゃいけねえんだ!!」

 自業自得である。
 彼はかつて命を助けてもらった恩人を撃った。
 利益が欲しいがためにメディアを使いその恩人を陥れようとした。
 そのしっぺ返しを食らったのだ。だが、当の本人は気付かない。

 本来ならヒルカワはこのまま誰にも相手にされず社会から断絶され生きていくはずだった。

 そして彼は出会う。
 お世辞にも運命の出会いには向かない場所。
 酒を売る自販機の前にソレは立っていた。

ヒルカワ「おい、お前。邪魔だよ。酒を買わねえならとっととどきな」
黒い怪人「私のことかね?
ヒルカワ「あ? ひッ!!」

 飛び退り尻餅をつく。
 目の前に黒い異形が立っていた。
 喋りかける前にどうして気がつかなかったのか。
 ソレは一見して人間ではない。
 青く輝く目には瞳孔も光彩もない。
 人の口にあたる部分には金色に光る器官がある。
 ヒルカワはその怪人を知っていた。

ヒルカワ「ひっひひぃっ!!」

 尻餅をついた状態で逃げようとするが立ち上がることすら出来ない。
 酒気と恐怖で腰が抜けてしまった男は両手で持って必死に後退を試みる。
 だが当然、そんな腰砕けの四つんばいが二足歩行に勝てるわけもなく。
 怪人はヒルカワの行く手を塞いだ。

ヒルカワ「こ、殺さないでくれ。何でもする。何でもするから!!
      う、ウルトラマン…… 仮面ライダー…… 誰でもいいから助けろよ!お前らヒーローなんだろ!?」

 逃げられないと分かったら恥も外聞もなく汚いアスファルトに頭をこすり付ける。
 土下座をした男の背中はただひたすらに死に対して脅え震えていた。
 目の前にいるのは人類の敵。過去に何度も地球に襲来し、侵略しようとした者。

黒い怪人「君は何故、生きていたいんだ?」
ヒルカワ「死にたくねえからに決まってるじゃねえか!」

 くぐもった『ふっふっふ』という声は、目の前の黒い怪人が笑っているものだと知る。

黒い怪人「今の君は社会から隔絶されているとしてもかね?」
 ヒルカワ「生きていたい!死にたくないんだよ! オレは!!」

 みっともないと言われようと、それが男の本心。
 例え、生きていく術が見つからなくても人は本能的に死を恐れる。

黒い怪人「安心しなさい。私は暴力が嫌いだ」

 そして、目の前にいる黒い異形……いや悪魔は、堕ちた男に手を差し伸べた。

黒い怪人「どうかね?ヒルカワ君。君が今話していた連中……
      彼らが心の拠所としている存在に、一泡吹かせてみないか?」
ヒルカワ「……?な、なんだ?」

 怪人が空をなぞり、一枚の写真をその手から引き出した。
 そこに描かれているのは、曲りなりにもジャーナリストだったヒルカワでも知っている顔。
 学校の歴史の教科書でもよく目にする顔…… 新西暦189年当時の総理大臣、剣桃太郎。
 それと同時代に活躍していたと記録されているスーパー戦隊の一角、アースファイブ。
 そして良く分からないが数多くの子ども達の写真。

黒い怪人「まず、仕事のない君にお金を上げよう」
ヒルカワ「は?」

 間抜けな答えを返すと同時、ヒルカワの頭上にひらひらと浮遊するものがあった。
 彼は一瞥した途端、反射的にそれを掴み取る。
 印刷されているのは福沢諭吉。
 それは日本国で使われている紙幣。
 魔術か奇術かは知れぬが、後から後からまるで雨の様に一万円札の束が幾枚も幾枚も降り続けるその光景。
 その様はまるで、かの文豪ゲーテが描いた戯曲『ファウスト』における悪魔メフィストフェレスを連想させるものであった。

ヒルカワ「!!」

 ヒルカワは恐怖と歓喜の入り混じった目で札束を掴んだ。
 夜空の月明かりに紙幣をかざす。
 透かしが入っている。間違いなく日本国の一万円札だ。

黒い怪人「どうだい嬉しいかね? 君達人間は紙幣が何より好きだろう?
       望むのなら日本で使う通貨以外でもこの倍額を払おう」

 あまりに呆然として声も出ない。
 そして、こういう突発的な事態に直面すると人間というのは思考が停止するものだ。

黒い怪人「君はこの金がほしいかね?」

ヒルカワ「……オレになにをさせたいんだ?」
黒い怪人「君は情報を扱うんだろう。その君の手腕を借りたいのだよ。その写真を君の手で公開して欲しいのさ」
ヒルカワ「そ、それだけでいいのか?」
黒い怪人「ああ、それだけでいい。この計画が成功すれば君は社会的な地位を取り戻せる。
      それどころか、協力してくれるならこの紙幣に加えて君の望む物を差し上げよう」
黒い怪人「へ、へえ。そいつは嬉しいなあ」

 媚を売っているのが見え見えなその顔。
 見る人が見れば嫌悪を抱くだろうが、目の前の怪人には違った。

 ――――突如、光が彼を包み込む。眩しさに目を瞑り、反射的に手を顔の前にかざす。
 光が収まったとき、そこはつい先程まで自分達のいた裏路地ではなく、白い建物の中だった。
 ……足元に視線を移せば、怪人が呼び寄せた万札の束は変わらず山のように転がっている。

黒い怪人「理解してくれて嬉しい限りだ。私は暴力が嫌いだが、聞き分けのない人間はもっと嫌いだ。
      首を縦に振ってくれなければ、君を消してしまうところだった」

ヒルカワ「……(ゴクリ)」

 目の前の怪人の言葉を聞き、ヒルカワは己の対応が間違っていなかったことを知る。
 やがて、悪魔のようなその異形は手を差し出した。

黒い怪人「握手をしよう。我々の友情と契約の証に」


 手を取ることに躊躇いはなかった。
 たとえ、相手が悪魔とわかっても彼にとっては目先の生と、金が何よりも大切なのだから。
 かつて記者だった男が手を取った、その悪魔の名は。

ヒルカワ「……宜しく頼む。メフィラス星人

 ―――かくしてここに悪魔と、その手を取った堕ちたジャーナリストの二人が、過去の世界に牙を剥く。


871 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:47:42
●蛭川光彦→メフィラス星人と手を組み暗躍を開始。
●メフィラス星人→ヒルカワを金で釣り、買収。

【今回の新規登場】
●蛭川光彦(ウルトラマンメビウス)
狡猾で自己中心的なフリージャーナリスト。
ウルトラマンメビウスに命を助けられておきながらそのメビウスに暴行。
しかも彼の正体を目撃しマスコミに曝すなど、まさに外道。
その利己的な正確が災いしてか(因果応報とも言う)周囲からは白い目で見られ、
エンペラ星人の取引に応じようとしたため、ウルトラマンを初め、全宇宙人を敵視する地球教からも弾圧されていた。
社会的に抹殺された自分の名声と富に目がくらみ、メフィラス星人と手を組む。


●悪質宇宙人メフィラス星人(初代) (ウルトラマン/ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth)
暴力を嫌うかわりに策謀を用い侵略を行う。
IQ20000、という桁外れな知能指数を持ち紳士的な振る舞いをみせているが
自分の思い通りにことが運ばないとすぐに激昂する。
暴力が嫌いというわりにその戦闘能力は高く、初代ウルトラマンとは互角の戦いを見せた。
一度は退くも、後にジェロニモンやバルタン星人、カオスロイド等を利用してウルトラの国に再度挑戦している。
なお、ウルトラマンタロウと戦った二代目、ウルトラマンメビウスと戦った暗黒四天王の知将は彼の弟達である。
ヒルカワを唆し、過去の世界にやってくる。その理由は不明。

872 名前:新章/少年少女出立 番外編part2・SSテスト:2013/03/30(土) 13:48:27


ナワヤ「始まったな……」

 ブラウン管にうつるのは極東軍にある司令基地。
 雑誌編集者 ナワヤは胡乱な目つきでその基地を見ていた。
 少年少女が主となって地球を守る防衛組織。
 スクランブル・フォース。
 世間の矛が向かう先。
 つい先日。同僚のトマルと口論した言葉が思い起こされる。

ナワヤ「いくらなんでも子供が武器を持って殺しあうなんて、許されるわけねえじゃねえか」

 少年マンガの作成に関わっている彼は、子供に対する愛情が深い。
 故に、今回のS・Fという組織について彼は賛同しかねた。
 だが、同僚であるトマルは違った。

 『その少年が自分の意思で地球を守りたいと願うなら、断ることはない』

 果たして、それが自分の息子ならどうしたか?
 ナワヤは思う。この国には自衛隊を初め数々の武装組織がある。
 自衛隊。科学特捜隊から系譜を継ぐ対怪獣防衛組織。
 歴代スーパー戦隊が築き上げた30以上の防衛組織。
 それら……数多の組織は罪のない無力な存在……子供を守るためではないのか?

 彼がそこまで思考した時だった。

ナワヤ「なんだ? ……ニュース速報?」

 画面が切り替わった。
 そこにうつるのは1人の少女が何者かをロボットアームのようなもので切り裂いている映像。
 飛び散る血しぶきや、機械のような肉片、
 衝撃音に重なって聞こえるのは、『臓物をぶちまけろ!!』という叫び。
 明らかに大衆向けではなくR指定がかかりそうなほどのグロテスクさ。
 ナワヤはその映像に吐き気を覚えた。

ナワヤ「なんだよ……これ」

 ニュースによると、これはスクランブル・フォースのある戦士の映像らしい。
 彼は知らない。
 その画像が『罠』であることに。
 その映像こそ真実だが、戦っている少女の想いはまったく語られていない。
 スプラッタムービーは悪魔のような侵略者と
 その手を取った堕ちたジャーナリストの用意した『罠』だと。

 大衆も踊らされる。
 テレビから流れるあの男の声に。

ヒルカワ「ニュースをごらんの皆さん。良く見てください。
      これが、スクランブル・フォースとよばれる連中の正体。連中は戦闘狂の集団です。
      自分たちをただ正当化したいが為に正義を謳い、騙っている偽善者に過ぎないのです!」

 誰も知らない。彼女は確かに戦っていた。
 だが、それは背後にある学校と、そこにいる人々を守るためだったことを。
 かくして、悪魔メフィラス道化ヒルカワの用意した舞台に今 全員が引きずり込まれた。


873 名前:新章/少年少女出立 番外編part2・SSテスト:2013/03/30(土) 13:49:04
●蛭川光彦→情報を歪めて公開。
○ナワヤ→メディアからの情報に踊らされる。

874 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:49:47


  宇宙飛空挺


 かつてヒルカワがいた一室とはまた別の部屋。
 青白い照明が部屋を申し訳なく程度に照らしている。
 中央にはテーブル。
 日本、それも首都東京を模した精密なジオラマがそこにあった。
 そのテーブルを囲んでいるのは、メフィラスのほかに5人。

メフィラス「情報操作は随分有効に働いたようです」
ピット星人A「これで地球を手に入れるのは大分容易くなるわ」
ピット星人B「私たちはここが欲しい」

 美しい二人の少女であった。
 黒い髪に色白な肌。
 どこか日本人離れした、否 人間離れした美しさを持っている。
 彼女たちは己の指でくるくると旗をもてあそび、ダン!とある一角に突き立てる。

 「東京タワー」。

ピット星人B「ここが東京で最も美しいと聞いたわ」
ピット星人A「ゆくゆくは『銀河の宝石』と呼ばれた地球全てをいただくつもりだけれど」
ピット星人B「さすがに今回の規模でそこまで出来るとは思ってはいないわ」

 メフィラスは笑っていた。
 彼はそのまま残りの三人にもどうぞ、と手で促す。
 旗を立てろ、というのだろう。
 二人の少女が三人をジット見た。

 三人は全員が作業服を来た男性だ。
 彼らは己の旗を見ると、地面にほうり捨てた。

レボール星人A「必要ない」
レボール星人B「我々の旗はすでに東京中に立っている」
レボール星人C「これがある限り、我らはもう負けることはない」

 そういって指差す手には信号機。
 彼らはいちど、この信号機を使って東京侵略を企てたことがあった。
 最もその作戦は一度、失敗しているのだが。

ピット星人A「貴方達だけ東京を一度に侵略するなんてなんてずるいわ」
レボール星人A「……レボール、早い者勝ちだ」

 空気が変わった。
 「邪魔をするならお前達から殺してやろうか」
 という雰囲気が少女たちと男性達の間で流れる。

メフィラス「事が過ぎたら好きにやるといいでしょう。侵略スペースが大きければその分、リスクも高くなる」

 少女たちはふい、と男達から目を背けメフィラスの方に向き直る。

ピット星人A・B「「貴方はどこを侵略するの?」」
メフィラス「領土には興味がありません。私はあくまでこの星の人間の『心』に挑戦します」

 そういってメフィラスは指をふる。
 ジオラマが消え、代わりに現れたのはテレビ。
 そこに映るはあの男。

ヒルカワ「テレビをご覧の皆さん。良く考えてください。少年犯罪の増加が叫ばれている今、S・Fのような団体を野放しにしていいものでしょうか?」

 ヒーローへの復讐……それも一方的な逆恨みだが、ヒルカワは水を得た魚のように生き生きと毒舌を振るっていた。
 己の生存、利益の両方が掛かっている今 間違いなく彼はこの地上にいる戦士たちを窮地に追い込んでくれる。
 メフィラスの期待通りの効果をヒルカワは挙げていた。

メフィラス「それでは参りましょうか。 これが計画のかなめ、皆さんにも御同行していただきますよ?」

 気軽にメフィラスは言った。
 『計画』とは他でもない、侵略であり。
 『参る』とは当然、出撃だ。


ピット星人B「……」
レボール星人B「しゃくだが、貴様には借りがある」
レボール星人C「……レボール。今しばらくは言うことを聞いてやろう」

 満足そうに頷いて黒い悪魔は再びテレビに眼を向けた。
 そしてメフィラスに同調するように五人の男女もTVに視線を移す。

メフィラス「この星の人間の心はじつに興味深い。なかでもわたしが最も興味を抱いたのは『純粋な子供の心』です。
      ですが……同時にそれは人間の心の中でも『特別』なものです」

 そして、と メフィラスは言った。
 『特別であるというのは異端である。しかり異端とは害悪である』

ヒルカワ「私は国民の皆さんの安全を考え、提言します。すなわちスクランブル・フォースの対象者達は、危険である! と。
      もし、連中が今すぐにでもテロを起こそうと思えば、東京を簡単に破壊できるだけの力をヤツラは持っているのです!!!」

 この世で最も強い毒。
 それは二つある。
 一つは金。
 毒というより麻薬に近い。
 依存し、破滅する恐れを持つ『金』を人は、だがしかし手放せない。

 そしてもう一つ。
 その毒とは『情報』である。
 人は他者と関わることで己を保つ。
 情報とは古代から人類が互いを認識するための手段として発達させてきた。
 しかし、新西暦というこの時代において。
 我々が得るべき情報はあまりに多い。
 なかでもインターネットやテレビから得られる電子情報は世界中の情報を一度に収集することすら出来る。
 だが、この情報には偽物が含まれていることがある。

 いや、偽物の情報というのもおかしいのかもしれない。
 例えるなら情報とは床に置かれた6面ダイスだ。
 ダイスの目を一度に全て見ることは難しい。
 床に置けば、床につけたその一面は隠されてしまう。
 そして情報ダイスを扱う人間が狡猾になれば、自分が見せたくない面を床に伏せ、人々に公開することも出来る。
 床に伏せられた面。本来ならそれは人々の生きる指針となる想いだった。
 だが、その面を伏せた故に かの情報はねじれ狂う。
 そして大衆も。

 転がり落ちる。 
 転がり落ちる。
 事態はまだ、底辺には達していない。

 異端であり、危険であると烙印を押された子ども達は何処へ行くのか。


875 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:51:04
●メフィラス星人→ヒルカワの情報操作をバックに侵略を開始。
●ピット星人→メフィラスと共に地球侵略開始。
●レボール星人→メフィラスと共に地球侵略開始。

【今回の新規登場】
●信号怪人レボール星人(ウルトラマンA)
かつて地球にと共に飛来した異星人。
赤、緑、黄の三色の個体が確認されており、信号怪人の異名を取る。
体色だけではなく実際に東京の信号を狂わせ交通災害を引き起こした。
ウルトラマンA=北斗に倒されるも再び来襲。今回現れた彼らが黄泉還りか、同種の別の個体なのかは明らかにされていない。

●変身怪人ピット星人(ウルトラセブン)
ピット星人は女性しかいない種族であり、宝石を求める程度の軽い気持ちで地球侵略に乗り出し
見事にウルトラセブンに撃墜される。一見して人間の美少女だが正体は昆虫のような顔の中々にグロテスクな怪人である。
言動から推測するに当たり、彼女達は黄泉還りをした本人だと思われる。

876 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:51:33


 ナワヤは急いでいた。ニュース速報を見て彼は即座に編集長に直談判。
 許可を取るや否や、タクシーを捕まえ向かう先は日本有数の軍事基地。

ナワヤ「どうなってんだ。チクショウ!」

 車中で爪を噛み、彼はカーラジオから聞こえて来る声に耳を傾けた。
 それは彼が危惧していたのとはまったく別の事態。
 子ども達の安全を訴えていたはずの団体までが掌を返したようにS・Fに恐怖している。
 道中、武器を持った人間が基地に向かうのを見たほどだ。
 いつから、彼らは世界の敵となったのか。
 全国に流れたあのVTRは確かに残虐なものだった。
 だがそれが本当に少年少女の起こしたものなのか。
 いや、起こしたとしても何らかの理由があったのではないか?
 ナワヤは急ぐ。真相を確かめたいがために。

ナワヤ「司令基地はまだか!?」
運転手「もうすぐ。あと500mほどですよ」

 いらいらと貧乏ゆすりをするナワヤ。
 その時だ。
 車が急に揺れ、クラクションと物凄い音が響く。

ナワヤ「な!?」
運転手「前のほうが事故ったかな」

 運転手はフロントガラスに顔を押し付けるように前を見た。
 一方のナワヤはしたたかに頭を打ちうずくまる。
 その行動の違いが、両者の状況を明確に分けた。
 瞬間、蒼い閃光が走る。
 声をあげる間もなく運転手はハンドルに突っ伏した。

ナワヤ「おい、運転手さん! どうした!?」

 閃光を直接見なかったナワヤは奇跡的に助かった。
 一方の運転手は身体が痙攣し顔は青く染まっている。

運転手「……(ピクピク)」
ナワヤ「な、なんだ!? なにが起こっているんだ!?」

 反射的に自動車から飛び出す。
 そこには地獄絵図が展開されていた。
 人々は地に伏し、皆その顔は青く染まっている。
 突き出した腕は空を掴み、かすかな悲鳴、あえぎ声だけが大地に流れる。

 あまりに凄惨な光景に、彼は立ち尽くす。


  Side Girl


 少女は幼い頃から特撮ヒーローが好きだった。
 自分にはない不思議な力。
 その力に溺れることなく人々の為に戦う戦士たち。
 『私も彼らのようになりたい』
 そんな彼女だからスクランブルフォースが再結成されると聞いた時、
 自分たちと同年代の戦士が正直羨ましかった。
 だが、彼女はブラウン管ごしに見た。
 飛び散る鋼の肉片。
 臓物をぶちまけろ!!という叫び。

 ―音を立てて崩れ落ちる気がした―


 ヒーロー。確かにそういったはずだ。
 子ども達は世界と人々を守る戦士なのだと。
 だがこれはどうだ?
 まるで虐殺ではないか。

 ―確かめなきゃいけない―



 財布と竹刀を掴んで、少女は家を飛び出す。
 神奈川から電車とバスを経由し、動揺する感情を抑えながらもようやく東京都内に辿り着いた。

 それが、つい先刻の出来事。

 そして今、運命は交差した。
 本来なら会わないであろう二人の人間。

 真っ青になった何者かの手を握り、誰かに助けを求めるように彼女はオロオロと辺りを見回す。
 ちょうど、ナワヤと彼女の視線が合った。

珠姫「す、すみません。手が空いているなら救急車を呼んでもらえませんか?」
ナワヤ「お、おう」

 ナワヤは急いで携帯電話を取り出し反射的に119番を押す。

電話「ガガガ……ビ――……」
ナワヤ「くそ! イカレてやがる! ミノフスキー粒子でもばら撒いてんのかここら一帯は!? 」
珠姫「……(ギュッ)」

 少女は何かを握り締め、恐々と辺りを見回す。
 ナワヤは少女の握り締めている物に見覚えがあった。
 『超剣戦隊ブレイドブレイバー』のリーダー。
 レッドブレイバーのマスコットだ。

ナワヤ「君もひょっとして極東軍基地に行くのか?」
珠姫「……はい」
ナワヤ「君は……スクランブルフォースの戦士なのか」
珠姫「いえ……私は」

 何の力も持っていないんです。と、悔しそうにマスコットを握り締め彼女はうつむいた。

 携帯を握り締め、ナワヤも少女と同じように辺りを見回した。
 思い知る。自分が無力だと。
 『子ども』を守る大人の自分ですら、突発的な事態に何も出来ない。
 ふと、ナワヤは思った。
 こんなときに、スクランブルフォースのヒーローが来てくれれば、と。

ナワヤ「(馬鹿、何考えてるんだ。オレは)」

 恐怖を感じれば弾圧し、危機に瀕すれば助けを求めるなど虫が良すぎる。
 少なくとも今の自分が大人として、報道者として出来ることはただ一つだ。

ナワヤ「君、名前は?」
珠姫「珠姫です。川添珠姫」
ナワヤ「そうか。俺はナワヤ。少年マガジンの編集をやっている」

 二人はどちらからともなく握手をする。
 ナワヤは腹をくくった。
 彼が報道者としてできること。それは。

ナワヤ「(この子と一緒にここから生還し、救助を呼んで真実を見極める。キバヤシだってきっとそうするはずだ)」

 頼りになる同僚達は今隣にいない。
 報道者 ナワヤの戦いが始まった。



  Side hirukawa


 笑いが止まらない。というのは今のような状況を言うのだろう。
 ヒルカワは缶ビールをあおりながら思った。

 メフィラスがジャックした電波に乗せて流したVTRの効果は絶大だ。
 その音声を聞き、映像を見るだけで徐々に子ども達に対しての猜疑心が芽生える。
 それは伝染し、やがて一つの大きな波となる。
 極めつけは基地周辺の道路で起きた謎の集団昏倒事件。
 事件の首謀者は子ども達の仕業であると。
 大人たちは武器を持った子ども達に敵意を向け、彼らを処断しようと決起する。

 それをヒルカワは笑いながら見ていた。

 東京、極東軍基地周囲に張り巡らせた特殊な妨害電磁波。
 それから複数の細工をした信号機。
 これらを使った作戦の『第二段階』も順調に進んでいる。

 ちなみに彼はテレビ局ではなく、メフィラスの円盤の中に居た。
 一見してテレビ局にいるように見せかけて実は1人で中継し、合間に酒を飲んでいる。

ヒルカワ「いや〜すいませんねえ 皆さん」

 酒に酔った赤ら顔でヒルカワはテレビの向こうの人々に謝った。
 彼の瞳には顔を青白く染めて倒れている人々の群れが映っている。

ヒルカワ「メフィラスの話じゃ『命に別状はない』らしいんでしばらくそのまま寝ててもらえますかね。
      俺も数十億って金と自分の人生が掛かっているんで。まあ、そのうち『ヤツラ』が助けに来るはずですから」

 「命」に別状がなければ何をしてもいいのか?
 「己」さえよければ何をしてもいいのか?
 「富」のためなら人類を売ってもいいのか?

 そのすべての問にヒルカワはYEsで返す。

 ―だってそうだろう?人間って生き物はこの世で自分が一番大事なのさ―

 ヒルカワは躊躇わない。
 侵略者としての所業を彼は冷静にこなす。

ヒルカワ「こちらポイントS、現在作戦はとどこおりなく進行中」  
メフィラス「ご苦労様。君はそのまま待機していてください」

 メフィラスは通話回線を切った。

 作戦は順調だ。
 全てが予定通りに進んでいる。

メフィラス「さあ、後は君達次第です。このまま侵略をするなり、もう少しこの喜劇を愉しむなり、御自由になさい」
ピット星人A「私達が侵略を成功させたら?」
メフィラス「そうしたら地球は君らのものです。最も、『侵略できれば』の話ですが」

 『やれるものならやってみろ』
 そういわんばかりに黒い悪魔の視線は挑発するように蒼く、鈍く光っている。

レボール星人「我々を嘗めないことだ。少なくともこの星の人間より科学水準は遥か先を行く。
         連中と戦うために新兵器も用意した。地球の猿に遅れは取らん。もう二度と……な」

 安い挑発には乗らず彼らは出て行く。
 その彼に聞こえたかどうか分からぬ声でメフィラスは呟いた。

メフィラス「分かっていませんね。この星にきた侵略者は皆、地球人より高度な文明を持っていた。
       なかにはウルトラ戦士を倒したものすらいる。
       それでも地球侵略をなしえた者はいない。
       それはひとえに頭脳や身体能力とはちがう、彼らの心の強さですよ」

 それに合わせるように日本上空には、メフィラスの手の者たち……異星からの侵略者が次々と侵攻を開始する。

メフィラス「東京の全住民の方々に告げます。私はメフィラス。私は皆さんの味方です。
      悪しき子ども達……スクランブルフォースの者たちを処断しにきました」

 その声が決定打。
 半ば洗脳状態にあった民衆は恐怖に駆られ子ども達を捕らえようと動き出す。

 ここが物語の最下層。
 果たして彼らは立ち上がる事が出来るのか。


877 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:52:02
○ナワヤ→人々の昏倒事件に遭遇。珠姫と共に脱出を試みる。
○川添珠姫→TVの報道が信じられず真実を確かめに基地へ。だが事件に巻き込まれる。
●蛭川光彦→酩酊しつつ侵略作業を進行中。
●ピット星人&レボール星人→メフィラスから挑発を受け退出。
●メフィラス星人→計画の最終段階へ。

【今回の新規登場】
○川添珠姫(BAMBOO BLADE)
剣道が得意でアニメ、特撮が大好きな小柄な女子高生。身長149cm。
おとなしい性格で友人達からはマスコット的存在として扱われる。
剣道の腕は全国をレベルで現在は剣道部で精進中。
超常的な力、変身能力などは持っていないが正義を愛する心は誰にも負けていない。

878 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:52:29


メフィラス「東京の全住民の方々に告げます。私はメフィラス。私は皆さんの味方です。
      悪しき子ども達……スクランブルフォースの者たちを処断しにきました。
      彼らを差し出しなさい。条件を聞いてもらえば皆さんに危害は加えません」

 その放送はまさしく悪魔のものだった。
 声音こそ優しい。
 だがその内容は毒と牙とを過度に含んでいる。

 声だけではなくUFOが立体映像を写した。信号機フラッシュを浴び青い顔で倒れ伏す人々。
 そしてビルほどもある巨大な影が蠢く。
 どんなモンスターなのかは分からない。
 それが余計に人々の心を恐怖に煽る。

 悪魔はもう一度言葉を繰り返した。

メフィラス「『言うことを聞けば』危害は加えません。早く子ども達を私に差し出しなさい!!!」

 もはや恫喝。言うことを聞かなければどうなるのか。
 考えるだに恐ろしい
 人々からすればもはや子ども達が悪か否かなどどうでもいい。
 望むものはただ一つ。
 己の保身である。

作業服の男A「このままじゃ俺達がメフィラスに殺される!」
作業服の男B「殺される前にヤツラを殺せ!!」

 メフィラスの言うことを聞けば助かる。
 そう思い込んだ者達が暴動を開始した。
 警察も消防も自衛隊ですら機能しない。
 通信遮断。電気機器の使用不可。
 それは人々の牙と爪がもがれた事に他ならないからだ。
 皮肉なことに電信は通じなくとも、人々の狂気と正への執着は恐るべき速度で伝播していた。
 それは一つの大きな波となり、理性や常識 
 そして子どもたちを守るとする者達までも犠牲にして飲み込んでゆく。

『極東軍司令基地の周りで原因不明の昏倒事件が発生。
 人々は恐怖のあまり暴徒と化しこの基地に向かっている』

 極東軍指令基地の警備員はそう言って気を失った。
 彼の服には様々な傷跡がついており、それが民衆のものだと分かるのに時間は要らなかった。

 団結式に集っていた面々は初め、その知らせに驚愕した。
 何者かの陰謀。
 いや、何者かなんて白々しい言葉はいらない。
 警備員は確かに言ったのだ。『メフィラス』と。

頭上の円盤/メフィラス「皆さん。どうか、われわれの言うことを聞いてください。悪しき子供たちを。
              兵器を持った軍人たちを、皆さんの手で倒すのです」

 人々は恐れている。頭上に控えたメフィラスたち……侵略者の円盤を。
 そしてスクランブルフォースの子供たちを。

 基地の格納庫は破壊された。
 中に眠っているのは駐留していたホワイトベース、アーガマやナデシコといった武装戦艦。
 歴戦のモビルスーツやスーパーロボット軍団。
 無論、むざむざ破壊させはしない。
 ただ、相手は腐っても民間人。
 皮肉なことに多くの人々を守っていた軍は、その人々の手で破壊されつつあった。

 鉄で出来た扉が軋みを上げる。
 モビルスーツや戦艦だけでは飽き足らず、遂にここまでも魔の手が伸びる。
 学は拳を握り、他の教師たちにアイコンタクトを取った。

学「この場に集った戦士の皆。君達に頼みがある」
カズキ「頼み……?」

 学は脇にいるマジシャイン/ヒカルを見た。
 彼は頷く。そして鵺野も。

学「スクランブルフォースに敵意を抱かせ群衆を操っている者がいる」
ヒカル「メフィラス星人。やつは人々の心を操りこの世界を脅かそうとしている。彼を倒し、民衆を恐怖の呪縛から解き放って欲しい」
鵺野「すまない。本来なら大人の俺たちが君達を守らなきゃいけないのに」

 鵺野が黒い手袋を嵌めた手を強く、強く、握り締める。
 それは悔恨か、はたまた憤怒か。

ヒカル「ここは僕達が食い止めます」
さくら「そんな……危険です!」

 危機を案じる少女の頭を、天空聖者はそっとなでた。

ヒカル「さあ行くんだ。じき人々がここになだれ込んでくる」
さくら「で、でも……」

 ドン!ドン! という音が扉の向こうから響いてくる。

 天空聖者は転移魔法を使った。
 一人、また一人と子供たちは団結式の会場から消えてゆく。

 学「頼む! どうかこの世界を……!!」

 そして子ども達は司令軍基地から消失した。
 後に残った教師達は覚悟を決める。

鵺野「近衛学園長がいないのは幸いでした。魔導都市『麻帆良』と魔法使いの連絡が生きていれば反撃の糸口はつかめます」
ヒカル「それに八的先生も。彼ならきっと子ども達を助けてくれるはず」

 ダァン、音を立てて扉は破られた。
 暴徒は蹂躙するが為に、基地を土足で踏みにじる。

作業服の男A「子供たちを皆殺しにしろ!!」
作業服の男B「じゃないと俺たちが殺される!」
作業服の男C「殺せ!!」

 民衆は100人は下らない。
 ある者は松明たいまつを。
 ある者は角材を。
 はたまたあるものは包丁を。

 武装で身を固めた彼らは口々に『殺せ!』という言葉を叫びながら基地を襲った。
 だが、そこに子ども達はいない。

 いるのは三人の教師達だけだ。

学「手加減はします。少しの間眠っていてください」
鵺野「でも、気持ちは……怒りだけは込めさせてもらう。うちの生徒に手出しはさせない!」
ヒカル「……すみません」

 三人の言葉を聞くヒマもあらばこそ。
 暴徒たちは凶器を取って教師達に襲い掛かる。
 向けられる武器は、向けられる憎悪は彼らに行くべきではない。
 その刃は、はるか天空で笑う外道と悪魔に向かうべきだというのに。


879 名前:新章/少年少女出立 ≪未来から来た外道と悪魔≫・SSテスト:2013/03/30(土) 13:52:53
●メフィラス星人→人々を先導し、基地を襲撃させる。
○S・Fの子ども達→マジシャインの転移魔法により基地から撤退。
○S・Fの教師達→子ども達を逃がし人々を食い止める。

880 名前:新章/少年少女出立 番外編part2・SSテスト:2013/03/30(土) 13:53:29


 東京、司令基地から数100mはなれた交通路。

 舞台は整った。
 余興はコレまで。
 暴動を煽った作業服の男達。
 彼らはいつの間にか離れたこの場所にテレポートし、その本当の姿を見せる。

作業服の男A「レボール……」
作業服の男B「レボール……」
作業服の男C「レボール……」

 赤、青、黄 三原色の怪人達。
 彼らの叫びに呼応するように信号機が点滅し巨大な魔人……否、超獣が姿を現す。

レボール星人A「さあ、全てを破壊しろ! 我がしもべ達よ!!」



 アースファイブのピンク、大窪桃子は泣いていた。
 彼女をなだめるイエロー、来須黄乃もどうしていいかわからない。
 マジシャイン/ヒカルの手によって彼女達は暴徒たちの手を逃れ、ひと気のない公園に転移していた。

桃子「うぅ……」
黄乃「桃子……」
桃子「私たちは、精一杯人類を守ろうと戦ってきた。でも、こんなの、こんなのあんまりだよ……」

 桃子は嘆く。
 彼女たちは必死に戦った。
 命を懸け、数え切れない傷を負いそれでもこの星のため戦った。
 だが、彼女たちに対する褒章はあまりに非道なものだった。

桃子「先生達は『守れ』って言った。でも私にはもう『何を』守ったらいいか分からない。
    しかも、相手はあのメフィラス星人。あんな凶悪な敵と戦うなんて……今の私には無理、無理だよぉ……」

 すでに心は折れていた。
 桃色の少女は見つからぬようただただ涙を流し、黄色の少女はただ黙って彼女の肩を抱いてやることしか出来ない。
 そんな彼女たちの元に、複数の足音が近づいていた。
 二人は反射的に身をすくめ、植え込みの間で息を押し殺す。

珠姫「ナワヤさん。こっちです」
ナワヤ「本当かい? タマちゃん」

 桃子と黄乃のそばにやってきたのは1人の青年と竹刀を持った少女。
 黄乃達は息を殺す。

球姫「さっきこっちで何かが光っているのが見えたんです」
ナワヤ「でも、コレといって何かがあるわけでも……」

 ナワヤとタマは人々の救助を終えた際、メフィラスのあの放送を聴いた。
 それとほぼ同時に近くで起きた発光現象。
 タマはヒーローが助けに来てくれたのかもしれない。とナワヤを連れてきたのだ。

球姫「……早く助けないと。信号の発作を起こした人たちも。スクランブル・フォースの人たちも」

 球姫は焦りながら、きょろきょろと公園を見回す。
 力がないのがもどかしい。
 自分が強ければメフィラスを倒しに行くのに。
 ヒーローを助ける事が出来るのに。

ナワヤ「……タマちゃん。やっぱり戻ろう。」

 二人が行った救助活動は人々を屋内に運び入れるという、はっきり言ってその場しのぎにもならない処置であった。
 店舗の中に居てかつメフィラスの放送に動じなかった人々に救護者を託し、二人は一時発光の正体を探りに来たのだ。

ナワヤ「スクランブルフォースの子たちは心配だけどあの人たちを放っておくわけにも行かない。
     それに俺やタマちゃんみたいに他にも信号の光を見ずに発作をやり過ごした人がまだいるかも知れない。
     その人たちとも連絡を取らないと」
珠姫「はい……」

 二人が戻ろうとしたそのときだった。

球姫「ナワヤさん。危ない!!」

 反射的に少女は身体を庇う。
 彼女と青年の上を刃が通過した。

ロボット「ウィーン
ナワヤ「なんだこいつは!?」
球姫「これは……アーナロイド!」
ナワヤ「知っているのかタマちゃん!?」
球姫「地球侵略者……アリエナイザーの使用するアンドロイドです」

 汎用戦闘兵アーナロイド。
 レボール星人が用意した新兵器。
 その数約100。
 そして……

群衆「いたぞー! 子供だ!!」

 二人の前に現れたのは角材や包丁を持った人々の群れだった。
 驚いたことに彼らはアリエナイザーと連携を組み、球姫とナワヤを包囲する。
 その先にはある1人の男の姿があった。

ナワヤ「て、てめえらどういうつもりだ!?」
ヒルカワ「決まっているだろう。そこの竹刀を持った子供をメフィラスに引き渡す」
桃子・黄乃「!?」

 外道の声はナワヤだけでなく植え込みに隠れている二人にも衝撃を与えた。

ナワヤ「ま、待て、この子はスクランブルフォースじゃない!」
ヒルカワ「メフィラスのところに連れて行けばはっきりするさ」

 その言葉を口走った男の胸倉を、ナワヤは掴んだ。

ナワヤ「てめえ、年端も行かない子供を侵略者の生贄にしろって言うのか!?」
ヒルカワ「こいつらを差し出さないと俺たちが殺されるんだぞ!」」
民衆A「そうだ、それにS・Fの連中は血と殺戮が好きな化け物だ!!」
ナワヤ「……勝手なことばっか言いやがって!!普段は被害者ヅラして守られて……
     決起すれば子どもだからって押さえつけられて……今度は『悪だ』って決め付けて…… 挙句の果てに生贄にする?」

 ナワヤという人物は沸点が低い。
 メンバー達が冷静に振舞う中で感情的な立場から多くの意見をしてきた。
 裏を返せばそれは情に厚いということ。
 その彼にとって目の前の人々がいうことはとても認められるものではない。

民衆B「いいからその子どもをよこせ!」

 球姫を守ろうとするナワヤ。だが彼の前に突如、植え込みから1人の少女が飛び出した。

桃子「もう、やめてぇ!!!」
黄乃「桃子!」

 釣られるようにもう1人の少女が飛び出す。
 彼女達は珠姫とナワヤをかばい、前に出た。

民衆A「な、なんだ」
黄乃「貴方達が探していたスクランブル・フォースよ」
桃子「その人たちを解放して!!」

 その言葉を聞いた途端、ヒルカワの顔が邪悪に歪んだ。
 だが、笑顔を浮かべたのも一瞬。
 彼は尻餅をつき、迫真の演技を見える。

ヒルカワ「お、俺達に攻撃するのか!?」
民衆C「私たちは何の罪もない被害者だぞ!?」
ヒルカワ「やはりお前達は悪魔だったんだ!!」

 ヒルカワの演技に合わせるように戦闘兵――アーナロイド達が動き
 「ウィーン」という間の抜けた機械音とブレードの金属音で人々を威圧する。
 恐慌状態に陥った人々は武器を振りかざし、戦闘兵と共に少女達を取り囲む。

ヒルカワ「おれたちがこの戦闘員達に殺されてもいいっていうのか!?」
民衆B「そうだそうだ!!」
ヒルカワ「お前達はヒーローなんだろ!?だったら俺たちのために死んでくれよ!!」

 あまりに残酷だった。むき出しの人間の心は何処までも醜かった。
 だが……。

球姫「……違う!」

 桃子達の変わりに剣を向けるものが在った。
 彼女は物怖じすることなく竹で出来た剣をアーナロイドと人々に向け、断言する。

珠姫「……違う!!……違う!!!

 上手く言葉にして伝える事が出来ない。
 自分の胸に宿る思いを言い表せない。
 球姫は涙を流しながら、言葉を発しようとする。だが、

ナワヤ「危ない!!」

 戦闘兵の刃が迫る。
 誰もが終わりだと思った。
 誰もが眼を閉じた。

 刹那、ブレスレットがそれを弾く。
 二人の戦士が球姫に向けられた攻撃を阻んだのだ。

 人々の中に動揺が走った。
 先ほどまで人々に威圧されていた二人の少女。
 彼らは理解できない。
 なぜあの速度に反応できたのか?
 彼らは悪魔ではなかったのか?
 先ほどまでの儚い印象からは一転、今は足を掬われるほどの覇気が彼女達から巻き起こっている。
 人々の印象をよそに二人は再び戦う決意を固める。
 攻撃を受け止めながら桃子は涙を拭き、黄乃は囁いた。
 ありがとう、と。

桃子「私たちは裏切られてなんかいなかった」
黄乃「ええ……もう二度と迷わない」

桃子・黄乃「アース・チェンジャー!!

 球姫の思いは彼女達に届いた。
 変身で起きた突風で竹刀に下げられた超剣戦隊レッドのマスコットが揺れる
 ナワヤにはそれが二人の少女を肯定しているように見えた。
 ―二度と迷ってはならない それがただ一つのヒーローの不文律なのだから―
 と。


881 名前:新章/少年少女出立 番外編part2・SSテスト:2013/03/30(土) 13:53:53
○ナワヤ、川添珠姫→ヒーローを信じ続ける
○来須黄乃、大窪桃子→心が一度折れるも球姫の思いに応え変身
●アーナロイド→襲撃を開始
●蛭川光彦→民衆を扇動しS・Fを窮地に追い込もうとする

【今回の新規登場】
●アーナロイド(特捜戦隊デカレンジャー)
エージェント・アブレラが販売している、人工的に量産できるアンドロイド。
戦闘兵としての腕はそこそこだがまともなヒーロー相手では歯が立たず、
地球の戦隊ヒーロー(1人)に100体まとめて切り倒されるという不名誉な記録を持っている。
ただその生産コストは安価で、Dショッカー傘下組織や敵性異星人に限らず、経営に厳しい各組織から定評がある。

882 名前:新章/少年少女出立 番外編part3・SSテスト:2013/03/30(土) 13:54:17


 ―――アースイエローとアースピンクが力を戦う理由を取り戻したその頃。



  ホテル・トアール 屋上


 赤い外套を着た男と、屋上にバイクを持ちこんだ男が揃って眼下を睨んでいた。
 彼らの遥か上には空を覆う邪悪な影。
 そして、地上にはひしめき合う人々。
 彼らは逃げまどっているのだ。
 メフィラスやそのしもべたちから。
 我先にと。
 わが身の無事だけはと。
 屋上にいた1人がその光景を見て吐き捨てた。

アーチャー「見ろ、これが正義の成れの果てだ」
本郷「……」

 二人の男。
 赤い外套を纏った白髪の青年。
 その名は英霊、世界の守護者アーチャー。
 黒いレザースーツを着、特徴的なバイクに跨った1人の男性。
 生ける伝説 仮面ライダー1号=本郷猛。 

アーチャー「人々の正義はここに瓦解した」

 民衆は正義を行使し、子供たちを弾圧した。
 だが、彼らが行った正義はあまりに一方的な押し付けだった。
 そのツケは巡り巡って民衆達に返ってくる。

本郷「彼らが行ったのはただの暴動だ。正義ではないし、彼らもまた被害者だ」
アーチャー「いいや、違うな」

 英霊は皮肉を込めて唇を釣り上げた。

アーチャー「正義とは正しい行いだ。『悪を裁く』ことであり、『悪以外の誰かを守る』ことだ。
       ならば、それはつまり『悪という名の誰かを犠牲にする』ということだ」
本郷「……何が言いたい」

 アーチャーが皮肉を向けるのに対し本郷は冷静だった。
 本来なら守護者が向けるべきではない言葉を聞いて尚。
 いや、本郷は見抜いていたのかもしれない。
 アーチャーの皮肉を浮かべたその笑み。
 それが自嘲だと。

アーチャー「S・Fの子供たちは生贄に過ぎなかった。人々の不安や本質は極限の中でこそ見える。
       民衆からすればS・Fの子供たちもDショッカーの怪人同様、異端であり災厄にしか過ぎなかった。少なくとも人々はそう思っていた」

 先ほど、アーチャーが自分で言った言葉。正義は『悪』という名の犠牲を必要とする。
 それはS・Fが悪であり今の社会が正義だと言っているに他ならない。
 そして、今 弾圧という名の正義が崩壊した。

アーチャー「本郷猛、お前は知っているはずだ。正義を貫くことがどれほどの犠牲を強いるのか。そして、どれほどの傲慢を生むのか」

 自分たちを『正義』と定め、他者を一方的に『悪』へと貶め、制裁する。
 この世界においてこれ以上の邪悪はない
 今のスクランブル・フォースに敵意をむき出す民衆を見ろ。

 アーチャーの鷹の様に鋭い目がそう語っている。

本郷「お前の言うことも真理なのだろう。
    だが、それでもこの世界には許してはならない悪が確かに存在する。
    そんなやつらを放っておくことは出来ない」
アーチャー「……それが傲慢だといっている!!」

 怒号とともに本郷の喉下に短剣の切っ先が突きつけられた。
 だが、本郷は動じない。
 彼は淡々と己の意志を口にする。

本郷「……なら、俺は傲慢でも偽善者でもいい。この世界がいとおしい。だから守る。それだけだ」

 『己が愉しみたいがためだけに他者を傷つけ殺戮する者』
 『気に入らないというただそれだけで世界を滅ぼそうとする者』
 そんな『悪』を本郷猛は打倒する。
 そして守る。この世界の 『命』と『自由』と『理』を

 ―我らは―

本郷「気づいているのだろう。これが侵略者の陰謀であることを」
アーチャー「貴様は介入するのか?」
本郷「見過ごすことなどできるものか」

 ―戦おう―

エミヤ「断言する……貴様らの戦いに終わりはない。
     一つの組織を潰してもまた次の組織が現れる。
     貴様は永遠に戦い続けるというのか?」
本郷「覚悟はある。必要とあれば英霊の契約を結ぶことをも厭わない」

 He was born of his janck
  ―身体は異形で出来ている―
 Spirits is hisbody   Brave is hisblood
  ―血潮は風で、心は鋼―
 He had forty eight skill
  ―幾たびの決斗をくぐり不敗―
 The mask isn't wet because of tears
  ―ただの一度も悲しみはなく―
 The belt doesn't shine even if it wins
  ―ただの一度も栄光はない―
 Men who never die occasionally defend the world with the motorcycle
  ―彼の意志は常に継がれ、世界を憂いて鉄馬を駆る―
 He not got his happiness
  ―故に生涯に平穏はなく―
 His hole life was unlimited justice works
  ―その身体はきっと無限の正義で出来ていた―


 悪が影ならば、善は光。
 二つは対極。どちらか片方を滅ぼすことなど出来ない。
 世界が破滅を迎えるそのときまで、彼らはきっと戦い続ける。
 ならば、それはすでに。

エミヤ「契約を結ぶまでもない。貴様はすでに英霊だ」

 英霊とは世界の守護者。
 世界が崩壊の危機に瀕したときにそのつど召喚される存在。
 アーチャーは笑う。
 この男は真の英霊だと。
 悪の組織と戦い、一人でも多くの人間を守ること。
 恐らくそれは永遠に終わらない。
 悪の組織とは、『人の心の闇』そのものだ。
 人間がいる限り、組織は決して滅びずまた立ち塞がるのだろう。
 それでも、男は戦うというのだ。
 これが守護者ではなくてなんだというのか。

 エミヤは思い出す。

『大丈夫だよ、爺さん、爺さんの夢はオレが継ぐから』
『大丈夫だよ、答えは得た。遠坂』

 自分はかつて義父と友に誓ったではないか。
 だからこそ、弓兵は目の前の伝説に問いたかった。

 【サーヴァント・アーチャー。真名、エミヤは改造人間である】

アーチャー「本郷、何を求める」
本郷「人々の自由を」
アーチャー「本郷、何処に求める」
本郷「争い渦巻く闇の中に」
アーチャー「本郷、何処を目指す」
本郷「決まっている。人々が≪仮面ライダー≫を必要としない世界を」

 【彼は正義の味方になろうとして、磨耗した】

 本郷猛が、この世から『悪』を滅ぼす、といえばアーチャーは彼を討つつもりだった。
 その理想は抱いたまま溺死するべきだ、と断じて。
 だが本郷は人々の心の闇を見てそれでも「守る」と言った。
 ならもはや止めまい。否定もすまい。
 人々のもっとも醜悪な心を見ても。
 修羅の世界に堕ちようとも。
 男は突き進むと言うのだから

 【それでも彼は真の平和を求め走り続けるのだ】

 怪人達の一団がこちらへ向かっている。
 アーナロイドだけではない。
 多くの組織から生み出された再生怪人達がホテル・トアールを取り囲もうとしている。

 ――――このホテルは、敵性勢力からの攻撃等を想定し、市街地から隔絶された場所に設立され
 その敷地内の安全の確保の為に様々なシステムを用いて検問や監視等を行っている。
 恐らく先んじて潜入してきた…… “僻地への潜入に特化した能力を持つ怪人”の手により
 転移システムでも備え付けられたか。“奴ら”の技術であれば、その程度お茶の子さいさいだろう。

本郷「メフィラスに企みにDショッカーが便乗したか」
アーチャー「…………歌が」

 ホテルから音楽が響いた。
 まだ幼さ残る少女の歌声だ。

 アーチャーはふと思った。
 歌姫のいる舞台を守るなどまるで正義の味方のようじゃないか、と。

 本郷のベルトが唸りをあげて暴風を起こす。
 弓兵は武器を作り出す。
 本来なら決して交差することなかった二人の正義の味方。

本郷「ライダー……」
アーチャー「投影……」

 彼らは少年少女達が葛藤している中でただ戦う。
 『正義』のあり方を示すために。

本郷「変身!」
アーチャー「開始!」

 轟音が起きた。
 屋上が飛び降りた二つの影が……否、二つの風が荒れ狂う。
 ホテルに進軍した彼らは、今回一番の貧乏くじを引かされたに違いない。
 だが、同情の余地はない。
 無力な人々に侵略という狂気と鋼の刃を持って襲い掛かろうとした。
 裁かれる理由はそれだけで十分。
 あなたはそれを……傲慢と笑うだろうか?

 戦闘兵達が、混乱したように飛び降りた存在を取り囲む。
 怪人達は口々に叫ぶ。
 何者だ!?と。

 本郷猛/仮面ライダー1号「仮面ライダー1号!!」 
 アーチャー「いくぞ、侵略者…… 武器の貯蔵は十分か?」 


883 名前:新章/少年少女出立 番外編part3・SSテスト:2013/03/30(土) 13:54:42
○アーチャー→本郷に正義の意義を問う。
○本郷猛/仮面ライダー1号→守るために戦う。
●再生怪人→襲撃を開始。

【今回の新規登場】
○本郷猛/仮面ライダー1号(仮面ライダー/その他仮面ライダーシリーズ)
仮面ライダー本郷猛は改造人間である。
彼を改造したショッカーは、世界征服を企む悪の秘密結社である。
仮面ライダーは人間の自由のために、ショッカーと闘うのだ。
ウルトラマン、ゴレンジャーと並び始まりの戦士と称される事がある。
彼の最強の武器は決して折れぬ意志と真に人を愛する心である。

884 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2013/08/19(月) 15:08:33

■半オリジナルキャラクター案


○仮面ライダーオーズ ソリニエービコンボ(仮面ライダーOOO/オーズ/半オリジナル)
(原案:井坂深紅郎さま)
〈サソリ〉・〈カニ〉・〈エビ〉の甲殻類系コアメダルで変身した、オーズのコンボ形態。
甲殻類の生き物の特性を応用した頑強な装甲の力と、鋭い刃の力を宿している。
全身を覆う装甲はオーズの意思で自在に分離できる能力を持ち、それを変形させて武器として扱うトリッキーなコンボでもある。
両肩の装甲を頭部に接続させて大型の鎖分銅・『サソリッド』へと変形させ、コンボ特性の装甲変形を司るサソリヘッド、
シールド機能を兼ね備えた大型の手甲・『シールドチョッパー』を出現させるカニボディ、
エッジ付きの脚部装甲・『シザーステップ』を装備し、
シャウタコンボには劣るものの水中での適応力を付加するエビレッグから構成されている。
専用コンボ技は、全ての装甲をパージして巨大な槍の形態にした後、
相手に向けてそれを投げ付ける『クラスタシアンスマッシャー』。

885 名前:呉織あぎり ◆OZcRL0X5xE :2013/08/20(火) 02:46:59

■半オリジナルキャラクター案

○黒崎レイジ/仮面ライダーG電王 プラットフォーム
(仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ)
時空犯罪者を取り締まる「時間警察」の一員にして、G電王のパスの持ち主。
過去に母親に見捨てられたと思い込んでいた為に人間不信に陥っており、
仕事上のパートナーである人工イマジン・イヴのみに心を許していた。
デンライナーを奪って過去に干渉しようとする海東大樹を追って過去の時間に出現、速やかに彼を逮捕するうえに、
その場に居合わせたモモタロスらも合わせて問答無用で捕らえ、処罰しようとするなど冷徹な性格でもあったが、
大樹や良太郎の行動によって母親の気持ちを誤解していたことを知り、もう一度人を信じてみようとする。
しかし、この心変わりが原因でイヴの怒りを買ってしまう。G電王のコントロールを奪ったイヴによって排除されそうになるが、
ディエンドや電王の手でイヴが撃破されて事なきを得た。のちに素性を隠して過去の時間軸にて母・さゆりと会うことで、
彼女の持つ息子への想いの強さと大きさを知り、母親への信頼を取り戻している。
事件が解決した後も時間警察の仕事は続けており、
組織のエージェントとしてフューチャー・ライダーズ()を導く役割を担っている。


人工イマジン・イヴツー(仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE
超・電王トリロジー EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ/半オリジナル)

暴走を起こした果てにディエンドに撃破されたイヴに代わって産み出された、人工イマジン第2号。
先代イヴが機械的な思考力のみを重視されたせいで暴走したことを考慮し、
こちらはモモタロス達人間と共存するイマジンの性格を基に思考プログラムを全面的に作り直された。
だがその結果、妙にちゃらんぽらんな人格となってしまったため、あくまでG電王のサポートに徹し、
実際の戦闘では契約主のレイジに主導権を任せるように調整されている。

※ フューチャー・ライダーズ
主に未来の時間で活躍する仮面ライダー達の総称。野上幸太郎(仮面ライダーNEW電王)、紅正夫(二代目仮面ライダーキバ)、
湊ミハル(仮面ライダーアクア)らが所属する。時間警察とは協力関係にあり、黒崎レイジの統率のもと、
ディバイン・ショッカーやネオファンガイアなどの時空犯罪者を討伐している。


○仮面ライダーシン 真ガタキリバコンボ(真・仮面ライダー 序章/仮面ライダーOOO/オーズ/半オリジナル)
謎の男ウツワによって〈クワガタ〉・〈カマキリ〉・〈バッタ〉の昆虫系コアメダルを投入された仮面ライダーシンが、
メダルの力を吸収することで誕生した新たな変身形態。その外見はオーズのガタキリバコンボに似ているが、
こちらはより生物的なディティールとなっている。
メダルを与えたウツワが「(シンは)オーズ以上に緑のメダルに相応しい器だ」と評しているように、
クワガタヘッドからの電撃放出や分身術のブレンチシェイドといったガタキリバコンボの能力をオーズと同様に
最大限引き出すことが可能であり、しかも肉体への負担がかからないという特性を持っている。
(ただし、実際は映司がコンボを使った際と同様の負荷が風祭真の身体にもかけられており、
彼の肉体はそれを疲労と感じる前に体内で細胞活性分泌物バッテリゲンを生成することで相殺しているようである。)

△謎の男・ウツワ(仮面ライダーOOO/オーズ/半オリジナル)
ディバイン・ショッカー率いる新造グリードとの戦いを始めた火野映司たちの前にたびたび姿を現わし、
状況に応じて敵とも味方ともなる謎の男。そんな彼の容姿はかつてオーズと戦った昆虫系グリード・ウヴァに酷似しており、
彼の姿を見た関係者もまた、正体はウヴァではないのかと疑問を投げかけているものの、本人は関連性をかたくなに否定している。
なお、“ウツワ”とは本人が名乗ったわけではなく(本人は「俺はただの器であり、名前など持つ意味がない」とコメント)、
「名前がないとこっちが不便だから」と、物事を“器”にたとえて話をする彼にちなんで映司がつけた名である。

886 名前:マンガアーティストたちの正義(仮)・予告:2013/09/15(日) 22:29:59
延道「よし、こいつらで決まりだな」

それはある一人の漫画家兼歴戦の戦士が始めた壮大なプロジェクトをめぐる物語。

「ブレイブ……プロジェクト?」

「ああ、ぜひ君たちに参加してほしいと延道先生から話があってね」


ジオン軍の残党によって、傷つけられた冥王星。
その復興のために、ジ・エンドこと延道断が立ち上げた「ブレイブ・プロジェクト」。
勇気の名を付けられた謎の企画の内容とは―――。

「あらゆる出版社、ジャンルの垣根を越えた究極にして至高の漫画雑誌を作るだと……!」


冥王星で戦士としてその力を発揮した男が、今度は漫画家として、自らが選んだ若者たちと
立ち上がる――!

「しかし、俺にこんな後輩たちがいるとは知らなかったな―」

「お、俺、××先生のあの演説を聞いて、少女漫画家になったんです!」

「俺もです」

「○○くん、今度是非奥さんとの馴れ初めを聞かせてくれないか」

「え、□□先生、なにを……」

「(もしかして、声優と結婚する方法を知りたいのかこの人?)」

「△△先生、パンツ見せて下さいっ!」

「他誌の売れっ子の先生に何を要求してるんだ、この馬鹿ー!」


延道「さぁ、始めるぞ、お前ら。マンガの力を全宇宙に教えてやろうじゃねぇか」


『マンガアーティストたちの正義(仮)』執筆予定!
(なお、予告の内容と本編は異なる可能性がございます)


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